
グラムロックは時を重ねて、パンク、ニューウェーブ、テクノポップ、ニューロマンティックへと姿を変えていきました。つまりは、グラムロックとはファッション性の事だったのでしょうか。いや、確かに音楽的にもグラムロックと言えるものがありました。
しかし、それは時代遅れの産物と成り果てたのか。そう思われていた時代。日本からグラムロックそのものと言えるサウンドが、いかにかっこ良かったというのを再認識させてくれるバンドがでてきました。それがマルコシアスバンプです。
1.ATTENTION PLEASE
2.MY BABY GONNA BE MY DOG
3.BARA GA SUKI
4.TETU NO TOBIRA
5.FANTASTIC CHIME
6.SHADOW BABY
7.DEEP BLUE
8.ENDRESS CHARM
80年代のバンドブームを受けてTBSで深夜に放送されていた、イカすバンド天国、略してイカ天で世に知られるようになりました。彼らが登場した週は、たまがグランドチャンピョンを目指していた週でした。マルコシアスは見事チャンピョンへの挑戦権を獲得しましたが、さすがにたまには勝てませんでした。しかし、あまりのカッコ良さに審査委員一同の判断にて仮イカ天キングとして次週もでれるようになりました。それからは怒濤の快進撃で、イカ天史上毎回審査員全員が札を上げるという快挙で、グランドイカ天キングになりました。ただ、最後の週にゲスト審査員になった坂上二郎だけが、ロッックを理解していなかったため札を上げませんでした。それ以外はパーフェクトです。
そんな彼らが、イカ天出場前に出していたファーストアルバムはインディーズ制作であった為、現在廃盤のようです。残念ですが、どこかのレーベルが販売権を買ってくれないと入手出来ないようです。
インディーズものの為、経費節約のためか、勢いがあった為か、前半4曲はライブ録音、後半4曲がスタジオ録音という構成になっております。記念すべきこのファーストアルバムには、イカ天でも御馴染みのBARA GA SUKIとMY BABY GONNA BE MY DOG が入っております。妖しくグラマラスで淫美な世界感は正にこの淫美ブログに相応しい作品です。これを紹介したくてブログを始めたようなものです、しかし廃盤とは。
曲はボーカルの秋間 経夫が書いており、マークボランへの敬意に満ち溢れております。テクニックがあるT-REXという感じです。ですのでグラムロック特有のインチキ臭さはありません。唯ひたすら淫らな世界があるのみです。ベースの佐藤 研二は沢田研二への敬意に満ち溢れております。それっぽいファッションで特徴は白い手袋をはめたままベースを弾く事です。これは結構図太い音が出ますし、ベースはマメを作り易い楽器なので効果的な事だと思いますが、誰も真似をする者がおりません。
グラムロックのフォロワーとしては満点のマルコシアスバンプ。オークションなら手に入るかもしれません。一度聴いてみて下さい。本当の色気をもったロックスターを体感出来るでしょう。