2日間にわけて女王の教室の過去のエピソードが放送されました。以前から告知されていたので、期待しておりましたが、マンガの美味しんぼのように、無理矢理こじつけたような過去だったら嫌だなと不安もありました。しかし、やってくれました。このドラマの脚本家は相当マヤに思い入れがあるようで、しっかりとした過去の裏付けがされておりました。
最初にこのドラマを見た時は、これまであった学園ドラマへのアンチテーゼだと理解しておりましたが、昨年暮れに再放送を見た印象では、マヤは完璧に見えて、実は不器用な性格の人間なのではないかという印象でした。それが、彼女の過去を見て証明されました。
ひたむきゆえの不器用さが出ておりました。しかし、最初の頃のマヤも悪くありません。恋人とのやり取りもいい感じです。でも、接する人間達が彼女を強烈な性格へと変貌させる要因となります。それはそれは、あんまりというくらい強烈です。まず、最初に担任になったクラスの子供、恋人時代は良かった夫との関係、生まれてきた息子。この子役達の演技が又素晴らしい。最近の日本では、大人の俳優陣にろくなのがいませんが、子役は素晴らしい演技をします。
息子も繊細な性格ゆえの悲劇となります。もっとおおらかな子供だったら、彼女の人生も変わっていたでしょうに。そして、2回目の学校で出会う子供達。その影響から周知の鬼教師、阿久津真矢が形成されていきます。
過去の話なので、未来ちゃんは出ないのかと思っていましたが、現在からの回想形式でしたので、中学生となった未来ちゃんも出てきます。彼女が一番の阿久津真矢の理解者です。
最初の放送だけ見ると、強いメッセージ性を感じますが、今回のエピソードを見てしまうと、人間阿久津真矢がテーマのドラマになってしまいました。彼女もまだ発展途上で、これからどうなっていくのかが気がかりとなります。一人の人間の行動が世界を変えられればいいのですが。