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[20060731]

Hotter Than Hell Hotter Than Hell
KISS (1997/07/15)
Universal
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グラムファッションが度を超した進化形として捉えて下さい。セカンドの頃はこのジャケットのような格好をしておりました。ロンドンブーツが発展したハイヒールブーツまでもがキャラクターを表現しております。この時点ではまだ日本ではレコードリリースされておりませんでしたが、日本びいきのキッスはジャケットにカタカナや漢字で力マークを入れております。

1. Got to Choose
2. Parasite
3. Goin' Blind
4. Hotter Than Hell
5. Let Me Go, Rock 'n' Roll
6. All the Way
7. Watchin' You
8. Mainline
9. Comin' Home
10. Strange Ways

Got to Chooseはキッスの曲の中ではへヴィーな方ですが、決して重くありません。より悪魔的な雰囲気を作りたかったようで、Parasiteもそんなイメージです。シンプルですが印象的なリフが良いです。しかし、レインボーのリッチーがライブでキルザキングを演奏した時、このリフを使っておりました。まさかリッチーがキッスをパクっているのかと思いましたが、スタジオ盤では別のリフを使っておりました。Goin' Blindは93の老人と16の娘の恋愛を描いている、珍しく切ない歌です。ジーンシモンズがキッス結成前に創った曲とされております。Hotter Than Hellはタイトル曲で、ナニは地獄よりも熱いという歌です。これも代表曲です。Let Me Go, Rock 'n' Rollは大好きな曲です。キッスにとってはロックンロール命ですから、正にテーマ曲のようなものです。短いけどカッコイイです。あまり同じ事を繰り返さないところが潔いです。

All the Wayストレートなロックンロールばかりのキッスですが、多彩なアレンジで飽きさせません。これも良く工夫された曲です。Watchin' Youも代表曲です。このおどろおどろしさに私は騙されておりました。詳しくは来日後の話にします。Mainlineはピータークリスが歌う曲です。ピーターのドラムはアカデミックなくらいに基本に忠実で安定しております。Comin' Homeはポップなロックンロールでポールスタンレーのボーカルが心地良いです。最後転調なんかしております。Strange Waysもピーターがボーカルをとっています。しゃがれ声は彼の役です。これもへヴィーな感じです。おどろおどろしさが外見を表現させているのでしょう。

へヴィーで正に地獄をイメージさせようとして創られておりますが、全体の印象はポップな感じでとても聴き易いです。私は一番好きかもしれません。キッスのリードボーカルはジーンとポールがそれぞれの曲を歌いますが、ピーターにも歌わせます。エースも少ないですが、歌った曲があります。此のアルバムから徐々に人気も上げていき、正にエンターテイメントなショウを繰り広げていきます。チューブのような芝居がかったものではありませんが、正にサーカスのようなライブが段々ファンを増やしていきます。まだアメリカだけでの話ですが。
Got To Choose

Parasite

Goin´Blind

Hotter Than Hell

Let me go rock n roll

All The Way

Comin Home
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[20060731]

リベンジと題した札幌大会結果です。
○ビヨン・ブレギーVS中迫 強
○ピーター・アーツVSゲーリー・グッドリッジ
○グラウベ・フェイトーザVS武蔵
○チェ・ホンマンVS曙
○マイティ・モーVSレミー・ボンヤスキー
○藤本祐介VSボビー・オロゴン

中迫はなんで試合に出れるのかというくらい弱い。もう出すな。

ピーター・アーツVSゲーリー・グッドリッジは面白い試合でした。ピーターのハイキックが何回も入っているのに倒れないゲーリーはKOされず判定で負けた。

グラウベ・フェイトーザVS武蔵での武蔵はいつも以上に手数は出ていたが、力がこもっていない。一撃で倒すくらいの気概を見せて欲しかった。逆に最後にダウンさせられて結局判定負け。

チェ・ホンマンVS曙での曙は体重を落としている分フットワークは良くなったが、防御が全然なっていない。あれだけKOさせられているのだから防御の練習に重きを置いても良さそうなものだが、恐らく学習能力がないのだろう。このままで行けば曙がちゃんと試合が出来るようになるには最低後5年はかかると思う。学習能力とそれに対する対応が出来るようになれば別だが。

マイティ・モーVSレミー・ボンヤスキーはマイティーが前回の勝ち方にこだわり過ぎていて、倒せなかった。レミーは用心深くローキックを効かせて判定勝ち。

藤本祐介VSボビー・オロゴンは期待していたが試合にならなかった。あれだけパンチの練習をしてきたのに試合が始まるとボビーはパンチを打つ事を忘れてしまっていた。唯突進するのみ、試合運びを身につける必要があるようだ。打ち合えば勝てると踏んでいたが残念。1Rでのダウンが効いて判定負け。

今大会はまーまー文句が出ない程度の内容でした。相変わらずフジテレビの構成の仕方はなってなかった。絶対的にプライドを放送した方が面白い。くどいようだが、他の局でも良いのでプライドを放送して欲しい。

[20060731]

musicman-netというサイトで「ミュージックもん」という音楽配信のサービスがあります。これは応募して、審査に受かった曲だけが配信されるのですが、今までずっと審査を通らなかったのですが、今回Think Like Waterという曲が審査を通り配信される事となりました。

曲を聴いてくれる人、曲の評価を書いてくれる人が多ければ、CDデビューにつながるようになっておりますので、もしよかったら応援して頂けると嬉しいです。しかし、評価をするには会員登録が必要です。勿論無料です。

https://www.musicman-net.co.jp/musicmon/  作曲(メロディ中心)部門にエントリーしております。多分最後の方です。

ここは毎月応募できますので、皆さんも応募してみてはどうでしょうか。
⇒ 続きを読む

[20060730]

Kiss Kiss
KISS (1997/07/15)
Universal
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再びアメリカンハードロックへ戻り、セカンドゼネレーション御三家の最後キッスを紹介します。ニューヨークドールズなどのグラムロックの残党やMC5に影響されている部分が多いですが、唯化粧をして派手な衣装を着たぐらいじゃ有名になれないとふんで、思い切って日本の歌舞伎を手本として、白塗りのドーランにメーキャップをして、各キャラクターにあった衣装を身にまといます。

1. Strutter
2. Nothin' to Lose
3. Firehouse
4. Cold Gin
5. Let Me Know
6. Kissin' Time
7. Deuce
8. Love Theme from Kiss
9. 100,000 Years
10. Black Diamond

ベースのジーンシモンズは吸血鬼をイメージしたキャラクター、ギターのポールスタンレーは星の王子様をイメージしたキャラクター、ギターのエースフレイリーは宇宙人のキャラクター、ドラムのピータークリスは猫のキャラクター。最初は金がないからちゃちな衣装でしたが、売れていくに従って衣装も豪華になっていきます。ファンにとっては衣装を見ただけでいつの時代の映像か分かるぐらいです。ジーンシモンズが相当の策士のようで、まず独自のレコードレーベルカサブランカ契約して、楽器に金がかけられないので、ギブソンとパールに専属契約をして、レコード上などでロゴを入れたりして楽器会社の宣伝をする変わりにいろんなギターやドラムを使えるようにします。そしてこの出立ちです。音楽はストレートなロックンロール。これで勝ちにいきますが、派手な外見で有名にはなりますが、その分内容が伴わないとなかなか評価されません。その為世界的に有名になるまでは長い道のりを歩んでいく事になります。この格好ですから、まずはアメリカのローティーンから火がついていきます。

Strutterをはじめキッスのロックンロールはへヴィーさはありません。軽快なロックンロールばかりです。ですから車の運転の時BGMにはもってこいの音楽だと私は思っています。Nothin' to Loseはとてもキッスらしいロックンロールです。減るもんじゃないだろうと口説く内容は、正しくキッスのテーマのようなものです。Firehouseのような複雑なリズムの曲もあります。この曲の時にジーンシモンズが火を噴きます。Cold Ginは酒好きエースのテーマ曲です。Let Me Knowのようなストレートなロックンロールこそ正に運転中に聴きたい音楽です。ラストはビーチボーイズバリのコーラスを聴かせます。

Kissin' Timeはカバー曲になりますが、アメリカのいろんな地名が出てきます。地方地方でキスをしまくるという内容で、音楽的にもキッスにはぴったりの曲です。Deuceはライブではオープニングで演奏される代表的な曲です。Love Theme from Kissはなぜか沖縄音階のテーマ曲です。インストですが、良くアレンジされています。100,000 Yearsはベースからイントロから始まる曲です。キッスの曲はシンプルですが、全てがきちんと計算されており、アレンジもしっかりしています。アドリブとかはありません。その分分かりやすい訳です。Black Diamondはギターアルペジオの静かな始まりからHIT ITのかけ声のもとドラマチックなハードロックが展開していきます。ボーカルはピータークリスです。

最近でも再結成ライブとかやっていますが、このファーストアルバムの曲はほとんど演奏されています。それだけ一番キッスらしい曲が既にここで出来上がっている訳です。ほとんどが代表曲です。つまりこのアルバムだけでもキッスは語れるという事です。エアロスミスやクィーンに比べると子供騙しなところがありますが、ロックの入門編としては最適です。
Strutter

Firehouse

Cold gin

Kissin Time

Deuce

100,000 YEARS

Black Diamond

[20060730]

Made in Heaven Made in Heaven
Queen (2002/08/19)
Parlophone
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前作でラストを飾っておりましたが、フレディーは制作後も新曲を録音し続けており、それら未発表曲や、これまでのアウトテイクを集めて創られた本当に最後のアルバムがこれです。瑞々しいまでのフレディーのボーカルが時代を超越して楽しめる作品です。本当にこのアルバムを最後に出してくれて安心しました。これぞクィーンだと言えるサウンドが溢れております。これでやっとフレディーもやり尽くしたと納得してくれるでしょう。

1. It's a Beautiful Day
2. Made in Heaven
3. Let Me Live
4. Mother Love
5. My Life Has Been Saved
6. I Was Born to Love You
7. Heaven for Everyone
8. Too Much Love Will Kill You
9. You Don't Fool Me
10. Winter's Tale
11. It's a Beautiful Day (Reprise)
12. Yeah

It's a Beautiful Dayは正に黄金期のクィーンが蘇る作品です。何と美しい歌でしょう。Made in Heavenも素晴らしいバラードです。天国とか生きる事がテーマになっております。Let Me Liveはゴスペル調の曲で、非常に力強い曲です。途中ブライアンがボーカルを取っているのは、取り直しが出来な状態だった事を物語ります。Mother Loveは物悲しい曲です。やはり途中ブライアンがボーカルを取ります。My Life Has Been Savedは美しくも優しいラブソングです。こういう力の抜けた曲が最近無かったので感動的です。I Was Born to Love Youはドラマのタイトル曲にもなったので、一番有名な曲ではないでしょうか。人として、こういう台詞を言える相手と巡り会える事は、この上ない幸せな事だと想います。Heaven for Everyoneも力の抜けた優しいバラード曲です。後期のクィーンは妙に力み過ぎていた感がありましたので、こういった曲を最後に聴かせてくれて、此のアルバムを出してくれたスタッフに感謝いたします。Too Much Love Will Kill Youはシンプルな美しいバラードです。しかしこの詩は意味深です。You Don't Fool Meはシャッフル調のラテン系バラードといえばいいのでしょうか。ここにきて新しい事にも挑戦しようとしていたようです。往年のフェイズアウトしたギターが心地良いです。Winter's Taleの主役はブライアンのギターでしょうか、素晴らしく泣いております。It's a Beautiful Day (Reprise)はリプライズですが、ハードなアレンジが加わります。よく聴くと輝ける七つの海が演奏されています。そして最後に隠しトラックがあります。環境音楽のような優しい鎮魂歌といえるでしょうか。インストですので、各メンバーが愛情を持ってフレディーに追悼しているように聴こえます。

完全な形ではないにしろ、最後に天国から贈り物が届いたような作品です。ほとんどの曲がフレディーの歌を一番良く聴けるバラード調の曲で占められているのもいいです。前作だけでは不完全燃焼なところがありましたので、前作と合わせてこのアルバムでやっと完全燃焼出来たと思います。本当に絶対無二な素晴らしいバンドでした。在りし日のフレディーは動画でもお楽しみ下さい。めいいっぱい用意してあります。

Made In Heaven

Let me live

Mother Love

I Was Born To Love You

Heaven For Everyone

TOO MUCH LOVE WILL KILL YOU

You Don't Fool Me

Winters Tale

[20060730]

Innuendo Innuendo
Queen (1991/02/05)
Hollywood Records
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フレディーがエイズに感染されている事が公表され、生前の彼が残したラストアルバムとなります。フレディーが体調のいい時を選んで録音されたと言われております。その為かフレディー色が強く、初期のオペラ的な壮大な作風も蘇っております。やはりフレディーはこういう曲をやりたかったのでしょうね。

1. Innuendo
2. I'm Going Slightly Mad
3. Headlong
4. I Can't Live With You
5. Don't Try So Hard
6. Ride the Wild Wind
7. All God's People
8. These Are the Days of Our Lives
9. Delilah
10. Hitman
11. Bijou
12. Show Must Go On

Innuendo派ツェッペリンのカシミールのような曲調からはじまり、スパニッシュギターが入り、オペラ的な展開も見せます。時代は変われど、こういう曲をやり始めたら、もうクィーンにかなうものはおりません。I'm Going Slightly Madはメランコリックな曲ですが、アレンジが80年代風なのがもったいない。しかしコーラスなどクィーンらしさもあります。でもサンプリングだったりします。Headlongは爽快なハードロックです。この曲を聴く限りまだまだクィーンは元気だという印象を持ってしまいます。I Can't Live With Youはハードでポップな実にクィーンらしい曲です。フレディーの歌も死を目前に迎えながらも色気のある声を発しております。素晴らしい。Don't Try So Hardはシャンソン風の曲をミュージカル調で歌い上げるバラードの名曲です。Ride the Wild Windは80年代をヒキヅッタようなロックンロールですが、かなりエフェックティヴなアレンジになっています。

All God's Peopleは3拍子のクィーンらしいポップオペラ的な曲です。往年の音を出しておりますが古さは感じられません。These Are the Days of Our Livesはロマンティックな美しいバラードです。こういう曲は好きです。Delilahはクィーン流エレクトリックポップです。ギタートーキングモジュレーターが珍しく使われています。Hitmanはハードロックです。ちょっと大雑把か。Bijouはまるで鎮魂歌のような物悲しい曲です。ほとんどがギターで占められているのはきっともう録音出来ない状況だったのでしょう。Show Must Go On生涯エンターティナーであり続けたフレディーはきっとこれからもショウを繰り広げているのでしょう。このドラマティック性、そして声の艶やかさは素晴らしいです。最後まで現役で居続けた精神は見習うものがあります。

最近ではポールロジャースを迎えて再結成ツアーなどをしておりましたが、あれは全く別なバンドです。フレディーなくしてクィーンはありえないのです。変えがきくようなバンドではないのです。ポールのヴァージョンも面白いですが、フレディーあってこそのクィーンだという事を痛感させられるラストアルバムになっています。後期の最高傑作は間違いなくこのアルバムです。又、普通ではありえないような素晴らしい音楽を提供してくれたフレディーマーキュリーに感謝と賞賛のブログをここに捧げます。

Innuendo

I'm Going Slightly Mad

Headlong

I Can't Live With You

THESE ARE THE DAYS OF OUR LIVES

Show must go on

[20060730]

The Miracle The Miracle
Queen (1991/10/22)
Toshiba EMI
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前作から又インターバルをおいて発売されたアルバムです。これまでの延命措置的な作品とは違い、前進していこうとする強い意志を感じさせるアルバムになっています。まず音が変わりました。きちんと時代を踏まえた上でのクィーンサウンドが展開されています。内ジャケットを見れば分かりますが、已にフレディーはやせ衰えています。死期が迫った事を悟っていたのでしょう。もの凄い意欲溢れる作品になっています。素晴らしい。

1. Party
2. Khashoggi's Ship
3. Miracle
4. I Want It All
5. Invisible Man
6. Breakthru
7. Rain Must Fall
8. Scandal
9. My Baby Does Me
10. Was It All Worth It
11. Hang on in There
12. Chinese Torture
13. Invisible Man [12" Version]
14. Scandal [12" Mix]

Partyはまずドラムの音が違います。これまでのドタバタしたようなロジャーのドラムではなく、しっかりとメリハリが利いたゲートサウンドになっています。これだけでも違いますが、明らかにこれまでのクィーンとは違う、それでいてクィーンにしか出来ない音がここにあります。Khashoggi's Shipはハードロックですが、ギターの音など時代にあった音に処理されながらもブライアンの音になっています。Miracleも見事に前進している事を証明するかのような作品です。I Want It Allはいまいちですが、これも可でしょう。Invisible Manはシンセベースがうなるテクノファンクな曲です。Breakthruは久々のコーラスワークが聴けます。そしてエレポップな展開が始まります。Rain Must Fallはエレポップなカリプソ感覚の曲です。Scandalはシーナイーストンが歌いそうな下世話な感じの曲です。この感覚にはついていけません。My Baby Does Meは80年代的なアレンジの曲で、あまり感心しない作品です。クィーンの存在価値が不明になっているからです。Was It All Worth Itもよく分からない曲です。それほど良い曲でもないし、この辺がまだ物足りなさを感じさせます。Hang on in There、Chinese Tortureはボーナストラックです。Chinese Tortureは素晴らしいギタープレイが堪能出来ます。

まだ往年の冴えは取り戻せていませんが、後期の中では結構良い作品だと思います。そしてフレディーは時間を置かず次回作へと創作意欲を剥き出しにしていくのです。この辺の事を想像すると胸が詰まります。

Party

The Miracle

I Want It All

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[20060730]

A Kind of Magic A Kind of Magic
Queen (1991/06/17)
Hollywood
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前作同様、可もなく不可もないアルバムです。ほとんどの曲が映画に使われるなど、ヒット性は十分にあります。後期クィーンにとってはこれでも良しとされるアルバムかもしれません。

1. One Vision
2. Kind of Magic
3. One Year of Love
4. Pain Is So Close to Pleasure
5. Friends Will Be Friends
6. Who Wants to Live Forever
7. Gimme the Prize (Kurgan's Theme)
8. Don't Lose Your Head
9. Princes of the Universe
10. Forever
11. One Vision [Extended Vision]

One Visionは後期のクィーンとしては、らしい曲です。ヒットもしているので、良しとしておきましょう。A Kind Of Magicはユーロポップな感じの曲です。途中のブライアンメイの繊細なアーミングは見事です。これだけ細やかなアーミングが出来るのは彼ぐらいのものでしょう。One Year Of Loveは3拍子のいわゆる普通の曲です。クィーンの曲調ではありません。Pain Is So Close To Pleasureはアメリカのラジオで流れてきそうな新人女性歌手が歌いそうなどうでもいい曲です。Friends Will Be Friendsはフレンチポップ風なクィーンらしい曲です。Who Wants To Live Foreverはブライアンによる地味で暗い曲です。

Gimme The Prizeはハードな曲ですが、映画の挿入音が入ったりしております。Don't Lose Your Headはいわゆるユーロテクノな曲で、いわゆる80年代の退屈な音源になっています。Princes Of The Universeはなんとかクィーンらしさを出そうともがいているような曲です。しかし以前のよな冴えは感じられません。A Kind Of 'A Kind Of Magic'、Friends Will Be Friends Will Be Friends...、Foreverはリプライズもので、ボーナストラックとはクレジットされていないので、トータルアルバムを意識して入れているだけの曲のようです。

なんとかバンドを維持していこうとする惰性しか感じられない退屈なアルバムです。ジャケットからして、もうクィーンじゃありません。ヒット曲もあり、露出度も多かった時期だけに懐かしく思われる方もいるかもしれませんが、ほとんどいらないような曲ばかりです。

One Vision

It's a kind of magic

one year of love

Friends will be Friends

Who Wants To Live Forever

Princes Of The Universe



[20060729]

The Works The Works
Queen (1991/11/26)
Hollywood
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前作との間にメンバー各ソロアルバム制作などもあり、インターバルをおいての発表だったこのアルバムは、これまでクィーンを聴き続けてきたファンを失望させるに相応しい作品でした。常に独自の作風を掲げてきたクィーンが何一つ独自性も無いし、斬新さも無くしているとなれば、聴く必要はないと思われるからです。実際私も発売当初はこのアルバムは買っておりませんでした。というか、この後のアルバムも買う気が無くなっておりました。フレディーが死んでからこの後のアルバムも集めたのです。それほど影響力を無くして、唯ヒット曲だけがあるような内容です。しかし、クィーンファンとしては、前進はなくしてもクィーンサウンドが聴けるということでコレクトしていいだけの水準は満たしております。

1. Radio Ga Ga
2. Tear It Up
3. It's a Hard Life
4. Man on the Prowl
5. Machines (Back to Humans)
6. I Want to Break Free
7. Keep Passing the Open Windows
8. Hammer to Fall
9. Is This the World We Created...?
10. I Go Crazy
11. Radio Ga Ga [Extended Version]
12. I Want to Break Free [Extended Mix]

Radio Ga Gaは初めてロジャーテイラーの作品がシングルカットされた曲です。いわゆるヨーロピアンテクノ的な曲です。PVには映画メトロポリスのシーンが使われております。Tear It Upはいつものクィーンサウンドで、特筆すべき点はありません。It's a Hard Lifeもいつもの仰々しいポップスで、もう時代的にこの曲を出す必要は無いのではないのかという感じになります。Man on the Prowlはロカビリー調の曲です。Machines (Back to Humans)はシンセベースやアルペジオ的なシンセにハードなギターが絡む曲です。

I Want to Break Freeはシングルヒットした曲で、テクノボッサと言った曲調でしょうか。Keep Passing the Open Windowsはジョージャクソンのステッピンアウトを盗作したような曲です。ピアノの音色とかモロです。Hammer to Fallはいかにもこの頃のファンを喜ばそうとして創られた曲です。Is This the World We Created...?はギターを伴奏に歌われるバラードです。

前作のようなファンク路線を突き進んでいれば前進していく気概を感じたかもしれませんが、此のアルバムの内容は、あくまでも延命処置をほどこしているような印象を与えてしまう内容になっています。いわゆるこれまで以下ではないけれどもこれまで以上でもない作品です。持っていても充分内容ではありますが、これまでの作品には名作があり感動がありました。此のアルバムにそれらを望むべきではありません。でもプロモーションヴィデオは面白いです。

Radio Ga Ga

Tear It Up

It's A Hard Life

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[20060729]

Hot Space Hot Space
Queen (1991/03/05)
Hollywood
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クィーンが大きく変貌を遂げたアルバムです。シンセベース、ホーンセクションの導入など、いかにも80年代に流行ったホワイトファンクそのものな内容です。これで離れていったファンは多い事でしょう。しかし、ファンクロック好きの私としては戸惑いながらも受け入れられる範囲でありました。

1. Staying Power
2. Dancer
3. Back Chat
4. Body Language
5. Action This Day
6. Put Out the Fire
7. Life Is Real (Song for Lennon)
8. Calling All Girls
9. Palabras de Amor (The Words of Love)
10. Cool Cat
11. Under Pressure
12. Body Language [Remix]

Staying Powerからして、いかにも80年代なアレンジですが、良く聴くとステレオ感や細かい気配りがされたクィーンらしい構築美が感じ取れます。他のつまらない80年代ものに比べるとかなり良質な作品だと分かります。Dancerはアレンジこそ80年代ダンスものですが、ほとんどファーストアルバムのようなハードロックな曲です。Back Chatはジェンディーコンの作ですが、もろJAPANのファーストに入っていた曲の盗作です。こういう事をしていいのでしょうか。しかし盗作騒ぎにならないところが、JAPANの知名度の低さを物語っています。Body Languageは80年代にイギリスで流行ったホワイトファンクなアレンジにミュージカル調のフレディーのボーカルが入った、クィーンらしさはしっかりある曲です。Action This Dayはロジャーテイラーの曲で、ポップな曲ですが、正確な4分音譜はクィーンらしくありません。

Put Out the Fireはいつものクィーンらしい曲です。大袈裟なくらいポップな曲です。 Life Is Realは銃殺されたジョンレノンに追悼の意を表して捧げられたバラードです。 Calling All Girlsはロジャーの曲です。80年代に出てきたポップな曲のようで、良い意味での新しさがあります。このアルバムではピカ一の秀作です。Palabras de Amor (The Words of Love)はブライアンメイらしい地味な良い曲です。Cool Catはジョンとフレディーの共作です。フレディーのファルセットが美しいフュージュンボサノバエレクトリックポップと形容すべき曲です。とても良い曲です。Under Pressureはデヴィッドボウイとの曲作で話題になった曲です。クィーンのアルバムに収められているという事は、ほとんどのアイデアをクィーン側が出していた事が伺えます。どちらもファンな私にはたまらない曲です。

賛否両論を巻き起こした問題作ですが、このアルバムまではクィーンの創作意欲が強く伺えます。このアルバムで解散でもよかったのですが、これ以降も惰性のようにアルバムを出していく事になります。このアルバムまでを私は中期と位置づけています。この後から後期に入っていきます。このアルバムはある意味名作であります。

Back Chat

Body Language

Action This Day

Put Out The Fire

Calling All Girls

Las Palabras de Amor

Under Pressure

[20060729]

Flash Gordon Flash Gordon
Queen (2002/03/04)
Parlophone
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アメリカのコミックヒーロー、フラッシュゴードンの実写版映画のサウンドトラックをクィーンが手がけました。映画自体はB級ムービーという感じですが、クィーンがサントラを手がけるとこうなるという作品になっています。

1. Flash's Theme
2. In the Space Capsule (The Love Theme)
3. Ming's Theme (In Court of Ming the Merciless)
4. Ring (Hypnotic Seduction of Dale)
5. Football Fight
6. In the Death Cell (Love Theme Reprise)
7. Execution of Flash
8. Kiss (Aura Resurrects Flash)
9. Arboria (Planet of the Tree Men)
10. Escape From the Swamp
11. Flash to the Rescue
12. Vultan's Theme (Attack of the Hawk Men)
13. Battle Theme
14. Wedding March
15. Marriage of Dale and Ming (And Flash Approaching)
16. Crash Dive on Mingo City
17. Flash's Theme Reprise (Victory Celebrations)
18. Hero

この作品ではシンセサイザーが主役になっていますが、Flash's ThemeとHeroでは歌も聴けます。クィーンらしいギターサウンドも聴けますし、プログレやテクノとしても聴ける作品です。でも基本はハードロックのようです。プリンスのバットマンというサントラもありますが、それと同様ファンには楽しめる内容になっています。Battle Themeなんかはかなりカッコイイハードロックです。

クィーンの作品を全部集めて、もっとクィーンサウンドを堪能したいという欲求が湧いたら、このアルバムをお勧めします。まぎれも無く、ここにあるのはアナザーサイドオブクィーンサウンドなのです。

Flash's Theme

[20060728]

The Game (+ Bonus Track) The Game (+ Bonus Track)
Queen (1991/06/17)
Hollywood Records
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神がかったクィーンサウンドから、より人間的なサウンドに近づいていったアルバム。皮肉にもそうすることにより売り上げはどんどん上がっていきます。しかし表現力は着実に増していき素晴らしい演奏が聴けます。新しいファンもつけながら古いファンにも納得のいく作品にギリギリなっている作品です。

1. Play the Game
2. Dragon Attack
3. Another One Bites the Dust
4. Need Your Loving Tonight
5. Crazy Little Thing Called Love
6. Rock It (Prime Jive)
7. Don't Try Suicide
8. Sail Away Sweet Sister
9. Coming Soon
10. Save Me
11. Dragon Attack [Remix]

Play the Gameはクィーンらしいポップなシングルヒット曲です。しかしその表現力はこの曲を不思議なくらいに美しく仕上げています。Dragon Attackはハードなロックです。シンセがkのアルバムでは普通に使われています。Another One Bites the Dustはジョンの曲です。ジャパンのファーストアルバムのようなイギリス的なファンクロックです。シングルヒットしました。Need Your Loving Tonightはポップで親しみ易い曲です。この親しみ易さがこの頃のクィーンの特徴でしょうか、複雑さは感じられなくなっています。Crazy Little Thing Called Loveはもろロカビリー調の曲で、パロディーのような曲ですが、これもシングルヒットしました。

Rock It (Prime Jive)はロジャーの曲で、独特の癖があるロックナンバーです。Don't Try Suicideはポリスのようなギターカッティングが聴こえます。ストリート系のミュージカルで歌われそうな曲です。Sail Away Sweet Sisterはクィーンらしい曲で、ブライアンメイが歌っています。Coming Soonはポップなロックンロールです。実に人間的な曲です。Save Meはシングル曲の為に作曲されたようないかにもクィーンな曲です。もちろんシングルカットされました。実に手際よく創られた感があります。

全体的にクィーンらしくない感じにもなっておりますが、クィーンらしいところもある。つまり、これまでのポップなクィーンを前面に出した作品と言えます。ゆえに大ヒット、クィーンはますますビッグスターになっていきます。 
Play The Game

dragon attack

ANOTHER ONE BITES THE DUST

Need Your Loving Tonight

Crazy Little Thing Called Love

Save Me

[20060727]

Jazz Jazz
Queen (1991/06/17)
Hollywood Records
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オペラ座の夜が初期の傑作ならば、このジャズは中期の傑作です。音楽的にはダイブ違ってきていますが、アイデアや多彩さ、トータル感、アレンジの構築感と言った点で、オペラ座の夜に匹敵するアルバムとして仕上がっております。

1. Mustapha
2. Fat Bottomed Girls
3. Jealousy
4. Bicycle Race
5. If You Can't Beat Them
6. Let Me Entertain You
7. Dead on Time
8. In Only Seven Days
9. Dreamers Ball
10. Fun It
11. Leaving Home Ain't Easy
12. Don't Stop Me Now
13. More of That Jazz

Mustaphaはいきなり一曲目から中近東風の曲で始まります。言葉もそちらの言葉でうたわれておりますが、こういった曲でもクィーンらしい曲として受け止められるのは、これまでの実績があってこそです。Fat Bottomed Girlsは先攻シングルのBicycle Raceのイベントで全裸の女性による自転車レースの模様を歌にしたものです。基本はカントリー調ですが、ハードロックとして仕上げています。Jealousyはジョンレノンに捧げた曲です。エレキシタールが不思議な感じです。Bicycle Raceはシングルヒットした曲です。ポップですが、かなりアヴァンギャルドな内容です。しかし親しみ易いところはクィーンならではです。If You Can't Beat Themはジョンディーコンの曲です。ポップで爽やかロックンロールですが、サビの入り方が不自然で不思議な曲です。Let Me Entertain Youはへヴィーなハードロックです。初期のクィーンに近いです。

Dead on Timeはシアーハートアタックに入っていそうなハードロックです。ファニーです。In Only Seven Daysはジョンディーコンの曲で、カプソをもっとポップにしたような曲です。Dreamer's Ballはブライアンメイの曲ですが、ライザミネリっぽい曲なので、フレディーが歌っています。しかし、ピアノではなくギターが先導していく曲です。Fun Itはロジャーテイラーの曲で、どろどろにファンキーな曲です。やっぱりハードロックバンドがやるファンクはカッコいいです。ギターも素晴らしい。Leaving Home Ain't Easyはボリューム奏法で半音階に流れていく不思議なフォーク調の曲です。Don't Stop Me Nowはシングルヒットしたので、現在でも有名な曲ではないでしょうか。クィーンらしいポップソングです。More of That Jazzがやはりこのアルバムのハイライトでしょう。ロジャーテイラーの作品です。ヘヴィメタっぽいギターリフがファンキーに展開していきます。クィーン流のファンクロックは、これが又カッコいいのです。曲調は違いますが、このギターアレンジ構築美はツェッペリンのアキレス最後の戦いに匹敵するぐらいの出来です。アルバムの曲が次々に導入されていくトータル感は決して悪くはないし、クィーンらしいソリッド感がたまりません。

このアルバムで使われているJAZZとは、遊戯といった意味でとらえればいいと思います。JAZZ音楽がある訳ではありません。このアルバムまでのクィーンはどれもお勧めな作品ばかりで、まだブリティッシュ感は強いです。この後からどんどん変化していく事になります。このアルバムは間違いなく名盤です。
Mustapha

Fat Bottomed Girls

Bicycle Race

Let Me Entertain You

Dreamers Ball

Don't Stop Me Now

[20060727]

私が音楽配信をしているサイト、yorozooがリニューアルした為、URLが変わりました。

http://samarqand.yorozoo.com/

かなりイメージが変わって戸惑っておりますが、ご来訪お待ちしております。

[20060726]

News of the World News of the World
()
Hollywood
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クィーンが最初の転換期を迎えたアルバムです。これまではシンセサイザーを使わない事を売りにしておりましたが、ここにきて、単なる効果音ではありますが、クィーン史上初めてシンセを使いました。そして大げさな表現は控えめになり、シンプルな作品が多くなりました。我が道を突き進んできたクィーンが一つの頂点を極め、やっと一般大衆の為の音楽を意識して創られたアルバムと言ってもいいかもしれません。

1. We Will Rock You
2. We Are the Champions
3. Sheer Heart Attack
4. All Dead, All Dead
5. Spread Your Wings
6. Fight from the Inside
7. Get Down, Make Love
8. Sleeping on the Sidewalk
9. Who Needs You
10. It's Late
11. My Melancholy Blues
12. We Will Rock You

We Will Rock Youはアンディーフグの入場テーマ曲として、現在ではあまりにも有名になった曲です。ドラムとボーカルだけの曲にフィードバックしたギターが絡んできます。We Are the Championsもシングルヒットして、なぜか良く取り上げられる有名な曲です。あまりにも優雅過ぎてチャンピオンには向いていないような曲ですが、クィーンが歌うとなぜか誇らしげな雰囲気になります。Sheer Heart Attackはロジャーテイラーの曲で、サードアルバムのタイトルと同じものです。ハードロックですが、妙な変態感があります。All Dead, All Deadはブライアンメイの曲で、頽廃的なキャバレー音楽のようでもあり、凄くシリアスな内容の曲です。Spread Your Wingsはジョンディーコンの曲で非常に良く出来た曲です。シングルカットもされました。Fight from the Insideは又してもロジャーテイラーの曲で、ファンクフルなハードロックです。

Get Down, Make Loveは初めてシンセが登場した曲です。色事を表現する為に使われており、非常に初歩的な効果音のみの使用になっております。Sleeping on the Sidewalkはブライアンメイのボーカルによるブルースナンバーです。彼のギタープレイはクラプトンからも絶賛されておりました。Who Needs Youは又してもジョンディーコンの曲です。カリプソな感じのポップな曲です。多彩ですね。It's Lateは初期のクィーンを彷彿とさせる長尺なハードロックです。ブライアンメイはヴァンへイレンよりも早くライトハンド奏法を実践しており、ここでも聴く事が出来ます。My Melancholy Bluesは正にメランコリックなライザミネリライクなキャバレー音楽です。フレディーの真骨頂とも言える黄昏感があります。

一般聴衆にも分かり易くなった曲調で、ここからもクィーンはどんどん新しいファンを増やしていきます。このアルバムからが中期となるかもしれません。その出だしとしてはまーまーな作品です。

We are the champions/We will rock you

Spread Your Wings

My Melancholy Blues

[20060725]

A Day At The Races [+2 Remixed] A Day At The Races [+2 Remixed]
Queen (1991/03/05)
Hollywood
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ジャケットを見てもらえば分かりますが、オペラ座の夜のはホワイトクィーン、この華麗なるレースはブラッククィーンになっています。そこまでこだわったオペラ座の夜と対を成すアルバムです。オペラ座ほど凄まじくありませんが、隠れた名作が豊富なアルバムです。

1. Tie Your Mother Down
2. You Take My Breath Away
3. Long Away
4. Millionaire Waltz
5. You and I
6. Somebody to Love
7. White Man
8. Good Old Fashioned Lover Boy
9. Drowse
10. Teo Torriatte (Let Us Cling Together)
11. Tie Your Mother Down [Remix]
12. Somebody to Love [Remix]

ドラの音からギターオーケストレイションによるイントロダクションからTie Your Mother Downのストレートなハードロックが始まります。シングルヒットしています。You Take My Breath Awayは夜想曲のような、歌劇のような芝居がかったクラシック色の強い曲です。Long Awayはブライアンメイによる、前作の’39に匹敵するフォークソングです。こちらの方がポップな感じで好きです。Millionaire Waltzは思いっきりワルツです。ギターによる優雅なワルツをお楽しみ下さい。You and Iはジョンディーコンによるポップで素晴らしい曲です。シングルカットされませんでしたので、隠れた名曲といえるでしょう。ジョンディーコンの創る曲は大好きです。

Somebody to Loveはシングルヒットした曲で、ジョージマイケルがライブエイドでカバーした事でも有名な曲です。6拍子のよる歌劇のような美しい曲です。コーラスワークも流石です。White Manはインディアンの嘆きを歌ったもので、ネイティブでブルースフィーリング溢れるハードロックになっています。これも隠れた名曲です。Good Old Fashioned Lover Boyはシングルカットされた曲で、ライザミネリが歌いそうなフレディーらしいチャーミングな曲です。これも今では隠れた名曲でしょう。Drowseはロジャーテイラーの曲で、お得意の気怠い感じの曲です。スライドギターが気怠さを出しています。Teo Torriatte (Let Us Cling Together)日本びいきのクィーンが日本語で歌う美しいバラードです。日本ではシングルカットされた記憶があります。そしてギターオーケストレイションによるエンディングを迎えます。

前作よりも一曲一曲がしっかり独立しておりながらも、トータルアルバムのような雰囲気に仕上げているのはさすがです。親しみ易く大好きな曲が沢山入った名作です。このアルバムまでは本当に好きな事をやっていながらも名作を創り続けてきました。この後は庶民のレベルまで下がっていくのですが、ここまでのサウンドが本当にクィーンらしい音楽で、愛すべき作品ばかりです。
Tie Your Mother Down

you take my breath away

Millionaire Waltz

Somebody To Love

White Man

good old fashioned lover boy

Teo Torriatte

[20060724]

A Night at the Opera A Night at the Opera
Queen (1991/09/03)
Hollywood
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誰もが認めるクィーンの最高傑作アルバムです。プログレと呼ぶにはポップ過ぎる、ポップスと呼ぶには複雑過ぎる、ハードロックと呼ぶには変態的過ぎる。クィーンというジャンルでしか表現出来ない独自の世界が最高に開花した、音の玉手箱ともいえる最高作です。トイズインジ~やロックスで先を行くエアロスミスにやっと追いついた出世作でもあります。

1. Death on Two Legs (Dedicated to...)
2. Lazing on a Sunday Afternoon
3. I'm in Love With My Car
4. You're My Best Friend
5. '39
6. Sweet Lady
7. Seaside Rendezvous
8. Prophet's Song
9. Love of My Life
10. Good Company
11. Bohemian Rhapsody
12. God Save the Queen
13. I'm in Love With My Car [Remix]
14. You're My Best Friend [Remix]

Death on Two Legsからしてドラマティックでロックオペラともいえるアルバムの幕が上がります。Lazing on a Sunday Afternoonはチャーミングなキャバレー音楽のようで、ライザミネリを愛するフレディーらしい曲です。I'm in Love With My Carはロジャーテイラーの曲で実在したカーレーサーを題材にした曲です。You're My Best Friendはジョンディーコンの作でシングルヒットもした素晴らしいポップスです。エレピのオクターブ音も印象的な曲で、フレディーのボーカルも決まっています。'39はブライアンメイのボーカルでカントリーフォークな曲です。当時のライブでは定番のように歌われていました。Sweet Ladyはカッコいいハードロックです。私の田舎の長崎では紳士服のCMに使われており、長崎の人間には馴染み深い曲です。イントロとAメロはカッコいいのですが、サビでガタガタになっていくのがもったいないです。サビもカッコ良く創っていれば、代表曲として残っていたでしょうに。そこもクィーンらしさかもしれません。Seaside Rendezvousは40年代のボードヴィル的な曲です。フィレディーらしいユーモアに溢れる曲です。

Prophet's Songはボヘミアンに次ぐこのアルバムのハイライト曲です。正にオペラをロックバンドがやっているというもの凄いスケールのある曲です。ロングディレイによるコーラスの輪唱、ジョン以外によるメンバー3人による3人唱にディレイをかけ、多重録音して 壮大なハーモニーを聴かせます。ボヘミアン以上にアヴァンギャルドで、しかもハードロックしているのですから凄いです。Love of My Lifeはジョンレノンタイプのピアノバラードです。Good Companyはディキシーランドジャズをハンドメイドギターで再現した楽しい曲です。Bohemian Rhapsodyは言わずと知れたクィーンの最大の代表作です。5分55秒もあるのにシングルカットして大ヒットさせました。ビートルズのヘイジュード以来の長尺なシングル曲です。しかも内容はイタリアオペラごとき大作です。かんおフランクザッパも大絶賛したアヴァンギャルドポップの最高傑作です。確か20世紀を代表する曲No.1にも選ばれております。問答無用のクィーンサウンドを天下に知らしめた名曲です。God Save the Queenはイギリス国家を普通にバンド演奏してエンディングです。この何年後かにセックスピストルズがこのタイトルで国家権力に喧嘩を吹っかけますが、こちらは普通に国家を演奏しています。

これだけの音楽をストリングスやホーン、シンセ無しでバンドサウンドだけで創ったというだけでも驚異です。クィーンの音楽全てにドラマがあり、バンドにもドラマがあり、アルバムにもドラマがあります。来日した時には女性用の着物を着てステージに立ち、バレリーナようのタイツを着てモッコリさせたり、フレディーはこの頃からそのケがあったようです。クィーンの壮大な音楽絵巻劇場を特とご覧あれ。

Death On Two Legs

Lazing On A Sunday Afternoon

I'm In Love With My Car

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[20060723]

Sheer Heart Attack Sheer Heart Attack
Queen (1991/03/05)
Hollywood
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私が初めて買ったクィーンのアルバムがこのシアーハートアタックです。ボウイの時も書きましたが、私は硬派なハードロックしか聴いておらず、ベイシティーローラーズも旋風を巻き起こしていた時期でもあり、女の子にキャーキャー言われているバンドは認めておりませんでした。しかしこのアルバムの誘惑のロックンロールが気に入っており、このアルバムを買う事にしました。聴いてからショックを受けました。どれも素晴らしい作品だったのです。ポップな曲でも良いものは良いと素直に認めなければいけないとこのとき思いました。もともとビートルズから洋楽を聴くようになったので、ポップな曲の良さも理解出来るのです。このアルバムと出会ってから私の音楽の聞き方は変わりました。偏らずにどんどん良さそうな音楽は聴きまくるようになりました。

1. Brighton Rock
2. Killer Queen
3. Tenement Funster
4. Flick of the Wrist
5. Lily of the Valley
6. Now I'm Here
7. In the Lap of the Gods
8. Stone Cold Crazy
9. Dear Friends
10. Misfire
11. Bring Back That Leroy Brown
12. She Makes Me (Stormtrooper in Stilettoes)
13. In the Lap of the Gods...Revisited
14. Stone Cold Crazy [1991 Bonus Remix by Michael Wagener]

そんなことでこのアルバムは一番好きなアルバムでありますし、一般的には次回作のオペラ座の夜がクィーンの最高傑作ですが、このアルバムが私にとっては最高傑作でありますし、このアルバムからクィーンもいよいよ世界的に認められていくようになります。

Brighton Rockはイギリスの南部の海水浴場ブライトンを舞台にした曲です。3オクターブ半の音域を持つという触込みのフレディーがピッチシフターを使って歌うという反則技を使っているというおかまい無しなところが凄いです。ギターソロは長尺で設けており、当時は珍しいディレイマシーンが使われております。多分ディレイが初めて大々的に使われた作品だと思います。ロングディレイによりリアルタイムで弾いたギターフレーズを繰り返していくという単純な使い方ですが、当時はかなりインパクトがありました。Killer Queenはクィーンを一躍有名にした名曲です。世界的ににシングルヒットもしました。メランコリックなキャバレー音楽のようでもあり、ポップなコーラスワークと絶妙なアレンジで多重録音されたギターがお見事です。Tenement Funsterはロジャーテイラーボーカルの気怠い曲です。Flick of the Wristもピッチシフターで今度は低音を強調した悪魔のような声で歌われます。実にドラマティックな曲です。Lily of the Valleyはピアノによる小曲バラードです。Now I'm Hereは前述の誘惑のロックンロールという邦題曲です。ストレートなロックンロールでカッコイイ曲です。シングルヒットしました。

In the Lap of the Godsもピッチシフターによる低音で悪魔のような不気味な歌でどんどん綺麗なハーモニーに変わっていきます。Stone Cold Crazyはバンド全員の共作で思いっきりテンポアップされたロックンロールです。これもクィーン独特の世界です。Dear Friendsはジョンレノンのピアノ曲のよう曲で淡々と歌われます。Misfireはベースのジョンディーコンが初めて提供した曲です。彼の創る曲はポップで陽気な曲が多くて好きです。実はジョンの誕生日は私と同じで昔から親近感を持っております。Bring Back That Leroy Brownはディキシーランドジャズ風の曲で、ハンドメイドギターがジャズユニットを見事に表現しております。She Makes Meはブライアンメイがボーカルを取る淡々としたフォークソングです。そして感動的なラストIn the Lap of the Gods...Revisitedは私が一番好きな曲です。6拍子の曲で、クィーンの良さが一番良く出ている曲だと思います。正に名曲中の名曲です。ボヘミアンラプソディーばかりが取りだたされててしまいがちですが、この曲こそがクィーンの一番の代表作であり名作だと思います。しかし誰もこの曲を評価している文を見た事がありません。私は一人でもこの作品が最高傑作だと主張していきます。

ハードなクィーンとポップなクィーン変態的なクィーンと一番バランスよく構成された作品だと思います。このアルバムを聴かずしてクィーンは語れません。感動的なくらいに名盤であります。
Brighton Rock

killer queen

Now I'm Here

In the lap of the gods~Killer Queen~Bring Back That Leroy Brown

Stone Cold Crazy + Great King Rat

In the lap of the gods (revisited)

In the lap of the gods

[20060723]

昨日朝青龍の優勝が決まってしまいました。しかし、綱取りの白鵬と大関返り咲きを目指す雅山は、ぎりぎりの成績で千秋楽を迎える事になりました。その為大いに盛り上がった千秋楽となりました。

5敗してしまった雅山ですが、今日勝てばなんとか10勝となり、3場所連続の二桁勝利というぎりぎりの望みを託します。そして見事玉乃島を寄り切って10勝となりました。

綱取りにかける白鵬は2敗してしまっています。朝青龍が無敗なので優勝は無理ですが、準優勝と横綱を破れば印象も良くなります。横綱昇進は横綱審議会が決定するので、強い印象は大事です。千秋楽はその横綱朝青龍との対決、いつも以上に時間がかかる大熱戦を寄り倒しで白鵬が勝ちました。この一生は大きいです。先場所は優勝。其の前が関脇でしたが準優勝しております。今場所の準優勝、しかも無敗の横綱を倒したのですから可能性は大きくなりました。

雅山も白鵬も決定がされるまでは何とも言えませんが、今後の相撲の活性化を考えると昇進させる事が妥当と思われます。そうあって欲しいものです。又、同じモンゴル出身の白鵬に情けをかけて勝ちを譲る訳でもなく、真っ向から倒しにいった朝青龍の男気にも感動いたしました。今場所は目が離せないいい場所でした。

[20060723]

Queen II Queen II
Queen (1991/10/22)
Hollywood
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イギリス国内では不評に終わったファーストからコンセプトアルバムとしてのセカンドアルバムを出します。アナログ盤のA面をホワイトサイドとしてブライアンメイの曲とロジャーテイラーの曲で構成されております。B面がブラックサイドでフレディーマーキュリーの曲で構成されています。当時は面白い試みだと思っておりましたが、他のアルバムと聴き比べてみると、この作品を分けた構成は逆にこのアルバムを聴きにくいものにしているような印象があります。普通に全ての曲をバリエーション豊かに配列した方が一つ一つの作品ももっと活かされていたのではないでしょうか。内容はいいのにどうしても地味な印象を受けるアルバムです。

1. Procession
2. Father to Son
3. White Queen (As It Began)
4. Some Day One Day
5. Loser in the End
6. Ogre Battle
7. Fairy Feller's Master-Stroke
8. Nevermore
9. March of the Black Queen
10. Funny How Love Is
11. Seven Seas of Rhye
12. See What a Fool I've Been
13. Ogre Battle [1991 Bonus Remix]
14. Seven Seas of Rhye [1991 Bonus Remix]

Processionはハンドメイドギターの多重録音によるギターオーケストレーション見事な序曲です。Father To Sonはいかにもイギリス社会を反映したような内容で、プログレなのかハードロックなのか分からないクィーンらしい曲です。White Queenは中世的な音楽にエレクトリックシタールが入って実に混沌とした作品です。Some Day One Dayはブライアンサイドにあって唯一ブライアンがボーカルを取っている曲です。ケルティックなアコースティックな曲にギターオーケストレーションが入りクィーンならではの音絵巻が展開していきます。The Loser In The Endはロジャーテイラーの作品で彼がボーカルを取ります。やはりドラムはドタドタした鈍臭い感じに聴こえてしまいます。

Ogre Battleは初期の名作で、ギターリフがカッコイイ素晴らしいハードロックです。フレディーのボーカルも独特のもので、イギリスの小説を映画化したものが最近多いですが、それらのサウンドトラックにも使えるような曲です。The Fairy Feller's Master-Strokeイギリスの船乗りが歌う歌のような民衆音楽的な曲です。フレディーの才能が炸裂しております。ブラックサイドは組曲のように流れていきます。Nevermoreは美しいピアノバラード曲です。The March Of The Black Queenは組曲風のブラックサイドにあって、この曲自体が組曲のようにめまぐるしく曲が展開してきます。この頃から既にボヘミアンラプソディーを創れるだけの要素を備えていた事が伺える名曲です。ポップで幻想的で演劇的な彼等のすべてが詰まった曲でもあります。Funny How Love Isは浮遊感のあるフォーク調の曲です。コーラスワークはビートルズはビーチボーイズを手本にしながらも独自のカラーがあります。Seven Seas Of Rhyeはファーストに予告編があったシングルヒット曲です。ピアノのイントロが印象的です。ポップなハードロック、つまりグラムな感覚でいて不思議な感じの曲です。イギリスの港町を舞台にしたような風情がいいです。

まだまだ日本だけでの人気の時代ですが、よくぞ我が道を貫き通してくれたと感謝したくなる内容です。この追求心が後の名作を連発していく事に繋がっていきます。クィーン初心者には難しいかもしれませんが、クィーンを良く理解する為には必ず聴いて欲しい作品です。

Procession

Father to Son

White Queen

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[20060723]

戦慄の王女 戦慄の王女
クイーン (1994/05/18)
東芝EMI
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アメリカンハードロックを特集しておりますが、エアロスミスとおなじくハードロックセカンドゼネレーションを代表するバンドとしてクィーンを紹介します。イギリスのバンドですがご了承下さい。

1. Keep Yourself Alive
2. Doing All Right
3. Great King Rat
4. My Fairy King
5. Liar
6. Night Comes Down
7. Modern Times Rock 'n' Roll
8. Son and Daughter
9. Jesus
10. Seven Seas of Rhye

裏ジャケットを見てもらえば分かる通り、化粧をして中世的な服装をしていた彼等はグラムロックブームにあやかってデビューしようとしましたが、グラムロックブームが下火になり、しかも複雑な彼等の音楽はグラムロックファンやマスコミには受け入れられませんでした。ただ日本だけがJAPAN のようにルックスのいいバンドは無条件に受け入れる土壌が出来ており、日本だけの人気でとりあえず持ちこたえていきます。

彼らの特徴はブライアンメイのハンドメイドギターによる多彩なギターサウンドによりノーシンセサイザーのクレジットのもと独特のサウンド展開とフレディーマーキュリーの3オクターブ半のボーカルによる独自の音世界です。しかし、これが世界テキに理解されるまでには時間がかかってしまいます。又、エアロスミスにはジャックダグラスがいましたが、クィーンにはロイトーマスベイカーというプロデューサーがついております。

Keep Yourself Aliveは彼等のデビュー曲です。フェイジングされたギターサウンドをコインをピックにしてこすったイントロが印象的です。メンバーの内3人がボーカルを取るこのバンドはコーラスワークも武器の一つで、ストレートなハードロックとは一味違う曲です。そこがカッコイイ曲です。Doing All Rightは静かな曲からボサノバ調になったりハードな曲調になったりする名曲です。クィーンはどちらかというとプログレ的ですが、ポップな部分もあり、ハードロックとして理解した方がいいようです。Great King Ratはかなり激しいギターのイントロからアヴァンギャルドポップとでも言うべき曲展開を見せます。My Fairy Kingはオペレッタのような曲です。クィーンを理解してから聴けば驚きませんが、いきなりファーストからこれだけの内容を見せられれば理解出来ない連中も多かった事は分かります。それだけ濃い内容です。

Liarは物語風に曲調がどんどん変わっていく作品です。ジェスロタルをポップにしたようなバンドとしてなら理解出来るかもしれませんが、ジェスロタル自体がそれほどメジャーではありません。Night Comes Downはポップでとてもいい曲です。美しいコーラスにフェイズアウトしたブライアンメイのギターが心地いいです。しかしアコースティックギターの不気味な終わり方から一変してModern Times Rock 'n' Rollです。ドラムのロジャーテイラーがボーカルを取るストレートなロックンロールです。第二のジョンボーナムと呼ばれる事を目指していた彼ですが、どうもミックス処理の仕方が歪み過ぎておりドタバタした印象のドラムになってしまっています。Son and Daughterはへヴィーなハードロックですが、コーラスが綺麗な為にハードロックファンには素直に受け入れられないような所がクィーンの個性でもあります。Jesusはマイナー調のイタリア民謡のような曲をハードロックにしています。名曲です。Seven Seas of Rhyeはセカンドアルバムに入る時期シングル曲のイントロのピアノパートだけを収録したエンディング曲です。

ちゃんとして聴けば、ファーストアルバムにしてこれだけの感性度と個性的な音楽は高く評価されてしかるべしなのですが、時期が悪かったようです。日本の評論家からは低迷しているブリティシュハードロックの救世主として期待されておりました。キャーキャーいっていた日本の女性ファンがどれほど彼等の音楽性を理解していたかは疑問ですが、少なくとも日本には彼等を評価できるだけの態勢は整っていたようです。このアルバムはかなりの名盤として認識いたしましょう。

Keep Yourself Alive

Liar

Modern Times Rock n Roll & Son and Doughter

[20060723]

Just Push Play Just Push Play
Aerosmith (2001/03/06)
Sony Japan
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ローリングストーンズは近年、どのようにバンドを存続させていくかをディスカッションしてからアルバム制作に入っております。エアロスミスも同じで、いかに古いファンも新しいファンも取り込んでいくかが課題のようです。キングクリムゾンも同じでいつの時代の自分達がよかったか分析しております。この3つのバンドの共通項は現在も現役の現在進行形のバンドだという事です。同窓会再結成バンドとは訳が違うのです。ですから出される新譜も内容の濃いものになっております。このアルバムはプロデューサーが変わっている事から音が変わっています。より前面に出るソリッドなミックスが成されております。

1. Beyond Beautiful
2. Just Push Play
3. Jaded
4. Fly Away From Here
5. Trip Hoppin'
6. Sunshine
7. Under My Skin
8. Luv Lies
9. Outta Your Head
10. Drop Dead Gorgeous
11. Light Inside
12. Avant Garden

Beyond Beautifulはグランジ系のバンドようなギターサウンドでかなりトレブリーな音色です。Just Push Playはデジタル処理されながらも全盛期のサウンドに近い曲です。カッチョイイー。Jadedはシングルヒット曲です。派手さはありませんが良く出来ております。Fly Away From Hereはバラード曲です。最近のバラード曲は静かに聴かせるのではなく、ドラマティックな盛り上がりがあります。イエモンみたい。Trip Hoppin'はハードな曲ですが、ポップなサビがカッコいいです。Sunshineもポップでいい曲です。ギターなのかシンセなのか分からない音が入っています。多分シンセ。

Under My Skinはデジタルな打ち込みにブリティッシュロックのようなハードな曲調の曲です。Luv Liesはロッカバラードな曲です。ELOみたい。Outta Your Headはグランジっぽい曲です。スティーブンの場合はウォークディスウェイもそうですが、ラップというよりトーキングという唱法です。Drop Dead Gorgeousもデジタル音がプンプンしている曲でギターの音も最近のジェフベック的です。Light Insideではループサウンドに合わせた演奏が炸裂します。Avant Gardenはバラード曲でジェフベックのようなギターが印象的です。ジョーのアイドルはジェフベックなのです。そして日本版にはI Don't Want To Miss A Thingが入っています。アルマゲドンの挿入歌です。

デジタルと真っ向から向かい合った意欲作です。曲自体はこれまでの作品同様水準の高い曲ばかりで、そこへデジタルな味付けとそれに負けないギターサウンドが絶妙に共存しております。グランジのように偏った方向性へは行かず、あくまでハードロックバンドであるという存在証明も成されております。素晴らしい。このアルバム以降新作は発表されておりませんが、又いい作品が出てくる事を期待しております。この後ブルースのカバーばかりを集めたホンキン・オン・ボーボゥを出しますが、あまりにも普通だったので買っておりません。新作を待ちます。
Beyond Beautiful

Just Push Play

Jaded

Sunshine

I Don't Want To Miss A Thing

[20060722]

Nine Lives Nine Lives
Aerosmith (1997/03/18)
Sony Japan
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前作は最高の出来でしたが、同じ質を持続するのは大変です。しかしエアロスミスは同等の質を持ったアルバムを又提供してくれました。相変わらず第三者が参加している曲作りですが、これだけの内容を提供してくれておりますので、そのやり方は肯定すべきでしょう。

1. Nine Lives
2. Falling in Love (Is Hard on the Knees)
3. Hole in My Soul
4. Taste of India
5. Full Circle
6. Something's Gotta Give
7. Ain't That a Bitch
8. Farm
9. Crash
10. Kiss Your Past Good-Bye
11. Pink
12. Attitude Adjustment
13. Fallen Angels

Nine Livesは猫の擬似的な声をサンプリングしたひょうきんな始まり方をする曲ですが、パワフルでいい感じの曲です。Falling in Love はシングルヒットした曲で、最近の曲なので多分どこかで耳にしている曲です。Hole in My Soulはいつものバラード曲です。ハードな部分と静かな部分の起伏がありいい曲です。Taste of Indiaはインド風のメロディーがサイケな感じでラップ風の歌い方も織り交ぜます。どうも前作からラップを意識した歌い方が目立ちます。しかしあくまでもハードロックにしてくれるところがエアロのいいところです。ゼップのカシミールのような曲。Full Circleは3拍子のバラードですが、かなり激しい演奏でドラマチッックな曲です。Something's Gotta Giveはかなりカッコイイ曲です。シフもシンプルでダイナミズムを大事にしている曲です。Ain't That a Bitchはムードジャズ風からいつしかビートルズ風のアレンジへと変わる面白い曲です。

Farmもビートルズ的なアレンジを拡大してハードロックに仕上げております。このやり方は普通ではなく、とてもカッコイイものです。このやり方は見習うべきでしょう。日本ではありきたりなやり方が今も横行しておりますから。Crashはポップな曲ですが、かなりアップテンポの曲なのでギンギンのハードロックに聴こえます。Kiss Your Past Good-Byeはグラム風のバラードでかなりドラマティックな創りです。完璧にハードロックバンドらしいアレンジになっているので古くささはありません。Pinkはシングルヒット曲で、ヒップホップやグランジの時代を生き抜いたエアロスミスだからこそ創れた名曲です。ありきたりなアレンジにはならずにビートルズ的な曲調でさえある素晴らしい曲です。Attitude Adjustmentも面白い作品です。ストレートな感じなのに愚直ではありませんので。Fallen Angelsはバラード調の曲です。確かイエローモンキーのラストアルバムでもこんな感じの曲があったような。

ミックジャガーも年を重ねるごとにその歌声に艶をましておりますが、スティーブンタイラーも然りです。この二人は特別なのでしょうか。普通はありえない事です。秘訣は女の精気を吸い取っているからなのでしょうか。恐るべしです。このアルバムでは新しい事にも果敢に挑戦しておりますので、今後はもっと年相応なハードロックを提供して欲しいと思います。ガキンチョ相手のロックは21世紀ではロックとは言えないでしょう。そんな私の思いを解消してくれるバンドがおりませんので、エアロに期待するしかありません。
Nine Lives

Falling In Love

Hole in My Soul

Taste Of India

Full Circle

Pink

[20060722]

Get a Grip Get a Grip
Aerosmith (2001/11/20)
Universal Japan
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ドラッグ依存していた体を治療してドラッグから手をきった彼等は、心身ともに充実しているようです。カリフォルニアジャムなどの昔の映像を見るとかなり息を切らしながら辛そうに演奏していますが、年齢を重ねているのに最近の彼等のステージは若々しくパワーに漲っております。そんな充実振りがこのアルバムには存分に活かされ、この時期での最高傑作となっております。全作よりも曲が充実しており、パフォーマンスも素晴らしいです。

1. Intro
2. Eat The Rich
3. Get A Grip
4. Fever
5. Livin' On The Edge
6. Flesh
7. Walk On Down
8. Shut Up And Dance
9. Cryin'
10. Gotta Love It
11. Crazy
12. Line Up
13. Amazing
14. Boogie Man

Introはお遊びでデジタル処理された自らをパロった序曲です。Eat The Richはシングルヒットしており、演奏面もこれまで以上に充実しております。Get A Gripも勢いのある曲ですが、なにより演奏がいいです。Feverもイケイケのハードロックですが、サンプリングなども絶妙に入っており、曲としても充実しております。Livin' On The Edgeはシングルヒット曲で、ガンマンのテーマ曲のような曲です。地声で歌えるような作曲を心掛けて創られており、地声で歌えることは無茶な歌い方も用意に出来るという事を物語っている曲です。Fleshはアフリカンなリズムからへヴィーな曲へと展開していきます。ドラムもかなりEQ処理されております。Walk On Downは久々のジョーペリーのボーカル曲です。

Shut Up And Danceはシングルカットされた曲で、ポップな作品です。リズムも凝っており危機後絶え十分です。Cryin'はエアロ得意のバラードですが、割とハードなアレンジで聴かせてくれます。いい曲です。Gotta Love Itもたっぷりと創り込まれた曲です。聴きごたえがあります。Crazyはロッカバラードの名曲です。シングルカットもされました。いい曲です。Line Upはノリのいい曲で、ポップな曲です。ドゥワップなコーラスがひょうきんです。レニークラビッツとの共作。Amazingはピアノベースのバラード曲です。それほどいい曲ではありません。Boogie Manはジャズ風のギターを環境音楽的な手法で味付けしたインスト曲です。こういうアダルトな面もこれからは出していってもらいたいものだ。

全作同様CDサイズなので曲の聴き応えはあるのですが、アルバムを通すと凄い容量なので、最後には腹一杯でゲップが出そうになります。全作同様動画もたっぷりあります。Crazyのビデオクリップには娘のリブタイラーも出演しております。彼女のお母さんはスティーブンと別れた後トッドラングレンと再婚しており、リブはトッドをお父さんだと信じて育ってきたそうです。しかしあまりにも似ていないので、真実を追求したところ、本当のお父さんはエアロスミスのスティーブンだった訳です。お父さんとの再会も果たして認知してもらいタイラー姓も名乗り、見事女優として成功を収めていきます。あれだけの美貌の娘が現れたら、そりゃお父さんは簡単に認知するでしょう。私にもあんなに綺麗な娘がどこかで生まれていないかなー。そしたらニンチでもオンブにダッコでも何でもしちゃうのに。
Eat the rich

Fever

Livin On The Edge

Cryin

Crazy

Amazing

[20060722]

Pump Pump
Aerosmith (2001/11/20)
Universal Japan
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前作同様グループ以外のコンポーザーを起用しながらいい曲を創り出しているアルバムです。往年のハードでへヴィーなサウンドも復活してエアロファンも大満足な作品です。しかしこのアルバムからCDサイズでの要領になっており、アナログ盤でいえば2枚組のような量になっております。一曲一曲がしっかり創られている分、アルバムをとおして聴いていると最後にはお腹いっぱいになってしまいます。どこかに箸休め的な曲があれば通して聴けるのですが、一曲に対する比重が重いため、トイズやロックスと比べると名盤度は低くなります。やはりトイズトロックスを超える作品は出てきません。

1. Young lust
2. F.I.N.E.
3. Going down
4. Love in an elevator
5. Monkey on my back
6. Water song
7. Janie's got a gun
8. Dulcimer stomp
9. Other side
10. My girl
11. Don't get mad get even
12. Hoodoo
13. Voodoo medicine man
14. What it takes

Young lustからへヴィーな勢いのある曲が出てきます。F.I.N.Eも曲の良さよりもドライヴィング感を重視しているように感じます。Love in an elevatorはシングルカットされた曲ですが、他の若手連中がやっているような感じの曲で私は感心しない曲です。Monkey on my backは往年のエアロらしい曲に仕上がっており、納得の一曲です。Janie's got a gunもシングルカットされました。ストラトのハーフトーンがいかにも80年代しておりますが、ストリングスも入り構成のしっかりした曲になっております。

Dulcimer stompはサイケフォークのような曲でOther sideはシングルカット曲です。エアロらしいリズム&ブルースをハードロックにしたようなポップさもあるいい曲です。My girlはソリッドロックンロールナンバーです。Don't get mad get evenはエアロらしいブギー調の曲です。エフェクティブなHoodooからVoodoo medicine manのざっくりとしたリフが始まります。へヴィーな曲です。What it takesはシングル曲で、お得意のバラードです。スティーブン流ファルセットも活かせたいい曲に仕上がっています。Ain't Enoughはハード路おくですが、面白い曲に仕上がっています。初めてサイケっぽいメロディーも出てきます。素晴らしい。

CDサイズに慣れた耳で聞くとそうでもありませんが、アナログ盤に慣れている人には途中で辛くなります。きっとデジリバがガンガン効いているのが原因かもしれません。曲の充実感はしっかりありますので、アルバムとしては名作の部類に入るでしょう。前作から現在にかけては非常に充実した曲を提供してくれるエアロスミス。へヴィーでハードなのがエアロスミスらしさと思われている方もいるでしょうが、スティーブンターラーを始めとするメンバーの個性をどれだけバリエーション豊かに表現出来るかがこのバンドのキモだと思っております。そう言う意味ではこの時期からのエアロは素晴らしいです。
F.I.N.E

Love in an Elevator

Monkey on my back

Janie's Got A Gun

The Other Side

Don't get mad get even

what it takes

[20060721]

Permanent Vacation Permanent Vacation
Aerosmith (2002/02/04)
Geffen
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前作では好きなように演奏するだけでは売れないという教訓を受けたエアロスミス。しっかりとした曲のコンポージングの必要性を感じ取った彼は、まずしっかりとした曲を揃える事から始めます。いい曲を創る為に、メンバー以外のコンポーザーまで起用します。デビューアルバムのドリームオンもメンバー以外の作者が加わっていましたので、このやり方はエアロ流と言ってもいいかもしれません。カバー曲を自分のものにして演奏するバンドですから、メンバー以外人間が関わっても問題ないでしょう。本質としては、いかにいい曲をファンに提供出来るかなのです。この選択は私の許容するところです。もともとオリジナルにこだわったバンドではありませんので。

1. Hearts Done Time
2. Magic Touch
3. Rag Doll
4. Simoriah
5. Dude (Looks Like a Lady)
6. St John
7. Hangman Jury
8. Girl Keeps Comin' Apart
9. Angel
10. Permanent Vacation
11. I'm Down
12. Movie

という訳で内容の濃いよく出来たアルバムが出来ました。ラップグループRUN DMCがラップでカバーしたwalk this wayのヒットも手伝って再評価が盛り上がる中、MTVの影響力もあり、売り上げも伸び、完全復活したと言っていいアルバムです。

Hearts Done Timeはシングルカットしてもいいくらい、良く出来た曲です。Magic Touchもポップでありながらハードないい曲です。Rag Dollはシングルヒットした曲です。ポップでハードなロックはエアロの本来の姿勢なのです。Simoriahもいい曲です。第三者が入っただけでこれほどクールな曲に仕上げられるのです。もちろん反対に作用する事もありますが、バンドの判断力はいい方向へいったようです。Dude (Looks Like a Lady)もシングルヒットした曲です。女に見える男をイテコマそうとしたら逆に銃を発射されたという歌です。エアロにしか歌えない歌です。St Johnはジャズブルースのような曲です。このバラエティーさが充実振りを伺えます。

Hangman Juryはフーチークーなカントリーブルース色がカッコイイ曲です。Girl Keeps Comin' Apartは実に明るいポップなハードロックです。ブラスが入ってリズ&ブルース色もあります。Angelはシングルヒット曲で、いかにも80年代なバラード曲です。しかし、スティーブンのボーカルによってなんとかエアロらしいセンチメンタリズムな曲になっております。Permanent Vacationエアロにとってのバケーションはジャングルで過ごす事なのか。トロピカルな味付けのハードロックです。I'm Downはビートルズのカバー曲。特に変わったアレンジはしておりません。Movieはメンバー全員で創ったインスト曲です。

80年代という時代にも適用出来る内容で復活を果たしたエアロスミス。ここから反撃の狼煙を上げていくのです。
Rag Doll

Dude Looks Like A Lady

Hangmany Jury

Angel

Permanent Vacation


[20060720]

Done with Mirrors Done with Mirrors
Aerosmith (1997/08/12)
Universal Japan
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正にエアロスミスの低迷期の真っただ中。ジョーペリーズプロジェクトもうまくいかず、ジョーペリーとブラッフォードの二人と合流。再度オリジナルメンバーやっていった方がいいと判断したのでしょう。このアルバムで再びデビュー当時に戻った気分での再出発を果たします。VanHalenでおなじみのテッド・テンプルマンをプロデューサーに起用し制作されたアルバムですが、往年のサウンドとはほど遠い為、売り上げは伸びませんでした。

1. Let the Music Do the Talking
2. My Fist Your Face
3. Shame on You
4. Reason a Dog
5. Shela
6. Gypsy Boots
7. She's on Fire
8. Hop
9. Darkness

Let the Music Do the Talkingはジョーペリーズプロジェクトの曲をリメイクしたものです。単純にロックンロールを楽しみたいという意思が伝わります。ラストにドローザラインのフレーズが聴き取れます。My Fist Your Faceもロックンロールをベースにしたハードロックです。Shame on Youはファンクの要素もある曲です。派手さはありませんが、エアロの再興の思いが伝わります。Reason a Dogはやはりデビュー当時のノリを取り戻そうともがいているような曲です。Shelaもハードロック曲ですが、往年の張りは無いように感じます。

Gypsy Bootsはなぜか無理に若返ろうとして無理をしているように聴こえるロックンロールナンバーです。She's on Fireはドブロギターからへヴィーなアレンジへと移行していく曲です。Hopはこのアルバムの中で唯一パワーを感じる曲です。Darknessはジャズっぽいアレンジからテンポアップしていく凝ったアレンジで、唯一しっかり創られた曲です。一番ましかもしれません。

オリジナルメンバーで復活したのはいいのですが、昔の荒削りな感じを取り戻そうと無理している感じがいたたまれません。やはりまだ低迷期なのです。この反省は次回作に活かされていくので無駄ではなかったのですが、前作よりも出来は悪いかもしれません。しかし、やはり、腐ってもエアロスミスです。他のバンドで満足しない時はこのようなアルバムでも聴きたくなるものなのです。
Let the Music Do the Talking

[20060719]

Rock in a Hard Place Rock in a Hard Place
Aerosmith (1993/11/04)
Columbia
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ジョーペリー脱退後、ライブアルバムやベストアルバムで場繋ぎをしておりましたが、とうとうスタジオアルバムを発表いたしました。新しくジミークレスポ,
リックデュフェイがギターで参加したのですが、当時聴いた印象はヘビメタよりになってエアロらしさがなくなったので、聴かずじまいでした。しかし、最近に至るまで、私を満足させられるバンドは、とうとう登場する事はありませんでした。そこそこいいバンドはいましたが、中途半端なバンドばかりでした。それなら駄作とされているこのアルバムでも、一応エアロのアルバムなので、最近のバンドよりはましだろうと思って聴いてみる価値は充分ありました。腐ってもエアロスミスなのです。

1. Jailbait
2. Lightning Strikes
3. Bitch's Brew
4. Bolivian Ragamuffin
5. Cry Me a River
6. Prelude to Joanie
7. Joanie's Butterfly
8. Rock in a Hard Place (Cheshire Cat)
9. Jig Is Up
10. Push Comes to Shove

Jailbaitはいきなりヘビメタですが、スティーブンのボーカルも凄まじく、良く聴くとそんなに重くないし、ハードロックとして聴けます。Lightning Strikesはプログレのようなイントロからガンガンにハードロックいたします。Bitch's Brewはマイルスデイヴィスのアルバムタイトルと一緒ですが、結構いい感じのハードロックです。Bolivian Ragamuffinはいつものエアロらしい曲です。Cry Me a Riverはジャズのスタンダードナンバーです。スティーブンのボーカルは素晴らしく涙をそそります。こういう新生面は素直に受け止めるべきです。

Prelude to Joanieは序曲としてJoanie's Butterflyへと繋がります。アメリカンフォークのウェスターンな感じの曲です。Rock in a Hard Placeはストーンズが復活した時も同じタイトルの曲がありました。しかし、こちらが先です。今聴くとそんなにヘビメタではないです。Jig Is Upはトーキングモジュレーターが使われたいつものエアロって感じです。Push Comes to Shoveはカントリーブルースです。スティーブンタイラーのボーカルは素晴らしいです。

ジョーペリーを意識しなければ十分楽しめる内容です。乱暴な言い方をすれば、スティーブンタイラーが歌えば、それでエアロスミスなのです。もちろん全盛期に比べれば足らない部分もありますが、最近に至るロックの不完全燃焼はこのアルバムでも充分に解消出来るパワーはあります。この後、もう一人のギタリストブラッド・ウィットフォードも脱退してさらに窮地に立たされる事になるのですが、本当にいいバンドをファンはないがしろにはしないものなのです。
Lightning Strikes

[20060718]

Night in the Ruts Night in the Ruts
Aerosmith (1993/09/07)
Columbia
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中心人物のジョーペリーが自分の実力を発揮出来るバンド、ジョーペリーズプロジェクトを結成する為に、このアルバムの作成途中で脱退してしまう。メンバーも快くジョーを送り出すのだが、ここからエアロスミスの転落の低迷期に突入していく事になる。このアルバムではジョーが弾いている曲は数曲で、後は2人のギタリストが臨時で参加しております。ファンの間でもあまり評判の良くないアルバムですが、私は結構好きなアルバムです。

1. No Surprize
2. Chiquita
3. Remember (Walking in the Sand)
4. Cheese Cake
5. Three Mile Smile
6. Reefer Head Woman
7. Bone to Bone (Coney Island White Fish Boy)
8. Think About It
9. Mia

No Surprizeはエアロらしい曲で、前作ドローザラインよりはらしい曲です。Chiquitaは割と最近の曲調に近いですが、いい曲です。Remember (Walking in the Sand)はカバー曲ですが、得意の泣き節がいい感じでシングルカットされておりました。Cheese Cakeもエアロらしい曲で、これらの曲の何が不満なのか、なぜ評価が低いのか理解出来ない内容です。

Three Mile Smileも良く出来たハードロックで、シングルカットしてもおかしくない出来です。Reefer Head Womanはカバーのブルースナンバーです。ギターソロの前にミスターペリーと叫ぶスティーブンの友情が泣かせます。Bone to Bone (Coney Island White Fish Boy)はライブ向きのカッコイイハードロックです。ジョーが居なくてもやっていけるという自身がこれらの曲からは伝わってきます。Think About Itはヤードバーズのラストシングル曲のカバーです。エアロがカバーしなければ知らなかったぐらいの曲ですが、リフのカッコ良さはさすがジミーペイジで、ビートポップでもありますが素晴らしいハードロックです。Miaはお決まりのラストのバラード曲です。ピアノの哀愁とスティーブンの泣きのボーカル、実にエアロな名曲です。

改めて聴き返してみても、絶頂期のエアロにひけを取らない内容でした。昔の思い出も蘇る不分を差し引いても素晴らしいアルバムです。是非動画も見て頂き、曲の良さを確認してみて下さい。
No Surprize

Chiquita

Three Mile Smile

Bone To Bone

[20060717]

Draw the Line Draw the Line
Aerosmith (1993/09/07)
Sony Mid-Price
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前2作品の成功の勢いに乗せて発売されたアルバムです。前2作品には及ばないものの、勢いに乗りこの作品も売れました。ジャックダグラスとの最後のコンビ作品で、ライブ向けの曲が多く、バンドとしてはいい時期だったようですが、クスリによる疲労度はライブを見ても分かります。クスリを絶った現在の方が動きがいいです。

1. Draw the Line
2. I Wanna Know Why
3. Critical Mass
4. Get It Up
5. Bright Light Fright
6. Kings and Queens
7. Hand That Feeds
8. Sight for Sore Eyes
9. Milk Cow Blues

Draw the Lineは前作までのアレンジ力が継続されているシングルヒット曲でもあります。I Wanna Know Whyはストレートなロックンロールです。ライブ向きです。Critical Massもライブ向きな感じでシンプルなロックです。Get It Upはファンクの要素を入れておりますが、中途半端です。これもありかもしれませんがラストチャイルドには及びません。まるでB級です。Bright Light Frightはジョーペリーがリードボーカルをとるロックンロールナンバーです。

Kings and Queensはマイナーでへヴィーな曲です。ケルティックなアレンジも施されております。実にドラマティックな作品です。Hand That Feedsは鬼気迫るスティーブンのボーカルが聴けるロックンロールです。Sight for Sore Eyesはライブ向けの曲です。少しユニークな曲でもあります。Milk Cow Bluesはカバー曲ですが、トレインケプト同様自分のものにして演奏しております。

ライブバンドであるエアロスミスを再認識出来るアルバムです。スタジオならではの処理もしっかりしておりますが、前作ほどではありません。しかし、エアロスミスのアルバムとしては大変良く出来ているアルバムです。
Draw the line

I Wanna Know Why

Kings and Queens

Milk Cow Blues with Ted Nugent

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