1. International Feel 2. Never Never Land 3. Tic Tic Tic, It Wears Off 4. You Need Your Head 5. Rock & Roll Pussy 6. Dogfight Giggle 7. You Don't Have to Camp Around 8. Flamingo 9. Zen Archer 10. Just Another Onionhead; da da Dali 11. When the Shit Hits the Fan/Sunset Blvd. 12. Feel Internacionale 13. Sometimes I Don't Know What to Feel 14. Does Anybody Love You? 15. I'm So Proud: Ooh Baby Baby/La la Means I Love You/Cool Jerk [Medley] 16. Hungry for Love 17. I Don't Want to Tie You Down 18. Is It My Name? 19. Just One Victory
シンセサイザーやメロトロンをサンプラーのようにして使っていたりと、現在に通じる事を一人でやっています。勿論ゲストミュージシャンもいるのですが、基本は一人で多重録音して、しかもそれをメロレーのようにつなぎ目無しでコンセプトアルバムのように創っています。この時代はアナログテープに録音するのですが、それを切り刻んで繋いでといった細かい作業を得意としていました。アヴァンギャルドポップもバラードもハードロックもソウルも一つの流れの中で聴かせていきます。とても楽しいアルバムです。曲的には有名なものはJust One Victoryくらいでしょうか。一度聴けば体に染み込むような美しい旋律の嵐です。
当時のアナログ盤に入りきれるだけの容量を入れています。I'm So Proud: Ooh Baby Baby/La la Means I Love You/Cool Jerkのようなモータウン系のカバーに彼のルーツが見えてきます。トッドの創るソウルバラードはソウルミュージックにボサノヴァのリズムをさりげなくミックスしていて、とても洗練されたものです。この手法を有名にしていくのは彼がプロデュースしたホール&オーツのヒット曲により広まっていきます。器用なので多彩な音楽をやっていますが、それが逆にリスナーのターゲットを絞りきれずにマニアックなファンにしか受けなかったりしていますが、それもおかまい無しに我が道を進んでいきます。ロマンティックなフランクザッパと言う形容も有りかもしれません。
ディスク:1 1. I Saw the Light 2. It Wouldn't Have Made Any Difference 3. Wolfman Jack 4. Cold Morning Light 5. It Takes Two to Tango (This Is for the Girls) 6. Sweeter Memories 7. Intro 8. Breathless [Instrumental] 9. Night the Carousel Burned Down 10. Saving Grace 11. Marlene 12. Song of the Viking 13. I Went to the Mirror ディスク:2 1. Black Maria 2. One More Day (No Word) 3. Couldn't I Just Tell You 4. Torch Song 5. Little Red Lights 6. Overture-My Roots: Money (That's What I Want) /Messin' With the Kid 7. Dust in the Wind 8. Piss Aaron 9. Hello It's Me 10. Some Folks Is Even Whiter Than Me 11. You Left Me Sore 12. Slut
トッドで一番有名な I Saw the Light が入っているのが一番の目玉です。リズムが所々走り気味になるのはご愛嬌です。全体の演奏がそのリズムについていっていると言うのもわざとリズムをそのままにしているという証拠でしょう。それでもこの曲は名曲です。途中何度か転調していますがそれを感じさせない作曲テクニックを使っています。ですからコピーしていると途中で訳が分からなくなってしまいます。この手法はAORなどではよく使われており、日本でもニューミュージック系の人、松任谷由実などがこの手法で曲を創っています。
わざわざ転調しているのにそれを気づかせないようにするのは何のメリットがあるかと言うと、シンプルなメロディーの曲でも調が変わっている事により何度も飽きる事なく聴き返せてしまうと言うメリットがあります。ポップスにとっては大事な条件です。私もThink Like Waterと言う曲でAメロ、Bメロ、サビと全部違う調に転調させながらも、それを気にかけさせないと言うテクニックを使っています。現在では常套手段ですが当時としてはアヴァンギャルドなポップスと言う事になります。Wolfman Jackと言うのは当時のアメリカで人気のあったDJの事です。現在の比とは知っていないかもしれませんが小林克也が影響を受けた人です。
1. Long Flowing Robe 2. Ballad (Denny & Jean) 3. Bleeding 4. Wailing Wall 5. Range War 6. Chain Letter 7. Long Time, A Long Way to Go 8. Boat on the Charles 9. Be Nice to Me 10. Hope I'm Around 11. Parole 12. Remember Me
Long Flowing Robeはまるで槙原のようなポップな曲ですがこちらが元祖です。Balladは3拍子のバラードですがトーキングモジュレイターをバラードに使うと言うトッドならではのアレンジセンスが光ります。バラードばかりではなくBleedingのようなミディアムテンポのポップロックもあり、Paroleだけは違和感があるくらいのハードロックです。Range Warは3拍子のカントリーポップです。ジョージハリソンのようなシングルコイルのギターにフェイザーをかけたビートルズを連想させますが、トッドが創る曲は全くビートルズとは違う次元にいます。
1. Broke Down and Busted 2. Believe in Me 3. We Gotta Get You a Woman 4. Who's That Man? 5. Once Burned 6. Devil's Bite 7. I'm in the Clique 8. There Are No Words 9. Baby Let's Swing/The Last Thing You Said/Don't Tie My Hands 10. Birthday Carol
Broke Down and Busted はかなり洗練されたブルースナンバーで、これだけでも非凡な才能が読み取れます。Believe in Meはトッドらしいポップバラード曲で癒されます。We Gotta Get You a Womanはシングルヒットもした名曲で、こうしたオシャレなアレンジのポップスはトッドの得意技であります。少し突っ込み気味のリズムによる所がトッドらしいです。ひねくれポップのはしりですね。Who's That Man?はパワーポップなロックンロールです。ナッズでやっていたような曲です。Once Burned はカントリーシンガーが歌うアメリカンポップスのような曲で、トッドもそれらしい声で歌っています。徹底していますね。Devil's Biteはダイナミックなハードロックですがアメリカらしい音色が可愛らしくもあります。
I'm in the Cliqueはまるでフランクザッパのような変拍子のテーマを持った曲でインプロヴィゼーションしていきます。こういう所がただ者ではありません。There Are No Wordsはトッドのアカペラによる環境音楽のような曲です。ビーチボーイズをもっと洗練させたようなコーラスワークもトッドの得意技です。こういう所は山下達郎と共通する所があります。Baby Let's Swing/The Last Thing You Said/Don't Tie My Handsはカバー曲のメドレーですが、こういった選曲のセンスの良さもトッドの良さです。Birthday Carolは室内楽から始まりハードロックのインストになり、そのまま美しいバラードになると言うアヴァンギャルドポップです。美しく優しい歌です。そしてハードなインプロヴィゼイションの後室内楽で幕を閉じます。
1. Some People 2. Only One Winner 3. Kicks 4. Resolution 5. It's Not That Easy 6. Old Time Lovemaking 7. Magic Me 8. Loosen Up 9. Take the Hand 10. How Can You Call That Beautiful 11. Plenty of Lovin' 12. Christopher Columbus 13. You Are My Window
1. Forget All About It 2. Not Wrong Long 3. Rain Rider 4. Gonna Cry Today 5. Meridian Leeward 6. Under the Ice 7. Hang On Paul 8. Kiddie Boy 9. Featherbedding Lover 10. Letters Don't Count 11. Beautiful Song
1. Open My Eyes 2. Back of Your Mind 3. See What You Can Be 4. Hello It's Me 5. Wildwood Blues 6. If That's the Way You Feel 7. When I Get My Plane 8. Lemming Song 9. Crowded 10. She's Goin' Down 11. Nazz Radio Commercials 12. Train Kept a Rollin' [Album Out-Take] 13. Magic Me [Pre-LP Audition Tape] 14. See What You Can Be [Pre-LP Audition Tape] 15. Hello It's Me [Demo Version] 16. Crowded [Demo Version] 17. Open My Eyes [Non-Phased Demo] 18. Lemming Song[Demo Version] 19. Nazz Are Blue [Live] 20. Why Is It Me [Early Version of "Lemming Song", Performed by ...] 21. Hello It's Me [Mono Single Mix] 22. Open My Eyes [Mono Single]
ファーストアルバムからして全てオリジナル曲で占められているという流石トッドラングレンのバンドだけはあります。パロディー曲を創らせても天下一品のトッドらしいビートグループらしい曲ばかりですが、トッドのソロ作品のようなHello It's Meと言う名曲が既に出来上がっています。これはソウルバラードとしてマーヴィンゲイなどが70年代に作り上げるような曲をこの60年代後半の時点で創っていると言う早熟なる天才を証明する名曲です。If That's the Way You Feelも同じような曲調です。こういった曲はそれまでなく、後に出てくるAORに通じるアレンジです。後にトッドがプロデュースするホール&オーツによってブルーアイドソウルのスタイルが既にここで生まれています。
ビート曲でもOpen My Eyesはザフーのようなコード進行に見事なメロディーをのせています。ア剃るべしトッドラングレン。ブレイクしてボサノヴァ調になる所なんかただ者ではありません。この時点でバートバカッラクなどのジャズ理論によるポップス哲学を修得している証拠です。バンドとしてはヤードバーズの影響を受けていたようですが、作曲能力が人並み優れている人物がビートグループとして作曲するとどうなるかと言う見本のような作品です。いい曲が沢山あります。
1. Nowhere to Run 2. Positive Vibrations 3. Stone Me 4. Without You 5. Going Back to Birmingham 6. It's Getting Harder 7. You're Driving Me Crazy 8. Look into My Life 9. Look Me Straight into the Eyes 10. I Wanted to Boogie
Nowhere to Runはジミヘンのようなファンキーな曲で、それを本当のファンク風にアレンジしてロックしています。そう言う意味では新しいです。Positive Vibrationsもジミヘンのリトルウィングのようなバラードです。ジミヘンも一時時代遅れ扱いされていましたが、この辺りから再び見直されるようになります。ジェフベックをはじめ多くのギタリストが再度ジミヘンのギターを研究し直すのです。アルヴィンリーも同じ試みだったのかもしれません。Without Youはカントリーフォークロックでまあまあいい曲です。 前半は激しい演奏は無く、ミディアムテンポの曲が多く、落ち着いたアダルトなロックアルバムになっています。後半から激しくなっていきGoing Back to Birminghamはリトルリチャードのような激しいロックンロールになっています。You're Driving Me Crazyも激しいロックンロールです。最後までアルバムの質は落としておりません。このアルバムも捨て曲無しの素晴らしい作品です。ただ彼等も落ち着き始めているような作風の曲が多いです。It's Getting Harderのようなクラビネットやシンセによるホーンアレンジでのファンキーな曲で新境地を拓こうとしています。ツェッペリンの聖なる館以来、私もこの次はファンクだと確信していました。それが現実になるのは80年代に入ってからですが、70年代に既にファンクを取り入れているロックはファンクになりきれていない分私は好きです。格好いいです。ただ時代があまりに早過ぎたので、この部分を突っ込んでいく前に解散となります。
1. You Give Me Loving 2. Convention Prevention 3. Turned Off T.V. Blues 4. Standing at the Station 5. You Can't Win Them All 6. Religion 7. Choo Choo Moma 8. Tomorrow I'll Be Out of Town 9. Rock & Roll Music to the World
1. One of These Days 2. Here They Come 3. I'd Love to Change the World 4. Over the Hill 5. Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll You 6. Once There Was a Time 7. Let the Sky Fall 8. Hard Monkeys 9. I've Been There Too 10. Uncle Jam
One of These Daysのへヴィーでバンドとしての一体感が感じられる曲から始まります。これだけでいままでのテンイヤーズアフターとは違う事が予感出来ます。元々バンドとしてはまとまった演奏をしていましたが、ここにきてより強固になったと言う印象があります。Here They Comeでは効果音としてシンセサイザーが使われています。アコースティックな演奏から盛り上がっていく曲です。I'd Love to Change the Worldもアコースティックな曲ですがシングルヒットしており、いまでもWebラジオでは良く耳にします。かなりの名曲です。Over the Hillもアコースティックな曲ですがオーケストレーションで又違った雄大なアレンジになっています。
Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll Youはストレートなロックンロールで、ここまでストレートなロックンロールは彼等にしては珍しいのですが、イメージ的には不自然さはありません。Once There Was a Timeはカントリーロックからロックンロールに展開していく曲です。Let the Sky FallではGood Morning Little Schoolgirlに似たギターリフで創られています。ハードになったりメロウになったりする展開はツェッペリン風でもあります。アルヴィンリーはセミアコの335をトレードマークにしていますが、それだけでかなり豊かな音色を生み出しているのは参考になります。
Hard Monkeysもアコースティックギターを使ったフォークロックになっています。アルバム全体を通してアコースティックギターが多く使われています。ジャケットからも分かるように当時少し流行っていたレイドバックした感じを少々取り入れてみたと言う感じではないでしょうか。しかし静と動というバリエーションを持ったドラマティックな展開が多いです。これはジェスロタルのようなプログレの影響でしょうか。I've Been There Tooもアコースティックだけどもソウルフルなメリハリのあるアレンジになっています。この曲からはトラフィックを連想してしまいます。Mr.ファンタジーが元ネタではないでしょうか。Uncle Jamはジャズプレイによるお遊びのような曲です。このアルバムも捨て曲無しの素晴らしい名盤だと思います。テンイヤーズアフターにはずれ無しです。
1. I'm Coming On 2. My Baby Left Me 3. Think About the Times 4. I Say Yeah 5. Band With No Name 6. Gonna Run 7. She Lies in the Morning 8. Sweet Little Sixteen
I'm Coming Onはハードロックと呼べる曲で、チックのオルガンプレイはまるでジョンロードのようです。My Baby Left Me はバラード調で始まりますが、ドラムがジョンボーナムのようなへヴィーな音を出しています。そして徐々にテンポアップしていきロックンロールになっていきます。Think About the Timesはエアロスミス辺りがやるようなブルースバラードです。もう70年代中頃のようなサウンドになっています。I Say Yeahはこれまでに無かったファンキーな曲です。トーキングモジュレーターを既に使っています。かなり時代を先取りした曲です。
Band With No Nameはマカロニウェスタンのテーマ曲のようなインスト曲です。Gonna Runは彼等らしいへヴィーブルースから徐々にテンポパップしていきシャッフルブギーになっていきます。カントリータッチからジャズフィーリング溢れるギターソロが展開していきます。これ一曲でテンイヤーズアフターの魅力が満載です。She Lies in the Morningはロカビリーのテンポを落としてろっくよりなアレンジにしてポップな歌をのせた正に70年代ならではの新しいロックのスタイルを持った曲です。破壊と創造が生み出したことが読み取れます。途中から又曲が崩れて現代音楽風のジャズテイストになっていきます。この辺りのセンスはミニプログレとも言えます。Sweet Little Sixteenはチャックベリーのカバーでライブ録音です。彼等の演奏するカバー曲は定評があり、どのバンドのカバーよりも素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
1. Sugar the Road 2. Working on the Road 3. 50, 000 Miles Beneath My Brain 4. Year 3, 000 Blues 5. Me and My Baby 6. Love Like a Man 7. Circles 8. As the Sun Still Burns Away 9. Warm Sun 10. To No One
50, 000 Miles Beneath My BrainやCirclesには当時の流行だったフォークロック的なポップ感覚があり、Year 3, 000 Bluesでは彼等なりのカントリーロックになっています。カントリーと言うよりもブルーグラスで、アルヴィンはまるでレスポールのようにギター録音したテープを速回転させて驚異的な速弾きのようなサウンドエフェクトも創っています。Me and My Babyはビッグバンドジャズのような曲で,これはジャズ的です。Love Like a Manはシングルヒットした曲で、シングルではA面が通常の45回転で3分に編集されたシングルバージョンで、B面が33回転でライブバージョンが追加された形になっていました。
1. Bad Scene 2. Two Time Mama 3. Stoned Woman 4. Good Morning Little Schoolgirl 5. If You Should Love Me 6. I Don't Know That You Don't Know My Name 7. The Stomp 8. I Woke Up This Morning
オープニングのBad Sceneではファズギターによる鶏の雄叫びのような効果音から始まり、曲調が二転三転していくユニークな曲です。ドブロのスライドギターを使ったTwo Time Mamaはポップなブルース曲です。そしてアルヴィンリーの低音ボーカルを活かしたStoned Womanも単なるブルースではなくハードロックよりになっています。ソニーボーイウィリアムソンのカバーGood Morning Little Schoolgirlはいろんなバンドにカバーされてきている曲ですが、このテンイヤーズアフターの演奏が一番出来がいいと思います。決して現在では速弾きとはいえないにしてもアルヴィンリーのギターは力強いです。
そしてこのアルバムでは一番の目玉はI Woke Up This Morningと言うブルースナンバーですが、それ以外に入っているポップな曲の出来が素晴らしいのでアルバム全体としての出来映えが素晴らしくなっています。フォークロック的なIf You Should Love MeとI Don't Know That You Don't Know My Nameがそうですが、私はブルース曲よりもこのポップな曲の方が気に入っています。私にとっては名曲です。The Stompはデルタブルース曲でアルヴィンリーのこもった歌声が巧くマッチしています。もろブルースのI Woke Up This Morningはシングルでもヒットしています。I Woke Up This Morningという台詞はブルースではあまりに定番になっているフレーズのため、ブリティッシュブルースインヴェンションのバンドの間ではI Woke Up This Morningと言う歌詞は絶対に使わないという決まり事さえありました。その決まり事をストレートに打ち破っているある意味アナーキーな曲です。
1. Going to Try 2. I Can't Live Without Lydia 3. Woman Trouble 4. Skoobly-Oobly-Doobob 5. Hear Me Calling 6. Sad Song 7. Three Blind Mice 8. No Title 9. Faro 10. Speed Kills 11. Hear Me Calling [Single Version] 12. Woman Trouble [US Version] 13. I'm Going Home [Single Version] 14. Boogie On
オープニングのGoing to Tryでは原始的なリズムからサイケデリックな展開になり、それが次第にロックンロールしていくという当時のサイケな時代を象徴するような展開ですが、テンイヤーズアフターらしさがひしひしと伝わる展開はさすがです。このアルバムでは各メンバーの特色を出せる曲を用意してあり、I Can't Live Without Lydiaではチックチャーチルのジャズピアノソロ、Skoobly-Oobly-Doobobではアルヴィンリーのスキャットとユニゾンするギターのみという曲です。レオライオンはFaroで、これも又ジャズ呈すと溢れるベースをプレイ、リックリーはThree Blind Miceで打楽器のオーケストレーションに挑戦している。
1. Rock your mama 2. Spoonful 3. I may be wrong but I won't be wrong always 4. Summertime/Shantung cabbage 5. Spider in your web 6. At the woodchoppers' ball 7. Standing at the crossroads 8. I can't keep from crying sometimes/Extension on one chord 9. I'm going home
Rock your mama 、Spoonful 、Standing at the crossroads 、I can't keep from crying sometimes/Extension on one chordはオリジナル盤には入っていませんでしたのでボーナストラックになりますが、これらを含めてこのライブの全容が明らかになっています。本来はI may be wrong but I won't be wrong alwaysで始まります。いきなりアルヴィンリーのじゃジーナギタープレイから始まるシャッフルしているジャズブルース曲です。バンド全体がスィングしまくっている凄い演奏です。チックチャーチルのオルガンソロが入るとオルガンジャズの風情です。
1. I Want to Know 2. I Can't Keep from Crying, Sometimes 3. Adventures of a Young Organ 4. Spoonful 5. Losing the Dogs 6. Feel It for Me 7. Love Until I Die 8. Don't Want You Woman 9. Help Me 10. Portable People [Mono Single Version] 11. Sounds [Mono Single Version] 12. Rock Your Mama 13. Spider in My Web 14. Hold Me Tight 15. Woodchoppers Ball
I Want to KnowやLosing the Dogsのようなロックンロールスタイルも出来ますが、アールクーパーのI Can't Keep from Crying, SometimesやAdventures of a Young Organのようなジャズスタイルと言うのも、この手のバンドとしては珍しい選曲です。SpoonfulやHelp Meのようなブルースナンバーがこの時代のバンドらしい所です。クリームのようなスタイルを模倣しつつも既に独自のスタイルを持ったファーストアルバムです。
1. Street Rat 2. Rock and Roll Music 3. We Can Work It Out 4. Scored Out 5. Road Hog 6. Rain 7. There 'Tis 8. Let Me Be Your Lovemaker 9. Countryman Stomp 10. Drive My Car 11. Queens and Nuns
マリオットの自宅スタジオで録音された為、ビートルズのWe Can Work It Out、Rain、Drive My CarのカバーやビートルズもカバーしたチャックベリーのRock and Roll Musicといったカバー曲が入っています。どれもソウルに編曲するという力技が格好いいです。特にサイケなRainをソウルにしているのは凄過ぎます。まるでジョーコッカーのようなマリオットの歌い方です。遊び半分で録音されていますが、実力派のバンドだけに結構楽しめる内容になっています。
1. Thunderbox 2. Groovin' With Jesus 3. Can't Stand the Rain 4. Anna (Go to Him) 5. No Way 6. Rally With Ali 7. Don't Worry, Be Happy 8. Ninety-Nine Pounds 9. Every Single Day 10. No Money Down 11. Drift Away 12. Oh la de Da
1. Get Down to It 2. Good Booze and Bad Women 3. Is It for Love? 4. Drugstore Cowboy 5. Black Coffee 6. I Believe to My Soul 7. Shut up and Don't Interrupt Me 8. That's How Strong My Love Is 9. Say No More 10. Oh, Bella (All That's Hers) 11. Summer Song 12. Beckton Dumps 13. Up Your Sleeves 14. Honky Tonk Women 15. (I'm A) Road Runner
スティーヴマリオットの趣味的な選曲ではありますが、彼の独裁バンドとなってからはステージではソウルの伝道師としてのパフォーマンスを繰り広げ、かなり熱いライブになっていましたので、それを理解してもらう為にはこのアルバムでの成功が欲しかった所ですが、合えなく撃沈してしまいます。しかしGet Down to Itにしろかなり格好いい曲が入っており、マリオットの歌唱力を存分に発揮出来る曲ばかりで、マリオットという無双の天才ボーカリストにとっては最高の舞台になっています。
That's How Strong My Love Isというソウルのカバーも見事なアレンジで、最高の音楽に仕上げています。ストーンズのHonky Tonk Womenのカバーも格好良く、原曲以上にしている所がこのバンドの凄さを物語っています。どんなにブルージーな曲でもハードロックに聴こえるのはドラムのJerry Shirleyの頑張りによる所が大きいと思います。他のメンバーばかりが目立っていますが、彼のドラムは結構ジョンボーナムから受け継いだドラムパターンを周到しており、8ビートでも16分を叩いて普通のブルースとは違うニュアンスを出しています。これぞハードロックの醍醐味です。
1. Hot 'n' Nasty 2. Fixer 3. You're So Good for Me 4. C'mon Everybody 5. Old Time Feeling 6. 30 Days in the Hole 7. Road Runner: Road Runner's 'G' Jam 8. I Wonder
C'mon Everybodyはエディーコクランのカバーですが、彼等はこういったロックンロールのカバーにおいてのアレンジは絶妙で素晴らしい演奏を聴かせています。日本のロックバンド、子供バンドのうじきつよしはこの曲を聴いて始めてハードロックと言うものを感じたと言う記念すべき曲だと語っていました。そして極めつけは30 Days in the Holeで、ゴスペル調のコーラスをさびに持ってくると言う、これぞハンブルパイという彼等を象徴する名曲になっています。グラムロックもこの辺の影響が強いと思います。どの曲もパワフルで、音楽の完成度で言えばこのアルバムが彼等の最高傑作です。初期のまとまりの無さも好きですが、ハンブルパイと言えばこの作品につきます。名盤です。
1. Four Day Creep 2. I'm Ready 3. Stone Cold Fever 4. I Walk on Gilded Splinters 5. Rollin' Stone 6. Hallelujah, I Love Her So 7. I Don't Need No Doctor
1. Shine On 2. Sour Grain 3. 79th and Sunset 4. Stone Cold Fever 5. Rollin' Stone 6. Song for Jenny 7. Light 8. Big George 9. Strange Days 10. Red Neck Jump
1. Live With Me 2. Only a Roach 3. One Eyed Trouser-Snake Rhumba 4. Earth and Water Song 5. I'm Ready 6. Theme from Skint (See You Later Liquidator) 7. Red Light Mama, Red Hot! 8. Sucking on the Sweet Vine
オープニングLive With Meからドラマティックでへヴィーなハードロックです。フリーやバドカンのようですが、マリオットの歌はポールロジャース以上に迫力があります。続いてリドレイがリードボーカルをとります。続いてピーターフランプトンがリードボーカルをとります。トリプルボーカルと言う利点を生かしてCS&Nのようなドラマティックなコーラスも彼等の目指す所です。Only a Roachでは3拍子のカントリーロックですが、こういった感じはストーンズでもありますのでいい味になっています。One Eyed Trouser-Snake Rhumbaでは一転してへヴィーなギターリフによるハードロックになります。フランプトンはレスポールでへヴィーなギターを弾く事はセロニアスモンクのトリビュートアルバムでも披露しているのですが、この時代には既に披露していたのです。
Earth and Water Songはフランプトンの作品で、アコースティックでドラマティックな作品になっています。ツェッペリンもトラッド色のあるサードアルバムを出していますが、それと同じ方向性だと思えば、アルバムとし手の価値が上がります。ツェッペリンのファーストやセカンドで聴かれるジミーペイジによるレスポールのナチュラルなサウンドと同じ音色が聴こえてきますが、これもフランプトンによるものでしょう。イギリス独特の乾いた気候によるマーシャルアンプからのマイク録りによる独特なものです。
1. Take Me Back 2. Sad Bag of Shaky Jake 3. Light of Love 4. Cold Lady 5. Down Home Again 6. Ollie Ollie 7. Every Mother's Son 8. Heartbeat 9. Only You Can See 10. Silver Tongue 11. Home and Away 12. Desperation 13. Stick Shift 14. Buttermilk Boy 15. As Safe as Yesterday Is 16. Bang! 17. Alabama '69 18. Wrist Job 19. Natural Born Bugie
ツェッペリンもジョンボーナムがいなかったらブリティッシュトラッドバンドになっていた可能性もありましたので、彼等の選択は間違いは無かったと思いますが、バンドとしての方向性がはっきりしていなかった事もあり、レーベルの倒産などがたたり、ハンブルパイはスーパーバンドでありながらいまいち盛り上がっていませんでした。ただ流行に関係ない現在の耳で聴くと良く練り込まれた素晴らしい無いようだと言う事に気ずきます。Down Home Againのようなマリオットのパワフルなハードロックもありますが、彼らとしては田舎と都会の二面性を表現したコンセプトアルバムだったのですが、田舎風のイメージが強調されてしまっています。
1. Desperation 2. Stick Shift 3. Buttermilk Boy 4. Growing Closer 5. As Safe As Yesterday Is 6. Bang! 7. Alabama '69 8. I'll Go Alone 9. Nifty Little Number Like You 10. What You Will 11. Natural Born Bugie 12. Wrist Job
これにてバンドは解散します。1983年にクリスウッドが亡くなります。デイヴメイソンが脱退したのは、ライブでウィンウッドがギターを弾くのでベースを弾いてくれと言われた事が原因だったようです。その為の仲違いと言うのは実に20代らしいエピソードです。その後1994年にウィンウッドとキャパルディの二人でトラフィックを一時テキに再結成し、アルバムFar From Homeを出しますが翌年2005年にキャパルディが死去した為に完全に終わってしまいます。それでもこの時代に彼等が創り上げた音楽は珠玉の輝きを持って現在も生き続けています。
1. Shoot Out at the Fantasy Factory 2. Roll Right Stones 3. Evening Blue 4. Tragic Magic 5. (Sometimes I Feel So) Uninspired
タイトル曲のShoot Out at the Fantasy Factoryは前作からの流れのフュージュンタイプの曲です。Roll Right Stonesはサザンロックのようですがアレンジがフュージュン風のはねた感じで、サザンファンクのような跳ね方とは違う洗練された感じが非常に新鮮な曲です。ウィンウッドの歌はソウルフルですが、このトラフィックでは黒人音楽をやっていながら白人ならではのポップ感覚を持たせていました。それがいい意味で独自の音楽性をここまでのばしていると思います。