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[20061103]

Apple Venus, Pt. 1 Apple Venus, Pt. 1
XTC (1999/02/23)
TVT
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前作ノンサッチから7年の空白。その間にブラーやオアシスの台頭で巻き起こったブリットポップブーム。不在時に起こったブームに対して本家からの回答となるアルバムが出ました。アップルヴィーナスはVol,1とVol,2に分かれており、2枚分あった楽曲からアコースティックな曲を集めたのがこのVol,1になります。Vol,2がエレクトリックヴァージョンになります。そしてギタリストのデイヴグレゴリーが脱退した為に、オリジナルメンバーのアンディとコリンの二人組になってしまいました。

1. River of Orchids
2. I'd Like That
3. Easter Theatre
4. Knights in Shining Karma
5. Frivolous Tonight
6. Green Man
7. Your Dictionary
8. Fruit Nut
9. I Can't Own Her
10. Harvest Festival
11. Last Balloon

7年のブランクがありましたが、XTCの快進撃は続いている事を証明した内容です。益々メロディーにも磨きがかかり、贅肉をそぎ落としたアコースティックなアレンジが見事です。スカイラーキング以降は名作続きになっております。オーケストラとトラディショナルな部分が見事に調和してXTCにしか創り出せない音絵巻はここでも堪能出来ます。

ポップ職人としての腕は熟練の域に達しており、大人も楽しめる珠玉の名作となっています。全曲の完成度も高く、それぞれが独自の存在感を持ちながら調和しております。River of Orchidsでの無駄の無いオーケストラアレンジなど見事なもので、I'd Like Thatのようなフォーク調の曲も心地いいです。本物のオーケストラを使いながら、サンプリングやメロトロンに聴こえてしまうミキシング技術も見事です。Your Dictionaryなどは離婚再婚を経験したアンディーが創った大人の為のラブソングです。おこちゃまのブラーには創れない世界です。

アルバムを出す度にXTCの音楽は良質になっていっており、どこまで行ってしまうのかと恐ろしくもありましたが、Vol,2を出すまでに又時間がかかり、その間にデモテープヴァージョンなどを出して時間稼ぎをしておりました。曲自体が素晴らしいので、デモテープバージョンも楽しめますが、この作品尾完成度には及びません。見事なまでの美しいアルバムです。最敬礼をしたくなるような名盤です。

Knights in Shining Karma

[20061103]

Nonsuch Nonsuch
XTC (2001/06/11)
Virgin
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名作オレンジ&レモンズの延長線上にありながらも、名作の影に地味な印象を持っている作品です。しかし、やはりこれも全曲素晴らしいソングライティングが成されており、勝るとも劣らない名作となっております。よりブリティッシュトラッド色が強くなりながらも、XTCブランドになっているところが巧妙です。ガスダッジョンがプロデュースしております。

1. Ballad of Peter Pumpkinhead
2. My Bird Performs
3. Dear Madam Barnum
4. Humble Daisy
5. Smartest Monkeys
6. Disappointed
7. Holly Up on Poppy
8. Crocodile
9. Rook
10. Omnibus
11. That Wave
12. Then She Appeared
13. War Dance
14. Wrapped in Grey
15. Ugly Underneath
16. Bungalow
17. Books Are Burning

1時間分もある内容ながらすべてが名曲であり、無駄もなくスカイラーキングから連なる美しい考え抜かれたメロディーが溢れています。英国の童話に出てくるようなキャラクターを操り、XTC流ファンタジーの世界が繰り広げられています。ジョンレノンの真似をして丸眼鏡をかけたアンディーパートリッジはいかにもイギリスにいそうな少年の典型のように見えます。その少年パートリッジが創り上げたお伽噺のようなほのぼのとした気持ちになれます。

アメリカ的になったと評する人もいますが、そうではありません。ブリティッシュトラッドやケルトミュージックがアメリカに渡りカントリー&ウェスターンとなっておりますので、ルーツ的にも言ってこれは非常に英国的な作品なのです。しかもXTC流の新しい解釈によるものです。これまでのジョンレノン的メロディーからポールマッカトニー的メロディーに移行しているような印象がありますが、一つも嫌味なところがなく最初から最後まで心地良く聴き通す事が出来ます。

ブリタニアンな伝統音楽を伝える音楽は多くありますが、これほどポップに仕上げた魔法のような音楽を他に知りません。イギリス大好きな私にとっては大変な大好物となっております。コアなツェッペリンファンにも気に入って頂ける作品だと思います。1曲1曲が丁寧に創られており、全曲シングルカットしても通用するものになっています。XTCの快進撃の真っただ中にある作品でありますが、この後少し私的な事情により活動は停止してしまいます。それでも90年代というデジタルな時代に英国の片田舎の田園風景を想わせる美しい情景は心を暖めてくれる良質な作品となっております。時代を超越した永遠の名作であります。

Disappointed

That Wave

Books Are Burning

[20061102]

Oranges & Lemons Oranges & Lemons
XTC (2001/06/11)
Virgin
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前作のトッドのプロデュースの不満を抱いてたアンディーが、早急に納得のいくアルバムを出したのがこのアルバムです。早急に出して這いますが、その内容、充実度などこれまでのXTCのアルバムの中でも最高の仕上がりになっています。中期XTCの音楽性に素直なメロディーを乗せる事により、前作に負けないくらいポップなアルバムになっています。しかし、プログレ的な凝ったサウンドになっている為、XTCらしさは損なわれておりません。従来のファンも新しいファンも納得の作品に仕上がっています。これがXTCの最高傑作だと私は思っています。プロデュースはジョンフォックスです。

1. Garden of Earthly Delights
2. Mayor of Simpleton
3. King for a Day
4. Here Comes President Kill Again
5. Loving
6. Poor Skeleton Steps Out
7. One of the Millions
8. Scarecrow People
9. Merely a Man
10. Cynical Days
11. Across This Antheap
12. Hold Me My Daddy
13. Pink Thing
14. Miniature Sun
15. Chalkhills and Children

このアルバムが発売された頃はちょうどアナログ盤からCDへの変換時期なため、アルバムの容量としてはCDたっぷり分の曲が用意されています。その為アナログ盤は2枚組だったのですが、私は当時まだCDへの移行に抵抗があり、アナログ盤で購入しました。CDでしか手に入らないアルバムなんかが出回るようになって、やっとCDへの移行を決意した次第です。全15曲もありながら、全ての曲が素晴らしい内容になっています。どれをとっても無駄が無い素晴らしいアルバムです。

トッドには採用されなかったXTC流のポップソングがこれでもかと展開されております。それでもスカイラーキングにも負けない内容であるのはさすがというしかありません。この時期の彼等は本当に油が乗り切っていたのです。当時これだけの充実した内容のでブリットポップ作品はありませんでした。孤高なくらいの存在だった訳ですが、後に始まるブリットポップの流行によりXTCの業績も評価されるようになりました。ジャズ的な要素もありかなりバリエーションのある内容になっていますが、決して難解には聴こえません。サンプリングも使っていますが、アナログな響きにしているところは流石です。

ライブ活動を止めていたXTCですがMYVにてアコースティックライブを行っており、動画でもその模様をご覧頂く事が出来ます。これがアコースティックライブの走りとなっております。それに対してアンディーがVJをしている内容もご覧頂けます。彼の物真似が理解出来ればかなりの爆笑ものです。ここまでくれば、もはやビートルズやビーチボーイズの比喩は必要ありません。ここにあるのはXTCでしか成しえない極上のポップソング集なのです。独特のコードボイシングなどは耳コピーでは難しいものですが、このアルバムをコピー出来ればかなりのバリエーションを手に入れられる事になります。最高の名盤として私は受け止めております。

Garden of Earthly Delights
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[20061101]

Skylarking Skylarking
XTC (2001/06/11)
Virgin
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ザデューク~でサイケの心地良さを再確認したXTCが、XTC流にサイケを消化するとどうなるかという証明をしてみせた名盤になります。プロデューサーは音の魔術師トッドラングレン。思いっきりトッドのオーヴァープロデュースになっていますが、その心地良さは格別です。そのためXTCのアルバムの中でも一番ポップで聴き易い作品となりました。トッドに関係なく彼等が創り出した曲も素直なくらいに美しいメロディーになっています。ザデューク~を聴いていたトッドは、こんな感じはOKなのだと判断し、とてもビートルズライクな作品に仕上がりました。

しかし、トッドは歌詞も重視しますが、歌詞よりも音楽に重きを置いているため、曲によっては曲のヴァースを入れ替えたり、省いたりして曲の完成度を挙げています。それがアンディーパートリッジの逆鱗に触れます。彼には伝えたいメッセージがあり、その順番を入れ替えられたり省かれるという事は許されない事なのです。これだけポップになってもまだパンクスとしての精神は保っていたのですね。その為、これだけすばらしい作品なのにメンバーからはくそみそにけなされてしまいます。

1. Summer's Cauldron
2. Grass
3. Meeting Place
4. That's Really Super, Supergirl
5. Ballet for a Rainy Day
6. 1000 Umbrellas
7. Season Cycle
8. Earn Enough for Us
9. Big Day
10. Another Satellite
11. Mermaid Smiled
12. Man Who Sailed Around His Soul
13. Dying
14. Sacrificial Bonfire
15. Dear God

いきさつはどうあれ、まぎれもなく名作なのであります。これほど美しいメロディーを全曲が持っている作品も珍しいです。そしてトッドによるところが多いアレンジも音数が少ないながらも音絵巻のようにめまぐるしい展開は素晴らしいものです。出だしの鳥や虫の鳴き声はシンセで創られいるので効果音ではなく、音楽として存在しております。シンセによるシーケンスもトッドのセンスなのでしょうが、機械的にはならずスーパーナチュラルなのであります。心地よし。

他のアルバムは何回も聴き込まなければ親しめないような曲もありましたが、このアルバムは全曲一聴して好きになれるはずです。それでいて何回聴いても飽きない構成力も持っています。正に理想的なくらいに良く仕上がっている訳であります。ブリットポップという言葉さえなかった時期にブリットポップの金字塔を打ち立てたとさえ言えます。ファルセットを使うアンディーなんか泣かせます。シングルだけだったDear Godも入って完璧です。ママーが分からないファンはファンではありませんが、この作品を素直に受け止められない者もファンではないでしょう。XTCらしさは少しも失われておりません。それでいて一般の人にも訴えられる内容を持った名盤なのであります。

Grass

Dear God

[20061030]

The Big Express The Big Express
XTC (2001/06/11)
Virgin
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このアルバム発表後、正式にコンサート活動を停止いたします。レコーディング活動のみに専念する事になります。その為か音の懲りようもこれまで以上になっています。このアルバムのテーマはケルトのようなトラディショナルな音楽を吸収しながら、XTCにしか創り出せないオリジナリティー溢れるポップソングという事ではないでしょうか。非常に英国の片田舎の風景が見えながらも古くさくはないのです。プロデューサーはデヴィッドロードです。

1. Wake Up
2. All You Pretty Girls
3. Shake You Donkey Up
4. Seagulls Screaming Kiss Her, Kiss Her
5. This World Over
6. Red Brick Dream
7. Washaway
8. Blue Overall
9. Everyday Story of Smalltown
10. I Bought Myself a Liarbird
11. Reign of Blows
12. You're the Wish You Are I Had
13. I Remember the Sun
14. Train Running Low on Soul Coal

このアルバムを代表する曲はAll You Pretty Girlsではないかと思います。どこかの地方に古くから伝わる民謡のようでありながら、そんな場所はどこにもない、XTCにしか見えない風情によって創られた名曲です。前作からドラムのテリー・チェンバーズが脱退して3人組になったXTCですが、リズムの複雑さは健在です。リズムの複雑さが一般の人には受けない原因かも知れません。まるで私SAMARQANDのようです。しかし単純なリズムはすぐ飽きてしまうので、XTCは今でも充分聴くに耐えられるスペックを有しております。

プロゴレほど大袈裟ではなく、トップテンミュージックほど軽薄ではない、玄人志向の人間にとっては一番気持ちのいいところで音が鳴っています。英国人特有の変態性もしっかりしたもので、You're the Wish You Are I Hadのような綺麗なメロディーの曲でも普通ではないアレンジです。レコーディングに専念する事によって、後期ビートルズのような充実した作品展開がここから始まります。まだひねくれていた時期の最後の名作かもしれません。

All You Pretty Girls

You're the Wish You Are I Had

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