1. Got to Choose 2. Parasite 3. Goin' Blind 4. Hotter Than Hell 5. Let Me Go, Rock 'n' Roll 6. All the Way 7. Watchin' You 8. Mainline 9. Comin' Home 10. Strange Ways
Got to Chooseはキッスの曲の中ではへヴィーな方ですが、決して重くありません。より悪魔的な雰囲気を作りたかったようで、Parasiteもそんなイメージです。シンプルですが印象的なリフが良いです。しかし、レインボーのリッチーがライブでキルザキングを演奏した時、このリフを使っておりました。まさかリッチーがキッスをパクっているのかと思いましたが、スタジオ盤では別のリフを使っておりました。Goin' Blindは93の老人と16の娘の恋愛を描いている、珍しく切ない歌です。ジーンシモンズがキッス結成前に創った曲とされております。Hotter Than Hellはタイトル曲で、ナニは地獄よりも熱いという歌です。これも代表曲です。Let Me Go, Rock 'n' Rollは大好きな曲です。キッスにとってはロックンロール命ですから、正にテーマ曲のようなものです。短いけどカッコイイです。あまり同じ事を繰り返さないところが潔いです。
All the Wayストレートなロックンロールばかりのキッスですが、多彩なアレンジで飽きさせません。これも良く工夫された曲です。Watchin' Youも代表曲です。このおどろおどろしさに私は騙されておりました。詳しくは来日後の話にします。Mainlineはピータークリスが歌う曲です。ピーターのドラムはアカデミックなくらいに基本に忠実で安定しております。Comin' Homeはポップなロックンロールでポールスタンレーのボーカルが心地良いです。最後転調なんかしております。Strange Waysもピーターがボーカルをとっています。しゃがれ声は彼の役です。これもへヴィーな感じです。おどろおどろしさが外見を表現させているのでしょう。
へヴィーで正に地獄をイメージさせようとして創られておりますが、全体の印象はポップな感じでとても聴き易いです。私は一番好きかもしれません。キッスのリードボーカルはジーンとポールがそれぞれの曲を歌いますが、ピーターにも歌わせます。エースも少ないですが、歌った曲があります。此のアルバムから徐々に人気も上げていき、正にエンターテイメントなショウを繰り広げていきます。チューブのような芝居がかったものではありませんが、正にサーカスのようなライブが段々ファンを増やしていきます。まだアメリカだけでの話ですが。 Got To Choose
1. Strutter 2. Nothin' to Lose 3. Firehouse 4. Cold Gin 5. Let Me Know 6. Kissin' Time 7. Deuce 8. Love Theme from Kiss 9. 100,000 Years 10. Black Diamond
Strutterをはじめキッスのロックンロールはへヴィーさはありません。軽快なロックンロールばかりです。ですから車の運転の時BGMにはもってこいの音楽だと私は思っています。Nothin' to Loseはとてもキッスらしいロックンロールです。減るもんじゃないだろうと口説く内容は、正しくキッスのテーマのようなものです。Firehouseのような複雑なリズムの曲もあります。この曲の時にジーンシモンズが火を噴きます。Cold Ginは酒好きエースのテーマ曲です。Let Me Knowのようなストレートなロックンロールこそ正に運転中に聴きたい音楽です。ラストはビーチボーイズバリのコーラスを聴かせます。
Kissin' Timeはカバー曲になりますが、アメリカのいろんな地名が出てきます。地方地方でキスをしまくるという内容で、音楽的にもキッスにはぴったりの曲です。Deuceはライブではオープニングで演奏される代表的な曲です。Love Theme from Kissはなぜか沖縄音階のテーマ曲です。インストですが、良くアレンジされています。100,000 Yearsはベースからイントロから始まる曲です。キッスの曲はシンプルですが、全てがきちんと計算されており、アレンジもしっかりしています。アドリブとかはありません。その分分かりやすい訳です。Black Diamondはギターアルペジオの静かな始まりからHIT ITのかけ声のもとドラマチックなハードロックが展開していきます。ボーカルはピータークリスです。
1. It's a Beautiful Day 2. Made in Heaven 3. Let Me Live 4. Mother Love 5. My Life Has Been Saved 6. I Was Born to Love You 7. Heaven for Everyone 8. Too Much Love Will Kill You 9. You Don't Fool Me 10. Winter's Tale 11. It's a Beautiful Day (Reprise) 12. Yeah
It's a Beautiful Dayは正に黄金期のクィーンが蘇る作品です。何と美しい歌でしょう。Made in Heavenも素晴らしいバラードです。天国とか生きる事がテーマになっております。Let Me Liveはゴスペル調の曲で、非常に力強い曲です。途中ブライアンがボーカルを取っているのは、取り直しが出来な状態だった事を物語ります。Mother Loveは物悲しい曲です。やはり途中ブライアンがボーカルを取ります。My Life Has Been Savedは美しくも優しいラブソングです。こういう力の抜けた曲が最近無かったので感動的です。I Was Born to Love Youはドラマのタイトル曲にもなったので、一番有名な曲ではないでしょうか。人として、こういう台詞を言える相手と巡り会える事は、この上ない幸せな事だと想います。Heaven for Everyoneも力の抜けた優しいバラード曲です。後期のクィーンは妙に力み過ぎていた感がありましたので、こういった曲を最後に聴かせてくれて、此のアルバムを出してくれたスタッフに感謝いたします。Too Much Love Will Kill Youはシンプルな美しいバラードです。しかしこの詩は意味深です。You Don't Fool Meはシャッフル調のラテン系バラードといえばいいのでしょうか。ここにきて新しい事にも挑戦しようとしていたようです。往年のフェイズアウトしたギターが心地良いです。Winter's Taleの主役はブライアンのギターでしょうか、素晴らしく泣いております。It's a Beautiful Day (Reprise)はリプライズですが、ハードなアレンジが加わります。よく聴くと輝ける七つの海が演奏されています。そして最後に隠しトラックがあります。環境音楽のような優しい鎮魂歌といえるでしょうか。インストですので、各メンバーが愛情を持ってフレディーに追悼しているように聴こえます。
1. Innuendo 2. I'm Going Slightly Mad 3. Headlong 4. I Can't Live With You 5. Don't Try So Hard 6. Ride the Wild Wind 7. All God's People 8. These Are the Days of Our Lives 9. Delilah 10. Hitman 11. Bijou 12. Show Must Go On
Innuendo派ツェッペリンのカシミールのような曲調からはじまり、スパニッシュギターが入り、オペラ的な展開も見せます。時代は変われど、こういう曲をやり始めたら、もうクィーンにかなうものはおりません。I'm Going Slightly Madはメランコリックな曲ですが、アレンジが80年代風なのがもったいない。しかしコーラスなどクィーンらしさもあります。でもサンプリングだったりします。Headlongは爽快なハードロックです。この曲を聴く限りまだまだクィーンは元気だという印象を持ってしまいます。I Can't Live With Youはハードでポップな実にクィーンらしい曲です。フレディーの歌も死を目前に迎えながらも色気のある声を発しております。素晴らしい。Don't Try So Hardはシャンソン風の曲をミュージカル調で歌い上げるバラードの名曲です。Ride the Wild Windは80年代をヒキヅッタようなロックンロールですが、かなりエフェックティヴなアレンジになっています。
All God's Peopleは3拍子のクィーンらしいポップオペラ的な曲です。往年の音を出しておりますが古さは感じられません。These Are the Days of Our Livesはロマンティックな美しいバラードです。こういう曲は好きです。Delilahはクィーン流エレクトリックポップです。ギタートーキングモジュレーターが珍しく使われています。Hitmanはハードロックです。ちょっと大雑把か。Bijouはまるで鎮魂歌のような物悲しい曲です。ほとんどがギターで占められているのはきっともう録音出来ない状況だったのでしょう。Show Must Go On生涯エンターティナーであり続けたフレディーはきっとこれからもショウを繰り広げているのでしょう。このドラマティック性、そして声の艶やかさは素晴らしいです。最後まで現役で居続けた精神は見習うものがあります。
1. Party 2. Khashoggi's Ship 3. Miracle 4. I Want It All 5. Invisible Man 6. Breakthru 7. Rain Must Fall 8. Scandal 9. My Baby Does Me 10. Was It All Worth It 11. Hang on in There 12. Chinese Torture 13. Invisible Man [12" Version] 14. Scandal [12" Mix]
Partyはまずドラムの音が違います。これまでのドタバタしたようなロジャーのドラムではなく、しっかりとメリハリが利いたゲートサウンドになっています。これだけでも違いますが、明らかにこれまでのクィーンとは違う、それでいてクィーンにしか出来ない音がここにあります。Khashoggi's Shipはハードロックですが、ギターの音など時代にあった音に処理されながらもブライアンの音になっています。Miracleも見事に前進している事を証明するかのような作品です。I Want It Allはいまいちですが、これも可でしょう。Invisible Manはシンセベースがうなるテクノファンクな曲です。Breakthruは久々のコーラスワークが聴けます。そしてエレポップな展開が始まります。Rain Must Fallはエレポップなカリプソ感覚の曲です。Scandalはシーナイーストンが歌いそうな下世話な感じの曲です。この感覚にはついていけません。My Baby Does Meは80年代的なアレンジの曲で、あまり感心しない作品です。クィーンの存在価値が不明になっているからです。Was It All Worth Itもよく分からない曲です。それほど良い曲でもないし、この辺がまだ物足りなさを感じさせます。Hang on in There、Chinese Tortureはボーナストラックです。Chinese Tortureは素晴らしいギタープレイが堪能出来ます。
1. One Vision 2. Kind of Magic 3. One Year of Love 4. Pain Is So Close to Pleasure 5. Friends Will Be Friends 6. Who Wants to Live Forever 7. Gimme the Prize (Kurgan's Theme) 8. Don't Lose Your Head 9. Princes of the Universe 10. Forever 11. One Vision [Extended Vision]
One Visionは後期のクィーンとしては、らしい曲です。ヒットもしているので、良しとしておきましょう。A Kind Of Magicはユーロポップな感じの曲です。途中のブライアンメイの繊細なアーミングは見事です。これだけ細やかなアーミングが出来るのは彼ぐらいのものでしょう。One Year Of Loveは3拍子のいわゆる普通の曲です。クィーンの曲調ではありません。Pain Is So Close To Pleasureはアメリカのラジオで流れてきそうな新人女性歌手が歌いそうなどうでもいい曲です。Friends Will Be Friendsはフレンチポップ風なクィーンらしい曲です。Who Wants To Live Foreverはブライアンによる地味で暗い曲です。
Gimme The Prizeはハードな曲ですが、映画の挿入音が入ったりしております。Don't Lose Your Headはいわゆるユーロテクノな曲で、いわゆる80年代の退屈な音源になっています。Princes Of The Universeはなんとかクィーンらしさを出そうともがいているような曲です。しかし以前のよな冴えは感じられません。A Kind Of 'A Kind Of Magic'、Friends Will Be Friends Will Be Friends...、Foreverはリプライズもので、ボーナストラックとはクレジットされていないので、トータルアルバムを意識して入れているだけの曲のようです。
1. Radio Ga Ga 2. Tear It Up 3. It's a Hard Life 4. Man on the Prowl 5. Machines (Back to Humans) 6. I Want to Break Free 7. Keep Passing the Open Windows 8. Hammer to Fall 9. Is This the World We Created...? 10. I Go Crazy 11. Radio Ga Ga [Extended Version] 12. I Want to Break Free [Extended Mix]
Radio Ga Gaは初めてロジャーテイラーの作品がシングルカットされた曲です。いわゆるヨーロピアンテクノ的な曲です。PVには映画メトロポリスのシーンが使われております。Tear It Upはいつものクィーンサウンドで、特筆すべき点はありません。It's a Hard Lifeもいつもの仰々しいポップスで、もう時代的にこの曲を出す必要は無いのではないのかという感じになります。Man on the Prowlはロカビリー調の曲です。Machines (Back to Humans)はシンセベースやアルペジオ的なシンセにハードなギターが絡む曲です。
I Want to Break Freeはシングルヒットした曲で、テクノボッサと言った曲調でしょうか。Keep Passing the Open Windowsはジョージャクソンのステッピンアウトを盗作したような曲です。ピアノの音色とかモロです。Hammer to Fallはいかにもこの頃のファンを喜ばそうとして創られた曲です。Is This the World We Created...?はギターを伴奏に歌われるバラードです。
1. Staying Power 2. Dancer 3. Back Chat 4. Body Language 5. Action This Day 6. Put Out the Fire 7. Life Is Real (Song for Lennon) 8. Calling All Girls 9. Palabras de Amor (The Words of Love) 10. Cool Cat 11. Under Pressure 12. Body Language [Remix]
Staying Powerからして、いかにも80年代なアレンジですが、良く聴くとステレオ感や細かい気配りがされたクィーンらしい構築美が感じ取れます。他のつまらない80年代ものに比べるとかなり良質な作品だと分かります。Dancerはアレンジこそ80年代ダンスものですが、ほとんどファーストアルバムのようなハードロックな曲です。Back Chatはジェンディーコンの作ですが、もろJAPANのファーストに入っていた曲の盗作です。こういう事をしていいのでしょうか。しかし盗作騒ぎにならないところが、JAPANの知名度の低さを物語っています。Body Languageは80年代にイギリスで流行ったホワイトファンクなアレンジにミュージカル調のフレディーのボーカルが入った、クィーンらしさはしっかりある曲です。Action This Dayはロジャーテイラーの曲で、ポップな曲ですが、正確な4分音譜はクィーンらしくありません。
Put Out the Fireはいつものクィーンらしい曲です。大袈裟なくらいポップな曲です。 Life Is Realは銃殺されたジョンレノンに追悼の意を表して捧げられたバラードです。 Calling All Girlsはロジャーの曲です。80年代に出てきたポップな曲のようで、良い意味での新しさがあります。このアルバムではピカ一の秀作です。Palabras de Amor (The Words of Love)はブライアンメイらしい地味な良い曲です。Cool Catはジョンとフレディーの共作です。フレディーのファルセットが美しいフュージュンボサノバエレクトリックポップと形容すべき曲です。とても良い曲です。Under Pressureはデヴィッドボウイとの曲作で話題になった曲です。クィーンのアルバムに収められているという事は、ほとんどのアイデアをクィーン側が出していた事が伺えます。どちらもファンな私にはたまらない曲です。
1. Flash's Theme 2. In the Space Capsule (The Love Theme) 3. Ming's Theme (In Court of Ming the Merciless) 4. Ring (Hypnotic Seduction of Dale) 5. Football Fight 6. In the Death Cell (Love Theme Reprise) 7. Execution of Flash 8. Kiss (Aura Resurrects Flash) 9. Arboria (Planet of the Tree Men) 10. Escape From the Swamp 11. Flash to the Rescue 12. Vultan's Theme (Attack of the Hawk Men) 13. Battle Theme 14. Wedding March 15. Marriage of Dale and Ming (And Flash Approaching) 16. Crash Dive on Mingo City 17. Flash's Theme Reprise (Victory Celebrations) 18. Hero
1. Play the Game 2. Dragon Attack 3. Another One Bites the Dust 4. Need Your Loving Tonight 5. Crazy Little Thing Called Love 6. Rock It (Prime Jive) 7. Don't Try Suicide 8. Sail Away Sweet Sister 9. Coming Soon 10. Save Me 11. Dragon Attack [Remix]
Play the Gameはクィーンらしいポップなシングルヒット曲です。しかしその表現力はこの曲を不思議なくらいに美しく仕上げています。Dragon Attackはハードなロックです。シンセがkのアルバムでは普通に使われています。Another One Bites the Dustはジョンの曲です。ジャパンのファーストアルバムのようなイギリス的なファンクロックです。シングルヒットしました。Need Your Loving Tonightはポップで親しみ易い曲です。この親しみ易さがこの頃のクィーンの特徴でしょうか、複雑さは感じられなくなっています。Crazy Little Thing Called Loveはもろロカビリー調の曲で、パロディーのような曲ですが、これもシングルヒットしました。
Rock It (Prime Jive)はロジャーの曲で、独特の癖があるロックナンバーです。Don't Try Suicideはポリスのようなギターカッティングが聴こえます。ストリート系のミュージカルで歌われそうな曲です。Sail Away Sweet Sisterはクィーンらしい曲で、ブライアンメイが歌っています。Coming Soonはポップなロックンロールです。実に人間的な曲です。Save Meはシングル曲の為に作曲されたようないかにもクィーンな曲です。もちろんシングルカットされました。実に手際よく創られた感があります。
全体的にクィーンらしくない感じにもなっておりますが、クィーンらしいところもある。つまり、これまでのポップなクィーンを前面に出した作品と言えます。ゆえに大ヒット、クィーンはますますビッグスターになっていきます。 Play The Game
1. Mustapha 2. Fat Bottomed Girls 3. Jealousy 4. Bicycle Race 5. If You Can't Beat Them 6. Let Me Entertain You 7. Dead on Time 8. In Only Seven Days 9. Dreamers Ball 10. Fun It 11. Leaving Home Ain't Easy 12. Don't Stop Me Now 13. More of That Jazz
Mustaphaはいきなり一曲目から中近東風の曲で始まります。言葉もそちらの言葉でうたわれておりますが、こういった曲でもクィーンらしい曲として受け止められるのは、これまでの実績があってこそです。Fat Bottomed Girlsは先攻シングルのBicycle Raceのイベントで全裸の女性による自転車レースの模様を歌にしたものです。基本はカントリー調ですが、ハードロックとして仕上げています。Jealousyはジョンレノンに捧げた曲です。エレキシタールが不思議な感じです。Bicycle Raceはシングルヒットした曲です。ポップですが、かなりアヴァンギャルドな内容です。しかし親しみ易いところはクィーンならではです。If You Can't Beat Themはジョンディーコンの曲です。ポップで爽やかロックンロールですが、サビの入り方が不自然で不思議な曲です。Let Me Entertain Youはへヴィーなハードロックです。初期のクィーンに近いです。
Dead on Timeはシアーハートアタックに入っていそうなハードロックです。ファニーです。In Only Seven Daysはジョンディーコンの曲で、カプソをもっとポップにしたような曲です。Dreamer's Ballはブライアンメイの曲ですが、ライザミネリっぽい曲なので、フレディーが歌っています。しかし、ピアノではなくギターが先導していく曲です。Fun Itはロジャーテイラーの曲で、どろどろにファンキーな曲です。やっぱりハードロックバンドがやるファンクはカッコいいです。ギターも素晴らしい。Leaving Home Ain't Easyはボリューム奏法で半音階に流れていく不思議なフォーク調の曲です。Don't Stop Me Nowはシングルヒットしたので、現在でも有名な曲ではないでしょうか。クィーンらしいポップソングです。More of That Jazzがやはりこのアルバムのハイライトでしょう。ロジャーテイラーの作品です。ヘヴィメタっぽいギターリフがファンキーに展開していきます。クィーン流のファンクロックは、これが又カッコいいのです。曲調は違いますが、このギターアレンジ構築美はツェッペリンのアキレス最後の戦いに匹敵するぐらいの出来です。アルバムの曲が次々に導入されていくトータル感は決して悪くはないし、クィーンらしいソリッド感がたまりません。
1. We Will Rock You 2. We Are the Champions 3. Sheer Heart Attack 4. All Dead, All Dead 5. Spread Your Wings 6. Fight from the Inside 7. Get Down, Make Love 8. Sleeping on the Sidewalk 9. Who Needs You 10. It's Late 11. My Melancholy Blues 12. We Will Rock You
We Will Rock Youはアンディーフグの入場テーマ曲として、現在ではあまりにも有名になった曲です。ドラムとボーカルだけの曲にフィードバックしたギターが絡んできます。We Are the Championsもシングルヒットして、なぜか良く取り上げられる有名な曲です。あまりにも優雅過ぎてチャンピオンには向いていないような曲ですが、クィーンが歌うとなぜか誇らしげな雰囲気になります。Sheer Heart Attackはロジャーテイラーの曲で、サードアルバムのタイトルと同じものです。ハードロックですが、妙な変態感があります。All Dead, All Deadはブライアンメイの曲で、頽廃的なキャバレー音楽のようでもあり、凄くシリアスな内容の曲です。Spread Your Wingsはジョンディーコンの曲で非常に良く出来た曲です。シングルカットもされました。Fight from the Insideは又してもロジャーテイラーの曲で、ファンクフルなハードロックです。
Get Down, Make Loveは初めてシンセが登場した曲です。色事を表現する為に使われており、非常に初歩的な効果音のみの使用になっております。Sleeping on the Sidewalkはブライアンメイのボーカルによるブルースナンバーです。彼のギタープレイはクラプトンからも絶賛されておりました。Who Needs Youは又してもジョンディーコンの曲です。カリプソな感じのポップな曲です。多彩ですね。It's Lateは初期のクィーンを彷彿とさせる長尺なハードロックです。ブライアンメイはヴァンへイレンよりも早くライトハンド奏法を実践しており、ここでも聴く事が出来ます。My Melancholy Bluesは正にメランコリックなライザミネリライクなキャバレー音楽です。フレディーの真骨頂とも言える黄昏感があります。
1. Tie Your Mother Down 2. You Take My Breath Away 3. Long Away 4. Millionaire Waltz 5. You and I 6. Somebody to Love 7. White Man 8. Good Old Fashioned Lover Boy 9. Drowse 10. Teo Torriatte (Let Us Cling Together) 11. Tie Your Mother Down [Remix] 12. Somebody to Love [Remix]
ドラの音からギターオーケストレイションによるイントロダクションからTie Your Mother Downのストレートなハードロックが始まります。シングルヒットしています。You Take My Breath Awayは夜想曲のような、歌劇のような芝居がかったクラシック色の強い曲です。Long Awayはブライアンメイによる、前作の’39に匹敵するフォークソングです。こちらの方がポップな感じで好きです。Millionaire Waltzは思いっきりワルツです。ギターによる優雅なワルツをお楽しみ下さい。You and Iはジョンディーコンによるポップで素晴らしい曲です。シングルカットされませんでしたので、隠れた名曲といえるでしょう。ジョンディーコンの創る曲は大好きです。
Somebody to Loveはシングルヒットした曲で、ジョージマイケルがライブエイドでカバーした事でも有名な曲です。6拍子のよる歌劇のような美しい曲です。コーラスワークも流石です。White Manはインディアンの嘆きを歌ったもので、ネイティブでブルースフィーリング溢れるハードロックになっています。これも隠れた名曲です。Good Old Fashioned Lover Boyはシングルカットされた曲で、ライザミネリが歌いそうなフレディーらしいチャーミングな曲です。これも今では隠れた名曲でしょう。Drowseはロジャーテイラーの曲で、お得意の気怠い感じの曲です。スライドギターが気怠さを出しています。Teo Torriatte (Let Us Cling Together)日本びいきのクィーンが日本語で歌う美しいバラードです。日本ではシングルカットされた記憶があります。そしてギターオーケストレイションによるエンディングを迎えます。
前作よりも一曲一曲がしっかり独立しておりながらも、トータルアルバムのような雰囲気に仕上げているのはさすがです。親しみ易く大好きな曲が沢山入った名作です。このアルバムまでは本当に好きな事をやっていながらも名作を創り続けてきました。この後は庶民のレベルまで下がっていくのですが、ここまでのサウンドが本当にクィーンらしい音楽で、愛すべき作品ばかりです。 Tie Your Mother Down
1. Death on Two Legs (Dedicated to...) 2. Lazing on a Sunday Afternoon 3. I'm in Love With My Car 4. You're My Best Friend 5. '39 6. Sweet Lady 7. Seaside Rendezvous 8. Prophet's Song 9. Love of My Life 10. Good Company 11. Bohemian Rhapsody 12. God Save the Queen 13. I'm in Love With My Car [Remix] 14. You're My Best Friend [Remix]
Death on Two Legsからしてドラマティックでロックオペラともいえるアルバムの幕が上がります。Lazing on a Sunday Afternoonはチャーミングなキャバレー音楽のようで、ライザミネリを愛するフレディーらしい曲です。I'm in Love With My Carはロジャーテイラーの曲で実在したカーレーサーを題材にした曲です。You're My Best Friendはジョンディーコンの作でシングルヒットもした素晴らしいポップスです。エレピのオクターブ音も印象的な曲で、フレディーのボーカルも決まっています。'39はブライアンメイのボーカルでカントリーフォークな曲です。当時のライブでは定番のように歌われていました。Sweet Ladyはカッコいいハードロックです。私の田舎の長崎では紳士服のCMに使われており、長崎の人間には馴染み深い曲です。イントロとAメロはカッコいいのですが、サビでガタガタになっていくのがもったいないです。サビもカッコ良く創っていれば、代表曲として残っていたでしょうに。そこもクィーンらしさかもしれません。Seaside Rendezvousは40年代のボードヴィル的な曲です。フィレディーらしいユーモアに溢れる曲です。
Prophet's Songはボヘミアンに次ぐこのアルバムのハイライト曲です。正にオペラをロックバンドがやっているというもの凄いスケールのある曲です。ロングディレイによるコーラスの輪唱、ジョン以外によるメンバー3人による3人唱にディレイをかけ、多重録音して 壮大なハーモニーを聴かせます。ボヘミアン以上にアヴァンギャルドで、しかもハードロックしているのですから凄いです。Love of My Lifeはジョンレノンタイプのピアノバラードです。Good Companyはディキシーランドジャズをハンドメイドギターで再現した楽しい曲です。Bohemian Rhapsodyは言わずと知れたクィーンの最大の代表作です。5分55秒もあるのにシングルカットして大ヒットさせました。ビートルズのヘイジュード以来の長尺なシングル曲です。しかも内容はイタリアオペラごとき大作です。かんおフランクザッパも大絶賛したアヴァンギャルドポップの最高傑作です。確か20世紀を代表する曲No.1にも選ばれております。問答無用のクィーンサウンドを天下に知らしめた名曲です。God Save the Queenはイギリス国家を普通にバンド演奏してエンディングです。この何年後かにセックスピストルズがこのタイトルで国家権力に喧嘩を吹っかけますが、こちらは普通に国家を演奏しています。
1. Brighton Rock 2. Killer Queen 3. Tenement Funster 4. Flick of the Wrist 5. Lily of the Valley 6. Now I'm Here 7. In the Lap of the Gods 8. Stone Cold Crazy 9. Dear Friends 10. Misfire 11. Bring Back That Leroy Brown 12. She Makes Me (Stormtrooper in Stilettoes) 13. In the Lap of the Gods...Revisited 14. Stone Cold Crazy [1991 Bonus Remix by Michael Wagener]
Brighton Rockはイギリスの南部の海水浴場ブライトンを舞台にした曲です。3オクターブ半の音域を持つという触込みのフレディーがピッチシフターを使って歌うという反則技を使っているというおかまい無しなところが凄いです。ギターソロは長尺で設けており、当時は珍しいディレイマシーンが使われております。多分ディレイが初めて大々的に使われた作品だと思います。ロングディレイによりリアルタイムで弾いたギターフレーズを繰り返していくという単純な使い方ですが、当時はかなりインパクトがありました。Killer Queenはクィーンを一躍有名にした名曲です。世界的ににシングルヒットもしました。メランコリックなキャバレー音楽のようでもあり、ポップなコーラスワークと絶妙なアレンジで多重録音されたギターがお見事です。Tenement Funsterはロジャーテイラーボーカルの気怠い曲です。Flick of the Wristもピッチシフターで今度は低音を強調した悪魔のような声で歌われます。実にドラマティックな曲です。Lily of the Valleyはピアノによる小曲バラードです。Now I'm Hereは前述の誘惑のロックンロールという邦題曲です。ストレートなロックンロールでカッコイイ曲です。シングルヒットしました。
In the Lap of the Godsもピッチシフターによる低音で悪魔のような不気味な歌でどんどん綺麗なハーモニーに変わっていきます。Stone Cold Crazyはバンド全員の共作で思いっきりテンポアップされたロックンロールです。これもクィーン独特の世界です。Dear Friendsはジョンレノンのピアノ曲のよう曲で淡々と歌われます。Misfireはベースのジョンディーコンが初めて提供した曲です。彼の創る曲はポップで陽気な曲が多くて好きです。実はジョンの誕生日は私と同じで昔から親近感を持っております。Bring Back That Leroy Brownはディキシーランドジャズ風の曲で、ハンドメイドギターがジャズユニットを見事に表現しております。She Makes Meはブライアンメイがボーカルを取る淡々としたフォークソングです。そして感動的なラストIn the Lap of the Gods...Revisitedは私が一番好きな曲です。6拍子の曲で、クィーンの良さが一番良く出ている曲だと思います。正に名曲中の名曲です。ボヘミアンラプソディーばかりが取りだたされててしまいがちですが、この曲こそがクィーンの一番の代表作であり名作だと思います。しかし誰もこの曲を評価している文を見た事がありません。私は一人でもこの作品が最高傑作だと主張していきます。
ハードなクィーンとポップなクィーン変態的なクィーンと一番バランスよく構成された作品だと思います。このアルバムを聴かずしてクィーンは語れません。感動的なくらいに名盤であります。 Brighton Rock
killer queen
Now I'm Here
In the lap of the gods~Killer Queen~Bring Back That Leroy Brown
1. Procession 2. Father to Son 3. White Queen (As It Began) 4. Some Day One Day 5. Loser in the End 6. Ogre Battle 7. Fairy Feller's Master-Stroke 8. Nevermore 9. March of the Black Queen 10. Funny How Love Is 11. Seven Seas of Rhye 12. See What a Fool I've Been 13. Ogre Battle [1991 Bonus Remix] 14. Seven Seas of Rhye [1991 Bonus Remix]
Processionはハンドメイドギターの多重録音によるギターオーケストレーション見事な序曲です。Father To Sonはいかにもイギリス社会を反映したような内容で、プログレなのかハードロックなのか分からないクィーンらしい曲です。White Queenは中世的な音楽にエレクトリックシタールが入って実に混沌とした作品です。Some Day One Dayはブライアンサイドにあって唯一ブライアンがボーカルを取っている曲です。ケルティックなアコースティックな曲にギターオーケストレーションが入りクィーンならではの音絵巻が展開していきます。The Loser In The Endはロジャーテイラーの作品で彼がボーカルを取ります。やはりドラムはドタドタした鈍臭い感じに聴こえてしまいます。
Ogre Battleは初期の名作で、ギターリフがカッコイイ素晴らしいハードロックです。フレディーのボーカルも独特のもので、イギリスの小説を映画化したものが最近多いですが、それらのサウンドトラックにも使えるような曲です。The Fairy Feller's Master-Strokeイギリスの船乗りが歌う歌のような民衆音楽的な曲です。フレディーの才能が炸裂しております。ブラックサイドは組曲のように流れていきます。Nevermoreは美しいピアノバラード曲です。The March Of The Black Queenは組曲風のブラックサイドにあって、この曲自体が組曲のようにめまぐるしく曲が展開してきます。この頃から既にボヘミアンラプソディーを創れるだけの要素を備えていた事が伺える名曲です。ポップで幻想的で演劇的な彼等のすべてが詰まった曲でもあります。Funny How Love Isは浮遊感のあるフォーク調の曲です。コーラスワークはビートルズはビーチボーイズを手本にしながらも独自のカラーがあります。Seven Seas Of Rhyeはファーストに予告編があったシングルヒット曲です。ピアノのイントロが印象的です。ポップなハードロック、つまりグラムな感覚でいて不思議な感じの曲です。イギリスの港町を舞台にしたような風情がいいです。
1. Keep Yourself Alive 2. Doing All Right 3. Great King Rat 4. My Fairy King 5. Liar 6. Night Comes Down 7. Modern Times Rock 'n' Roll 8. Son and Daughter 9. Jesus 10. Seven Seas of Rhye
Keep Yourself Aliveは彼等のデビュー曲です。フェイジングされたギターサウンドをコインをピックにしてこすったイントロが印象的です。メンバーの内3人がボーカルを取るこのバンドはコーラスワークも武器の一つで、ストレートなハードロックとは一味違う曲です。そこがカッコイイ曲です。Doing All Rightは静かな曲からボサノバ調になったりハードな曲調になったりする名曲です。クィーンはどちらかというとプログレ的ですが、ポップな部分もあり、ハードロックとして理解した方がいいようです。Great King Ratはかなり激しいギターのイントロからアヴァンギャルドポップとでも言うべき曲展開を見せます。My Fairy Kingはオペレッタのような曲です。クィーンを理解してから聴けば驚きませんが、いきなりファーストからこれだけの内容を見せられれば理解出来ない連中も多かった事は分かります。それだけ濃い内容です。
Liarは物語風に曲調がどんどん変わっていく作品です。ジェスロタルをポップにしたようなバンドとしてなら理解出来るかもしれませんが、ジェスロタル自体がそれほどメジャーではありません。Night Comes Downはポップでとてもいい曲です。美しいコーラスにフェイズアウトしたブライアンメイのギターが心地いいです。しかしアコースティックギターの不気味な終わり方から一変してModern Times Rock 'n' Rollです。ドラムのロジャーテイラーがボーカルを取るストレートなロックンロールです。第二のジョンボーナムと呼ばれる事を目指していた彼ですが、どうもミックス処理の仕方が歪み過ぎておりドタバタした印象のドラムになってしまっています。Son and Daughterはへヴィーなハードロックですが、コーラスが綺麗な為にハードロックファンには素直に受け入れられないような所がクィーンの個性でもあります。Jesusはマイナー調のイタリア民謡のような曲をハードロックにしています。名曲です。Seven Seas of Rhyeはセカンドアルバムに入る時期シングル曲のイントロのピアノパートだけを収録したエンディング曲です。
1. Beyond Beautiful 2. Just Push Play 3. Jaded 4. Fly Away From Here 5. Trip Hoppin' 6. Sunshine 7. Under My Skin 8. Luv Lies 9. Outta Your Head 10. Drop Dead Gorgeous 11. Light Inside 12. Avant Garden
Beyond Beautifulはグランジ系のバンドようなギターサウンドでかなりトレブリーな音色です。Just Push Playはデジタル処理されながらも全盛期のサウンドに近い曲です。カッチョイイー。Jadedはシングルヒット曲です。派手さはありませんが良く出来ております。Fly Away From Hereはバラード曲です。最近のバラード曲は静かに聴かせるのではなく、ドラマティックな盛り上がりがあります。イエモンみたい。Trip Hoppin'はハードな曲ですが、ポップなサビがカッコいいです。Sunshineもポップでいい曲です。ギターなのかシンセなのか分からない音が入っています。多分シンセ。
Under My Skinはデジタルな打ち込みにブリティッシュロックのようなハードな曲調の曲です。Luv Liesはロッカバラードな曲です。ELOみたい。Outta Your Headはグランジっぽい曲です。スティーブンの場合はウォークディスウェイもそうですが、ラップというよりトーキングという唱法です。Drop Dead Gorgeousもデジタル音がプンプンしている曲でギターの音も最近のジェフベック的です。Light Insideではループサウンドに合わせた演奏が炸裂します。Avant Gardenはバラード曲でジェフベックのようなギターが印象的です。ジョーのアイドルはジェフベックなのです。そして日本版にはI Don't Want To Miss A Thingが入っています。アルマゲドンの挿入歌です。
1. Nine Lives 2. Falling in Love (Is Hard on the Knees) 3. Hole in My Soul 4. Taste of India 5. Full Circle 6. Something's Gotta Give 7. Ain't That a Bitch 8. Farm 9. Crash 10. Kiss Your Past Good-Bye 11. Pink 12. Attitude Adjustment 13. Fallen Angels
Nine Livesは猫の擬似的な声をサンプリングしたひょうきんな始まり方をする曲ですが、パワフルでいい感じの曲です。Falling in Love はシングルヒットした曲で、最近の曲なので多分どこかで耳にしている曲です。Hole in My Soulはいつものバラード曲です。ハードな部分と静かな部分の起伏がありいい曲です。Taste of Indiaはインド風のメロディーがサイケな感じでラップ風の歌い方も織り交ぜます。どうも前作からラップを意識した歌い方が目立ちます。しかしあくまでもハードロックにしてくれるところがエアロのいいところです。ゼップのカシミールのような曲。Full Circleは3拍子のバラードですが、かなり激しい演奏でドラマチッックな曲です。Something's Gotta Giveはかなりカッコイイ曲です。シフもシンプルでダイナミズムを大事にしている曲です。Ain't That a Bitchはムードジャズ風からいつしかビートルズ風のアレンジへと変わる面白い曲です。
Farmもビートルズ的なアレンジを拡大してハードロックに仕上げております。このやり方は普通ではなく、とてもカッコイイものです。このやり方は見習うべきでしょう。日本ではありきたりなやり方が今も横行しておりますから。Crashはポップな曲ですが、かなりアップテンポの曲なのでギンギンのハードロックに聴こえます。Kiss Your Past Good-Byeはグラム風のバラードでかなりドラマティックな創りです。完璧にハードロックバンドらしいアレンジになっているので古くささはありません。Pinkはシングルヒット曲で、ヒップホップやグランジの時代を生き抜いたエアロスミスだからこそ創れた名曲です。ありきたりなアレンジにはならずにビートルズ的な曲調でさえある素晴らしい曲です。Attitude Adjustmentも面白い作品です。ストレートな感じなのに愚直ではありませんので。Fallen Angelsはバラード調の曲です。確かイエローモンキーのラストアルバムでもこんな感じの曲があったような。
ミックジャガーも年を重ねるごとにその歌声に艶をましておりますが、スティーブンタイラーも然りです。この二人は特別なのでしょうか。普通はありえない事です。秘訣は女の精気を吸い取っているからなのでしょうか。恐るべしです。このアルバムでは新しい事にも果敢に挑戦しておりますので、今後はもっと年相応なハードロックを提供して欲しいと思います。ガキンチョ相手のロックは21世紀ではロックとは言えないでしょう。そんな私の思いを解消してくれるバンドがおりませんので、エアロに期待するしかありません。 Nine Lives
1. Intro 2. Eat The Rich 3. Get A Grip 4. Fever 5. Livin' On The Edge 6. Flesh 7. Walk On Down 8. Shut Up And Dance 9. Cryin' 10. Gotta Love It 11. Crazy 12. Line Up 13. Amazing 14. Boogie Man
Introはお遊びでデジタル処理された自らをパロった序曲です。Eat The Richはシングルヒットしており、演奏面もこれまで以上に充実しております。Get A Gripも勢いのある曲ですが、なにより演奏がいいです。Feverもイケイケのハードロックですが、サンプリングなども絶妙に入っており、曲としても充実しております。Livin' On The Edgeはシングルヒット曲で、ガンマンのテーマ曲のような曲です。地声で歌えるような作曲を心掛けて創られており、地声で歌えることは無茶な歌い方も用意に出来るという事を物語っている曲です。Fleshはアフリカンなリズムからへヴィーな曲へと展開していきます。ドラムもかなりEQ処理されております。Walk On Downは久々のジョーペリーのボーカル曲です。
Shut Up And Danceはシングルカットされた曲で、ポップな作品です。リズムも凝っており危機後絶え十分です。Cryin'はエアロ得意のバラードですが、割とハードなアレンジで聴かせてくれます。いい曲です。Gotta Love Itもたっぷりと創り込まれた曲です。聴きごたえがあります。Crazyはロッカバラードの名曲です。シングルカットもされました。いい曲です。Line Upはノリのいい曲で、ポップな曲です。ドゥワップなコーラスがひょうきんです。レニークラビッツとの共作。Amazingはピアノベースのバラード曲です。それほどいい曲ではありません。Boogie Manはジャズ風のギターを環境音楽的な手法で味付けしたインスト曲です。こういうアダルトな面もこれからは出していってもらいたいものだ。
全作同様CDサイズなので曲の聴き応えはあるのですが、アルバムを通すと凄い容量なので、最後には腹一杯でゲップが出そうになります。全作同様動画もたっぷりあります。Crazyのビデオクリップには娘のリブタイラーも出演しております。彼女のお母さんはスティーブンと別れた後トッドラングレンと再婚しており、リブはトッドをお父さんだと信じて育ってきたそうです。しかしあまりにも似ていないので、真実を追求したところ、本当のお父さんはエアロスミスのスティーブンだった訳です。お父さんとの再会も果たして認知してもらいタイラー姓も名乗り、見事女優として成功を収めていきます。あれだけの美貌の娘が現れたら、そりゃお父さんは簡単に認知するでしょう。私にもあんなに綺麗な娘がどこかで生まれていないかなー。そしたらニンチでもオンブにダッコでも何でもしちゃうのに。 Eat the rich
1. Young lust 2. F.I.N.E. 3. Going down 4. Love in an elevator 5. Monkey on my back 6. Water song 7. Janie's got a gun 8. Dulcimer stomp 9. Other side 10. My girl 11. Don't get mad get even 12. Hoodoo 13. Voodoo medicine man 14. What it takes
Young lustからへヴィーな勢いのある曲が出てきます。F.I.N.Eも曲の良さよりもドライヴィング感を重視しているように感じます。Love in an elevatorはシングルカットされた曲ですが、他の若手連中がやっているような感じの曲で私は感心しない曲です。Monkey on my backは往年のエアロらしい曲に仕上がっており、納得の一曲です。Janie's got a gunもシングルカットされました。ストラトのハーフトーンがいかにも80年代しておりますが、ストリングスも入り構成のしっかりした曲になっております。
Dulcimer stompはサイケフォークのような曲でOther sideはシングルカット曲です。エアロらしいリズム&ブルースをハードロックにしたようなポップさもあるいい曲です。My girlはソリッドロックンロールナンバーです。Don't get mad get evenはエアロらしいブギー調の曲です。エフェクティブなHoodooからVoodoo medicine manのざっくりとしたリフが始まります。へヴィーな曲です。What it takesはシングル曲で、お得意のバラードです。スティーブン流ファルセットも活かせたいい曲に仕上がっています。Ain't Enoughはハード路おくですが、面白い曲に仕上がっています。初めてサイケっぽいメロディーも出てきます。素晴らしい。
1. Hearts Done Time 2. Magic Touch 3. Rag Doll 4. Simoriah 5. Dude (Looks Like a Lady) 6. St John 7. Hangman Jury 8. Girl Keeps Comin' Apart 9. Angel 10. Permanent Vacation 11. I'm Down 12. Movie
という訳で内容の濃いよく出来たアルバムが出来ました。ラップグループRUN DMCがラップでカバーしたwalk this wayのヒットも手伝って再評価が盛り上がる中、MTVの影響力もあり、売り上げも伸び、完全復活したと言っていいアルバムです。
Hearts Done Timeはシングルカットしてもいいくらい、良く出来た曲です。Magic Touchもポップでありながらハードないい曲です。Rag Dollはシングルヒットした曲です。ポップでハードなロックはエアロの本来の姿勢なのです。Simoriahもいい曲です。第三者が入っただけでこれほどクールな曲に仕上げられるのです。もちろん反対に作用する事もありますが、バンドの判断力はいい方向へいったようです。Dude (Looks Like a Lady)もシングルヒットした曲です。女に見える男をイテコマそうとしたら逆に銃を発射されたという歌です。エアロにしか歌えない歌です。St Johnはジャズブルースのような曲です。このバラエティーさが充実振りを伺えます。
1. Let the Music Do the Talking 2. My Fist Your Face 3. Shame on You 4. Reason a Dog 5. Shela 6. Gypsy Boots 7. She's on Fire 8. Hop 9. Darkness
Let the Music Do the Talkingはジョーペリーズプロジェクトの曲をリメイクしたものです。単純にロックンロールを楽しみたいという意思が伝わります。ラストにドローザラインのフレーズが聴き取れます。My Fist Your Faceもロックンロールをベースにしたハードロックです。Shame on Youはファンクの要素もある曲です。派手さはありませんが、エアロの再興の思いが伝わります。Reason a Dogはやはりデビュー当時のノリを取り戻そうともがいているような曲です。Shelaもハードロック曲ですが、往年の張りは無いように感じます。
Gypsy Bootsはなぜか無理に若返ろうとして無理をしているように聴こえるロックンロールナンバーです。She's on Fireはドブロギターからへヴィーなアレンジへと移行していく曲です。Hopはこのアルバムの中で唯一パワーを感じる曲です。Darknessはジャズっぽいアレンジからテンポアップしていく凝ったアレンジで、唯一しっかり創られた曲です。一番ましかもしれません。
オリジナルメンバーで復活したのはいいのですが、昔の荒削りな感じを取り戻そうと無理している感じがいたたまれません。やはりまだ低迷期なのです。この反省は次回作に活かされていくので無駄ではなかったのですが、前作よりも出来は悪いかもしれません。しかし、やはり、腐ってもエアロスミスです。他のバンドで満足しない時はこのようなアルバムでも聴きたくなるものなのです。 Let the Music Do the Talking
1. Jailbait 2. Lightning Strikes 3. Bitch's Brew 4. Bolivian Ragamuffin 5. Cry Me a River 6. Prelude to Joanie 7. Joanie's Butterfly 8. Rock in a Hard Place (Cheshire Cat) 9. Jig Is Up 10. Push Comes to Shove
Jailbaitはいきなりヘビメタですが、スティーブンのボーカルも凄まじく、良く聴くとそんなに重くないし、ハードロックとして聴けます。Lightning Strikesはプログレのようなイントロからガンガンにハードロックいたします。Bitch's Brewはマイルスデイヴィスのアルバムタイトルと一緒ですが、結構いい感じのハードロックです。Bolivian Ragamuffinはいつものエアロらしい曲です。Cry Me a Riverはジャズのスタンダードナンバーです。スティーブンのボーカルは素晴らしく涙をそそります。こういう新生面は素直に受け止めるべきです。
Prelude to Joanieは序曲としてJoanie's Butterflyへと繋がります。アメリカンフォークのウェスターンな感じの曲です。Rock in a Hard Placeはストーンズが復活した時も同じタイトルの曲がありました。しかし、こちらが先です。今聴くとそんなにヘビメタではないです。Jig Is Upはトーキングモジュレーターが使われたいつものエアロって感じです。Push Comes to Shoveはカントリーブルースです。スティーブンタイラーのボーカルは素晴らしいです。
1. No Surprize 2. Chiquita 3. Remember (Walking in the Sand) 4. Cheese Cake 5. Three Mile Smile 6. Reefer Head Woman 7. Bone to Bone (Coney Island White Fish Boy) 8. Think About It 9. Mia
No Surprizeはエアロらしい曲で、前作ドローザラインよりはらしい曲です。Chiquitaは割と最近の曲調に近いですが、いい曲です。Remember (Walking in the Sand)はカバー曲ですが、得意の泣き節がいい感じでシングルカットされておりました。Cheese Cakeもエアロらしい曲で、これらの曲の何が不満なのか、なぜ評価が低いのか理解出来ない内容です。
Three Mile Smileも良く出来たハードロックで、シングルカットしてもおかしくない出来です。Reefer Head Womanはカバーのブルースナンバーです。ギターソロの前にミスターペリーと叫ぶスティーブンの友情が泣かせます。Bone to Bone (Coney Island White Fish Boy)はライブ向きのカッコイイハードロックです。ジョーが居なくてもやっていけるという自身がこれらの曲からは伝わってきます。Think About Itはヤードバーズのラストシングル曲のカバーです。エアロがカバーしなければ知らなかったぐらいの曲ですが、リフのカッコ良さはさすがジミーペイジで、ビートポップでもありますが素晴らしいハードロックです。Miaはお決まりのラストのバラード曲です。ピアノの哀愁とスティーブンの泣きのボーカル、実にエアロな名曲です。
改めて聴き返してみても、絶頂期のエアロにひけを取らない内容でした。昔の思い出も蘇る不分を差し引いても素晴らしいアルバムです。是非動画も見て頂き、曲の良さを確認してみて下さい。 No Surprize
1. Draw the Line 2. I Wanna Know Why 3. Critical Mass 4. Get It Up 5. Bright Light Fright 6. Kings and Queens 7. Hand That Feeds 8. Sight for Sore Eyes 9. Milk Cow Blues
Draw the Lineは前作までのアレンジ力が継続されているシングルヒット曲でもあります。I Wanna Know Whyはストレートなロックンロールです。ライブ向きです。Critical Massもライブ向きな感じでシンプルなロックです。Get It Upはファンクの要素を入れておりますが、中途半端です。これもありかもしれませんがラストチャイルドには及びません。まるでB級です。Bright Light Frightはジョーペリーがリードボーカルをとるロックンロールナンバーです。
Kings and Queensはマイナーでへヴィーな曲です。ケルティックなアレンジも施されております。実にドラマティックな作品です。Hand That Feedsは鬼気迫るスティーブンのボーカルが聴けるロックンロールです。Sight for Sore Eyesはライブ向けの曲です。少しユニークな曲でもあります。Milk Cow Bluesはカバー曲ですが、トレインケプト同様自分のものにして演奏しております。
ライブバンドであるエアロスミスを再認識出来るアルバムです。スタジオならではの処理もしっかりしておりますが、前作ほどではありません。しかし、エアロスミスのアルバムとしては大変良く出来ているアルバムです。 Draw the line