1. Riptide 2. Hyperactive 3. Addicted to Love 4. Trick Bag 5. Get It Through Your Heart 6. I Didn't Mean to Turn You On 7. Flesh Wound 8. Discipline of Love 9. Riptide (Reprise)
このゲートリバーブサウンドが出来る迄は、こんな音が出せるドラマーはジョンボーナムくらいのものでしたが、80年代にはこういった迫力のあるドラムサウンドが創れるようになったのです。しかし下手をするとみんな同じような音になりがちなのですが、トニーは生音から凄い訳ですから、他では真似出来ないようなサウンドになっています。それが顕著なのがヒット曲Addicted to Loveです。MTVの効果もあり、ロバートパーマーのなは一躍誰もが知る存在となったのです。
Get It Through Your Heartでは又ジャズスタンダード風の曲で和ませ、 I Didn't Mean to Turn You Onで又ハードファンクロックが炸裂です。これもヒットしました。Flesh Woundではもろレッドツェッペリン風のハードなドラミングが炸裂します。ギターリフもツェッペリン的ですが、パーマーのボーカルはクールでセクシーです。吐息はサンプリングのようです。Discipline of Loveもヒット曲で、パワステのプロダクションそのままの音です。ロバートパーマーのアルバムの中でも一番ヒット曲が多く、パワステの音を求めているならこのアルバムになります。パワステのセカンドよりもこちらの方が出来がいいです。正に自分達で時代の音を創り出した訳ですから、売れ線になったというものでもありません。これもロバートパーマーの挑戦の一つだったのです。その為、パワステのツアーには参加せず、自分の作品創りに精を出していきます。
1. Pride 2. Deadline 3. Want You More 4. Dance for Me 5. You Are in My System 6. It's Not Difficult 7. Say You Will 8. You Can Have It (Take My Heart) 9. What You Waiting For 10. Silver Gun
Prideは当時流行っていたフィジカルブーム、特にオリビアニュートンジョンへの批判が歌われています。かなりトロピカルな曲ですが、ディスコでもかけられるように12インチシングルにもなっています。アルバム全体に共通しているのはエレクトリックファンクのグルーヴです。You Are in My Systemはテクノダンスサウンドで、システムというテクノ集団とのコラボレートです。
1. Sneakin' Sally Through the Alley [Live] 2. What's It Take? [Live] 3. Best of Both Worlds [Live] 4. Every Kinda People [Live] 5. Bad Case of Loving You (Doctor, Doctor) [Live] 6. Some Guys Have All the Luck 7. Style Kills 8. Si Chatouillieux 9. Maybe It's You 10. What Do You Care [Live]
ファンクナンバーのSneakin' Sally Through the Alleyもハードな演奏でカッコいいです。マーヴィンゲイのようなEvery Kinda Peopleにはいつもながらうっとりさせられますが、何と言ってもBad Case of Loving You のロックンロールが盛り上がります。
このアルバムの目玉はロッドスチュアートがカバーしてヒットさせたSome Guys Have All the Luckが入っている事です。このオリジナルの方が格好良くて私は好きです。テクノ的なアレンジにソウルフルなボーカル。しかしロバートパーマーの凄いのは1音、2音開きのある音程をいとも簡単にスラーで繋げていく事です。さすがにロッドもここ迄はカバーしきれておりません。本格的なソウルシンガーでもここ迄歌いきれる人は少ないです。そしてテクノ的なクールな歌い回しがしびれます。Si Chatouillieuxにはトーキングヘッズつながりからエイドリアンブリューが参加しています。テクノとニューウェイブの融合した非常にユニークな曲です。
1. Looking for Clues 2. Sulky Girl 3. Johnny and Mary 4. What Do You Care 5. I Dream of Wires 6. Woke up Laughing 7. Not a Second Time 8. Found You Now
この頃からアルバムごとにいろんなジャンルを取り込んでいき、デヴィッドボウイのような変幻自在のアーティストというイメージがついていきます。私もゲイリーニューマン繋がりでこのアルバムから聴くようになりました。Looking for Cluesは軽快なロックンロールで、ブレイクに入るギターの音がユニークです。Sulky Girlはストーンズのようなノリのある曲です。Johnny and MaryとWhat Do You Careではシンセが入りエレクトリックな曲になりますが、もろテクノポップはI Dream of Wiresになります。
Woke up Laughingからは一転してトロピカルな雰囲気になります。しかしシンセのアルペジオがテクノ的でクールです。Not a Second Timeはビートルズのカバーです。シンセも活かしたロックンロールに仕上げており、80年代らしいアレンジになっています。Found You Nowはテクノのようで民族音楽のようでもある不思議な曲です。このアルバムからソウルだけではなく、ポピュラーミュージックの先頭に立って歌の追求をしていくようになります。記念すべき名盤であります。パワーステーションに参加する前も、このようなユニークな作品を作っており、ロックファンにも充分聴き応えのある名作です。