1. I Put a Spell on You 2. Working Man 3. Suzie Q 4. Ninety-Nine and a Half (Won't Do) 5. Get Down Woman 6. Porterville 7. Gloomy 8. Walking on the Water
このファーストアルバムは大半がカバー曲で、I Put a Spell on Youもブルースのスタンダードナンバーですが、3連をヘビーに演奏して、吼えまくるジョン・フォガティは、オリジナルを演奏しているような説得力を持っております。Working Manはジョン・フォガティのオリジナルです。シンプルながら変わったアレンジで面白い曲です。Suzie Qはストーンズもカバーしていたスタンダードですが、この曲でかれらは有名になります。映画地獄の黙示録で、慰安で訪れたダンサーがこの曲を踊りながら出てくる様は正に60年代を象徴しておりました。
Ninety-Nine and a Halfはウィルソンピケットの曲ですが、これもものにしております。Get Down Womanはジョンのオリジナル。Portervilleも素晴らしい演奏です。Gloomyはサイケなアレンジと、ブルースでもジャズでもないような不思議なオリジナリティーを持った曲です。Walking on the Waterも変わったアレンジの作品ですが、かなりパワフルで、このバンドがただ者ではない感じがひしひしと伝わってきます。ブルースやスワンプを追求しながらも、16分で跳ねたリズムはさすがアメリカのバンドです。
ヒッピーカルチャー全盛期に登場したステッペンウルフ。サイケ感覚溢れるハードブルースバンドというイメージもありますが、ドイツ人のボーカリスト、ジョンケイのパワフルなボーカルはハードロックそのものです。映画イージーライダーに使われたBorn to be wildのコードカッティングはハードロックの原石の輝きを放っております。邦題ワイルドで行こうはサイケな感覚もありますが、この曲がハードロックに与えた影響力は計り知れません。