メビウスの館はロックンロールなナンバーで、独房のマリーは哀愁のあるコード進行に切ないメロディーが乗り、正にグラムロックなのです。WELCOM TO MY DREAMはマルコシアスのカッコ良さが良く出ている曲で、ナポレオンフィッシュの迷路は妖しくうねるロックにインサートされる逆回転のギターフレーズがカッコいいです。C.C.Wも良くアレンジされたロックナンバーです。
1.FAKE 2.ROUGEをふいて 3.悲しみの略奪者 4. LONELY CRY 5.MIDNIGHT THEATER 6.CRY OUT YOUR NAME
このアルバム発表後イカ天に出る事になります。このアルバムのプロモーションの為に出ていたようです。FAKEはイカ天でも披露しておりましたが、スライドギターがフューチャーされており、かなり前のめりなテンポで演奏されております。CRY OUT YOUR NAMEもイカ天で演奏されたカッコイイ曲です。これこそMARCHOSIAS VAMPといったグラムなロックです。
インディーズものの為、経費節約のためか、勢いがあった為か、前半4曲はライブ録音、後半4曲がスタジオ録音という構成になっております。記念すべきこのファーストアルバムには、イカ天でも御馴染みのBARA GA SUKIとMY BABY GONNA BE MY DOG が入っております。妖しくグラマラスで淫美な世界感は正にこの淫美ブログに相応しい作品です。これを紹介したくてブログを始めたようなものです、しかし廃盤とは。
アルバムとしてのお勧めは、トッドラングレンがプロデュースしたRemote Controlです。テレビ社会で洗脳されていく風刺をコンセプトにしておりますが、トッド色が強く、まるでユートピアサウンドです。TV Is Kingという曲はMTVの挿入曲として使われていたので、80年代にMTVを見ていた人には御馴染みの曲でしょう。アルバム全体がポップでハードで楽しいアルバムになっておりますので、大変聴き易いし、面白いアルバムです。
Art of partiesからして斬新ですが、正にJAPANサウンドが確立されております。Talking drumはかなり複雑なドラムパターンとなっております。最近の音楽は何パターンかの流行のドラムパターンばかりになっていますが、決して一般的ではないドラムパターンでこれほどの作品を創れるというのは見習わなければなりません。そしてドラムレスのGhostsが活かされていきます。これはJAPANの中でも名曲中の名曲で、シルビアンらしい暗い歌ですが、心に突き刺さってきます。素晴らしい。こんな曲20代の人間に創れるものなのでしょうか。
いかにもチャイナなCanton、Still life in mobile homes、Visions of China、Sons of pioneers、Cantonese boyと怒濤のJAPANサウンド。シンセの音色も独特ですが、決して気をてらったものではありません。
1. Do or Die 2. Icarus 3. Sweet Dreams 4. Fantasy 5. Breath of Fire, Pt. 1-2 6. If You Please 7. Midnight Memories 8. Oblivion 9. Space Interlude 10. Oblivion 11. Space Reprise
しかし、サウンドの方はアメリカンですが、ファースト以上にハードな内容になっております。Sweet Dreamsはスペイシーでフュージュンテイストなナンバー、Fantasyなどを聴くとウィリーダファーンはポールロジャースタイプのボーカリストだというのが分かります。Breath of Fireからラストにかけては組曲的な構成になっており、スペースロックの面目躍如というところでしょうか。
このアルバムから当時新興レーベルのバージンレーベルからのリリースとなります。プロデューサーは前作同様ジョンパンター。この頃イギリス公演をやっていたYOM、特に坂本龍一とデビッドシルビアンの親交が始まり、ラストのTaking Islands in Africaでは坂本龍一との共作になっております。ここから坂本龍一とシルビアンのいけない蜜月な日々が始まっていくのです。
1. Gentlemen Take Polaroids 2. Swing 3. Burning Bridges 4. My New Career 5. Methods of Dance 6. Ain't That Peculiar 7. Nightporter 8. Taking Islands in Africa 9. Experience of Swimming 10. Width of a Room 11. Taking Islands in Africa [Steve Nye Remix]
Gentlemen Take Polaroidsは前作のようなテクノポップな内容ですが、今まではモノフォニックシンセの為、コードはエレピにエフェクターをかませた音色を鵜t買っておりましたが、シーケンシャルサーキットのようなポリフォニックシンセも使い出して、よりギターの割合が減り出して、このアルバムを最後にギターのロブディーンは脱退する事になります。
Swing、Burning Bridges、Experience of Swimmingと、JAPANサウンドもまとまりだしておりますが、少しずつ違うエッセンスもちりばめております。My New Careerはもう御馴染みになった、頽廃的なヨーロピアンダンディズムの哀愁ある曲です。ボーカルパートでは曲調が変わりますが。
Methods of Danceではアフリカンなドラムによるテクノになっております。こんな融合が出来たのはこのJAPANくらいなものではないでしょうか。Ain't That Peculiarはモータウンの smokey robinson & the miraclesのカバーですが、JAPAN 流のアレンジになっており別の曲のように聴こえます。Nightporterは美しい3拍子のシャンソンのような曲。Taking Islands in Africaは教授とのコラボレートですが、ドラムマシーンを使いながらも斬新なアレンジで面白いテクノです。
1. Sufficiently Breathless 2. Bright, Blue Tango 3. Drifting in Space 4. Evil Men 5. Starglow Energy 6. Distant Sun 7. Voyages of Past Travelers 8. Everything's a Circle
アコースティックなSufficiently BreathlessはCS&Nのようなコーラスワークもあり、全く新しいバンドのような感じです。Drifting in Spaceでやっとロッドエヴァンスらしいボーカルが聴かれますが、全体的には綺麗に歌うアメリカンな世界です。 Distant Sunではサンタとリターントゥフォーエヴァーとジミヘンが融合したような新しいサウンドが展開していきます。ラストのVoyages of Past Travelers、Everything's a Circleこそがキャプテンビヨンドのカッコ良さを伝える事のできる曲ではないでしょうか。
1. Quiet Life 2. Fall in Love with Me 3. Despair 4. In Vogue 5. Halloween 6. All Tomorrow's Parties 7. Alien 8. Other Side of Life 9. All Tomorrow's Parties [12" Version 1983 Remix] 10. All Tomorrow's Parties [7" Version] 11. Foreign Place [B-Side of Quiet Life] 12. Quiet Life [7" Version] 13. Quiet Life [Multimedia Track]
プロデューサーにロキシーミュージックでエンジニア、プロデューサーを担当していたジョンパンターを起用。よりやりたかった音楽へ近づけたのかもしれません。来日もあり、タイトルのQuiet Lifeは大ヒット。テクノポップの名曲としても語り継がれる名曲です。Fall in Love With Meは後にネオグラムとしてビジュアルを意識したニューロマンティック、デュランデュランやスパンドゥバレーなどの原型のような曲です。
HalloweenはこれまでのJAPNとこれからのJAPANの音楽の融合が感じられます。もろロキシーなサウンドですが、彼らにしか出せない個性と感性が息づいております。All Tomorrow's Partiesはベルベットアンダーグラウンドのカバーです。彼らの音楽はテクノ向きだったのだという証明のようなアレンジです。E-BOWを屈指したギターがロバートフィリップのようです。Alienではベースのミックカーンがパーシージョーンズばりのベースプレイを披露しており、自己主張をし出したのもこのアルバムからではないでしょうか。Other Side of Lifeはデビッドシルビアンの哀愁あるボーカルが心を打ちます。
1. Automatic Gun 2. ...Rhodesia 3. Love Is Infectious 4. Sometimes I Feel So Low 5. Obscure Alternatives 6. Deviation 7. Suburban Berlin 8. Tenant 9. Deviation [Live in Tokyo] 10. Obscure Alternatives [Live in Tokyo] 11. In Vogue [Live in Tokyo] 12. Sometimes I Feel So Low [Live in Tokyo] 13. Sometimes I Feel So Low [Multimedia Track]
ファーストのようなコマーシャリズムは薄れて、より攻撃的で廃頽的なセカンドですが、Automatic Gunから既にロキシーやボウイに取って代わる音楽性を見せつけてくれます。....Rhodesiaは当時イギリスで流行り始めていたレゲエを早くも取り入れております。まだクラッシュもポリスも出てくる前の話です。Love Is InfectiousとSometimes I Feel So Lowはファーストのようなポップ性も見せますが、かなりロックよりなカッチョ良さです。
1. Dancing Madly Backwards (On a Sea of Air) 2. Armworth 3. Myopic Void 4. Mesmerization Eclipse 5. Raging River of Fear 6. Thousand Days of Yesterdays (Intro) 7. Frozen Over 8. Thousand Days of Yesterdays (Time Since Come and Gone) 9. I Can't Feel Nothin', Pt. 1 10. As the Moon Speaks (To the Waves of the Sea) 11. Astral Lady 12. As the Moon Speaks (Return) 13. I Can't Feel Nothin', Pt. 2
1. Transmission 2. Unconventional 3. Wish You Were Black 4. Performance 5. Lovers on Main Street 6. Don't Rain on My Parade 7. Suburban Love 8. Adolescent Sex [Rare Alternative Video] 9. Communist China 10. Television 11. Don't Rain on My Parade [Multimedia Track] 12. Communist China [Multimedia Track] 13. Adolescent Sex [Multimedia Track] 14. Adolescent Sex
確かにフェリーもボウイもファンクを取り入れたダンディズムを確立していきますが、このアルバムはそれ以上に完成度が高く、ロックよりでいてグラマラスです。Transmissionなどグラマラスで後に出てくる気リングジョークやキュアーよりもカッコいいです。Wish You Were BlackなどはAOR的要素もありながらより淫らな感じがします。Performance、Lovers on Main Streetなどかなりダーティーなファンクで、Don't Rain on My Paradeなどはかなり個性的なグラムロックです。Suburban Loveもカッコイイですし、Communist Chinaは後のジャパンにつながるサウンドです。Televisionなんかオシャレなアレンジのファンクなのですが、決してオシャレには聴かせない淫美で子宮に響くような妖しさがあります。