1. David Watts 2. Death Of A Clown 3. Two Sisters 4. No Return 5. Harry Rag 6. Tin Soldier Man 7. Situation Vacant 8. Love Me Till The Sun Shines 9. Lazy Old Sun 10. Afternoon Tea 11. Funny Face 12. End Of The Season 13. Waterloo Sunset 14. Act Nice And Gentle 15. Autumn Almanac 16. Susannah's Still Alive 17. Wonderboy 18. Polly 19. Lincoln County 20. There's No Life Without Love 21. Lazy Old Sun (Unreleased Alternate Stereo Take)
ザジャムもカバーしたDavid Wattsのユニゾン感覚は非常に英国的なものです。弟のデイヴデイヴィスとの共作になるDeath Of A Clownはソロ名義でヒットしました。カントリーフォーク調の曲です。No Returnはボサノヴァ調の曲ですが、このとぼけた歌い方は何なんでしょう。民謡のようなHarry Ragなど多彩な面も見せ、Tin Soldier Manは一時期のストーンズのようです。Situation Vacantでのオルガンサウンドの格好いい事。Love Me Till The Sun Shinesはまるでボブディランのフォークロックのようで、歌い方も真似しているように感じます。
Lazy Old Sunは皆生デリックと言ってもいい曲です。かなりストレンジです。Afternoon TeaとFunny Faceはポールマッカトニー的な曲です。End Of The Seasonはまるで007のテーマをフォーク調にしたような曲です。コード進行がサウンドトラック的な効果を出しています。そしてポールウェラー少年も涙した名曲Waterloo Sunsetはイギリスの地名であり、駅の名前でもあります。とてもやさしい歌い方がキンクスらしいです。エンディングでいきなり現れるオーケストラがもっと聴きたいと思わせますが、淡白に終わっていきます。
1. Party Line 2. Rosie Won't You Please Come Home 3. Dandy 4. Too Much on My Mind 5. Session Man 6. Rainy Day in June 7. House in the Country 8. Holiday in Waikiki 9. Most Exclusive Residence for Sale 10. Fancy 11. Little Miss Queen of Darkness 12. You're Lookin' Fine 13. Sunny Afternoon 14. I'll Remember 15. I'm Not Like Everybody Else 16. Dead End Street 17. Big Black Smoke 18. Mister Pleasant 19. This Is Where I Belong 20. Mr. Reporter 21. Little Women
8トラックを手にしたレイデイヴィスは最初サウンドエフェクトを随所にちりばめた作品を構想しますが、多忙により断念、しかし電話のSEで始まるParty Lineから心地良いポップスが展開していきます。Rosie Won't You Please Come Homeはサイケまで逝ききれない曲ですが、これはこれで心地良いものです。Dandyはハーマンズハーミッツがカバーしてヒットさせた為に有名な曲になっていますが、キンクスがオリジナルです。
Session Manはピアノを担当してくれていたニッキーホプキンスに捧げた曲です。雷のSEで始まるRainy Day in Juneもサイケと言うには中途半端な感じです。Too Much on My Mindにしてもそうですが、当時の彼らはビートルズよりもアメリカのラヴィンスプーンフルに傾倒しており手本としていました。その為ポップでいい曲は創っていましたが、あっち側に逝ってしまっている感は薄く、こちら側との境目から覗いているようなスタンスで曲を創っていたと推測出来ます。Holiday in Waikikiではエレクトリックシタール風のサウンドをエレキで出していると言う変わったアレンジになっています。
Fancyが唯一サイケデリックサウンドと呼べる曲ではないでしょうか。Little Miss Queen of Darknessもそうですが、この気怠い歌い方というかアンニュイな感じがキンクスの魅力でもあります。その典型的なヒット曲Sunny Afternoonはこの時代のキンクスの代表作です。スモールフェイセスにしてもイギリスでの日曜日はよく歌の題材にされています。のほほんとした感じですが歌詞は相当皮肉った歌詞になっています。トムロヴィンソンバンドのグラッドトゥビゲイのようなノスタルジックなコード進行です。このアルバムはビートルズで言うラバーソウルに位置づけておきましょうか。まだまだ名作が続きますので。勿論このアルバムも名盤です。
1. Milk Cow Blues 2. Ring the Bells 3. Gotta Get the First Plane Home 4. When I See That Girl of Mine 5. I Am Free 6. Till the End of the Day 7. World Keeps Going Round 8. I'm on an Island 9. Where Have All the Good Times Gone 10. It's Too Late 11. What's in Store for Me 12. You Can't Win 13. Dedicated Follower of Fashion 14. Sittin' on My Sofa 15. When I See That Girl of Mine [Demo Version] 16. Dedicated Follower of Fashion [Alternate Stereo Take]
カバー曲はMilk Cow Bluesのみで後は全てオリジナルです。しかしこの曲を一曲目に持ってくる事により初期のキンクスの名残を感じさせます。大ヒットしたTill the End of the Dayはキンキーサウンドの典型的な作品でファンの間では一番の人気曲です。アメリカだけでリリースした平凡な日常を過ごしている男を描いたWell Respected Manがヒットした事によりラブソング以外のひねくれた視点での作品が多くなっていきます。
フォークロック的な曲調は後のネオアコやブリットポップの手本となるものばかりで、イギリスのロック史を考える上で欠かせない存在がこのキンクスなのです。日本ではピンとこないかもしれませんが、10CCもビートルズ風というよりキンクス風と言った方がしっくりきたりします。デヴィッドボウイやヴァンへイレンもカバーしたWhere Have All the Good Times Goneもキンキーサウンドの典型です。
What's in Store for Meはストーンズやビートルズがやっていたカントリーロック的な曲です。しかしレイデイヴィスの力の抜けた歌い方は聴き込むに連れて心地良いものです。You Can't Winではフェイザーを通したギターサウンドがビートルズ的で面白いです。ここにきてやっとこういうサウンドを出してきたかと思うほど後発的ですが、それほどサウンドメイキングにこだわらなかった彼らが目覚め出していた事を物語っています。
Milk Cow Blues
Till the End of the Day
I'm on an Island
Where Have All the Good Times Gone/Sitting On my Sofa
1. Look For Me Baby 2. Got My Feet On The Ground 3. Nothin' In The World Can Stop Me Worryin' Bout That Girl 4. Naggin' Woman 5. Wonder Where My Baby Is Tonight 6. Tired Of Waiting For You 7. Dancing In The Street 8. Don't Ever Change 9. Come On Now 10. So Long 11. You Shouldn't Be Sad 12. Something Better Beginning 13. Everybody's Gonna Be Happy 14. Who'll Be The Next In Line 15. Set Me Free 16. I Need You 17. See My Friends 18. Never Met A Girl Like You Before 19. Wait Till The Summer Come Along 20. Such A Shame 21. A Well Respected Man 22. Don't You Fret 23. I Go To Sleep (Unreleased Recording)
シングルヒットしたTired Of Waiting For Youに個性を感じますが、他のバンドがすぐ真似してキンクスだけのカラーにならなくなっている事もありますが、イギリスではその辺が分かっていたのかもの凄い人気でした。Nothin' In The World Can Stop Me Worryin' Bout That Girlではバートヤンシュのようなトラッドフォークも創り出す器用さを見せてくれます。Don't Ever Change、Come On Nowのような軽快な曲は活気いです。勢いを感じます。