1. Grind 2. Cindy C. 3. Dead on It 4. When 2 R in Love 5. Bob George 6. Superfunkycalifragisexy 7. 2 Nigs United 4 West Compton 8. Rockhard in a Funky Place
曲間なしのファンクパーティー仕様になっています。P-FUNKというよりそれらに近いですが、プリンスらしいアレンジで思う存分ファンクを楽しんでいます。When 2 R in Loveだけがバラードですが、後はファンクです。しかし、これも又私的なファンクです。ラップなどを取り入れてストリート感も出しています。しかし、これほど斬新なアレンジのヒップホップは聴いた事がありません。正にプリンス印のサウンドです。
ディスク:1 1. Sign 'O' the Times 2. Play in the Sunshine 3. Housequake 4. Ballad of Dorothy Parker 5. It 6. Starfish and Coffee 7. Slow Love 8. Hot Thing 9. Forever in My Life ディスク:2 1. U Got the Look 2. If I Was Your Girlfriend 3. Strange Relationship 4. I Could Never Take the Place of Your Man 5. Cross 6. It's Gonna Be a Beautiful Night 7. Adore
このアルバムは何と言っても名曲Sign 'O' the Timesにつきます。独特の低音色を響かせるベースからなる見事なプリンスファンクです。時のサインとして、当時出始めたエイズをテーマにしていますが、これは普遍的な歌であり、現在の温暖化や各種ウィルスへの驚異としても有用な歌であります。Play in the Sunshineはお祭り騒ぎなノリノリのロックンロールです。この辺のつながりのなさがこのアルバムの特徴です。Housequakeはモロ政党的なファンクでありますし、Ballad of Dorothy ParkerやItはこの時期のラジカルなプリンスの姿勢にあった楽曲です。ドラムの加工音が半端じゃなく創り込まれています。サンプリングではないので、しっかりとした低音が出ていますので、現在のようにサンプリングでここ迄の音を出すのは難しいのではないでしょうか。
Starfish and Coffeeはポップな親しみ易い曲です。でもアレンジはサイケです。バラードのSlow Love。Hot Thingはサインオーザタイムと同じベース音の前衛的なファンク。Forever in My Lifeも同じ流れのアヴァンギャルドなファンクです。スティーヴィーワンダーのジャンルはスティーヴィーワンダーとでしか表現出来ないように、プリンスの音楽もプリンスというジャンルでしかないと言える境地に達しています。
節操がないのがU Got the Lookでシーナイーストンとデュエットしています。シーナイーストンと言えば商業音楽の最もたる存在で、パンク勢からは散々にやり玉に吊るし上げられる存在です。そんな彼女とデュエットするという事は、やっちゃったな、と認識しております。If I Was Your Girlfriendはこのアルバムを通して貫かれている独特のミディアムテンポのファンクです。Strange Relationshipは巷でも聴けるような曲ですが、ワウの使い方とかかなりベースをブースとしています。I Could Never Take the Place of Your Manで又毛並みが違うポップな曲になります。Crossはサイケでアコースティックな曲。ジミヘンかドアーズのようです。It's Gonna Be a Beautiful Nightはライブ音源のようでシーラEが大活躍しています。まるでP-FUNKパーティーのよう。Adoreはマーヴィングゲイのようなニューソウル風バラードです。この曲で終わる意味が良く分かりませんが、これが殿下が下した選曲なのです。
1. Christopher Tracy's Parade 2. New Position 3. I Wonder U 4. Under the Cherry Moon 5. Girls & Boys 6. Life Can Be So Nice 7. Venus de Milo 8. Mountains 9. Do U Lie? 10. Kiss 11. Anotherloverholenyohead 12. Sometimes It Snows in April
まるで後期YMOのようなサウンドで度肝を抜くChristopher Tracy's Paradeで始まります。リヴァースリヴァーブがかけられたドラムがアシッドです。ガムランファンクのようなNew Position。いつものプリンスらしいI Wonder U。Under the Cherry Moonの屈折したようなジャズ風バラード。Girls & Boysもプリンスらしいファンクです。極めつけがLife Can Be So Niceでしょう。アシッドテクノファンクとでも言えるアヴァンギャルドな曲です。天才を超越して神になったのではないかと思えるほどぶっ飛んでいます。そして美しいインストのVenus de Milo。
一番ポップでシングルカットされたMountainsも名曲です。これほどシンプルなのに存在感のある曲を創らせたら彼にかなうものはいないのではないでしょうか。大好きな曲です。Do U Lie?はラグタイムジャズのような曲で、こういった曲で連想するのがオノヨーコです。二人共天才だと私は思っています。先攻シングルだったKissを初めてFENで聴いた時はプリンスの昔の曲だと思っていました。どのアルバムに入っていたかな、と思ったのですが新曲でした。ノンリヴァーブノンベースのシンプルでエロティックなファンク。こんな曲プリンスにしか創れません。トムジョーンズにもカバーされています。続くAnotherloverholenyoheadもシングルカットされました。ベースにファズがかかっているのでベースレスに聴こえますが、ベースにトレブリーなファズをかけると、このような低音が殺された音になります。Sometimes It Snows in Aprilはシャンソンバラードのような美しい曲です。ロマンティックで儚い切なさがあります。名曲です。
1. Around the World in a Day 2. Paisley Park 3. Condition of the Heart 4. Raspberry Beret 5. Tamborine 6. America 7. Pop Life 8. Ladder 9. Temptation
エスニックなパーカッションに乗せて淡々と歌われるAround the World in a Dayから心地良く、Paisley Parkも力を抜いたサイケな幸福が包み込んでくれます。後にこのタイトルからレーベルを創る事にもなります。Condition of the Heartでの壮大なるバラード。デヴィッドボウイのような声で歌っています。ジャズのようなアレンジですが、プリンスのお父さんはジャズミュージシャンなのでプリンスにもその素養はあったようです。Raspberry Beretもプリンスらしい曲を自然にサイケな感覚でアレンジしています。Tamborineはファンクですが、サイケな音色がセンス良く並べられています。パープルレインに比べてリヴァーブのかけ具合が少なくなっている事が印象的です。パープルレインはステージ上で演奏されているイメージでしたが、このアルバムは私的な空間で演奏されているイメージです。スライのようなサイケポップ感覚を持ったファンクしか形容のしようがないほど独創的です。
1. Let's Go Crazy 2. Take Me With U 3. Beautiful Ones 4. Computer Blue 5. Darling Nikki 6. When Doves Cry 7. I Would Die 4 U 8. Baby I'm a Star 9. Purple Rain
まずWhen Doves Cryが先攻シングルとして大ヒットします。スローファンクナンバーで、プリンスサウンドここに極まれりというような熟成された印象を受けました。まるで全盛期のスティーヴィーワンダーのようなヒットぶりでした。作品自体が発表され、Let's Go Crazy、I Would Die 4 U、Take Me With U、Purple Rainと続けざまにシングルカットされ、全てが大ヒットしました。アルバムが売れているのだからシングルカットをそんなにしなくとも、と思いましたが、それでも売れたのですから凄いものです。Darling Nikkiでのツィンバスドラムもカッコイイものです。
音楽的には前作で完成されたプリンスサウンドにロックンロールのバンド的なサウンドになっているところが特徴です。特にLet's Go Crazyではそうです。Take Me With Uではプリンスらしいサウンドで、コード感とメロディーがシンクロされているシンプルな構成で効き易いものになっていますが、この完成度は素晴らしいです。Purple Rainでのペンライトを振り上げながら歌われるバラードがしつこいくらいの盛り上がりとエンィングの大円団で臭いのですが、これが受けちゃっているのですから集団深層心理は分からないものです。曲が良いからというので納得しておりますが、プリンス独特のアクのある癖も、この作品からは見方となって彼のキャラクター創りに長所となって現れています。YOU TUBEでは著作権の関係からか、映画での映像がありませんでしたが、何とかライブ映像とかをかき集めました。
1. 1999 2. Little Red Corvette 3. Delirious 4. Let's Pretend We're Married 5. D.M.S.R. 6. Automatic 7. Something in the Water (Does Not Compute) 8. Free 9. Lady Cab Driver 10. All the Critics Love U in New York 11. International Lover
世紀末思想に対するプリンスなりの考えを示した1999からプリンス印のサウンドになっています。アルバムの出だしなのにバックメンバーに先に歌わせるというのはスティーヴィーワンダーのサンシャインの真似だと思うのは考え過ぎでしょうか。大ヒットしたLittle Red CorvetteはMTVの宣伝効果もあり、日本でも大ヒットしました。ファルセットヴォイスではなく地声で歌うようになったのも功を奏したと思われます。Automaticはゲイリーニューマンのようでありながら、機械的ではなくセクシャルに歌い上げています。
歌詞的にはセクシャルな内容が多くなり、この性的なイメージはずーと持ち続ける事になります。特にHeadがそうですが、ここで初めてP-FUNK譲りのファンクナンバーが登場します。ここからプリンスは独自のグルーヴ感を持った私的なファンクを創り上げていく事になります。Dirty Mind、When You Were MineやSisterなどはカーズや後のリックスプリングフィールドのような、いかにもアメリカンなポップロックになっています。この辺は苦手な分野なのですが、それほど癖が無いので、まーまー聴けます。Partyupでプリンスらしいファンクになるので助かります。でもまだ癖が無く聴き易いです。しかし徐々にプリンス節はこの後出始めてくる事になります。
1. I Wanna Be Your Lover 2. Why You Wanna Treat Me So Bad? 3. Sexy Dancer 4. When We're Dancing Close and Slow 5. With You 6. Bambi 7. Still Waiting 8. I Feel for You 9. It's Gonna Be Lonely
アメリカでは I Wanna Be Your Loverが大ヒットしてトップ20に入ります。Why You Wanna Treat Me So Bad?も負けないくらいにポップな曲で、ウェストコースト的なロックギターがいかにもです。I Feel for Youをチャカカーンがカバーしてヒットさせたので聴いた事があると思いますが、兎に角シングル向けの曲が多いようです。しかしこのアルバムの目玉というと思いっきりハードロックしているBambiです。ギターにリヴァーブをかけ過ぎているので違和感はありませんが、リヴァーブを控えていたらもろハードロックそのものです。リフも格好良く見事なものです。しかしメロディーの乗せ方はファンクらしいので、ミクスチャーの走りという捉え方が出来ます。
1. Mama Talk To Your Daughter 2. Why Get Up? 3. Who's Fooling Who? 4. Am I Wrong 5. TV Dinners 6. Lucky 7. Stella 8. Dr. Zhivago's Train 9. Ain't That Just Like A Woman 10. Hound Dog 11. Crazy Cajun Cake Walk Band 12. I Need Your Love So Bad 13. 29 Ways (To My Baby's Door) 14. It Hurts Me Too 15. Stupid Cupid 16. Milk Cow's Calf Blues
1. True Love 2. No Problem 3. I Choose You 4. Stone Cold 5. Sex Appeal 6. Work To Make It Work 99 7. All The Will In The World 8. You're Not The Only One 9. Mr. Wise Guy 10. Let's Get It On 99 11. Captured 12. Spellbound 13. The long and winding road
アダルトなロバートパーマーらしい音楽を堪能出来ます。Work To Make It Work 99のイントロではキングクリムゾンのような音を出していますが、後は今迄やってきた音楽のとあまり変わりはありません。原点回帰として捉えるべきなのかもしれませんが、もうロバートパーマーも終わったな、というのが当時の感想でした。しかし、次回作で見事なパッションを見せてくれますので、このアルバムもファンとしてはしっかりと受け止めなければならないのかもしれません。
You're Not The Only Oneでは若々しいキレのあるビートを刻んでいます。日本のCMで使われたビートルズのThe long and winding road などボーカリストとしては真似出来るものは少ない実力者ですので、彼の歌に酔いしれるには良く出来ている作品ではあります。
1. Honey a 2. Honey B 3. You're Mine 4. Know by Now 5. Nobody But You 6. Love Takes Time 7. Honeymoon 8. You Blow Me Away 9. Close to the Edge 10. Closer to the Edge 11. Girl U Want 12. Wham Bam Boogie 13. Big Trouble 14. Dreams Come True
アフリカンアカペラのHoney a、アフリカンカリプソのHoney Bはこれ迄もやってきたのでそれほど驚きではありません。Know by Nowは正統派な良い曲なので、これはおっと思います。Nobody But Youはお得意のニューソウル的な良い曲です。Honeymoonはボサノヴァ調のシャンソンのようです。
You Blow Me Awayのようなサウンドプロダクションは80年代そのもので、音源もコード進行も80年代から抜け出していません。それでも良い曲は良い曲です。新しい音楽に挑戦するならスタッフも一新するべきでしょうが、同じようなメンバーですので、新しさよりも楽しみながら作っているという感じです。Close to the Edgeでの組曲風な創りは面白いですが。Girl U Want、Wham Bam Boogie、Big Trouble とハードロックなアレンジもあります。
1. Love Me or Leave Me 2. (Love Is) The Tender Trap 3. You're My Thrill 4. Want You More 5. Baby, It's Cold Outside 6. Aeroplane 7. Witchcraft 8. What a Little Moonlight Can Do 9. Don't Explain 10. Change 11. Goody Goody 12. Do Nothin' Till You Hear from Me 13. Honeysuckle Rose 14. No, Not Much 15. Ridin' High 16. Hard Head
1. Your Mother Should Have Told You 2. Light-Years 3. You Can't Get Enough of a Good Thing 4. Dreams to Remember 5. You're Amazing 6. Mess Around 7. Happiness 8. History 9. I'll Be Your Baby Tonight 10. Housework 11. Mercy Mercy Me/I Want You 12. Don't Explain 13. Aeroplane 14. People Will Say We're in Love 15. Not a Word 16. Top 40 17. You're So Desirable 18. You're My Thrill
パワーステーションとは違う、もろハードロックのYour Mother Should Have Told Youからギンギンのロックナンバーが続いて、オーティスレディングのDreams to Rememberでリズム&ブルースを歌い上げますが、バックは結構ハードなアレンジです。ロックンロールのYou're Amazingはドクタードクターのような曲です。アフリカンアカペラからアフリカンなレゲエ的な展開が新鮮なHistory。ボブディランの I'll Be Your Baby TonightはUB40との共演で録音されています。
1. Simply Irresistible 2. More Than Ever 3. Change His Ways 4. Disturbing Behavior 5. Early In The Morning 6. It Could Happen To You 7. She Makes My Day 8. Between Us 9. Casting A Spell 10. Tell Me I'm Not Dreaming
大ヒットしたSimply IrresistibleとMore Than Everではパワーステーションっぽいサウンドプロダクションになっています。Change His Waysではアフリカンポップスっぽいアレンジにヨーデルのようなボーカルがユニークな曲で、彼の挑戦精神が久々に蘇っております。It Could Happen To Youもお得意になっているジャズスタンダードナンバーで、ロバートのボーカルはこのようなムーディーな曲に実に良くあっています。
She Makes My Dayもロマンティックな曲で、スラーを多用するパーマーのボーカルは芸術品ですらあります。素晴らしい。Between Usはアルバムタイトルにあった曲で、ボサノヴァ調の曲にマーヴィンゲイのようなスウィートソウルな歌が漂っています。Casting A Spellはエスニックなイントロからテクノロックに移行するのがカッコイイ曲です。Tell Me I'm Not Dreamingもヒット曲で、ダンディズム溢れるフュージュンテクノソウルな名曲です。
1. Riptide 2. Hyperactive 3. Addicted to Love 4. Trick Bag 5. Get It Through Your Heart 6. I Didn't Mean to Turn You On 7. Flesh Wound 8. Discipline of Love 9. Riptide (Reprise)
このゲートリバーブサウンドが出来る迄は、こんな音が出せるドラマーはジョンボーナムくらいのものでしたが、80年代にはこういった迫力のあるドラムサウンドが創れるようになったのです。しかし下手をするとみんな同じような音になりがちなのですが、トニーは生音から凄い訳ですから、他では真似出来ないようなサウンドになっています。それが顕著なのがヒット曲Addicted to Loveです。MTVの効果もあり、ロバートパーマーのなは一躍誰もが知る存在となったのです。
Get It Through Your Heartでは又ジャズスタンダード風の曲で和ませ、 I Didn't Mean to Turn You Onで又ハードファンクロックが炸裂です。これもヒットしました。Flesh Woundではもろレッドツェッペリン風のハードなドラミングが炸裂します。ギターリフもツェッペリン的ですが、パーマーのボーカルはクールでセクシーです。吐息はサンプリングのようです。Discipline of Loveもヒット曲で、パワステのプロダクションそのままの音です。ロバートパーマーのアルバムの中でも一番ヒット曲が多く、パワステの音を求めているならこのアルバムになります。パワステのセカンドよりもこちらの方が出来がいいです。正に自分達で時代の音を創り出した訳ですから、売れ線になったというものでもありません。これもロバートパーマーの挑戦の一つだったのです。その為、パワステのツアーには参加せず、自分の作品創りに精を出していきます。
1. Pride 2. Deadline 3. Want You More 4. Dance for Me 5. You Are in My System 6. It's Not Difficult 7. Say You Will 8. You Can Have It (Take My Heart) 9. What You Waiting For 10. Silver Gun
Prideは当時流行っていたフィジカルブーム、特にオリビアニュートンジョンへの批判が歌われています。かなりトロピカルな曲ですが、ディスコでもかけられるように12インチシングルにもなっています。アルバム全体に共通しているのはエレクトリックファンクのグルーヴです。You Are in My Systemはテクノダンスサウンドで、システムというテクノ集団とのコラボレートです。
1. Sneakin' Sally Through the Alley [Live] 2. What's It Take? [Live] 3. Best of Both Worlds [Live] 4. Every Kinda People [Live] 5. Bad Case of Loving You (Doctor, Doctor) [Live] 6. Some Guys Have All the Luck 7. Style Kills 8. Si Chatouillieux 9. Maybe It's You 10. What Do You Care [Live]
ファンクナンバーのSneakin' Sally Through the Alleyもハードな演奏でカッコいいです。マーヴィンゲイのようなEvery Kinda Peopleにはいつもながらうっとりさせられますが、何と言ってもBad Case of Loving You のロックンロールが盛り上がります。
このアルバムの目玉はロッドスチュアートがカバーしてヒットさせたSome Guys Have All the Luckが入っている事です。このオリジナルの方が格好良くて私は好きです。テクノ的なアレンジにソウルフルなボーカル。しかしロバートパーマーの凄いのは1音、2音開きのある音程をいとも簡単にスラーで繋げていく事です。さすがにロッドもここ迄はカバーしきれておりません。本格的なソウルシンガーでもここ迄歌いきれる人は少ないです。そしてテクノ的なクールな歌い回しがしびれます。Si Chatouillieuxにはトーキングヘッズつながりからエイドリアンブリューが参加しています。テクノとニューウェイブの融合した非常にユニークな曲です。
1. Looking for Clues 2. Sulky Girl 3. Johnny and Mary 4. What Do You Care 5. I Dream of Wires 6. Woke up Laughing 7. Not a Second Time 8. Found You Now
この頃からアルバムごとにいろんなジャンルを取り込んでいき、デヴィッドボウイのような変幻自在のアーティストというイメージがついていきます。私もゲイリーニューマン繋がりでこのアルバムから聴くようになりました。Looking for Cluesは軽快なロックンロールで、ブレイクに入るギターの音がユニークです。Sulky Girlはストーンズのようなノリのある曲です。Johnny and MaryとWhat Do You Careではシンセが入りエレクトリックな曲になりますが、もろテクノポップはI Dream of Wiresになります。
Woke up Laughingからは一転してトロピカルな雰囲気になります。しかしシンセのアルペジオがテクノ的でクールです。Not a Second Timeはビートルズのカバーです。シンセも活かしたロックンロールに仕上げており、80年代らしいアレンジになっています。Found You Nowはテクノのようで民族音楽のようでもある不思議な曲です。このアルバムからソウルだけではなく、ポピュラーミュージックの先頭に立って歌の追求をしていくようになります。記念すべき名盤であります。パワーステーションに参加する前も、このようなユニークな作品を作っており、ロックファンにも充分聴き応えのある名作です。
1. Bad Case of Loving You (Doctor, Doctor) 2. Too Good to Be True 3. Can We Still Be Friends? 4. In Walks Love Again 5. Mean Old World 6. Love Stop 7. Jealous 8. Under Suspicion 9. Woman You're Wonderful 10. What's It Take? 11. Remember to Remember
Bad Case of Loving Youはロックンロールのカバーですが、これがビッグヒットとなります。Can We Still Be Friendsはトッドラングレンの名曲です。元々トッドもソウルからAOR的なコードワークで作曲していますが、それを曲本来が持つソウルフルな歌を歌う事により曲の本来の良さを活かしています。Mean Old Worldはアンディーフレイザーの曲です。アンディーはかなりソウルフルな曲を創りますが、ポールロジャースに似ているパーマーの歌は見事にハマっています。
1. Every Kinda People 2. Best of Both Worlds 3. Come Over 4. Where Can It Go? 5. Night People 6. Love Can Run Faster 7. You Overwhelm Me 8. You Really Got Me 9. You're Gonna Get What's Coming
ロックにもソウルフルな歌が存在します。パーマーにとってはロックも自分の音楽の一部となっているのでしょう。この辺りからロックよりな曲も手がけていきます。You're Gonna Get What's Comingはもろハードロックです。パワーステーションでカバーしたゲットイットオンのようなブギースタイルで、バックコーラスでデュランデュランといっているのは何かの予言でしょうか。ジャケットもパーマーしか映っていませんが、男物と女物の水着が脱ぎ捨てられているところが意味深です。お馴染みになったレゲエ調のBest of Both WorldsとLove Can Run Fasterもカッコイイ曲です。パンク以降に流行ったレゲエと同じ時代でもあり、これは時代にマッチしているのでしょうが、かなり洗練されていてポップスとしても優れた仕上がりです。
1. One Last Look 2. Keep in Touch 3. Man Smart (Woman Smarter) 4. Spanish Moon 5. Have Mercy 6. Gotta Get a Grip on You, Pt. II 7. What Can You Bring Me 8. Hard Head 9. Off the Bone 10. Some People Can Do What They
それは単なる黒人の真似事をしているのではなく、黒人のフィーリングをしっかりと吸収しながらも自分のものとしている自信の現れからではないでしょうか。ハードロックバンド、フリーのポールロジャースとアンディーフレイザーのコンビネーションがもっとうまくいき、長く続いていたならば、きっとこんな音楽を作っていたのではないかと想像させるグルーヴが溢れています。Gotta Get a Grip on Youではパーラメントのバニーウォーレルのような素っ頓狂なシンセ音を使ったりとP-FUNKのパロディーのようです。実に幅の広い内容です。タイトル曲Some People Can Do What Theyの何とカッコイイ事か。これがこの時代にヒットしてなかった事が不思議なくらいです。
1. Give Me an Inch 2. Work to Make It Work 3. Back in My Arms 4. Riverboat 5. Pressure Drop 6. Here With You Tonight 7. Trouble 8. Fine Time 9. Which of Us Is the Fool
1. Sailin' Shoes 2. Hey Julia 3. Sneakin' Sally Through the Alley 4. Get Outside 5. Blackmail 6. How Much Fun 7. From a Whisper to a Scream 8. Through It All There's You
1. It's a Very Deep Sea 2. Story of Someone's Shoe 3. Changing of the Guard 4. Little Boy in a Castle (A) /A Dove Flew Down from the Elephant (B) 5. Garden of Eden: A Three Piece Suite: In the Beginning/The Gardener ... 6. Life at the Top Peoples Health Farm 7. Why I Went Missing 8. How She Threw It All Away 9. Iwasadoledadstoyboy 10. Confessions 1, 2, & 3 11. Confessions of a Pop-Group
静かなピアノ弾き語りのIt's a Very Deep Seaなどは以前もやっていたので違和感はありません。その美しさに浸れます。Story of Someone's Shoeではスィングルガールズのバックコーラスを入れ、新たな感覚を披露します。Changing of the GuardやGarden of Edenではビッグバンドジャズ風のアレンジにオーケストラという壮大な音楽にDCリーのボーカルという流れです。これ迄の作品から比べるとかなり暗く重たい雰囲気を持っています。
いかにも80年代らしいWhy I Went Missingは軽快でHow She Threw It All Awayもニューソウルライクな曲です。白人でこれだけのセンスを出せるというところが彼等の凄いところです。それでいてポップスとしても成り立っています。これ迄紹介してきたソウルミュージックも名曲が沢山ありましたが、それと同レヴェルでありながら現在進行形なサウンドに仕立てている所が捨ているカウンシルの最大の魅力であります。
最初の頃のノスタルジックでありながら新鮮だった感覚ではなく、この時代の音になっていた事が逆にファンを引かせてしまいました。何と言ってもミックタルボットの定番だったソロ作品が無いのが寂しい限りです。Right to Goでのストラトのハーフトーンを使ったカッティングやラップを入れたりと時代の音を入れている分つまらなく感じます。
1. Homebreakers 2. All Gone Away 3. Come to Milton Keynes 4. Internationalists 5. Stones Throw Away 6. Stand Up Comics Instructions 7. Boy Who Cried Wolf 8. Man of Great Promise 9. Down in the Seine 10. Lodgers (Or She Was Only a Shopkeeper's Daughter) 11. Luck 12. With Everything to Lose 13. Our Favourite Shop 14. Walls Come Tumbling Down! 15. Shout to the Top! [USA Remix]
Shout to the TopとWalls Come Tumbling Downというヒット曲も含めてInternationalistsなどで見られるメッセージ性の強い歌詞を軽快なサウンドに乗せるセンスの良さが光ります。ソウルミュージックをやってもパンクスであり続けるポールウェラーの意思表示のような曲です。今夏意のタルボット節はOur Favourite Shopでラテン風のオルガン曲です。Walls Come Tumbling Downはリズム&ブルースとしても名曲に入る曲です。部分的にサンプリングをボーカルに使って言いますが、そこはご愛嬌というところでしょうか。
個人的にはMan of Great Promiseのスウィートでキュートな曲が好きです。どの曲も短くまとめられ、それがたっぷりと並べられた、彼等のフェヴァリットショップのようにレイアウトされています。スタイルカウンシルの人気を決定的にした名盤で、新しいファンもこのアルバムからつくようになりました。軽快な曲が多く、パンクに比べると軟弱になった印象ですが、それでも研ぎすまされた鋭利な感覚を覚えるという不思議な奇跡のような音楽がここにはあります。