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[20070930]

TommyTommy
(2000/10/30)
The Who

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ザフーが創り上げたロックオペラ、トミーのオリジナルアルバムです。コンセプトアルバムを突き詰めていってアルバムを通して一つの物語にするという、これまで誰もやった事のない大事業をやり遂げました。又このストーリーを映画化しようと売り込みましたが、なかなかうまくいきません。最初はロッドスチュアートを主人公にした舞台が行われました。そして奇才ケンラッセルを監督に遂に映画化されました。それも超豪華ミュージシャン、俳優が出演すると言う豪華版になっています。サントラでは出演者が歌いますが、このオリジナルではザフーがすべての出演者を表現しています。これは映画とは別に楽しみたい名盤であります。

1. Overture
2. It's a Boy
3. 1921
4. Amazing Journey
5. Sparks
6. Hawker
7. Christmas
8. Cousin Kevin
9. Acid Queen
10. Underture
11. Do You Think It's Alright?
12. Fiddle About
13. Pinball Wizard
14. There's a Doctor
15. Go to the Mirror!
16. Tommy, Can You Hear Me?
17. Smash the Mirror
18. Sensation
19. Miracle Cure
20. Sally Simpson
21. I'm Free
22. Welcome
23. Tommy's Holiday Camp
24. We're Not Gonna Take It

アナログ盤では2枚組の超大作でしたが、CDでは1枚にまとめられています。Overtureでは得意のホルンを絡めた序曲で有名なシーンの旋律が奏でられます。プログレとして聴くべき所です。物語は子供の頃のトラウマから三重苦となったトミーがピンボールのチャンピオンになって崇拝されると言う内容ですが、映画ではシュールで狂気的な映像で楽しめます。

物語を通して出てくるテーマがSEE ME FEEL MEというフレーズです。この作曲法はイエスの危機でもやっていた古典の組曲の作曲法で、サージェントペッパーの副産物ではありましたが、遥かに大きなスケールで創られています。何よりもピートタウンゼントの作曲センスには脱帽します。ビートルズやストーンズには無かった、ヤードバーズ的なギターリフを発展させた楽曲は歌の無い所も聴き所が満載です。最初から最後まで飽きる事なく聴き通せます。

このアルバムの影響力はもの凄く、この後キンクスやピンクフロイド、ジェネシスがストーリー性を重んじるようになります。常にイギリスの弱者に目を向けていたピートタウンゼントの発想は他とは違います。Undertureもインストでプログレしていますが、ハードロックとしても聴けます。どちらかと言うとツェッペリンの間の取り方に似ているかもしれません。何と言ってもツェッペリンの名付け親はキースムーンであり、そのままツェッペリンのドラマーになってしまおうとしていましたが、契約の問題でザフーを離れられませんでした。60年代後半から70年代前半のロックの好きな人にはたまらない名盤であります。

Overture

1921

Amazing Journey/Sparks

Christmas

Cousin Kevin

Acid Queen

Fiddle About

Pinball Wizard

There's a Doctor

Go to the Mirror!

I'm Free

Tommy's Holiday Camp
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[20070930]

The Who Sell OutThe Who Sell Out
(1995/06/20)
The Who

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サードアルバムにして時代はサイケデリックの時代となっています。そしてザフー初のコンセプトアルバムとなっています。コンセプトと言っても、アルバムをラジオ番組のように局を紹介してくような形式ですが、曲もどちらかと言うとサージェントではなく、マジカルミステリーツアーのような楽しい曲が多いです。マルコムマクラレーンのバッファローギャルズのような感じです。かなりポップですが、ザフーはビートルズともストーンズとも違う曲の作り方をしています。何と言ってもギターフレーズを創るのが巧いタウンゼントの創り出すコード進行は後のハードロックやプログレに通じるものです。

1. Armenia City in the Sky
2. Heinz Baked Beans
3. Mary Anne With the Shaky Hand
4. Odorono
5. Tattoo
6. Our Love Was
7. I Can See for Miles
8. I Can't Reach You
9. Medac
10. Relax
11. Silas Stingy
12. Sunrise
13. Rael 1
14. Rael 2
15. Glittering Girl
16. Melancholia
17. Someone's Coming
18. Jaguar
19. Early Morning Cold Taxi
20. Hall of the Mountain King
21. Girl's Eyes
22. Mary Anne With the Shaky Hand
23. Glow Girl

全曲オリジナルですが、Armenia City in the Skyはバンド以外の人が創っています。これが又いい曲なのです。I Can See for Milesが一番のヒット曲です。ストーンズのような曲ですが、ストーンズには無い魅力が満載です。かなりソフトに歌うロジャーの歌もいい味を出しています。I Can't Reach Youのような美しい曲にポールウェラー少年も心を奪われていたのです。

ジャケットのビーンズの缶詰を見ると映画トミーを連想してしまいますが、Raelではその前哨戦とも言える組曲編成が展開されます。サウンドエフェクトに頼らないサイケデリックな楽曲はとても心地いいです。サイケデリックアルバムをコレクトされている方には是非持っていてもらいたいアルバムです。サウンドエフェクトだけがサイケデリックではない事が分かって頂けると思います。

ハードロックしているザフーしか知らない人に、特に60年代の音楽を愛する人にお勧めの名盤です。特にオリジナルではラストを飾るRaelの最後の展開などはトミーにも負けていないプログレッシヴ性を生み出しており、ジェネシスなどを生み出すきっかけとなっているアルバムです。


Mary Anne With the Shaky Hand

Tattoo

I Can See for Miles

I Can't Reach You

Silas Stingy


[20070930]

Quick One (Happy Jack)Quick One (Happy Jack)
(1995/06/20)
The Who

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ファースト発売後、シングルヒットは出していましたが、マネージメントのごたごたからこのセカンドアルバムまでは出遅れた感のあるザフー。他の若手バンドが続々登場し、マージービートと呼ばれるムーヴメントが生まれていました。これまで出されていてシングル曲は入っていませんので、馴染みのない曲が多いと思いますが、これらの曲を知るとザフーの魅力を再確認出来ます。

1. Run Run Run
2. Boris the Spider
3. I Need You
4. Whiskey Man
5. (Love Is Like A) Heat Wave
6. Cobwebs and Strange
7. Don't Look Away
8. See My Way
9. So Sad About Us
10. Quick One, While He's Away
11. Batman
12. Bucket "T"
13. Barbara Ann
14. Disguises
15. Doctor Doctor
16. I've Been Away
17. In the City
18. Happy Jack
19. Man with Money
20. My Generation/Land of Hope and Glory

Whiskey Manなどで聴かれる右手でミュートしながらコードをカッティングすると言うハードロックでは御馴染みのテクニックがここで生まれています。これはストーンズもビートルズもやっていません。ギターを壊したり、フィードバックなどハードロックでは御馴染みのテクニックを生み出していたのはピートタウンゼントなのです。変人キースムーンのキャラクターを活かしたBoris the SpiderやCobwebs and Strangeなどバラエティーに富んでいます。

モータウンのカバーHeat Waveはザジャムもやっていたので聴き比べてみて下さい。この辺がモッズに受けていたのです。Don't Look Awayはカントリー調の曲ですが、ブリットポップになっている所が面白いです。このCDはシングルだったHappy Jackなどのボーナストラックも入っています。タイトルのQuick Oneでは一曲の中で組曲のような展開を見せます。後にトミーを生み出すピートの物語性が芽生えています。

黒人音楽を取り入れてながらもイギリス特有の感覚で生み出されたポップスは後にブリットポップとしてリヴァイバルされますが、ザフーはビートルズにもストーンズにもなかったイギリス独特の民族性を反映させる事に成功しているので、国民的なバンドとして愛される事になったのでしょう。日本にいる我々には分かりませんが、私はシドバレット信奉者ですので、この感覚がたまらなく好きなのです。

Boris the Spider

Whiskey Man

Cobwebs and Strange

So Sad About Us

Quick One

Happy Jack

[20070930]

The Who Sings My GenerationThe Who Sings My Generation
(1990/10/25)
The Who

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ビートルズ、ローリングストーンズに続く三番手となるとこのザフーになります。2つのバンドに遅れてデビューする事により,2つのバンドの良い所と違う所を持ち合わせる事になります。この頃からビートポップと呼ばれるビートゼネレーションバンドが続出していく事になります。このファーストアルバムはやはりアメリカ盤とイギリス盤があり、CDとしてはどちらも手に入りにくい時期がありました。そしてやっとでたのがこのアメリカ盤です。イギリス盤を正規版とするとイギリス盤が欲しい所ですが、収録曲が弱冠違うだけで、ジャケットも違いますが、イギリス盤は最近2枚組になっていたりと本来の形をとどめていません。ザフーのプロデュースはシェルタルミーです。

1. Out in the Street
2. I Don't Mind
3. Good's Gone
4. La-La Lies
5. Much Too Much
6. My Generation
7. Kids Are Alright
8. Please, Please, Please
9. It's Not True
10. Ox
11. Legal Matter
12. Instant Party (Circles)

ザフーもボディドリーの影響が強いようで、このファーストアルバムではカバー曲もありますが、オリジナルも沢山あります。何と言ってもデュー曲のMy Generationは凄まじい曲です。イギリスにおける彼らの世代には自閉症の人が多く、話す時もどもる人が多かったために、どもりながら歌うという前代未聞の曲です。しかし、そのどもり方がロック的には格好良かったのです。ピートタウンゼント攻撃的なギター、レスポールによるスィッチング音にドラムを破壊せんとするキースムーンのドラミング、どもりながらシャウトするロジャーダルトリー、唸るような低音ベースのジョンエントウィッスルの強烈な個性が爆発しています。

そしてソウルであったジェイムスブラウンのカバーPlease, Please, Pleaseなど他のバンドとは違う感覚を持っています。後に映画のタイトルにもなるKids Are Alrightなどオリジナル曲は結構ポップな曲もあります。ギターを叩きわると言うパフォーマンスを最初にやったピートタウンゼントと、ロバートプラントが出てくるまではロック界のセックスシンボルとして君臨していたロジャーダルトリーが前面に出て目立っておりますが、実はザフーの魅力を支えていたのはバックにいるドラムセットを破壊しながら演奏するキースムーン、これに対抗してピートはギターを壊し始めたとも言われています。それとベースのジョンエントウィッスルのアクションは控えめですが、そのベースプレイとサウンドはかなり過激なものです。この四人の組み合わせによる妙技が彼らの魅力なのです。その魅力が堪能出来るのがインストのOxでしょう。

ギターカッティングによるコードワークにより曲の印象を決定づける彼らのサウンドは、後のハードロックやパンクの原型となりました。そんな彼らがビートルズのようなポップな曲を創ると又ユニークな曲が出来上がるのです。しかしどちらかと言うとストーンズの影響の方が強いようです。日本にもファンはいますが、ビートルズ、ストーンズに比べるとかなり少ないです。しかし本国イギリスでは国民的なバンドとして人気があります。パンク時代のザジャムのような存在です。黒人音楽を最先端の音楽として愛していたモッズ族からも支持されます。このファーストアルバムはバージョン違いがいくつかありますので吟味して買って下さい。

My Generation

Kids Are Alright

Legal Matter

[20070930]

今年もK-1 GPの季節となりました。やはりK-1はグランプリにならないと面白くありません。グランプリにみんな標準を合わせているからです。ここで負ければ終わりですから真剣な試合が多いのです。今年もいい試合が沢山ありました。

試合結果
○バダ・ハリ VS ●ダグ・ヴィニー(2R 1分23秒 KO)
ダグ・ヴィニーのスピードのある攻撃はいい感じだったのですが、カウンターのタイミングを計っていたバダハリのカウンターが見事に決まり見事KO。
○セーム・シュルト VS ●ポール・スロウィンスキー(1R 2分26秒 KO )
ホーストの愛弟子スロウィンスキーはローキックから崩していく作戦でしたが、それを読んでいたシュルトが速い段階から攻撃を仕掛けていきました。そしてカウンターで膝が入りKOとなりました。
○レミー・ボンヤスキー VS ●ステファン“ブリッツ”レコ(1R 2分50秒 KO)
昨年の激珍因縁対決になりますが、レミーは最初から全開で攻撃していきます。逆にレミーの蹴りがレコの急所に入るというアクシデントがありましたが、飛び膝がレコのあごをとらえダウンをとります。起き上がったレコを見て、闘う事も出来たでしょうが、レフリーが試合を止めました。この判断はレフリーに委ねられますので覆りません。
○グラウベ・フェイトーザ VS ●ハリッド“ディ・ファウスト”(3R判定 3-0 )
ディ・ファウストが常に攻撃を仕掛けてきますので、カウンターで膝を宛ててダウンをとります。続けてカウンターの正拳突きが入りディ・ファウスト2度目のダウン。しかし、そこから常に前に出て打ち合うディ・ファウストでしたが、何度打たれてもダウンせず攻撃を仕掛けます。実業家ですのでハングリー精神は無いのにもの凄い精神力です。しかし判定でダウンをとっていたグラウベに軍配が上がりました。
○ジェロム・レ・バンナ VS ●パク・ヨンス(1R 0分54秒 KO)
本来はカラエフが相手でしたが、事故で出場出来なくなり、韓国のパクが出てきました。最初から本気モードのレバンナの狙いすました右がテンプルを直撃して1RKOとなりました。
●藤本祐介 VS ○澤屋敷純一(3R 1分34秒 KO)
日本人最強を決める対決は最初藤本のパンチが決まり、澤屋敷は鼻血が止まらない状態になりました。しかしブンブン振り回す藤本はスタミナが切れたのか、攻め込まれ出します。足下がおぼつかなくなった藤本は倒れてばかりいて最後にはダウンをとられます。最後には3回ダウンして負けました。最初はローキックからの組み立てで澤屋敷の攻撃を止めていたのですが、パンチが当たり出して、パンチにこだわっていたのが災いしたようです。コンビネーションを絡めないと澤屋敷は倒せないでしょう。
○ピーター・アーツ VS ●レイ・セフォー(1R終了時 TKO ※タオル投入)
レイセフォーは体調が悪かったようで一方的に攻められます。1Rはなんとか持ちこたえましたが、2R開始のゴングとともにタオルが投げ込まれました。しかし体調が良かったとしても今回のアーツにはかなわなかったでしょう。それほどアーツは絶好調でした。
○チェ・ホンマン VS ●マイティ・モー(3R判定 2-0 )
これも因縁の対決ですが、ホンマンの前蹴りで中に入れないモーは攻めあぐねます。中に入っても膝が待っているので不用意には飛び込めません。それでも果敢に攻め込むモーでしたが判定負けとなりました。ホンマンは何とか勝てましたが、KOしようと思えば出来るのに負けない試合をしていたので自分からは攻撃しませんでした。やはり気の弱さは克服出来ていません。試合感の無さもありますが、あまりにも自分の体格に甘えているような試合でした。優勝を本気で考えているであれば、相手を倒す事も考えて仕上げなければなりません。まだまだ大きな課題が残されています。

どの試合も迫力があり、いい試合でした。12月の決勝が楽しみです。レバンナとアーツの集中力が途切れない事を願います。

[20070929]

A Bigger BangA Bigger Bang
(2005/09/06)
The Rolling Stones

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21世紀になって初めての作品であり、今の所最新作です。このアルバムに基づくツアーを最近までやっていましたので、かなりコンサートに力を入れていたようです。しかしこのアルバム、ストーンズの作品では久々に満足した作品です。既にストーンズのメンバーとスタッフはこのビッグネームをいかに維持していくかにあらゆるアイデアを持ち出して、一人歩きしているストーンズという化け物の保護制作に余念がないのですが、届いた作品には全く気負いがなく、自然な形で彼らの今の音を届けてくれています。

1. Rough Justice
2. Let Me Down Slow
3. It Won't Take Long
4. Rain Fall Down
5. Streets Of Love
6. Back Of My Hand
7. She Saw Me Coming
8. Biggest Mistake
9. This Place Is Empty
10. Oh No, Not You Again
11. Dangerous Beauty
12. Laugh, I Nearly Died
13. Sweet Neo Con
14. Look What The Cat Dragged In
15. Driving Too Fast
16. Infamy

CDになってから曲数が多くなっているので的の絞り込みがしにくくなっています。それでも16曲は多いですね。だけど気負いがないのでス極楽に聴き通せます。ストーンズである事にこだわっていないようで、しっかりストーンズしている所が心地良いです。Rough Justiceから軽くもなく、重くもない絶妙のロックンロールが展開します。シングルかットされたStreets Of Loveもいい曲です。Back Of My Handは久々のドブルースです。She Saw Me Comingもシングルカットされた曲でいい曲です。それにしてもミックの声の艶やかさはとても60過ぎのおっさんとは思えません。

This Place Is Emptyも良く創られた曲です。元はカントリー調だったと思いますが、ポップスとして成り立っています。Oh No, Not You Againはキースが歌うジャズフレイヴァーのバラードです。普段のストーンズでは使われていないコードが使われており、ストーンズが今も尚進化し続けている事を物語る素晴らしい曲です。Infamyもキースが歌う曲ですが、この作品でキースが歌う曲はどれもいい曲ばかりです。どの曲もいつも以上の出来映えで、久々に聴き終えた後は大満足でした。これでこそ現役と言えるのです。久々に名盤と呼べる作品となりました。

昔バッドカンパニーのポールロジャースがミックジャガーに対して、あんたの歌はなっていない、と絡んだそうですが、ミックの答えは、俺はローリングストーンズだ。だったそうです。ストーンズは演奏が巧いとか下手だとか言うレベルはとうに超越しているのです。手が届きそうな所にいるように見えて誰も乗り越えられない王者。それがローリングストーンズです。

Rough Justice

It Won't Take Long

Rain Fall Down

Streets Of Love

Back Of My Hand

Biggest Mistake

This Place Is Empty

Oh No, Not You Again

Laugh, I Nearly Died

Sweet Neo Con

Driving Too Fast

Infamy

[20070929]

Bridges to BabylonBridges to Babylon
(1997/09/30)
The Rolling Stones

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ダストブラザースなどヒップホップ系のプロデューサーを起用する事により、時代的なサウンドを積極的に取り入れたアルバムになっています。これまではストーンズらしさにこだわっていた所があったので、新鮮さを久々に求めた内容になっています。長く現役でいると言うことは常に挑戦者であるという事だと思います。いつまでもいい時代のままでいて欲しいと思うのはファンの幻想でしかありません。それに応えてしまうと現役とは名ばかりの化石となってしまうのです。特にストーンズにはそんな熟練者にはなって欲しくありません。そこだけは相変わらず応えてくれてヘタクソのまんまですが。

1. Flip the Switch
2. Anybody Seen My Baby?
3. Low Down
4. Already Over Me
5. Gunface
6. You Don't Have to Mean It
7. Out of Control
8. Saint of Me
9. Might as Well Get Juiced
10. Always Suffering
11. Too Tight
12. Thief in the Night
13. How Can I Stop

このアルバムからチャーリーワッツがドラムのサウンドメイキングに口出しするようになり、いつも以上にドラムの音が立っています。Flip the Switchは現代風のアレンジですが、エンディングでキースのギターがもたっている所がそのままの状態で聴けます。普通のバンドならミステイクになる所ですが、ストーンズではこれも味になっているのですから凄いものです。

音も重厚になっており、バンド以外の楽器アンサンブルも豪華になっています。これは70年代のストーンズの特徴でしたが、ファンにはストーンズらしくないととらえられてしまいます。ファンあってのスターですが、私は個人的には新しい事をしてくれる事を期待しますので、このアルバムは有りです。過去にこだわるなら過去のアルバムを聴けばいいのですから。例えば守りに入ってしまったエリッククラプトンの最近の作品など、どこにも聴く価値を見いだせないのです。

キースが歌うレゲエのYou Don't Have to Mean Itもいい曲です。Out of Controlもスローラテン風でアレンジが凝っています。Saint of Meはゴスペル調のリズムで格好いいです。こういう多彩な事を自然にやってのける所がストーンズの本来のカッコ良さだと私は思っています。やっとこれでストーンズらしさが復活したのではないでしょうか。コンサートはコンサートで盛り上がってくれていいけど、スタジオ盤ではスタジオ盤での良さを久々に感じさせてくれるアルバムです。

Flip the Switch

Anybody Seen My Baby

Low Down

You Don't Have to Mean It

Out of Control

Saint of Me

Too Tight

[20070929]

StrippedStripped
(1995/11/14)
The Rolling Stones

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アコースティック楽器で演奏されたライブ盤です。ストーンズによるアンプラグドだと思っていいです。そして選曲が渋いのも特徴です。シングルのB面だった曲やカバー曲で構成されているので、又違った楽しみ方が出来ます。

1. Street Fighting Man
2. Like a Rolling Stone
3. Not Fade Away
4. Shine a Light
5. Spider and the Fly
6. I'm Free
7. Wild Horses
8. Let It Bleed
9. Dead Flowers
10. Slipping Away
11. Angie
12. Love in Vain
13. Sweet Virginia
14. Little Baby

Street Fighting Manはオリジナルでもアコースティックギターが弾かれていましたので違和感はありません。アコースティック編成でも暴力的なイメージはそのままです。さすがストーンズ。Like a Rolling Stoneはボブディランのカバー曲です。エレキギターを弾いてひんしゅくを買った頃のディランの曲をアコースティック編成でやるとは憎い演出です。この曲はストーンズのブライアンジョーンズをイメージして創られていたとも言われています。

Not Fade Awayはアメリカでのデビュー曲で、ブードゥーラウンジツアーでのオープニングに使われていました。来日コンサートで、リズムが流れる中、いきなりこのボディドリーのリズムに合わせて証明が点滅した時は鳥肌立つくらい格好良かったです。まさかこんな地味な曲でスタートするとは思っていませんので意表を疲れました。ストーンズの魅力を一番理解しているのはストーンズでしかないのかもしれません。

Wild HorsesとAngieは元々アコースティックバラードですが、ロバートジョンソンのLove in Vainはシンプルながら染みる曲です。ちょっといつものストーンズに飽きてきたらこういう作品で息抜きするのはいかがでしょうか。ストーンズによるストーンズのカバー集ともとれます。

Street Fighting Man

Like a Rolling Stone

Not Fade Away

Shine a Light

Spider and the Fly

Wild Horses

Love in Vain

[20070929]

Voodoo LoungeVoodoo Lounge
(1994/07/12)
The Rolling Stones

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ベースのビルワイマンが抜けてストーンズは4人となってしまいました。高齢になってもロックバンドをやっていくと言う事が以上なので、ビルワイマンの決断はまともだったと思います。しかし、ストーンズは止まりません。復活作となった前作のような派手さはありませんが、ストーンズならではのブルースに基づいたロックンロールが展開しています。

1. Love Is Strong
2. You Got Me Rocking
3. Sparks Will Fly
4. Worst
5. New Faces
6. Moon Is Up
7. Out of Tears
8. I Go Wild
9. Brand New Car
10. Sweethearts Together
11. Suck on the Jugular
12. Blinded by Rainbows
13. Baby Break It Down
14. Thru and Thru
15. Mean Disposition

シングルカットされたLove Is Strongに象徴されるようにミディアムテンポのためへヴィーなイメージで地味な感じがします。しかし時代錯誤なブルースハープが逆にストーンズの決意の固さを物語っています。ブルースハープはブルーノートになっているハーモニカをマイクに直接つけててで覆う為に歪んだサウンドになります。ディストーションをかけたような効果になります。60年代に流行ったサウンドですね。

New Facesのようなカントリーとバロックを混ぜたバラードは昔のストーンズの得意技でした。プロデュースはいつものギルマーツィンズとドンワズです。各曲良く出来ていますが飛び抜けていい曲が無いので全体的に地味に感じます。しかしどの曲も力強い生命力に溢れています。ミックの歌も年を重ねる度に衰えるのではなく、艶をましているのが不思議です。エアロスミス同様ドラッグを止めた事によりパワフルになっていますし、何よりミックは若い女のエキスをたっぷりとっているのでしょう。そうでなければ考えられない歌唱力です。

ドラムのチャーリワッツはなぜ人々がストーンズのようなヘタクソなバンドに熱狂するのか理解出来ないと発言していますが、普通何十年もやっていれば上達するものです。しかし現状はファンの方が演奏は巧いかもしれません。しかし、だからこそ誰にも真似出来ない存在でもあるのです。日本のCharもどんなに上達してもストーンズは越えられないと発言しています。確かにバンドとしてここまで成り立っていると誰も真似出来ないでしょう。だからこそ現在でも愛され続けているのです。

しかし、私は70年代の段階で必ずストーンズやツェッペリンを越えるバンドが出てきてくれると信じていました。しかし残念な事に現在に至るまでこの2つのバンドを越えるバンドは存在していません。だからこそ今でも彼らの音楽は格好いいのです。越えるバンドが出てきていたら、とっくの昔に過去のバンドとして片付けられて居た事でしょう。これは私達にとって幸福な事なのか、不幸な事なのか、真剣に考えて欲しい現実です。

Love Is Strong

You Got Me Rocking

Sparks Will Fly

Out of Tears

I Go Wild

Blinded by Rainbows

Thru and Thru

[20070928]

Steel WheelsSteel Wheels
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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長い沈黙を破ってやっとストーンズが再始動。内輪もめがあったように伝えられていますが、一緒にやりだせばチームワークはピカイチです。再始動にあたりストーンズの心構えが変わっています。これまでは好きな音楽、時代に合った音楽を心がけていましたが、ここからのストーンズはファンが何を求めているのかと言う事を考えて曲を創ります。その為これまでのストーンズを総括するような内容になっています。

1. Sad Sad Sad
2. Mixed Emotions
3. Terrifying
4. Hold on to Your Hat
5. Hearts for Sale
6. Blinded by Love
7. Rock and a Hard Place
8. Can't Be Seen
9. Almost Hear You Sigh
10. Continental Drift
11. Break the Spell
12. Slipping Away

シングルかットされたMixed Emotionsでお前は一人ではないと歌って団結を鼓舞していますが、これは出来過ぎです。サウンド的には重圧になていますが軽快なロックンロールが多いです。Terrifying、Hold on to Your Hatといい曲が続きます。どれもしっかりとコンポージングが成されています。

Blinded by Loveでは第一期に得意としていたカントリー調のバラードです。Continental Driftではモロッコの音楽を取り入れてサイケデリック音楽を再構築しています。これは名曲です。Rock and a Hard Placeはストーンズを現代風にアレンジしていたINXESを逆に真似たような曲でシングルヒットしました。キースはCan't Be Seenでロックンロールを、Slipping Awayでバラードを歌っています。ブルース的な曲がありませんが、それは次回作で思いっきりやってくれます。ストーンズの美味しい所をしっかりと表現出来た久々の名作です。

意図的に創り込まれた感はありますが、これだけの充実作を創れると言う事はまだまだストーンズ健在を誇っています。そしてこの後念願の来日を果たしたストーンズは常にコンサートで流布活動を続けるのでした。本気でストーンズ維持に動き出した、ここからが第四期ではないでしょうか。

Sad Sad Sad

Mixed Emotions

Terrifying

Rock and a Hard Place

Can't Be Seen

Almost Hear You Sigh

You TubeContinental DriftYou Tube

Slipping Away

[20070927]

Dirty WorkDirty Work
()
不明

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ストーンズに初めて亀裂が発生した事を売りにしたアルバムです。ソロ活動をやりたがっているミックに怒りまくるキースという図式です。他のメンバーがソロをやりたがるのは分かるけど、バンドで我が儘が言える立場のミックがソロ活動をする必要はないと言うのである。これまでもミックの趣向に合わせて実験的な事をやってきているだけに、やりたい事があるならストーンズでやれと言うのがキースの言い分である。しかしミックは他のミュージシャンとやりたがっていたのです。

1. One Hit (To the Body)
2. Fight
3. Harlem Shuffle
4. Hold Back
5. Too Rude
6. Winning Ugly
7. Back to Zero
8. Dirty Work
9. Had It with You
10. Sleep Tonight
11. Piano Instrumental

そんないざこざを表現しているOne Hitのプロモーションビデオ。ビデオでその緊張感を出していると言う事は、もしかしてやらせではとも思えるのですが、あまりにも長くやり過ぎていたストーンズにとっては息抜きは必要だったのかもしれません。ジミーペイジが参加しています。Harlem Shuffleはカバー曲ですが、さすがに選曲のセンスはいいです。この時期にミックはデヴィッドボウイともデュエットしています。

全体的にハードで、ストーンズにとってはへヴィーなサウンドになっています。Too Rudeはキースが歌うレゲエのカバーです。ダブ処理されています。Sleep Tonightは6人目のストーンズと言われてキーボーディスト、イアンシュチュアートが若くして亡くなったため彼に捧げられています。アルバムはスティーヴリリーホワイトとギルモアツィンズです。

このアルバム発売後、ミックはソロアルバムを出してツアーにでます。そしてソロではありますがミックが来日を果たします。ポールマッカートニーとは違い、お利口にしていたのでその後ストーンズとしても来日が可能になりました。これは日本のファンにとってはミックのソロ活動のお陰であります。キースも当てつけのようにソロアルバムを出します。その間ローリングストーンズは休止状態となりました。ストーンズもとうとう解散かとファンをやきもきさせます。

One Hit

Harlem Shuffle

[20070926]

UndercoverUndercover
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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80年代の音を見事に取り込んだ作品です。スライダンパーのドラムを取り入れたタイトル曲などよく出来ている曲が多いです。ストーンズのフォロワー、ニューヨークドールズも過去の代物でエアロスミスも一時期停滞していました。ストーンズもいつ過去の彼方に追いやられるかと焦っていたと思います。しかしこのアルバムの頃には余裕があったようで、見事に時代の音でもストーンズとしてのアイデンティティーを保持しています。

1. Undercover of the Night
2. She Was Hot
3. Tie You Up (The Pain of Love)
4. Wanna Hold You
5. Feel on Baby
6. Too Much Blood
7. Pretty Beat Up
8. Too Tough
9. All the Way Down
10. It Must Be Hell

Undercover of the Nightはプリンスの影響も感じられますが、ストーンズならではの流れに持っていっています。She Was Hotが一番ストーンズらしいでしょうか、She So Coldとは又違った女性が描かれています。Wanna Hold Youはキースが歌う歌の中では一番ノリがいいようです。Feel on Babyはレゲエです。ダブ処理していますが、これはご愛嬌と言った感じです。

Too Much Bloodはパリで起きた事件を歌ったもので、ストーンズ以外のゲストによるリズム構成が違和感がありますが、これが80年代のストーンズサウンドだったのです。解放弦にこだわっていたキースはエレキギターにカポタストをはめて演奏したりしていましたが、解放弦の鳴りなどかき消してしまうようなサウンドメイキングです。それでもキースは文句を言いませんでした。ミックと一緒にやっていたから。しかしこのミックジャガーがミースを裏切るような事をしでかしてからバンドは一時分裂状態になってしまいます。このアルバムは分裂前のコンビネーションがしっかりとれている時の作品です。全体的にラウドな創りです。なかなかの力作です。

Undercover of the Night

She Was Hot

Wanna Hold You

Too Much Blood

[20070925]

Tattoo YouTattoo You
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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MTV がアメリカで流行り出した頃で、若手にストーンズもチャートを賑わせていました。しかし、パンクニューウェイヴ以降ストーンズは成長しない過去のバンドバンドだと言うレッテルが貼られており、昔からのファンもいました。日本ではまだまだ人気は衰えていませんでしたが、アメリカやイギリスでは飽きられかけていたのです。そこで持ちこたえる事が出来たのはコンサートツアーの地道な活動でした。コンサートでも最初は盛り上がっていなくても、ミックジャガーが強引なくらいのステージアクションで最終的には盛り上げてしまうと言う力技で王者の位を保っていたのです。

1. Start Me Up
2. Hang Fire
3. Slave
4. Little T & A
5. Black Limousine
6. Neighbours
7. Worried About You
8. Tops
9. Heaven
10. No Use In Crying
11. Waiting On A Friend

久々にストーンズらしいヒット曲Start Me Upで健在ぶりを披露。日本ではインディーズ系に人気はありましたので、翳りは感じられませんでしたが、海外からはストーンズのがむしゃらぶりが伝えられていました。軽快なるロックンロールもHang Fire,Neighbours とライブで盛り上がるような曲が多いです。Little T & Aは今回のキースのボーカル曲です。

ボブクリアマウンテンがリミックスを手がけており、80年代らしいリヴァーヴ少なめのクリアでソリッドなサウンドになっています。バラード曲も何曲かありますが、これまで名曲だらけだったので特にいい曲には感じません。それでも決して悪い出来ではありません。

そしてジャズ界の巨人ソニーロリンズが参加しており、Waiting On A Friendでダチとしてのメンバーの結束を強めています。80年代の作品の中では一番良い出来かもしれませんが、こぎれいになってしまったストーンズの魅力は半減してしまったとしかいいようがありません。全盛期はとっくの昔に過ぎ去っているので致し方ありませんが、それでも頑張り続ける転がる石には敬意を表します。

Start Me Up

Hang Fire

Little T & A

Black Limousine

Neighbours

Worried About You

Heaven

Waiting On A Friend

[20070924]

Emotional RescueEmotional Rescue
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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ロンウッドが入ってからはファンキーな面を追求している感がありますが、このアルバムもダンサブルな曲が並びます。社交好きのミックにとって当時のダンスフロアーはかっこうのガールハントの場所だったのでしょう。ストーンズのツアーではミックの為に部屋に20人ほど美人が用意されていたと言うから凄いです。コンサートの前日に20人も相手にするとは、ミックジャガー正にライオンのごとしです。

1. Dance, Pt. 1
2. Summer Romance
3. Send It to Me
4. Let Me Go
5. Indian Girl
6. Where the Boys Go
7. Down in the Hole
8. Emotional Rescue
9. She's So Cold
10. All About You

Dance, Pt. 1はヒット性はありませんがファンキーな曲です。そして70年代から受け継いだ軽快なロックンロールがSummer Romance、Let Me Go、Where the Boys Goとなります。実に軽い音ですね。シングルピックアップ、恐らくテレキャスターでしょうか。Send It to Meはレゲエ調の曲です。Indian Girlはカントリー調のバラードです。Down in the Holeはへヴィーなスローバラードです。まるでツェッペリンのようです。

タイトルのEmotional Rescueはまるでプリンスのようなファルセットボイスでミックジャガーが歌います。当時プリンスは既にデビューしていましたが、まだ世界的には知られていません。後にストーンズの前座に抜擢されますからこの頃からミックは注目していたのかもしれません。それにしてもこの曲はストーンズのファンク曲の中でも名曲ですね。ダブ的なアレンジでもあります。そして男女関係で共感出来てしまうShe's So Coldが一番の出来かもしれません。このアルバムは45曲用意された中から選りすぐられた10曲だそうですが、その割には目玉となる曲が少ないです。でもなぜか嫌いじゃありません。このおばかな感じもストーンズだからです。All About Youはキースの歌でバラードになっています。このアバウトなギターアルペジオが一番ストーンズらしいかもしれません。

このアルバムはバハマのコンパススタジオで録音されています。ロバートパーマーの持ち物であるこのスタジオではこの時代多くのミュージシャンが利用しています。恐らくバカンスもかねてのレコーディングになっていたのではないでしょうか。そしてギターの音もニューウェイヴのように軽量化されています。ストーンズも生き残る為に必死だったのでしょう。だからいつものストーンズらしさとかは求めない方がいいです。

Dance, Pt. 1

Let Me Go

Where the Boys Go

Emotional Rescue

She's So Cold

[20070924]

Some GirlsSome Girls
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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ロンウッドとのコンビネーションも巧く廻り出したストーンズの方向性はバンド一体感ではないでしょうか。これまでもバンドとしては下手なりにまとまっていましたが、良い曲を創ろうとして頑張り過ぎていた所があります。しかしロニーの参加で一体感が生まれているようです。そんなストーンズを象徴するアルバムです。

1. Miss You
2. When The Whip Comes Down
3. Just My Imagination (Running Away With Me)
4. Some Girls
5. Lies
6. Far Away Eyes
7. Respectable
8. Before They Make Me Run
9. Beast Of Burden
10. Shattered

当時の流行であるディスコビートを取り入れたMiss Youは大ヒットしました。ストーンズファンは文句はいいませんが、当時出てきたパンクスにはけちょんけちょんにぼろくそに言われていたのがストーンズです。ストーンズやザフーを手本にしていたパンクに対して、昔を見ているみたいだと親近感を示したミックジャガーですが、パンクスにとっては過去の幻影でしかなく、麻薬保持でも多額の保釈金をあっさりと払って釈放され、いつまでも同じ事ばかり繰り返しているストーンズは商業主義の権化でしかなかったのです。このパンクの時代には評価の低かったストーンズでしたが、アルバムはしっかりと売り上げていたのですからたいしたものです。

又してもテンプテーションズのカバーJust My Imaginationが入っています。タイトルのSome Girlsはマイナー調ながら、なかなかの名曲です。70年代ストーンズが得意としていた軽快なロックンロールはWhen The Whip Comes Down、Lies 、Respectable、shatteredで聴けます。このスタイルはロンウッドが入って益々強まります。Far Away Eyesはカントリータッチの曲で、Before They Make Me Runはキースのボーカル曲です。そしてBeast Of Burdenはバラードで、これも名曲です。歌詞とメロディーが見事にあっています。こういう所がストーンズの巧さですね。ミックのファルセットもとぼけてていいです。

RCサクセションでの忌野清志郎も真似していたミックジャガーウォーキンは独特ですが、ミックのお母さんも家では同じような歩き方をしていたそうです。あのステージアクションは遺伝なんですね。
軽快でノリのいい曲が多いので、とても聴き易い作品です。MTVが流行り出す前でしたが、PVもしっかり創るようになり、商業主義といわれようと生き残りをかけての戦いは、今から思うとストーンズの真骨頂だったのですね。いまだに転がり続けているのは彼らだけです。

Miss You

When The Whip Comes Down

Just My Imagination

Some Girls

Far Away Eyes

Respectable

Before They Make Me Run

Beast Of Burden

Shattered

[20070924]

Love You LiveLove You Live
(1998/11/17)
The Rolling Stones

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ストーンズのライブ盤数あれど、なぜこのアルバムを選んだかと言うと、当時同じツアーのパリでの公演がテレビで放映されていたのを見たので、映像として思いで深い作品だからです。この映像はDVD化されていないので、されれば真っ先に買います。それほどしびれた内容でした。当時はハードロックファンだったので別にストーンズファンではありませんでした。演奏はいつまでたっても下手だし、いつまで彼らをちやほやするのだと言うのが正直な思いでした。しかし彼らこそが王者である事は認めていました。ジャケットはアンディーウォーホールのデザインです。

ディスク:1
1. Intro: Excerpt from "Fanfare for the Common Man"
2. Honky Tonk Women
3. If You Can't Rock Me/Get off My Cloud
4. Happy
5. Hot Stuff
6. Star Star
7. Tumbling Dice
8. Fingerprint File
9. You Gotta Move
10. You Can't Always Get What You Want
ディスク:2
1. Mannish Boy
2. Crackin' Up
3. Little Red Rooster
4. Around and Around
5. It's Only Rock 'N Roll (But I Like It)
6. Brown Sugar
7. Jumpin' Jack Flash
8. Sympathy for the Devil

まず第一印象はライブはオープニングが大事だと言う事を思い知らされました。ストーンズのライブはいつもオープニングが格好いいのです。サンバのリズムが流れる中、エマーソンレイク&パーマーもカバーした庶民のファンファーレが流れます。イギリスの作曲家アーロンコープランドが作曲したこの曲は当時イギリスでは流行っていたようです。そしてオープンGチューニングのギターでフレットを押さえないキースが一人で現れてHonky Tonk Womenのギターカッティングして登場する様はあまりにも格好良過ぎました。まだツェッペリンの熱狂のライブ見ていませんので、これがロックコンサートかと大興奮したものです。

ロンウッドが参加して初めてのツアーでした。ミックテイラーの方がギターはうまいですが、ロンのスタイルはストーンズに見事にマッチしていました。だから現在まで続いているのだと思います。そしてこのツアーには大仕掛けが沢山あり、Star Starでは巨大コンドームが風を受けて踊っているのをまたがりながら歌うミックが非常に卑猥でした。そしてYou Gotta Moveでのメンバーでの合唱もなぜか印象に残っています。

このライブ盤の売りはデスク2枚目の前半がトロントの小さなクラブ、エルモカンボでのライブです。他はスタジアム級のステージですが、小さなクラブで演奏するのはデビュー当時以来なのでファンにはたまらない演奏です。Mannish Boyはマディーウォータースで有名なI'm a Manです。ストーンズの原点とも言える演奏です。他のライブ盤の方が人気があるかもしれませんが、私にとっては思いで深い一番のれるライブです。この頃が一番格好良かった。

"Fanfare for the Common Man"Honky Tonk Women

Star Star

You Gotta Move

Mannish Boy

Rehersal- "Sympathy For The Devil"

[20070924]

ブラック・アンド・ブルー(でかジャケ)ブラック・アンド・ブルー(でかジャケ)
(2006/03/15)
ザ・ローリング・ストーンズ

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ミックテイラーが脱退した時に相談した相手がロンウッドでした。ストーンズとは友人で、ロッドシュチュアートとジェフベックグループ、そしてスト-ンズ的なノリを出していたフェイセスにいたギタリストです。そういう意味で相性が良かったのです。このアルバムからストーンズ第三期となります。この体制が現在まで続いています。

1. Hot Stuff
2. Hand Of Fate
3. Cherry Oh Baby
4. Memory Motel
5. Hey Negrita
6. Melody
7. Fool To Cry
8. Crazy Mama

かなりバラエティーに富んだ作品ですが、Hot Stuff一曲でファンキーなイメージがついています。これまでもファンキーな曲はありましたが、ここまで露骨なのは初めてです。デヴィッドボウイのフェイムに似ています。既にフォロワーのエアロスミスはウォークディスウェイを出していたので、後だしな感じなのですが、以前からストーンズもファンクらしき曲はやっていたので良しとしましょう。

Hand Of Fateはいつものストーンズらしいロックンロールですが、Cherry Oh Babyはレゲエのカバーになります。レゲエもこの頃は市民権を得ていました。Memory Motelはレスリースピーカーを使ったエレピの音が美しいバラードです。ビートルズとは違って、この頃も現在もキースとミックのコンビによる作曲は続いており、キースが創った曲に、別の場所で書いたミックの歌詞を乗っけるような作り方をしているそうです。これがしっくりくるらしく、長年コンビを組んでいるあうんの呼吸があるのでしょう。

Hey Negritaもファンキーな曲でストーンズらしい激しさも持っています。Melodyはスタンダードジャズのような曲でストーンズの作品の中では珍しいスタイルです。Fool To Cryもレスリースピーカーを通したエレピによる美しいバラードです。ストーンズのバラードは数あれど、この曲はそれほど知名度はありません。しかし私は一番好きな曲です。お父さんが泣いているのを見て娘が泣くのは愚か者がする事だっていったじゃない、という男泣きしそうな曲です。永遠の名曲ですね。そして最後は一番ストーンズらしい曲Crazy Mamaで締めくくられます。ロンウッドが参加した作品の中では一番良く出来ていると思いますし、大好きなアルバムです。裏名盤ではないでしょうか。

Hot Stuff

Hand Of Fate

Cherry Oh Baby

Memory Motel

Hey Negrita

Melody

Fool To Cry

Crazy Mama

[20070923]

It's Only Rock 'N RollIt's Only Rock 'N Roll
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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ストーンズの永遠のテーマとも言えるタイトル、たかがロックンロールされどこいつが大好きなのさと言うタイトルはストーンズだから似合うテーマです。このアルバムでもイアンシュチュアート、ニッキーホプキンス、ビリープレストンの3人のキーボーディストを使っています。又、ミックテイラーとビルワイマンがシンセサイザーを使ってもいます。

1. If You Can't Rock Me
2. Ain't Too Proud to Beg
3. It's Only Rock 'N Roll (But I Like It)
4. Till the Next Goodbye
5. Time Waits for No One
6. Luxury
7. Dance Little Sister
8. If You Really Want to Be My Friend
9. Short and Curlies
10. Fingerprint File

If You Can't Rock Meでの乱暴な入り方からテンプテーションズのカバーAin't Too Proud to Begへと流れる出だしが渋いです。If You Can't Rock Meでのミックの声が変です。かなり枯れていたのでしょうか。キースと間違えてしまいます。そしてタイトルのIt's Only Rock 'N Rollは70年代のストーンズが得意としたオリジナルなんだけど軽快なチャックベリーばりのロックンロールです。歌詞や歌い回しが良いです。カントリーフォークなバラードTill the Next Goodbyeは軽く、続くTime Waits for No Oneは重く突き刺さるバラードの名曲です。ここでシンセが使われています。こういう泣きの曲もストーンズは得意になりました。間奏の上昇するギターフレーズも泣かせます。

LuxuryやDance Little Sisterも軽快なロックンロールです。この軽さは控えめながらストーンズの一つの武器になっています。キースもリードギターを弾いていますが、聴いていて違和感無く巧いと思ったらミックテイラーだと思っていいです。キースもなかなかやってくれますが、へんな癖があるプレイがキースです。キースって現在に至ってもなかなか巧くなってくれない貴重なギタリストでもあるのです。If You Really Want to Be My Friendも泣き節のバラードです。そしてラストのFingerprint Fileはファンク色のある曲で、次回作の予告ともいえるナンバーです。当時の黒人音楽はソウルやファンクが主流になり出していましたので、ストーンズもしっかり取り入れています。

そしてこのアルバムを最後にミックテイラーが脱退してしまいます。やはりストーンズによそ者は務まらなかったのでしょうか、短い間でしたがストーンズの演奏力は格段に上がりました。ここまでが第二期と言う事になります。当時はそういう分け方をしていたのですが、現在ではあまりにもキャリアが長くなっていてそういう言い方はしていないようです。

If You Can't Rock Me

Ain't Too Proud to Beg

It's Only Rock 'N Roll

Till the Next Goodbye

Time Waits for No One

Fingerprint File

[20070923]

山羊の頭のスープ山羊の頭のスープ
(1999/03/25)
ザ・ローリング・ストーンズ

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70年代の特徴としては録音機材が8トラックから16トラックへと代わり、各楽器の輪郭がはっきりと定位されるようになった事です。60年代の音色が滲んだようなラフな感じはなくなり、メリハリもはっきりと出せるようになっています。そしてこのアルバムはジャマイカのダイナミックスタジオで録音されています。当時はレゲエが流行り出した時期でもありました。Goats Head Soupとはジャマイカ料理のようです。

1. Dancing with Mr. D.
2. 100 Years Ago
3. Coming Down Again
4. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
5. Angie
6. Silver Train
7. Hide Your Love
8. Winter
9. Can You Hear the Music
10. Star Star

このアルバムからシングルヒットしたバラードの名曲Angieはデヴィッドボウイの奥方との情事を赤裸々に歌ったもので、スキャンダラスな内容ながらファンには愛されています。しかもDancing with Mr. D.のDはデヴィッドボウイの事のようです。ここで何か問題があったのでしょうが、デヴィッドボウイはその後ミックジャガーとダンシングインザストリートをデュエットするという考えられない事をやってのけます。凡人にはお呼びもつかない事です。

このアルバムではビリープレストンがキーボードを担当しています。昔からのイアンシュチュアートとニッキーホプキンスもおり、使い分けていたようです。Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)もシングルかットされました。マイナーファンクな感じの激しい曲です。ブルースやカントリーだけではなく、この頃にはファンクも意識し出していたようです。Can You Hear the Musicにはサイケの匂いが残っています。しかしここに至までの前半はどうも地味な立ち上がりです。その為良い曲はあるのですが、どうも人気は今一のアルバムです。

そして私が当時一番気になっていた曲がStar Starです。これはグルーピーの事を歌った歌で、本来はStar Fuckerというタイトルだったのですが、自粛してStar Starになっています。学生の頃の私は映画にしろ歌にしろFuckと言う言葉に敏感で、外人のストレートな表現に感心していました。日本ではなかなか出来ない事です。パンクの時代のインディーズを待たなければなりませんでした。全体的にはゴージャズになり出したサウンド面をまだうまく取りまとめきれていないように感じますが、これらの問題は徐々に解決していきますので、その流れを見渡すとこのアルバムも興味深い作品であります。

Dancing with Mr. D.

100 Years Ago

Coming Down Again

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[20070923]

朝青龍不在のまま始まった秋場所ですが、 最後まで優勝を争ったのがモンゴル力士の白鵬と旭天鵬でした。今日白鵬が負ければ旭天鵬との優勝決定戦に鳴る所でしたが、白鵬は千代大海を降し、地力で優勝を決めました。横綱になって初めての優勝です。

主な上位の成績
白鵬   13勝2敗   優勝
千代大海  9勝6敗
琴欧洲  8勝7敗
琴光喜  10勝5敗
安美錦  10勝5敗
朝赤龍  8勝7敗
安馬 10勝5敗 
琴奨菊  10勝5敗
豊ノ島 8勝7敗 
旭天鵬  12勝3敗
豪栄道 11勝4敗

今場所は新入幕の豪栄道が大活躍し、最後まで優勝争いに加わっていました。大相撲では初の新入幕で単独トップとなり、横綱戦を経験するなど、将来が楽しみな力士です。琴光喜は先場所の緊張感を最初は保っていましたが、徐々にいつもの弱気が出ていました。大関に上がった時の勢いを思い出して来場所は頑張ってもらいたいと思います。安馬は軽量ですが体のバランスが良かったので動きで二桁勝ちました。来場所の九州場所も朝青龍は出場出来ませんが、来場所も楽しみです。

[20070923]

Exile on Main St.Exile on Main St.
()
不明

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ストーンズ初の2枚組アルバムです。CDでは1枚にまとめられています。キースのフランスの別荘でスタジオライブのようなスタイルで録音されています。特に80年代の日本のインディーズバンド、ストリートスライダーズタイプのバンドに愛されているアルバムです。ルーズなグルーヴ、特にキースファンには人気があります。

1. Rocks Off
2. Rip This Joint
3. Shake Your Hips
4. Casino Boogie
5. Tumbling Dice
6. Sweet Virginia
7. Torn And Frayed
8. Sweet Black Angel
9. Loving Cup
10. Happy
11. Turd On The Run
12. Ventilator Blues
13. I Just Want To See His Face
14. Let It Loose
15. All Down The Line
16. Stop Breaking Down
17. Shine A Light
18. Soul Survivor

Rocks OffやRip This Jointなどライブでのれそうな曲が多く、これまでの創意工夫があるのはシングルヒットしたTumbling Diceくらいでしょう。後はリラックスした雰囲気で好きな音楽を楽しんでいるといった感じで私は個人的には退屈に感じる時もあります。基本が工夫のある音楽が好きですから、バンドが楽しんでいるだけの音楽では満足しないのです。しかしこれぞストーンズだと思っているファン真理も理解出来ます。

全体的なイメージはアメリカの土着的な雰囲気があり、そういう意味ではビートルズのレットイットビーに似ています。Happyはキースが歌う曲でライブでもお馴染みになります。シンプルな構成の曲が多く、コピーするのは楽かもしれません。というかこういう曲なら俺たちもやれる、とその気にさせてくれるアルバムでもあります。理屈抜きにストーンズを楽しむには適しているのかもしれません。ジョンスペンサーが好きな人にはお勧めです。

Rocks Off

Rip This Joint

Tumbling Dice

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[20070923]

Sticky FingersSticky Fingers
(1994/07/26)
The Rolling Stones

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70年代に入り、ビートルズの呪縛から解放されたストーンズは怖いもの無しの快進撃を進めていくのですが、時代はツェッペリンをはじめハードロック勢の時代になっていました。その分いくらかソリッドな音作りになっています。ローリングストーンズレーベルを立ち上げ、トレードマークとなる唇から舌が出たロゴが有名になります。配給はワーナーになります。

1. Brown Sugar
2. Sway
3. Wild Horses
4. Can't You Hear Me Knocking
5. You Gotta Move
6. Bitch
7. I Got The Blues
8. Sister Morphine
9. Dead Flowers
10. Moonlight Mile

ジャケットはアンディーウォーホールのデザインでアナログ盤ではジッパーの所に本物のジッパーがついていました。シングルかットされたBrown SugarとWild Horsesがヒットしました。Brown Sugarとはスラングで精製されていないヘロインの事ですが、黒人女性ともとれます。現に後にミックジャガーは黒人女性のビアンカと結婚します。ギター3弦を鳴らすギターカッティングによるリフが印象的です。70年代以降のロックンロールはこのスタイルが流行ります。デヴィッドボウイもダイアモンドドッグでは全く同じコード進行を使っています。グラムロックにも影響を与えているのです。

Swayはへヴィーなイントロから始まるバラードです。ツェッペリンを意識しているのでしょうか。ミックテイラーの安定したギターソロは今までのストーンズには無かったものです。Wild Horsesはカントリータッチのバラードで名曲です。Can't You Hear Me Knockingでもたっぷりとソロのパートを用意しており,ミックテイラーのブルースブレイカーズで鍛えてきた腕前を聴けます。第一期ではキースリチャードがリードギタリストですが、第二期に鳴るとリードはミックテイラーが受け持ち、キースはリズムと言うよりサイドギター的な役割に徹しています。その分コードカッティングで存在感を出しています。

You Gotta Moveは唯一のカバー曲でライブでも演奏されていました。そして一番格好いいのがBitchです。ギターとホーンが絡むリフは無茶苦茶格好いいです。I Got The Bluesはオーティスレディングのようなリズム&ブルースのバラードです。テイラーのスライドギターが聴けます。Sister Morphineはマリアンヌフェイスフルに捧げられたボブディラン風のフォーキーブルースです。泣き節が続きます。Dead Flowersはカントリータッチの曲です。ストーンズは本当にカントリータッチの曲を創るのがうまいです。本場の人でもこれほどの曲は作れないでしょう。Moonlight Mileもバラードで、このアルバムには男泣きしてしまいそうな曲が多く含まれています。ともかくビートルズがいなくなったので王者に君臨していく幕開けとしては順調な滑り出しです。この時期のサウンドが一番ストーンズらしいイメージになっているかもしれません。

Brown Sugar

Sway

Wild Horses

Can't You Hear Me Knocking

You Gotta Move

Bitch

Sister Morphine

Dead Flowers

Moonlight Mile

[20070922]

Let It BleedLet It Bleed
(2006/08/14)
The Rolling Stones

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ビートルズのレットイットビーに対してストーンズはレットイットブリードである。血を流せとは凄いタイトルである。ストーンズのアルバムは人によって好き嫌いがあると思いますが、好き嫌いに関係なく彼らの最高傑作はこのアルバムです。このアルバム以上にぞくぞくさせてくれるものはありません。、又ビートルズをずっと追いかけてきたストーンズでしたが、レットイットビーの後にポールの解散宣言を持って解散となりました。ストーンズはもう誰も追いかけなくて良くなったのです。しかも自分達がいくべき道が見えてきており、このアルバムから独走態勢に入ります。

1. Gimme Shelter
2. Love in Vain
3. Country Honk
4. Live With Me
5. Let It Bleed
6. Midnight Rambler
7. You Got the Silver
8. Monkey Man
9. You Can't Always Get What You Want

ブライアンジョーンズの追悼コンサートとしてハイドパークにて後釜のミックテイラーがファンに紹介されました。誰もがストーンズに入りたがっており、エリッククラプトン、ジェフベックも打診しておりました。彼らが入ればそれこそスーパーグループになっていたでしょうが、特出してうまいギタリストが入るとバンドのバランスが崩れますのでクレバーな彼らは丁重にお断りしています。ミックテイラーですが、クラプトンの後にジョンメイオールのブルースブレイカーズにいたギタリストでブルースギターはお得意です。SGが彼のトレードマークだったイメージがあります。

そしてこのアルバムには豪華なゲストが参加しています。レオンラッセルにアルクーパー、ゴスペル調のコーラスを聴かせるメリークレイトン、そして問題がライクーダーです。アメリカでネイティヴな音楽に精通していた彼がイギリスに呼ばれていきましたがスタジオにはストーンズのメンバーは不在でした。仕方なくリハーサルをしていたのですが、ストーンズもリハーサルの段階からテープを回しています。そして翌日スタジオに行くとストーンズのメンバーがいて演奏していたのですが、明らかにライクーダーのフレーズを盗用していたのです。怒った彼はそのままアメリカに帰りました。

これでクレームがついたアルバムになってしまいましたが、ライクーダーがスタジオに行かなくてもレコードからでも耳コピーをしているストーンズですので、遅かれ早かれ彼のフレーズは盗まれていたでしょう。ですからストーンズのメンバーには悪気はありません。せっかく来たので演奏していって金を受け取ってくれと言うのがストーンズ側の意思でした。しかしこの件によりケチがついた形になりましたが、内容はそんな問題など吹き飛ばすくらいに素晴らしいものになりました。

11thを活かした、ロック的に言えばsus4のコード進行で始まるGimme Shelterはグランドファンクもカバーしている名曲でありまして、歌詞も凄いですが何よりもメリークレイトンのパワフルなコーラスが格好いいです。ロバートジョンソンのLove in Vainのカバーもいい味を出しています。この曲はスライドギターの教則本に載るくらい有名な曲ですが、ミックテイラーがスライドギターを披露しています。Country HonkはHonky Tonk Womanをカントリー調にアレンジしたものです。

前作の悪魔を哀れむ歌から始まった同じコード進行でも徐々にテンポアップしていき最後まで飽きさせず聴かせると言うファンク的な流れを持つ曲が多数あります。Gimme Shelter、Live With Me、Let It Bleed、Midnight Rambler、You Can't Always Get What You Wantがそうですがどれもライブでは欠かせない曲になっています。特に合唱が入ったYou Can't Always Get What You Wantは雄大なスケールを持たせています。キースが歌うカントリーブルースのYou Got the Silver、そしてアレンジが一番格好いいのがMonkey Manです。まさしくミックジャガーの為にあるような曲です。カッチョイイー!いろいろとケチのついたアルバムですが、ここにはストーンズの全てがつまっています。これ以上無い最高傑作であります。そしてミックテイラーが入って第二期ローリングストーンズの幕開けとなった作品です。

Gimme Shelter

Love in Vain

Country Honk

Live With Me

Let It Bleed

Midnight Rambler

You Got the Silver

Monkey Man

You Can't Always Get What You Want

[20070922]

Through the Past, Darkly (Big Hits, Vol. 2)Through the Past, Darkly (Big Hits, Vol. 2)
(2002/08/27)
The Rolling Stones

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これはベストアルバムなのですが、当時はビートルズにしろストーンズにしろ、アルバム発売前に出されたシングルはアルバムには収録しておりませんでした。つまりそれらの曲を聴くにはベスト盤を買わなければならないのですが、このアルバムは是非持って頂きたいアルバムです。何と言ってもかれらの一番の代表曲Jumpin' Jack Flashが入っているからです。しかしこの作品はとても厄介でアメリカ盤とイギリス盤では収録曲が微妙に違っているのです。どちらを選ぶか迷ってしまいますが、CDの時代に入っているので両方ミックスしてもらうのが一番良いのですが、レーベルが違うので厄介なのでしょう。

U.S.A盤
1. Paint It Black
2. Ruby Tuesday
3. She's A Rainbow
4. Jumpin' Jack Flash
5. Mother's Little Helper
6. Let's Spend The Night Together
7. Honky Tonk Woman
8. Dandelion
9. 2000 Light Years From Home
10. Have You Seen Your Mother Baby, Standing In The Shadow ?
11. Street Fighting Man
U.K盤
1. Jumpin' Jack Flash
2. Mother's Little Helper
3. 2000 Light Years from Home
4. Let's Spend the Night Together
5. You Better Move On
6. We Love You
7. Street Fighting Man
8. She's a Rainbow
9. Ruby Tuesday
10. Dandelion
11. Sittin' On A Fence
12. Honky Tonk Women

もう一つの代表曲Honky Tonk Womanはライブ盤ではよく聴きますが、スタジオ盤と言うとシングルかベスト盤でした聴けません。当時キースは元バーズでブリトーブラザースのグラムパーカーと信仰を深めており、オープンチューニングなどカントリータッチの技術を伝授されています。このHonky Tonk WomanもオープンGチューニングされており、解放弦がGメジャーになっているのです。つまり最初のGのコードはフレットを押さえず解放弦だけでならさており、その為分厚い音色になっています。又この曲はブライアンの代わりに入ったミックテイラーが初めて参加した曲でもあります。

初期の代表作Paint It Blackもアルバム未収録で、ストーンズにとっての愛こそすべてにあたるWe Love Youもシングルのみのリリースでした。しかしこれを聴くにはU.K盤にしなければなりません。ファンキーでゴスペル調のサイケな名曲です。そのB面だったDandelionはなぜかどちらにも入っています。Honky Tonk Womanで独特の間を手に入れたキースは独自のギタープレイを確立していきます。キースは決してクラプトンのようには弾けませんが、クラプトンも又キースのようにはプレイ出来ないのです。勿論キースの場合はヘタウマなのですが、この個性がロックにはとても重要なのです。最近のように誰が弾いても同じようなギターはロックじゃありません。又これに合わせるようにチャーリーワッツの突き抜けたようなドラミングも独特の間を持つようになります。現在に至るストーンズサウンドが確立されたのです。

ミックのソロアルバムのプロモで行方不明になったミックがこのアルバムを見つけて、これが俺だと主張する時のアルバムがこれで、あまりにも有名な八角形ジャケットでした。オリジナルアルバムでは補えないストーンズの魅力を収集する為には欠かせないアルバムです。

Paint It Black

Jumpin' Jack Flash

Honky Tonk Woman

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[20070922]

Beggars BanquetBeggars Banquet
(2002/08/27)
The Rolling Stones

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サージェントペッパー以降ビートルズは原点に戻るべくレイドバックしたサウンドを取り入れるようになります。ストーンズも例によって右に倣えです。しかしビートルズはレイドバックに失敗しましたがストーンズにとってはハマりどころだったのです。元々ブルースやカントリーを得意としていたストーンズにとっては、ライブバンドであり続けたストーンズにとっては自分の土俵に帰ってきた感があります。サタニックはストーンズ自身のプロデュースでしたが、このアルバムからジミーミラーが担当する事になります。

1. Sympathy For The Devil
2. No Expectations
3. Dear Doctor
4. Parachute Woman
5. Jig-Saw Puzzle
6. Street Fighting Man
7. Prodigal Son
8. Stray Cat Blues
9. Factory Girl
10. Salt Of The Earth

便所の落書きジャケットは当時レコード会社により取りやめられ別のジャケットになっていましたが、最近はご覧のように本来のジャケットに戻されています。そして何と言っても問題作はSympathy For The Devilです。自身を悪魔と名乗りキリストの処刑やケネディー暗殺も私がやったと告発する人間の悪魔性を歌っています。この曲の録音風景はゴダールの映画ワンプラスワンで撮影されています。ヌーベルバーグの手法で創られたこの映画はミック自身も何を言いたいのか分からないと言っていますが、単に録音風景と主人公が外でデモに参加したりしている映画です。ヌーベルバーグを何か意味があると深読みしてしまうと訳が分からなくなってしまいます。それよりもジャズを聴くみたいに彼らは映画と言う楽器でアドリブを演奏しているのだと言う感覚で見た方が良いと思います。ヌーベルバーグも理解するより感じる方が分かり易いと言うのが私の意見です。

映画ではSympathy For The Devilは最初はボサノヴァ的な曲として録音が始まります。途中でパーカッションを入れるようになってきてからミックのテンションが上がり始めどんどん激しい曲になっていく過程が見れます。そしてこの曲をきっかけに今後もストーンズが得意とする同じコード進行でも徐々にテンポを上げていき独自のグルーヴを生み出していくやり方が確立されます。カットアップ的に入るキースのファズギターが又格好いいです。

このグルーヴを活かした曲は他にもJig-Saw Puzzleや労働階級の為の曲Salt Of The Earthにも活かされています。Salt Of The Earthの出だしはキースが歌っています。最後にはゴスペルコーラスの大盛り上がりになります。これらの曲でメロディーを崩しながら歌うミックの歌い方に注目して下さい。これはボブディランの影響からですが完全にミックの個性として確立されています。滅茶苦茶格好いいです。又ブルースですがParachute Womanと言うテーマなどストーンズらしい歌詞がイケてます。そして暴動を描いたStreet Fighting Manも彼らの代表曲となっています。

映画でも分かると思いますが、ブライアンジョーンズがほとんどレコーディングに参加せず孤立しています。元々リーダーだったブライアンですが、オリジナルを創り出したミックとキースがバンドの中心になっており、恋人をキースに寝取られたりと散々な目にあったブライアンはドラッグに溺れ出し、あちら側に行き出しているのです。その後手の施しようがなくなりバンドから追い出される形になってしまいます。その後自宅のプールで溺死してしまうと言う悲劇が訪れます。

Prodigal Sonでは黒人の物真似で歌うミックが愉快です。麻薬所持で逮捕されていた彼らは永らく来日出来ない最後の大物だったのですが、ミックが初めてソロで来日してオープニングでSympathy For The Devil を歌った時には鳥肌が出るくらい格好良かったです。その後は何度かストーンズとして来日してくれています。レイドバックして水を得たストーンズの快進撃はこのアルバムから始まります。ビートルズには無かった風価格がにじみ出始めた名盤です。チャーリーワッツのドラミングもこのアルバムあたりから独特になっています。

Sympathy For The Devil
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[20070922]

Their Satanic Majesties RequestTheir Satanic Majesties Request
(2006/08/14)
The Rolling Stones

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ビートルズのサージェントペッパーと同時期に制作されていたにもかかわらず、発売日が重ならないように後で発売した為にサージェントペッパーの二番煎じ的な評価を受けてしまったアルバムです。ジャケットも同じデザイナーによるものだったので物真似をしているような印象を与えてしまったのです。それほどサージェントペッパーの評価が高かった為しょうがないのですが、内容は全く別だと思っていいです。サージェントペッパーはそれほどサイケなサウンドにはなっていませんでしたが、このアルバムはサイケそのものです。

1. Sing This All Together
2. Citadel
3. In Another Land
4. 2000 Man
5. Sing This All Together (See What Happens)
6. She's a Rainbow
7. Lantern
8. Gomper
9. 2000 Light Years from Home
10. On With the Show

このアルバムを発売する前にミックとキースとブライアンが麻薬所持で逮捕されてしまいます。まるで有名税のような逮捕劇でしたがが確かにストーンズもビートルズもこの頃はドラッグをやっていました。そのトリップした体験を音楽にしたのがサイケデリックサウンドだったのです。ビートルズはどちらかと言えばリボルヴァーでそのサウンドを出していました。ですからサイケアルバムとしてはサージェントよりはこちらに軍配が上がります。

そしてこちらもコンセプト性を出す為にサタン、つまり悪魔をテーマにしています。実にストーンズらしいテーマです。そして曲もアヴァンギャルドポップになっています。70年代以降のストーンズのイメージからは離れた感じですが、こういう時代があってのストーンズだと言う認識を持たないと彼らを本当に理解出来ないでしょう。サイケデリックなアルバムは数あれど、このアルバムがその最高峰である事は間違いありません。サージェントよりもピンクフロイドのファーストと比べられるべき作品です。

悪魔と言うタイトルからは想像もつかないくらい優しいコーラスになっているSing This All TogetherからCitadel、コンプの効いたピアノやホーンが悪魔の雄叫びのようです。そしてキッスがカバーした2000 Manはカントリー調のロックンロールですがアヴァンギャルドにアレンジされています。In Another Landでは作者のビルワイマンの歌が聴けます。後にツェッペリンに入る当時は売れっ子アレンジャーだったジョンポールジョーンズがアレンジしたShe's a Rainbowはこのアルバム一番のヒット曲です。ピアノがイアンシュチュアートからニッキーホプキンスに変わっています。

LanternやGomper出のシタールやタブラの使用により幻想的な世界を描き、2000 Light Years from Homeでのファズギターやメロトロンが何とかロック的になっています。ラストのミックお得意のボードヴィル調のOn With the Showでこのショウの幕を閉じます。このとぼけた歌い方がミックらしくて良いです。サイケデリックの名盤は何かと思われたらまずこのアルバムを聴く事をお勧めします。ストーンズと言う先入観を捨てても良いし、これもストーンズなんだと受け入れられる人は受け入れるべきです。とても良いアルバムです。

Citadel

In Another Land

2000 Man

She's a Rainbow

2000 Light Years from Home

[20070921]

FlowersFlowers
(1990/10/25)
The Rolling Stones

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アフターマス、ビトゥィーンザボタン時代のシングル曲を集めた企画アルバムです。しかしシングルでしか聴けなかった曲が聴けると言う事でオリジナル並みに持っておきたいアルバムです。当時アメリカ西海岸から巻き起こったフラワームーヴメントへのオマージュ的な作品でもあります。ちなみに私が初めて買ったストーンズのアルバムはこのアルバムとサタニックマジェズティーズの2枚でした。今でも大好きなアルバムです。又この頃全イン女装したしピンナップが紹介され物議を醸し出した。グラムロックの先を行っていたのですが、後にミックはグラムファッションを逆に取り入れるなどしたりと興味深い関係になっていたりします。

1. Ruby Tuesday
2. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing in the Shadow?
3. Let's Spend the Night Together
4. Lady Jane
5. Out of Time
6. My Girl
7. Backstreet Girl
8. Please Go Home
9. Mother's Little Helper
10. Take It or Leave It
11. Ride on Baby
12. Sittin' on a Fence

シングルだけで発売されていたRuby Tuesdayはビートルズに負けないくらいの出来映えのヒット曲です。そして何よりも彼らの代表曲Let's Spend the Night Togetherもシングルだけの曲でした。映画小さな恋のメロディーにも使われており、デヴィッドボウイもカバーしました。アメリカのテレビ番組エドサリヴァンショーに出演した時はその歌詞が過激だと言う理由でLet's Spend the Time Togetherと歌詞を代えて歌っていました。本来反骨精神のあるミュージシャンならば歌詞を変えるくらいなら出演しないと突っぱねる所をミックは変えて歌ったのです。ファンにとってはがっかりな事でした。ストーンズの不良神話が崩れ出した始まりでした。

ミックジャガーは私達が思っておるほど反骨的な人間ではありません。ただ音楽と女が好きなだけのイギリス人なのです。その反面反骨精神を剥き出しにしているのがキースリチャードです。ですからキースの方が男のファンが多いのです。未発表曲としてテンプテーションズMy Girlのカバーがあります。多くの人がカバーしていますがストーンズバージョンも素晴らしいです。

それほど有名ではありませんがRide on Babyもストーンズらしい曲で良い曲です。私がこのアルバムで一番好きなのはSittin' on a Fenceです。カントリータッチのフォーキーな曲で他のミュージシャンの為に書かれた曲です。最初はオリジナルがなくてビートルズに曲をもらっていたストーンズがこの頃には他人へ曲を書くまでになっていたのです。ベストアルバムと未発表曲集と言った感じですが、今でも私のお気に入りの名盤です。

Ruby Tuesday

Let's Spend the Night Together

My Girl

Ride on Baby

[20070920]

Between the ButtonsBetween the Buttons
(2006/08/14)
Rolling Stones

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ストーンズのターニングポイントとなったアルバムです。アフターマスがビートルズのラバーソウルに相当するならば、このアルバムはリボルヴァーでしょうか。歌詞にも変化が現れ、ミックの歌い方にも変化が生まれています。その原因の一つにボブディランの影響があります。私的でも意味のある歌詞になっていますし、ボブディランの真似をして字余りでメロディを崩したような歌い方になり出しています。聴いただけではミックのボーカルにしか聴こえませんが、本人にはディランの影響は大ありでなりきっているつもりですが、ミックジャガー以外の何者でもありません。それほど自分のものにしてしまっているのです。

1. Yesterday's Papers
2. My Obsession
3. Back Street Girl
4. Connection
5. She Smiled Sweetly
6. Cool Calm And Collected
7. All Sold Out
8. Please Go Home
9. Who's Been Sleeping Here?
10. Complicated
11. Miss Amanda Jones
12. Something Happened To Me Yesterday

フォークロックの影響とサイケデリックな傾向になり出しています。ビートルズにはジョージハリソンがいましたがストーンズにはブライアンジョーンズがいました。彼の音楽的な知識は膨大で、民族音楽にも長けておりました。しかしジャケットの彼はかなりラリっている感じです。Yesterday's Papers は昔の恋人をふってマリアンヌフェイスフルと付き合い出したミックジャガーの昔の恋人に対する赤裸々な歌詞になっています。昨日の新聞を欲しがるやつがいるものか、昨日の女を欲しがるやつがいるものか、そんなやつは誰もいねーと言う歌詞です。世の女性を敵に回すような歌詞ですが、男性ファンが多いストーンズでは格好いい歌詞になってしまうのです。Back Street Girl では路地裏の女でいてくれと歌うし、それまでのラブソングには無かった歌詞ですが、ロックではこれ以降当たり前のようになっていきます。

全てオリジナルで以前のようなもろブルースは亡くなっており、フォーキーでポップなサイケサウンドになっています。軽快なMy Obsession 、Connection 、She Smiled Sweetly、Cool Calm And Collectedなどチャーミングな旋律とリズムになっています。私はこの頃のストーンズが好きです。工夫されている音楽が好きですがから工夫されていればポップでも良いのです。ハードロックである必要はありません。

テープエコーのSEによるPlease Go HomeやWho's Been Sleeping Hereなどフォーキーでもどこかカントリーの匂いがします。第六番目のメンバーといわれているピアニストのイアンスチュアートもポップなオリジナルが増えてきて出番が増えています。隠れた名曲といえばComplicatedでしょう。ミックの歌詞のイントネーションの使い方も独特のものがありますが、これほど素晴らしい曲が創れるとはやはり彼も天才なのでしょう。Miss Amanda Jonesはオリジナル盤ロックンロールであり、この流れが後のストーンらしいロックンロール曲へとつながっていきます。Something Happened To Me Yesterdayはポールマッカトニーが特異としているヴォードヴィル調の曲でミックもそれらしい歌い方をしています。途中キースが歌っていますがおわかりになりますでしょうか。いかにもストーンズらしいイメージとは違いますが明らかにこのアルバムもストーンズの名盤の一つです。

Yesterday's Papers

Back Street Girl

Connection

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[20070919]

December's Children (And Everybody's)December's Children (And Everybody's)
(2006/08/14)
The Rolling Stones

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Out of Our Headsの後にアメリカだけでリリースされていたアルバムです。多くのカバー曲にシングル曲などで構成されています。後にベストアルバムで紹介された曲もありますが、日本のストーンズファンには渇望されていたアルバムでした。80年代になってやっと日本でもリリースされた事によりまだ未聴の楽曲に触れる事が出来ました。

1. She Said Yeah
2. Talkin' About You
3. You Better Move On
4. Look What You've Done
5. Singer Not the Song
6. Route 66
7. Get Off of My Cloud
8. I'm Free
9. As Tears Go By
10. Gotta Get Away
11. Blue Turns to Grey
12. I'm Moving On

恐らくOut of Our Headsのアウトテイクなどで創られているような感じです。結構ラフな録音状態ですがコアなファンにはたまらない作品です。Route 66はライブ音源ですし、アメリカ市場を見据えた内容なのでしょう。オリジナルはSinger Not the Song、ヒットシングルGet Off of My Cloud。カッチョイイ!I'm Free、当時のミックの恋人マリアンヌフェイスフルに捧げられたバラードの名曲As Tears Go By、Gotta Get Away、Blue Turns to Greyです。

このアルバムが出されるまでは聴く事の出来なかった曲がいくつか含まれており、イギリスのオリジナルアルバムではありませんが、オリジナル同様コレクトしておきたいアルバムです。ストーンズのオリジナルもうまく創れるようになっていますが、カバー曲をやる魅力もあるので、この時代の音源はとても貴重です。

She Said Yeah

You Better Move On

Get Off of My Cloud

I'm Free

As Tears Go By

Blue Turns to Grey

[20070918]

AftermathAftermath
(2002/08/27)
The Rolling Stones

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初の全曲ジャガー&リチャードでのオリジナルで創られたアルバムです。ビートルズとは又違った味わいのある名曲を生み出しており、ビートルズを追いかけながらもストーンズはストーンズらしさを失わずストーンズにしか創れない作品を創り出しています。

1. Mother's Little Helper
2. Stupid Girl
3. Lady Jane
4. Under My Thumb
5. Doncha Bother Me
6. Going Home
7. Flight 505
8. High And Dry
9. Out Of Time
10. It's Not Easy
11. I Am Waiting
12. Take It Or Leave It
13. Think
14. What To Do

このアルバムからも多くのヒット曲を出しており、Mother's Little HelperはSEなどを絡めながらもカントリータッチで創られた曲です。ブライアンジョーンズがエレクトリックシタールを弾いています。ビートルズもリンゴの趣味でカントリーをやっていましたが、ミックもカントリー好きでストーンズにはカントリータッチの曲が結構あります。しかもストーンズにはカントリーがとても良く似合うのです。完全にものにしています。

バラードの名曲Lady Janeもビートルズに負けないくらいに良い曲です。そしてアレンジも素晴らしいUnder My Thumbはストーンズの音楽的成長を物語っています。Out Of TimeやTake It Or Leave Itも良い曲です。ミックは結構ビートルズの輪の中に入っており、結構情報収集していたようです。そしてやっとビートルズに負けないくらいの作品を出せるようになりました。ビートルズとストーンズは本当に人気を二分しており、お互い打ち合わせてアルバムの発売日が重ならないように気を配ったりしていました。そしてストーンズにも音楽革命の時代がやってくるのです。

Mother's Little Helper

Stupid Girl

Lady Jane

Under My Thumb

Out Of Time

Think

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