
フランスの古城で録音されたアルバムです。名盤IN KAZMIDITYと双璧を成すぐらいの集中力により創られた質感に溢れております。
1.l'ouvrture
2.シセリアのまつげの下で
3.De la fontaine a BRIGNOLES
4.MOUNTARSEの誘蛾灯
5.SPIDER WOMAN
6.小人の行進
7.BABY,STOP YOU
8.摩天楼の上で
9.NO WONDER
10.SPmG
序曲のようなl'ouvettureに続き始まるセシリアのまつげの下では、まるでツェッペリンのようなアレンジでカッチョイイです。ベースがいつも以上にブンブン逝っています。メロディーも素晴らしく、おそらくマルコシアスバンプの曲の中ではベストな作品です。De la Fontaine a Brignokesは美しいクラシック調のバラードです。途中曲の感じが変わりますが、しっかりとしたイメージの下で練り込まれた作品のようです。MOUNTARSEの誘蛾燈もしっかりと落ち着いた感じのハードロックです。一皮むけたマルコシアスがここには居ます。
SPIDER WOMANはアフリカンなリズムをカッティングするギターがユニークですが、サビではサイケしていくとこがカッコいいです。まるでニューヨークドールズの悪徳のジャングルのようですが、それよりもカッコいいかもしれません。小人の行進はビートルズ的というか、10CCっぽいバラードです。かなりヨーロピアンな雰囲気を意識したアルバムです。BABY,STOP YOUはいつものマルコシアス節ですが、半音階を絡ませるコード進行が新しい挑戦でしょうか。摩天楼の上では、ヘビーなグラムロックです。こういう新しい表情でグラムロックするところが、フォロワーと呼ぶに相応しい証です。世界的にも貴重な存在ではないでしょうか。
NO WONDERもいつものマルコシアス節ですが、表現力は格段にアップしております。 SPmGはフィナーレとしてl'ouvettureと同じ雰囲気の曲です。佐藤研二氏による作品。これによりトータルコンセプト性を持たせております。
マルコシアスバンプ全盛の姿を記録した素晴らしい名盤であります。これも復刻を望みます。