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[20080131]

A Wizard, A True StarA Wizard, A True Star
(1990/10/25)
Todd Rundgren

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邦題は魔法使いは真実のスター。トッドラングレンにとってのサージェントペッパー的なアルバムです。スタジオでの録音テクニックをフル動員した正に音の魔術師トッドラングレンンと言わしめた名盤です。トッドラングレンをアルバム1枚で体験するならこの作品です。最高傑作の作品の一つです。やっている音楽サイケデリックではありませんが、サイケデリックと同質の快楽与えるアルバムです。

1. International Feel
2. Never Never Land
3. Tic Tic Tic, It Wears Off
4. You Need Your Head
5. Rock & Roll Pussy
6. Dogfight Giggle
7. You Don't Have to Camp Around
8. Flamingo
9. Zen Archer
10. Just Another Onionhead; da da Dali
11. When the Shit Hits the Fan/Sunset Blvd.
12. Feel Internacionale
13. Sometimes I Don't Know What to Feel
14. Does Anybody Love You?
15. I'm So Proud: Ooh Baby Baby/La la Means I Love You/Cool Jerk [Medley]
16. Hungry for Love
17. I Don't Want to Tie You Down
18. Is It My Name?
19. Just One Victory

シンセサイザーやメロトロンをサンプラーのようにして使っていたりと、現在に通じる事を一人でやっています。勿論ゲストミュージシャンもいるのですが、基本は一人で多重録音して、しかもそれをメロレーのようにつなぎ目無しでコンセプトアルバムのように創っています。この時代はアナログテープに録音するのですが、それを切り刻んで繋いでといった細かい作業を得意としていました。アヴァンギャルドポップもバラードもハードロックもソウルも一つの流れの中で聴かせていきます。とても楽しいアルバムです。曲的には有名なものはJust One Victoryくらいでしょうか。一度聴けば体に染み込むような美しい旋律の嵐です。

当時のアナログ盤に入りきれるだけの容量を入れています。I'm So Proud: Ooh Baby Baby/La la Means I Love You/Cool Jerkのようなモータウン系のカバーに彼のルーツが見えてきます。トッドの創るソウルバラードはソウルミュージックにボサノヴァのリズムをさりげなくミックスしていて、とても洗練されたものです。この手法を有名にしていくのは彼がプロデュースしたホール&オーツのヒット曲により広まっていきます。器用なので多彩な音楽をやっていますが、それが逆にリスナーのターゲットを絞りきれずにマニアックなファンにしか受けなかったりしていますが、それもおかまい無しに我が道を進んでいきます。ロマンティックなフランクザッパと言う形容も有りかもしれません。

この頃からステージでは奇抜な衣装を着て奇抜なメーキャップをするようになりますが、これはグラムロックの影響でしょうか。繊細なのに大胆なお方です。アレンジの仕方や音色の作り方編集の仕方など、このアルバムは宅録野郎にとってはバイブルのような作品です。このアルバムを聴いているといろんなインスピレーションを頂けます。ミュージシャンズミュ-ジシャンと言う言葉もこの辺りからくるものなのでしょう。

International Feel

Never Never Land

I Don't Want to Tie You Down

Just One Victory
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[20080130]

Something/Anything?Something/Anything?
(1990/10/25)
Todd Rundgren

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トッドラングレンの正式なソロアルバム第一弾となります。しかも2枚組です。アナログ盤でも2枚組でしたCDでも2枚組になっています。それだけたっぷりとした内容だったのです。ソロと言う事で自宅のスタジオで全ての楽器を一人で演奏して自身でプロデュースしています。後はゲストミュージシャンとしてリックデリンジャーやブレッカーブラザースなどが参加しています。マルチミュージシャンとしての肩書きの始まりです。それまでの全楽器を演奏してプロデュースもしていたのはスティーヴィーワンダーとポールマッカトニーしかいませんでした。ポールの場合はほとんどデモテープのような雑な創りでしたのでマルチミュージシャンと呼べるのはスティーヴィーとトッドの二人しかいませんでした。プリンスが出てくるまでは。そのトッドの魅力が満載の名盤です。

ディスク:1
1. I Saw the Light
2. It Wouldn't Have Made Any Difference
3. Wolfman Jack
4. Cold Morning Light
5. It Takes Two to Tango (This Is for the Girls)
6. Sweeter Memories
7. Intro
8. Breathless [Instrumental]
9. Night the Carousel Burned Down
10. Saving Grace
11. Marlene
12. Song of the Viking
13. I Went to the Mirror
ディスク:2
1. Black Maria
2. One More Day (No Word)
3. Couldn't I Just Tell You
4. Torch Song
5. Little Red Lights
6. Overture-My Roots: Money (That's What I Want) /Messin' With the Kid
7. Dust in the Wind
8. Piss Aaron
9. Hello It's Me
10. Some Folks Is Even Whiter Than Me
11. You Left Me Sore
12. Slut

トッドで一番有名な I Saw the Light が入っているのが一番の目玉です。リズムが所々走り気味になるのはご愛嬌です。全体の演奏がそのリズムについていっていると言うのもわざとリズムをそのままにしているという証拠でしょう。それでもこの曲は名曲です。途中何度か転調していますがそれを感じさせない作曲テクニックを使っています。ですからコピーしていると途中で訳が分からなくなってしまいます。この手法はAORなどではよく使われており、日本でもニューミュージック系の人、松任谷由実などがこの手法で曲を創っています。

わざわざ転調しているのにそれを気づかせないようにするのは何のメリットがあるかと言うと、シンプルなメロディーの曲でも調が変わっている事により何度も飽きる事なく聴き返せてしまうと言うメリットがあります。ポップスにとっては大事な条件です。私もThink Like Waterと言う曲でAメロ、Bメロ、サビと全部違う調に転調させながらも、それを気にかけさせないと言うテクニックを使っています。現在では常套手段ですが当時としてはアヴァンギャルドなポップスと言う事になります。Wolfman Jackと言うのは当時のアメリカで人気のあったDJの事です。現在の比とは知っていないかもしれませんが小林克也が影響を受けた人です。

その他にも見事な旋律を持った素晴らしい曲が満載ですが、Breathlessなどでは前衛音楽のようなストレートにアヴァンギャルドな曲もやっています。16トラックレコーダーだからこそ出来るマルチプレイですが。これが8トラックや4トラックだとピンポンの回数が増えてしまうので音が鮮明でなくなってしまいます。この作品ではそんなつぶれた音はありませんが、トッドには独自のコンプレッサーのかけ方があって、意図的につぶしている音はあります。Hello It's Meはナッズの時の曲ですが、ここで録音し直しているので音が格段に良くなっています。音の魔術師トッドラングレンの才能が満載の大名盤です。

I Saw the Light

It Wouldn't Have Made Any Difference

Breathless

Song of the Viking

Black Maria

Couldn't I Just Tell You

Hello It's Me

Slut

[20080129]

Runt: The Ballad of Todd RundgrenRunt: The Ballad of Todd Rundgren
(2007/10/08)
Todd Rundgren

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トッドのセカンドアルバムはバラードを中心とした小曲でまとめられた作品です。Runtと言うのはトッドの愛称でもあり、この時はバンド名としていたようですが、聴き手としては完璧なソロ作品にしか聴けませんのでソロ作品としてとらえていいと思います。ベースとドラムがメンバーでそれ以外はトッドが演奏してプロデュースもしています。

1. Long Flowing Robe
2. Ballad (Denny & Jean)
3. Bleeding
4. Wailing Wall
5. Range War
6. Chain Letter
7. Long Time, A Long Way to Go
8. Boat on the Charles
9. Be Nice to Me
10. Hope I'm Around
11. Parole
12. Remember Me

Long Flowing Robeはまるで槙原のようなポップな曲ですがこちらが元祖です。Balladは3拍子のバラードですがトーキングモジュレイターをバラードに使うと言うトッドならではのアレンジセンスが光ります。バラードばかりではなくBleedingのようなミディアムテンポのポップロックもあり、Paroleだけは違和感があるくらいのハードロックです。Range Warは3拍子のカントリーポップです。ジョージハリソンのようなシングルコイルのギターにフェイザーをかけたビートルズを連想させますが、トッドが創る曲は全くビートルズとは違う次元にいます。

イギリスのビートポップを聴きながらもアメリカに流れる音楽の脈流を吸収し、そして全く独自のポップ感覚によって作曲しています。それが小難しくならずに聴ける所が彼の才能です。この作品では無駄な音を省いたシンプルな創りになっており、とても私的な感じすらするアルバムです。有名な曲はありませんがどれも美しくも優しさに満ち溢れた素晴らしい曲ばかりです。

Ballad (Denny & Jean)

Wailing Wall

Be Nice to Me

Remember Me

[20080128]

RuntRunt
(1990/10/25)
Todd Rundgren

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ナッズを紹介しましたのでついでにトッドラングレンの作品も紹介していきます。ついでと言ってもかなりの量の作品がありますので長丁場となります。ベースとドラム以外はトッドラングレンが演奏しているというマルチプレイヤーとしてのトッドラングレンのスタートとなったファーストソロアルバムです。

1. Broke Down and Busted
2. Believe in Me
3. We Gotta Get You a Woman
4. Who's That Man?
5. Once Burned
6. Devil's Bite
7. I'm in the Clique
8. There Are No Words
9. Baby Let's Swing/The Last Thing You Said/Don't Tie My Hands
10. Birthday Carol

Broke Down and Busted はかなり洗練されたブルースナンバーで、これだけでも非凡な才能が読み取れます。Believe in Meはトッドらしいポップバラード曲で癒されます。We Gotta Get You a Womanはシングルヒットもした名曲で、こうしたオシャレなアレンジのポップスはトッドの得意技であります。少し突っ込み気味のリズムによる所がトッドらしいです。ひねくれポップのはしりですね。Who's That Man?はパワーポップなロックンロールです。ナッズでやっていたような曲です。Once Burned はカントリーシンガーが歌うアメリカンポップスのような曲で、トッドもそれらしい声で歌っています。徹底していますね。Devil's Biteはダイナミックなハードロックですがアメリカらしい音色が可愛らしくもあります。

I'm in the Cliqueはまるでフランクザッパのような変拍子のテーマを持った曲でインプロヴィゼーションしていきます。こういう所がただ者ではありません。There Are No Wordsはトッドのアカペラによる環境音楽のような曲です。ビーチボーイズをもっと洗練させたようなコーラスワークもトッドの得意技です。こういう所は山下達郎と共通する所があります。Baby Let's Swing/The Last Thing You Said/Don't Tie My Handsはカバー曲のメドレーですが、こういった選曲のセンスの良さもトッドの良さです。Birthday Carolは室内楽から始まりハードロックのインストになり、そのまま美しいバラードになると言うアヴァンギャルドポップです。美しく優しい歌です。そしてハードなインプロヴィゼイションの後室内楽で幕を閉じます。

バラード曲ばかりが有名になっていますが、結構トッドはハードでへヴィーな曲も創っています。その器用さ故にマニアックなファンにしか受けない所がありますが、素直に楽しめる素晴らしい曲ばかりです。この個人的な感じがするアルバムですが、ひねくれポップの大名盤です。

We Gotta Get You a Woman

I'm in the Clique

[20080128]

今年の初場所もとうとう千秋楽となりました。朝青龍は1敗を守りながらなんとか勝ち続けました。いつもの調子ではありませんが勝負強さはさすがです。対する白鵬も安馬に敗れ1敗となり、千秋楽に横綱決戦で雌雄を決する盛り上がりとなりました。お互い気迫のぶつかり合いで最後は上手投げで白鵬が3場所連続の優勝をもぎ取りました。

主な上位の成績
横綱 白鵬 14勝1敗 優勝
横綱 朝青龍 13勝2敗
大関 千代大海 0勝8敗7休
大関 琴光喜 8勝7敗
大関 魁皇 8勝7敗
大関 琴欧洲 9勝6敗
関脇 安美錦 5勝10敗
関脇 安馬 9勝6敗
小結 琴奨菊 9勝4敗2休
小結 出島 3勝12敗
稀勢の里 10勝5敗
鶴竜 11勝4敗

鶴竜は今場所体重を増やした事もあり、落ち着いた取り組みで力強さも加わり、昨日までは優勝に絡む活躍を魅せました。幕尻の土佐ノ海は5勝10敗と大きく負け越し、来場所は十両に陥落する可能性が出てきました。そうなるとそのまま引退する可能性もあります。武双山とライバルとして存在していた地力のある力士でしたが、相撲がバカ正直過ぎました。もっと工夫すれば上に登れた力士でした。安馬は大関をかけた場所でしたが二桁勝てず1からやり直しです。琴欧洲は角番脱出。琴奨菊は一度休場しましたが復帰して勝ち越しています。

横綱決戦以外にもいろんなドラマがある場所でした。毎場所調子がいい力士はほとんどいませんので、来場所は又違ったドラマが生まれる事でしょう。そして朝青龍のリベンジもかかっています。

[20080127]

ナッズ・サード(紙ジャケット仕様)ナッズ・サード(紙ジャケット仕様)
(2006/04/26)
ナッズ

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Nazz IIINazz III
(1990/02/02)
The Nazz

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ナッズのサードアルバムであり、最後の作品でもあります。このアルバムが出された頃には既にバンドは解散状態で、その為トッドが歌っているトラックを別のメンバーに置き換えて出されています。その為か歌が下手でせっかくの曲が台無しな感じです。

1. Some People
2. Only One Winner
3. Kicks
4. Resolution
5. It's Not That Easy
6. Old Time Lovemaking
7. Magic Me
8. Loosen Up
9. Take the Hand
10. How Can You Call That Beautiful
11. Plenty of Lovin'
12. Christopher Columbus
13. You Are My Window

最後のアルバムと言う事で、残された音源をより集めて作成されたようでまとまりがありません。恐らくこれまでのアルバムでボツになった曲曲ばかりではないかとも推測出来ます。それほど急に作品の質ががた落ちしています。バラードではトッドのボーカルが採用されていますが、その他の曲で別のメンバーの歌と入れ替えられています。ジャケットもそうですがトッドはなぜか中央から外されています。アイドルとして売り出すには他のメンバーの方がイケメンなのでしょうがないにしても、歌まで差し替えるとはもの凄い仕打ちです。

ほとんどの曲を書いているトッドラングレンが中心人物であったにもかかわらず、他のメンバーを前面に出そうとしている売り手側の思惑があった為か、バンドは短期間で解散、トッドだけがソロ活動で生き延びていきます。そしてトッドのソロ活動での成功により、このバンドも名前が残るようになりました。バンドマンに憧れながらもバンドよりも個のアーティストとしての生きる道筋をこの後のトッドラングレンは満天下に示していく事となります。

You Are My Window

[20080127]

Nazz NazzNazz Nazz
(1990/10/25)
The Nazz

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甘いルックスでアイドルバンドのように出てきたナッズですが、さすがにトッドラングレンは当時から馬のような顔をしています。トッドが創る曲はポールマッカトニーのような滑らかさを持っていますが、かなりマニアックにいろんな音楽を聴きあさっていたようで、その表現力は遥かにポールを凌駕しています。

1. Forget All About It
2. Not Wrong Long
3. Rain Rider
4. Gonna Cry Today
5. Meridian Leeward
6. Under the Ice
7. Hang On Paul
8. Kiddie Boy
9. Featherbedding Lover
10. Letters Don't Count
11. Beautiful Song

このセカンドアルバムではバラードの名曲はありませんが、ポップビートバンドとしてかなり質の高い楽曲を創り上げています。トッドがソロになってからの作品の方が遥かに凄いのでこのバンドとしてはそれほど深く評価されていませんが、作曲する上で参考になるような曲揃いです。パワーポップバンドの先駆けのようなバンドです。

トッドラングレンのモットーは、どんなコード進行においても最高のメロディーを作り上げると言うメロディーメーカーとしての自負です。デビュー当時からそれを実現しているのです。どんなビート曲でもこうすればいい旋律がつけられると言う、実にためになる作曲をしてくれています。普通にB級バンドとしてこのバンドを聴いたらきっとぶったまげる事でしょう。それほど曲の完成度は高いです。

Not Wrong Long

Under the Ice

Hang On Paul

[20080127]

The NazzThe Nazz
(2006/07/25)
The Nazz

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アメリカでもビートグループの残党が遅れて出てきています。時代はサイケデリックからジャムバンドなどが新しい時代を創ろうとしていましたが、ビートグループに影響を受けたグループは影響を受けた音楽をやりたいものなのです。このナッズもそうしたバンドですが、本来ならほとんど注目される事なく消えていたバンドなのですが、ポップロックの魔術師トッドラングレンがいたと言う事で注目されるようになりました。

1. Open My Eyes
2. Back of Your Mind
3. See What You Can Be
4. Hello It's Me
5. Wildwood Blues
6. If That's the Way You Feel
7. When I Get My Plane
8. Lemming Song
9. Crowded
10. She's Goin' Down
11. Nazz Radio Commercials
12. Train Kept a Rollin' [Album Out-Take]
13. Magic Me [Pre-LP Audition Tape]
14. See What You Can Be [Pre-LP Audition Tape]
15. Hello It's Me [Demo Version]
16. Crowded [Demo Version]
17. Open My Eyes [Non-Phased Demo]
18. Lemming Song[Demo Version]
19. Nazz Are Blue [Live]
20. Why Is It Me [Early Version of "Lemming Song", Performed by ...]
21. Hello It's Me [Mono Single Mix]
22. Open My Eyes [Mono Single]

ファーストアルバムからして全てオリジナル曲で占められているという流石トッドラングレンのバンドだけはあります。パロディー曲を創らせても天下一品のトッドらしいビートグループらしい曲ばかりですが、トッドのソロ作品のようなHello It's Meと言う名曲が既に出来上がっています。これはソウルバラードとしてマーヴィンゲイなどが70年代に作り上げるような曲をこの60年代後半の時点で創っていると言う早熟なる天才を証明する名曲です。If That's the Way You Feelも同じような曲調です。こういった曲はそれまでなく、後に出てくるAORに通じるアレンジです。後にトッドがプロデュースするホール&オーツによってブルーアイドソウルのスタイルが既にここで生まれています。

ビート曲でもOpen My Eyesはザフーのようなコード進行に見事なメロディーをのせています。ア剃るべしトッドラングレン。ブレイクしてボサノヴァ調になる所なんかただ者ではありません。この時点でバートバカッラクなどのジャズ理論によるポップス哲学を修得している証拠です。バンドとしてはヤードバーズの影響を受けていたようですが、作曲能力が人並み優れている人物がビートグループとして作曲するとどうなるかと言う見本のような作品です。いい曲が沢山あります。

Open My Eyes

Hello It's Me

Nazz Are Blue

[20080127]

Positive VibrationsPositive Vibrations
(2004/03/15)
Ten Years After

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お陰様でこの淫美ブログも10万アクセスを突破する事が出来ました。2年以上かかってしまいましたが、始めた頃はアクセスが少なかったので仕方ありません。お陰様で最近は多くのアクセスを頂きありがとうございます。今後も精進して参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。

テンイヤーズアフターのラストアルバムになります。この後もテンイヤーズレイターをやったり、再結成もしますが、アルヴィンリーのギターはもう低速に聴こえてしまう時代になってしまいますのでここまでが彼等の栄光の軌跡となります。周りはどんどんハードなロックになっているのに最後まで自分達の音楽をやり続けています。

1. Nowhere to Run
2. Positive Vibrations
3. Stone Me
4. Without You
5. Going Back to Birmingham
6. It's Getting Harder
7. You're Driving Me Crazy
8. Look into My Life
9. Look Me Straight into the Eyes
10. I Wanted to Boogie

Nowhere to Runはジミヘンのようなファンキーな曲で、それを本当のファンク風にアレンジしてロックしています。そう言う意味では新しいです。Positive Vibrationsもジミヘンのリトルウィングのようなバラードです。ジミヘンも一時時代遅れ扱いされていましたが、この辺りから再び見直されるようになります。ジェフベックをはじめ多くのギタリストが再度ジミヘンのギターを研究し直すのです。アルヴィンリーも同じ試みだったのかもしれません。Without Youはカントリーフォークロックでまあまあいい曲です。
前半は激しい演奏は無く、ミディアムテンポの曲が多く、落ち着いたアダルトなロックアルバムになっています。後半から激しくなっていきGoing Back to Birminghamはリトルリチャードのような激しいロックンロールになっています。You're Driving Me Crazyも激しいロックンロールです。最後までアルバムの質は落としておりません。このアルバムも捨て曲無しの素晴らしい作品です。ただ彼等も落ち着き始めているような作風の曲が多いです。It's Getting Harderのようなクラビネットやシンセによるホーンアレンジでのファンキーな曲で新境地を拓こうとしています。ツェッペリンの聖なる館以来、私もこの次はファンクだと確信していました。それが現実になるのは80年代に入ってからですが、70年代に既にファンクを取り入れているロックはファンクになりきれていない分私は好きです。格好いいです。ただ時代があまりに早過ぎたので、この部分を突っ込んでいく前に解散となります。

アルヴィンリーのギターばかり脚光を浴びてしまうテンイヤーズアフターですが、彼等の残した素晴らしい楽曲群には、これから自分で曲を創ろうと言うミュージシャンには参考になる部分が多くあると思いますので、是非じっくりと彼等の残した曲達を再び聴き直して頂く事をお勧めいたします。

Positive Vibrations

[20080126]

Rock & Roll Music to the WorldRock & Roll Music to the World
(2002/07/25)
Ten Years After

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タイトルから相当なロックンロールを期待してしまいますが、いつものテンイヤーズアフターです。かなり他のバンドの曲創りも参考にしている幼な0年代らしいハードロックになっています。当時はこのジャケットとタイトルが気に入っておりまして、必ずテンイヤーズアフターの作品を集める時はこのアルバムを買おうと決めていましたが、当時はまだ他の名盤と呼ばれるものを集めるが精一杯で、いざ集める時にはこのアルバムだけはなかなか探せない状況でした。CDの時代になってようやく手に入れる事が出来ました。

1. You Give Me Loving
2. Convention Prevention
3. Turned Off T.V. Blues
4. Standing at the Station
5. You Can't Win Them All
6. Religion
7. Choo Choo Moma
8. Tomorrow I'll Be Out of Town
9. Rock & Roll Music to the World

期待していたよりは普通だったので少しがっかりだったのですが、テンイヤーズアフターらしい作品なので悪い出来と言う訳ではありません。タイトルから軽快なロックンロールを連想しますが、大半がへヴィーなブルースロックです。これまでのようなポップな曲がありませんので少し暗いイメージがあります。Choo Choo Momaでやっと軽快なロックンロールになります。

このアルバムが発売された年はハードロックに限らずプログレでも名盤と呼ばれる作品が多数出された豊作の年です。その中ではこのアルバムはかなり地味な存在です。しかし、例えばジョニーウィンターアンドのようなコンパクトなハードロックが好きな人にはこれらテンイヤーズアフターの作品は好かれると思います。周りがあまりにも派手になっていきましたが、彼等は派手になり方が分からなかったのかもしれません。自分達のスタイルをあくまでも貫いています。

Religion

Choo Choo Moma

[20080126]

A Space in TimeA Space in Time
(2002/07/25)
Ten Years After

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10年後にも通用する音楽を創ろうとして名付けられたバンド名、はたして10年後にも通用したのかはファンがそれぞれ感じてくれればいいことですが、バンドとしては10年もっていません。このアルバムはこれまで彼等が生み出していった多彩な音楽性をよりまとめた内容に成っており、完成度で言えば一番まとまった作品です。当時は3大ハードロックバンドが時代をリードしていましたので、テンイヤーズアフターは影が薄くなっていましたが、このアルバムを聴けば全然まけていないと思います。

1. One of These Days
2. Here They Come
3. I'd Love to Change the World
4. Over the Hill
5. Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll You
6. Once There Was a Time
7. Let the Sky Fall
8. Hard Monkeys
9. I've Been There Too
10. Uncle Jam

One of These Daysのへヴィーでバンドとしての一体感が感じられる曲から始まります。これだけでいままでのテンイヤーズアフターとは違う事が予感出来ます。元々バンドとしてはまとまった演奏をしていましたが、ここにきてより強固になったと言う印象があります。Here They Comeでは効果音としてシンセサイザーが使われています。アコースティックな演奏から盛り上がっていく曲です。I'd Love to Change the Worldもアコースティックな曲ですがシングルヒットしており、いまでもWebラジオでは良く耳にします。かなりの名曲です。Over the Hillもアコースティックな曲ですがオーケストレーションで又違った雄大なアレンジになっています。

Baby Won't You Let Me Rock 'N' Roll Youはストレートなロックンロールで、ここまでストレートなロックンロールは彼等にしては珍しいのですが、イメージ的には不自然さはありません。Once There Was a Timeはカントリーロックからロックンロールに展開していく曲です。Let the Sky FallではGood Morning Little Schoolgirlに似たギターリフで創られています。ハードになったりメロウになったりする展開はツェッペリン風でもあります。アルヴィンリーはセミアコの335をトレードマークにしていますが、それだけでかなり豊かな音色を生み出しているのは参考になります。

Hard Monkeysもアコースティックギターを使ったフォークロックになっています。アルバム全体を通してアコースティックギターが多く使われています。ジャケットからも分かるように当時少し流行っていたレイドバックした感じを少々取り入れてみたと言う感じではないでしょうか。しかし静と動というバリエーションを持ったドラマティックな展開が多いです。これはジェスロタルのようなプログレの影響でしょうか。I've Been There Tooもアコースティックだけどもソウルフルなメリハリのあるアレンジになっています。この曲からはトラフィックを連想してしまいます。Mr.ファンタジーが元ネタではないでしょうか。Uncle Jamはジャズプレイによるお遊びのような曲です。このアルバムも捨て曲無しの素晴らしい名盤だと思います。テンイヤーズアフターにはずれ無しです。

One of These Days

I'd Love to Change the World

[20080126]

ワット(紙)ワット(紙)
(2004/10/27)
テン・イヤーズ・アフター

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これまでもポップな曲を創ってきたテンイヤーズアフターですが、このアルバムではそのポップ性をより強調したような作品作りになっています。それでもハードな演奏なのでハードロックファンにも楽しめると思います。70年代以降に登場してきたハードロックバンドに共通する所が多く、このバンドの与えた影響力を感じさせる内容になっています。

1. I'm Coming On
2. My Baby Left Me
3. Think About the Times
4. I Say Yeah
5. Band With No Name
6. Gonna Run
7. She Lies in the Morning
8. Sweet Little Sixteen

I'm Coming Onはハードロックと呼べる曲で、チックのオルガンプレイはまるでジョンロードのようです。My Baby Left Me はバラード調で始まりますが、ドラムがジョンボーナムのようなへヴィーな音を出しています。そして徐々にテンポアップしていきロックンロールになっていきます。Think About the Timesはエアロスミス辺りがやるようなブルースバラードです。もう70年代中頃のようなサウンドになっています。I Say Yeahはこれまでに無かったファンキーな曲です。トーキングモジュレーターを既に使っています。かなり時代を先取りした曲です。

Band With No Nameはマカロニウェスタンのテーマ曲のようなインスト曲です。Gonna Runは彼等らしいへヴィーブルースから徐々にテンポパップしていきシャッフルブギーになっていきます。カントリータッチからジャズフィーリング溢れるギターソロが展開していきます。これ一曲でテンイヤーズアフターの魅力が満載です。She Lies in the Morningはロカビリーのテンポを落としてろっくよりなアレンジにしてポップな歌をのせた正に70年代ならではの新しいロックのスタイルを持った曲です。破壊と創造が生み出したことが読み取れます。途中から又曲が崩れて現代音楽風のジャズテイストになっていきます。この辺りのセンスはミニプログレとも言えます。Sweet Little Sixteenはチャックベリーのカバーでライブ録音です。彼等の演奏するカバー曲は定評があり、どのバンドのカバーよりも素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

もう何度も書いていますが、テンイヤーズアフターのアルバムは飛び抜けた名曲がありませんが捨て曲がまったくありません。全部きちんと創られていてどの曲も聴き所があります。彼等の音楽を気に入ってくれたなら是非全アルバムを揃えて聴いていただく事をお勧めいたします。

Think About the Times

[20080126]

クリックルウッド・グリーン(紙ジャケット仕様)クリックルウッド・グリーン(紙ジャケット仕様)
(2004/10/27)
テン・イヤーズ・アフター

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ウッドストックに参加して世界的に話題となった直後に出されたアルバムです。前作で既に成功していましたが、ウッドストックでより多くの人に知られる事になり、それなりのプレッシャーと闘いながら制作されています。前作ほどへヴィーな部分は無く、よりソリッドなハードロック、そしてポップセンスも磨きがかかってきており、前作同様の完成度を持った作品です。

1. Sugar the Road
2. Working on the Road
3. 50, 000 Miles Beneath My Brain
4. Year 3, 000 Blues
5. Me and My Baby
6. Love Like a Man
7. Circles
8. As the Sun Still Burns Away
9. Warm Sun
10. To No One

ブルースから発展していったハードロックは70年代に入り、そのブルース臭さを消していく事によってハードロックと言うスタイルを確立していきます。完全にブルース色が打ち消されたのがへヴィーメタルになるのですが、このアルバムでもブルース臭さがかなり消されています。ロックンロールに撤した16ビートがかなめで、以前のようなスィング感はありませんが、バンドの癖としてシャッフル気味になる傾向があるようです。

50, 000 Miles Beneath My BrainやCirclesには当時の流行だったフォークロック的なポップ感覚があり、Year 3, 000 Bluesでは彼等なりのカントリーロックになっています。カントリーと言うよりもブルーグラスで、アルヴィンはまるでレスポールのようにギター録音したテープを速回転させて驚異的な速弾きのようなサウンドエフェクトも創っています。Me and My Babyはビッグバンドジャズのような曲で,これはジャズ的です。Love Like a Manはシングルヒットした曲で、シングルではA面が通常の45回転で3分に編集されたシングルバージョンで、B面が33回転でライブバージョンが追加された形になっていました。

このアルバムも脇役の曲も良い出来で、当時のテンイヤーズアフターがいかに充実していたかを物語っています。アルヴィンリーの速弾きギターは手癖によるハンマリングオン、プリングオフの連続技で、この頃には少し飽きられていました。時代は新しいギターヒーローが登場し始めていましたので、アルヴィンのスタイルはもう古臭くなっていたのです。その分彼等はいい曲を書くようになっています。彼のギターを目的としている人にとっては物足りない事かもしれませんが、私は彼等がポップな曲を書くようになった事を歓迎していますし、好きな曲が沢山あります。そう言う部分も評価されるべきだと思っています。これも又素晴らしい名盤であります。

Working on the Road

50, 000 Miles Beneath My Brain

Love Like a Man

[20080125]

SssshSsssh
(2004/04/26)
Ten Years After

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テンイヤーズアフターの最高傑作アルバムであり、私も一番好きなアルバムです。このアルバムはもう何度もターンテーブルにのるお気に入りです。前作同様実験的な事もやっていますが何と言ってもこのアルバムは曲の出来がいいです。作曲能力が上がった事でより多彩な曲調が増えています。これまでのようなシャッフルスタイルよりもポップス寄りになっています。そしてアルヴィンリーのギターはファズを使うようになり、ファズとディストーションギターによる表情の違うギターを絡めているのも特徴です。

1. Bad Scene
2. Two Time Mama
3. Stoned Woman
4. Good Morning Little Schoolgirl
5. If You Should Love Me
6. I Don't Know That You Don't Know My Name
7. The Stomp
8. I Woke Up This Morning

オープニングのBad Sceneではファズギターによる鶏の雄叫びのような効果音から始まり、曲調が二転三転していくユニークな曲です。ドブロのスライドギターを使ったTwo Time Mamaはポップなブルース曲です。そしてアルヴィンリーの低音ボーカルを活かしたStoned Womanも単なるブルースではなくハードロックよりになっています。ソニーボーイウィリアムソンのカバーGood Morning Little Schoolgirlはいろんなバンドにカバーされてきている曲ですが、このテンイヤーズアフターの演奏が一番出来がいいと思います。決して現在では速弾きとはいえないにしてもアルヴィンリーのギターは力強いです。

そしてこのアルバムでは一番の目玉はI Woke Up This Morningと言うブルースナンバーですが、それ以外に入っているポップな曲の出来が素晴らしいのでアルバム全体としての出来映えが素晴らしくなっています。フォークロック的なIf You Should Love MeとI Don't Know That You Don't Know My Nameがそうですが、私はブルース曲よりもこのポップな曲の方が気に入っています。私にとっては名曲です。The Stompはデルタブルース曲でアルヴィンリーのこもった歌声が巧くマッチしています。もろブルースのI Woke Up This Morningはシングルでもヒットしています。I Woke Up This Morningという台詞はブルースではあまりに定番になっているフレーズのため、ブリティッシュブルースインヴェンションのバンドの間ではI Woke Up This Morningと言う歌詞は絶対に使わないという決まり事さえありました。その決まり事をストレートに打ち破っているある意味アナーキーな曲です。

捨て曲無しの名盤です。ところどころSEを入れたりしてサイケな感覚を出していますが、もうサイケではありません。ブルースを基盤としながらもポップロックシーンに通用する作曲能力がついた彼等の入魂の力作です。エンジニアを務めているのが、後にクィーンを育てるロイトーマスベイカーです。テンイヤーズアフターは脇役の曲もおいしいので大好きです。

Bad Scene

Good Morning Little Schoolgirl

If You Should Love Me

I Woke Up This Morning

[20080124]

StonedhengeStonedhenge
(2002/06/04)
Ten Years After

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このサードアルバムからテンイヤーズアフターはライブとは違う、スタジオ録音ならではのアルバムを創り出していきます。プロデューサーのマイクヴァーノンの指示もあり、いろんな遊び心が芽生えています。ここからテンイヤーズアフターの黄金時代が幕を開ける事になります。

1. Going to Try
2. I Can't Live Without Lydia
3. Woman Trouble
4. Skoobly-Oobly-Doobob
5. Hear Me Calling
6. Sad Song
7. Three Blind Mice
8. No Title
9. Faro
10. Speed Kills
11. Hear Me Calling [Single Version]
12. Woman Trouble [US Version]
13. I'm Going Home [Single Version]
14. Boogie On

オープニングのGoing to Tryでは原始的なリズムからサイケデリックな展開になり、それが次第にロックンロールしていくという当時のサイケな時代を象徴するような展開ですが、テンイヤーズアフターらしさがひしひしと伝わる展開はさすがです。このアルバムでは各メンバーの特色を出せる曲を用意してあり、I Can't Live Without Lydiaではチックチャーチルのジャズピアノソロ、Skoobly-Oobly-Doobobではアルヴィンリーのスキャットとユニゾンするギターのみという曲です。レオライオンはFaroで、これも又ジャズ呈すと溢れるベースをプレイ、リックリーはThree Blind Miceで打楽器のオーケストレーションに挑戦している。

テンイヤーズアフターのアルバムの特色としては、ファンがまず望んでいるブルースロックが目立ちますが、初期の頃はこれにジャズ的な曲もあり、そして脇役ながらの小曲でも結構いい曲があります。これはグランドファンクと共通していますが、脇役の曲がよかったりするとアルバムとして得をしたような気分になります。そしてこのアルバム以降ポップな曲調も増えていき、より多彩な音楽性を聴かせてくれるようになります。アルヴィンリーもスタジオ盤ではギターの速弾きよりも表現力を重視するようになっていきます。

Going to Try

Hear Me Calling

No Title

Faro

Boogie On

[20080123]

UndeadUndead
(2006/02/21)
Ten Years After

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テンイヤーズアフターのセカンドアルバムはライブ盤です。全て新曲なのでオリジナルアルバムとしてわざわざ勢いのあるライブ録音を選んだと言う事になります。タイトルはライブの逆説的な意味合いで死んでいないUndeadです。このアルバムにより彼等が単なるクリームのコピーバンドではなく独自の音楽性を持ったバンドであると評価されました。

1. Rock your mama
2. Spoonful
3. I may be wrong but I won't be wrong always
4. Summertime/Shantung cabbage
5. Spider in your web
6. At the woodchoppers' ball
7. Standing at the crossroads
8. I can't keep from crying sometimes/Extension on one chord
9. I'm going home

Rock your mama 、Spoonful 、Standing at the crossroads 、I can't keep from crying sometimes/Extension on one chordはオリジナル盤には入っていませんでしたのでボーナストラックになりますが、これらを含めてこのライブの全容が明らかになっています。本来はI may be wrong but I won't be wrong alwaysで始まります。いきなりアルヴィンリーのじゃジーナギタープレイから始まるシャッフルしているジャズブルース曲です。バンド全体がスィングしまくっている凄い演奏です。チックチャーチルのオルガンソロが入るとオルガンジャズの風情です。

アルヴィンリーは相変わらず3連、6連譜の連続技で速弾きに聴こえます。ジャズでは速ビキするギタリストとしてジョンマクラフリンが出てくるのですが、当時はまだ無名でしたのでアルヴィンリーのギタープレイは相当早く感じたはずです。ロック界ではリッチーブラックモアがチャイドインタイムのギターソロでのプレイで始めて速弾きという概念をもたらしたと思われます。それ以降は速弾きギタリストが続出していく事になるのですが、元祖はアルヴィンです。彼のフレージングは途切れないという強靭なプレイが強烈です。

ジャズスタンダードSummertimeに続いて演奏されるShantung cabbageでのリックリーのドラムソロも凄まじいです。 何と言っても彼等の一番の代表曲 I'm going homeが入っていることでこのアルバムは重要な位置にいます。ロックンロールでもシャッフルするアルヴィンリーの十八番です。猪木並にあごが出ているアルヴィンリーのボーカルも独特のフィルタリング気味の声で、彼等の魅力がストレートに伝わる笑み作です。

At the woodchoppers' ball

I can't keep from crying sometimes

I'm going home

[20080122]

Ten Years After (Remastered)Ten Years After (Remastered)
(2002/06/04)
TEN YEARS AFTER、Gus Dudgeon 他

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ウッドストックによって世界的に有名になったバンドとしてこのテンイヤーズアフターがいます。アルバムジャケットや音楽的内容からも分かるようにクリームのようなイメージで売り出そうとしていたのがこのファーストアルバムです。その為ブルースを基盤としているようですが結構ジャズスタイルを基礎に持っているバンドでもあります。

1. I Want to Know
2. I Can't Keep from Crying, Sometimes
3. Adventures of a Young Organ
4. Spoonful
5. Losing the Dogs
6. Feel It for Me
7. Love Until I Die
8. Don't Want You Woman
9. Help Me
10. Portable People [Mono Single Version]
11. Sounds [Mono Single Version]
12. Rock Your Mama
13. Spider in My Web
14. Hold Me Tight
15. Woodchoppers Ball

このバンドの最大の売りはアルヴィンリーの速弾きギターでした。現在の耳で聴くと普通ですが、当時は結構速弾きと言う印象でした。クラプトンが手の動きよりも発音が多い為にスローハンドと呼ばれていたのに対してアルヴィンリーもチョーキングを使って同じスタイルも出来ますが、基本がジャズギターを下敷きにしています。ジャズスタイルではポジションチェンジを頻繁に行いますのでフレット上の手の動きは忙しいものがあります。クラプトンはそれを出来るだけポジションチェンジをしないで弾きこなすと言うスタイルを生み出しました。これが現在に至るまでのロックギターでの基礎となっていますが、本来はジャズギターのようにひっきりなしにポジションチェンジをしていきます。

アルヴィンリーもそのスタイルを基礎に持っている為にチョーキングだけではなく、プリングオフ、ハンマリングオン、スライドといった小技を駆使して3連、6連と弾きこなすと言う速弾きでした。現在では中学生でも弾けるようなスタイルですが、当時はまだ早く弾くのはジャズギタリストぐらいしかいませんでした。その速弾きを武器に鶏を押しつぶしたようなアルヴィンリーのボーカルも特徴的です。又クリームと違うのはチックチャーチルのオルガンプレイです。ベースが後にUFOを育てる事になるレオライオンで、ドラムがリックリーと言う4人組です。

I Want to KnowやLosing the Dogsのようなロックンロールスタイルも出来ますが、アールクーパーのI Can't Keep from Crying, SometimesやAdventures of a Young Organのようなジャズスタイルと言うのも、この手のバンドとしては珍しい選曲です。SpoonfulやHelp Meのようなブルースナンバーがこの時代のバンドらしい所です。クリームのようなスタイルを模倣しつつも既に独自のスタイルを持ったファーストアルバムです。

I Can't Keep from Crying, Sometimes

Help Me

[20080121]

ストリート・ラッツ(紙ジャケット仕様)ストリート・ラッツ(紙ジャケット仕様)
(2007/02/14)
ハンブル・パイ

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ハンブルパイのラストアルバムになります。この後もう一度再結成しますが、時代はハードロック第二世代にまでなっており、ハンブルパイも過去のバンドになり始めていました。アルバムは素晴らしいアルバムを創っていましたが売り上げが伸びず、既にバンドは空中分解状態でした。このアルバムは
マリオットが自宅でお遊び半分で録音した音源を編集してラストアルバムとして出されています。

1. Street Rat
2. Rock and Roll Music
3. We Can Work It Out
4. Scored Out
5. Road Hog
6. Rain
7. There 'Tis
8. Let Me Be Your Lovemaker
9. Countryman Stomp
10. Drive My Car
11. Queens and Nuns

マリオットの自宅スタジオで録音された為、ビートルズのWe Can Work It Out、Rain、Drive My CarのカバーやビートルズもカバーしたチャックベリーのRock and Roll Musicといったカバー曲が入っています。どれもソウルに編曲するという力技が格好いいです。特にサイケなRainをソウルにしているのは凄過ぎます。まるでジョーコッカーのようなマリオットの歌い方です。遊び半分で録音されていますが、実力派のバンドだけに結構楽しめる内容になっています。

この後マリオットはフェイセスを再結成し、その後再びハンブルパイを再結成し、その後はソロプロジェクトバンドで活躍しますが、1991年に焼死してしまいます。精力絶倫のような人で、本当に炎のような人生だったと思いますが、最後には燃え尽きてしまいました。スティーヴマリオットを越えるヴォーカリストはまだ現れておりません。その為ハードロックを蘇らせるバンドもいないのが現状です。ハンブルパイ。それはロックが発展する為に必要なエネルギーを与えたバンドであり、いまも尚私は手本として彼等の音楽を愛しております。

Rain

Let Me Be Your Lovemaker/Soulshake

[20080121]

大相撲初場所も中日を迎えました。朝青龍は二日目に稀勢の里にまけて1敗となりました。その後もバタバタとしながらも何とか勝ち続けて1敗を維持。本来の朝青龍なら後半になるに従って調子が出てきますので、いつも通りなら後半は恐ろしい存在になるでしょう。

上位陣の主な成績
白鵬 8勝0敗
朝青龍 7勝1敗
千代大海 0勝8敗 本日より休場
琴光喜 3勝5敗
魁皇 5勝3敗
琴欧洲 5勝3敗
安美錦 5勝3敗
安馬 5勝3敗
琴奨菊 6勝2敗
出島 2勝6敗

安馬は大関取りがかかっていましたが3敗なので厳しい所です。魁皇は前に出る時は強いですが、下がるともろいといういつもの調子でした。大関の成績が今一で白鵬が全勝、1敗で朝青龍、旭天鵬というモンゴル出身が調子がいいです。後半はどんなドラマが待っている事でしょう。

[20080120]

サンダーボックスサンダーボックス
(2006/06/21)
ハンブル・パイ

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サンダーボックス(紙ジャケット仕様)サンダーボックス(紙ジャケット仕様)
(2007/02/14)
ハンブル・パイ

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前作での不評を吹き飛ばすかのごとき怒濤のハードロックアルバムを創り上げました。アナログ盤ではジャケットの鍵穴が空いており美女がトイレで用をたしている写真が覗ける仕組みになっていました。Thunderboxとは隠語のようです。

1. Thunderbox
2. Groovin' With Jesus
3. Can't Stand the Rain
4. Anna (Go to Him)
5. No Way
6. Rally With Ali
7. Don't Worry, Be Happy
8. Ninety-Nine Pounds
9. Every Single Day
10. No Money Down
11. Drift Away
12. Oh la de Da

70年代中頃の作品ですので、録音環境も向上しており、ソリッドな素晴らしいミキシングが成されています。少しマリオットの歌にイコライジングをかけ過ぎているのが気になります。その分重さがとれてノリのいいハードロックになっています。この時代では後継のハードロックバンドも次々と名盤を出しており、イギリスではグラムロックが蔓延しており、ハンブルパイのスタイルはもう古臭くなっていましたので、多少なりとも時代の音を吸収しているようです。しかしソウルフルなのには変わりありません。

ビートルズもカバーしたAnnaのアレンジもお見事で、チャックベリーのNo Money Downのカバーも見事です。ゴスペルコーラスも健在でハンブルパイとしてのスタイルは一貫しています。オノ曲も迫力満点ですが、マリオットのボーカルが高音をブーストし過ぎているのが耳につきます。そこだけいつも通りならもっと格好良かったと思います。一般的な評価ではこのアルバムが最高傑作として認識されています。マリオットのオルガンプレイも格好いいし、デイヴクレムソンを再度ギターに徹しさせてリードギターを弾くマリオットの独壇場とも言えます。しかし、聴き方を変えるとまるでジェイムスブラウンがハードロックしているような激しさです。凄まじ過ぎます。

Thunderbox

Groovin' With Jesus

Can't Stand the Rain

Rally With Ali

Ninety-Nine Pounds

Every Single Day

Oh la de Da

[20080120]

イート・イットイート・イット
(2006/06/21)
ハンブル・パイ

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これは代わった構成で創られたアナログ盤では2枚組アルバムで、アナログ晩の4面を使った四部構成にあっていました。4面毎にRock、Soul、Folk、Liveとなっており、曲の半分はカバー曲となっています。カバーのセンスはピカイチで、オリジナル以上に曲の生命力をパワーアップしています。かなりの力作ですが、ファンにはピンとこなかったみたいで、あまり売れませんでした。

1. Get Down to It
2. Good Booze and Bad Women
3. Is It for Love?
4. Drugstore Cowboy
5. Black Coffee
6. I Believe to My Soul
7. Shut up and Don't Interrupt Me
8. That's How Strong My Love Is
9. Say No More
10. Oh, Bella (All That's Hers)
11. Summer Song
12. Beckton Dumps
13. Up Your Sleeves
14. Honky Tonk Women
15. (I'm A) Road Runner

スティーヴマリオットの趣味的な選曲ではありますが、彼の独裁バンドとなってからはステージではソウルの伝道師としてのパフォーマンスを繰り広げ、かなり熱いライブになっていましたので、それを理解してもらう為にはこのアルバムでの成功が欲しかった所ですが、合えなく撃沈してしまいます。しかしGet Down to Itにしろかなり格好いい曲が入っており、マリオットの歌唱力を存分に発揮出来る曲ばかりで、マリオットという無双の天才ボーカリストにとっては最高の舞台になっています。

That's How Strong My Love Isというソウルのカバーも見事なアレンジで、最高の音楽に仕上げています。ストーンズのHonky Tonk Womenのカバーも格好良く、原曲以上にしている所がこのバンドの凄さを物語っています。どんなにブルージーな曲でもハードロックに聴こえるのはドラムのJerry Shirleyの頑張りによる所が大きいと思います。他のメンバーばかりが目立っていますが、彼のドラムは結構ジョンボーナムから受け継いだドラムパターンを周到しており、8ビートでも16分を叩いて普通のブルースとは違うニュアンスを出しています。これぞハードロックの醍醐味です。

Get Down to It

Is It for Love

Black Coffee

That's How Strong My Love Is

[20080120]

スモーキンスモーキン
(2006/06/21)
ハンブル・パイ

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ピーターフランプトンが脱退して新たにクレムクレムソンをギタリストとして迎えての第二期ハンブルパイのスタートを飾ったアルバムです。フランプトンが抜けたと言うだけで、バンドはいつしかスティーヴマリオットを中心に回り出します。マリオットのワンマンバンドのようになります。しかしボーカリストと言えばマリオットですから、ファンとしてはシンプルになった分だけ分かり易くなったともいます。その分ハンブルパイの人気も確実的なものになっていきます。

1. Hot 'n' Nasty
2. Fixer
3. You're So Good for Me
4. C'mon Everybody
5. Old Time Feeling
6. 30 Days in the Hole
7. Road Runner: Road Runner's 'G' Jam
8. I Wonder

このアルバムの制作に関してはStephen Stillsが協力しており一緒に曲も書いています。クレムクレムソンはギタリストとして参加しましたが、多くのリードギターはマリオットが担当しています。正に独裁体制に入っています。それがいい具合にこのバンドのカラーを分かり易くしており、まとまりのあるバンドに変身させています。サウンドもソウルフルなデブルージーながらハードロックとしてのスタイルをとっています。

C'mon Everybodyはエディーコクランのカバーですが、彼等はこういったロックンロールのカバーにおいてのアレンジは絶妙で素晴らしい演奏を聴かせています。日本のロックバンド、子供バンドのうじきつよしはこの曲を聴いて始めてハードロックと言うものを感じたと言う記念すべき曲だと語っていました。そして極めつけは30 Days in the Holeで、ゴスペル調のコーラスをさびに持ってくると言う、これぞハンブルパイという彼等を象徴する名曲になっています。グラムロックもこの辺の影響が強いと思います。どの曲もパワフルで、音楽の完成度で言えばこのアルバムが彼等の最高傑作です。初期のまとまりの無さも好きですが、ハンブルパイと言えばこの作品につきます。名盤です。

Hot 'n' Nasty
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[20080120]

Performance: Rockin' the FillmorePerformance: Rockin' the Fillmore
(1990/10/25)
Humble Pie

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ハンブルパイの人気を爆発的にしたのがこのライブアルバムです。ライブで本領を発揮するバンドだけにライブアルバムの方が彼等の魅力をストレートに伝える事が出来たのが要因です。当時のロックの聖地フィルモアでのライブですが、この数ヶ月後に閉鎖されてしまいます。

1. Four Day Creep
2. I'm Ready
3. Stone Cold Fever
4. I Walk on Gilded Splinters
5. Rollin' Stone
6. Hallelujah, I Love Her So
7. I Don't Need No Doctor

このアルバムの成功で爆発的に世界的な人気に火がつきましたが、既にこのアルバム発売前にピーターフランプトンが音楽性の違いから脱退しています。つまりフランプトンはハンブルパイでの成功を他のメンバーと一緒に分かち合えなかった事になります。ソロ活動後も最初は地道にやていましたが、カムズアライブで世界的なヒットを記録し、いつしかハンブルパイよりも有名になっていきます。人気も逆転して、ハンブルパイはフランプトンが元いたバンドとしての認識されるバンドになってしまいます。

しかし、このアルバムではフランプトンのハードロックギタリストとしてのプレイをたっぷり堪能する事が出来ます。ソロ活動ではポップな曲ばかり演奏していますので、ソロ活動しか知らない人にとっては新鮮に聴けるのではないでしょうか。又何と言ってもマリオットのボーカルの力強さがこのアルバムの柱で、かなりソウルフルで黒人以上のエネルギーを放出しています。歌によるギターの模倣をするボーカルスタイルがブルースロックでは流行っていましたが、マリオットのボーカルはまぎれもなくリード楽器として機能しています。この熱狂をこの後のハンブルパイは売り物にしていきます。

余談ですが、私が中学生の時に見たハンブルパイの写真では、ベースのグレッグリドレイが髪の毛をポニーテールにして歌っている写真でした。男がポニーテールにしていると言うのが当時の私にとっては衝撃的で、ロックミュージシャンはやっぱり違うなーと思い、自分も大人になったらポニーテールにしょうと思っていました。しかし、就職先では長髪が許されておらず、いつしか男のロンゲ、ポニーテールが当たり前の時代になってしまいました。いまでは動と言う事のない事ですが、当時はとても衝撃的でした。

Four Day Creep

I'm Ready

Hallelujah, I Love Her So

I Don't Need No Doctor

[20080119]

Rock OnRock On
(2000/09/19)
Humble Pie

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ファンが求めていたものは流行のカントリーロックやトラディショナルでもなく、ツェッペリンがもたらしいた新しい流れのハードロックでした。その期待に見事に応えたのがこのアルバムであります。前作はへヴィーな感じが格好良かったのですが、重圧ながらへヴィーさよりもハードでソリッドなロックに徹したこの作品によりハンブルパイの人気も上向きになっていきます。

1. Shine On
2. Sour Grain
3. 79th and Sunset
4. Stone Cold Fever
5. Rollin' Stone
6. Song for Jenny
7. Light
8. Big George
9. Strange Days
10. Red Neck Jump

シングルヒットしたShine Onはフランプトンの作品でありながらマリオットが歌うようなハードロックになっています。マリオットが歌うとハマりそうな曲ですがフランプトンが歌っています。サビでのゴスペル調のコーラスはゲストのP.P. Arnold、Claudia Lennear 、Doris Troyによるものです。アレクシスコーナーもボーカルで参加していますが恐らくStone Cold Fever辺りではないかと思われます。Sour Grain以降はマリオットのソウルフルでパワフルなボーカルが炸裂しています。

Rollin' Stoneはマディーウォーターのカバーですが、へヴィーブルースにアレンジされています。こんな歌い方はマリオット以外には出来ないでしょう。それほど素晴らしい歌です。これ以降の作品でハンブルパイのスタイルとなるゴスペル調のさびをもったそお売る古宇なハードロックが完成されたのがこのアルバムになります。これはマリオットの歌があってこそのスタイルなので、他のバンドではとても真似出来ない領域なのですが、ツェッペリンにはないストレートなハードロックと言うスタイルはこれ以降氾濫していく事になります。ある意味スタートラインに立ったようなアルバムですが、フランプトンにとっては最後のスタジオアルバムになります。

Shine On

Stone Cold Fever

Big George

[20080119]

Humble PieHumble Pie
(2005/10/31)
Humble Pie

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イメディエイトからレパートワレーベルへ移籍しての第一弾アルバムです。タイトルは心機一転した思いからかバンド名を使っています。日本では大地と海の歌と言うタイトルで、当時は彼等の代表作として紹介されていました。ファンが求めているハードでへヴィーなサウンドと合致した始めての作品でもあり、この辺りからハンブルパイの評価も徐々に上がっていきます。

1. Live With Me
2. Only a Roach
3. One Eyed Trouser-Snake Rhumba
4. Earth and Water Song
5. I'm Ready
6. Theme from Skint (See You Later Liquidator)
7. Red Light Mama, Red Hot!
8. Sucking on the Sweet Vine

オープニングLive With Meからドラマティックでへヴィーなハードロックです。フリーやバドカンのようですが、マリオットの歌はポールロジャース以上に迫力があります。続いてリドレイがリードボーカルをとります。続いてピーターフランプトンがリードボーカルをとります。トリプルボーカルと言う利点を生かしてCS&Nのようなドラマティックなコーラスも彼等の目指す所です。Only a Roachでは3拍子のカントリーロックですが、こういった感じはストーンズでもありますのでいい味になっています。One Eyed Trouser-Snake Rhumbaでは一転してへヴィーなギターリフによるハードロックになります。フランプトンはレスポールでへヴィーなギターを弾く事はセロニアスモンクのトリビュートアルバムでも披露しているのですが、この時代には既に披露していたのです。

Earth and Water Songはフランプトンの作品で、アコースティックでドラマティックな作品になっています。ツェッペリンもトラッド色のあるサードアルバムを出していますが、それと同じ方向性だと思えば、アルバムとし手の価値が上がります。ツェッペリンのファーストやセカンドで聴かれるジミーペイジによるレスポールのナチュラルなサウンドと同じ音色が聴こえてきますが、これもフランプトンによるものでしょう。イギリス独特の乾いた気候によるマーシャルアンプからのマイク録りによる独特なものです。

フランプトンはかなり器用なギタリストであり、そのギタープレイが一番聴けるのがこのハンブルパイでの演奏になります。I'm Readyではその後のハンブルパイの方向性を予感させる作品でマリオットのボーカルを充分に活かしたミドルテンポのハードロックです。ツェッペリンのようで違う方向性を持ったハンブルパイと言うバンドによるブリティッシュロックを語る上では重要な位置を占める名盤であります。

I'm Ready

[20080119]

Town and CountryTown and Country
(2007/10/22)
Humble Pie

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このセカンドアルバムではアコースティック楽器やカントリーロック的な曲でハードロックバンドだと思っていたファンにはピンとこなかった作品になっています。しかし音楽的内容は素晴らしいものがあり、ブリティッシュトラッドやカントリーロックといった当時の流行の音ではありましたが、新しいハードロックというものを求めていたファンとはすれ違った内容になり評価は低かったアルバムです。

1. Take Me Back
2. Sad Bag of Shaky Jake
3. Light of Love
4. Cold Lady
5. Down Home Again
6. Ollie Ollie
7. Every Mother's Son
8. Heartbeat
9. Only You Can See
10. Silver Tongue
11. Home and Away
12. Desperation
13. Stick Shift
14. Buttermilk Boy
15. As Safe as Yesterday Is
16. Bang!
17. Alabama '69
18. Wrist Job
19. Natural Born Bugie

ツェッペリンもジョンボーナムがいなかったらブリティッシュトラッドバンドになっていた可能性もありましたので、彼等の選択は間違いは無かったと思いますが、バンドとしての方向性がはっきりしていなかった事もあり、レーベルの倒産などがたたり、ハンブルパイはスーパーバンドでありながらいまいち盛り上がっていませんでした。ただ流行に関係ない現在の耳で聴くと良く練り込まれた素晴らしい無いようだと言う事に気ずきます。Down Home Againのようなマリオットのパワフルなハードロックもありますが、彼らとしては田舎と都会の二面性を表現したコンセプトアルバムだったのですが、田舎風のイメージが強調されてしまっています。

バディーホリーのカバーHeartbeatのハードポップなアレンジが格好いいです。こういう路線がこの後のハンブルパイでは受けます。このセカンドでもまだバンドとしての可能性はありながらもまとまりきれていない部分で試行錯誤していますが、完成された音楽性よりもこうした作品の方が面白いと思います。アコースティックしているフランプトンと言うのも当時ならではです。こうした時代もあってのハンブルパイだと理解して頂けると愛着のある1枚になるのではないでしょうか。

Down Home Again

Heartbeat

[20080119]

アズ・セイフ・アズ・イエスタデイ・イズアズ・セイフ・アズ・イエスタデイ・イズ
(2001/03/07)
ハンブル・パイ

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もう一つのスーパーグループがこのハンブルパイです。元フェイセスのスティーヴマリオットによるギターボーカル、元ハードのピーターフランプトンによるギターボーカル、元スプーキートゥースのグレッグリドレイによるベースボーカル、そしてドラムが元リトルウィメンのジェリーシャーリーという布陣です。一つのバンドにリードボーカルが3人もいるというのが強みでもあり、まとまりが無い点でもあります。ビートルズ的とも言えますが、それ以上に個性が強いバンドでした。

1. Desperation
2. Stick Shift
3. Buttermilk Boy
4. Growing Closer
5. As Safe As Yesterday Is
6. Bang!
7. Alabama '69
8. I'll Go Alone
9. Nifty Little Number Like You
10. What You Will
11. Natural Born Bugie
12. Wrist Job

フェイセスでも御馴染みのソウルフルで力強いマリオットの歌。ポップセンスがあるフランプトンの歌、白人ハードロック系のリドレイの歌と全く違うタイプのボーカリストが各自の曲ではリードボーカルとなりますので、ボーカリストと言えばマリオットというイメージで聴くと意表をつかれます。マリオットの個性でいくとソウルフルなカントリーソウル的なロックへいきがちな部分を他のメンバーによってバラエティー豊かな内容にしています。

このアルバムが出た頃はツェッペリンによるハードロックが誕生した時期でもあり、彼等もハードロックを意識したサウンドを出しています。結構へヴィーなギターリフにマリオットのボーカルは迫力があります。ソリッドなハードロックとしてはツェッペリンよりも先に完成されています。ツェッペリンはまだブルースを臭わせるハードロックであるのに対して、ハンブルパイは早くもブルース臭さを取り除いたハードロックを展開しています。そう言う意味では先駆者かもしれません。まだこのファーストアルバムではバンドとしてのまとまりに欠けますが、それも面白い所であります。

Buttermilk Boy

What You Will

Wrist Job

[20080118]

ホエン・ジ・イーグル・フライズ(紙ジャケット仕様)ホエン・ジ・イーグル・フライズ(紙ジャケット仕様)
(2003/07/23)
トラフィック

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新生トラフィックとしてのラストアルバムとなります。トラフィックの特徴的なブルースカントリーロックのようでジャズのような洗練された感覚が一番よくわかる作品になっています。時代がフュージュンが当たり前になっていましたので、彼等の方向性もはっきりとしてきているのです。

1. Something New
2. Dream Gerrard
3. Graveyard People
4. Walking in the Wind
5. Memories of a Rock N' Rolla
6. Love
7. When the Eagle Flies

ドラムとベースが抜けて、キャパルディがドラムに復帰し、当時若干17歳のジャマイカ出身の黒人ベーシスト、ロスコジーが加入しましたが、追究している音楽は一貫しています。Something Newはサザンロックのようでジャズ的な立体的なアレンジというトラフィックの得意技になっています。Graveyard Peopleではシンセが入った一般的なフュージュンサウンドになっており、時代がやっと彼等に追いついたと想わせる曲です。

これにてバンドは解散します。1983年にクリスウッドが亡くなります。デイヴメイソンが脱退したのは、ライブでウィンウッドがギターを弾くのでベースを弾いてくれと言われた事が原因だったようです。その為の仲違いと言うのは実に20代らしいエピソードです。その後1994年にウィンウッドとキャパルディの二人でトラフィックを一時テキに再結成し、アルバムFar From Homeを出しますが翌年2005年にキャパルディが死去した為に完全に終わってしまいます。それでもこの時代に彼等が創り上げた音楽は珠玉の輝きを持って現在も生き続けています。

no face

[20080117]

Shoot Out at the Fantasy FactoryShoot Out at the Fantasy Factory
(2003/05/20)
Traffic

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ドラムがジムゴードンからロジャーホーキンスに代わりパーカッションがリバップに代わり、ベースがデヴィッドフッドとリズムセクションを入れ替えてのアルバムです。リズムセクションをしっかりと固めて、その上にセッション的な演奏で曲を展開していくジャズ的な方法論がとられています。曲もフュージュンの要素にカントリーロック的なダウントゥアースな曲調が混じると言うトラフィックでしか味わえないような素晴らしい演奏が聴けます。

1. Shoot Out at the Fantasy Factory
2. Roll Right Stones
3. Evening Blue
4. Tragic Magic
5. (Sometimes I Feel So) Uninspired

タイトル曲のShoot Out at the Fantasy Factoryは前作からの流れのフュージュンタイプの曲です。Roll Right Stonesはサザンロックのようですがアレンジがフュージュン風のはねた感じで、サザンファンクのような跳ね方とは違う洗練された感じが非常に新鮮な曲です。ウィンウッドの歌はソウルフルですが、このトラフィックでは黒人音楽をやっていながら白人ならではのポップ感覚を持たせていました。それがいい意味で独自の音楽性をここまでのばしていると思います。

黒人音楽をルーツとしながらも黒人には創れない感覚というのがあり、それがロックという化け物を生み出しているのだと思います。そう言う意味でトラフィックは最高のロックバンドだったと改めて思いました。Evening Blueではアコースティックな曲調をフュージュン的にアレンジしていますが、これrはプログレになっています。ジェネシスと同じ世界だと思います。勿論こっちが元祖ですが。70年代のロックというとツェッペリンやパープルがメジャーですが、英国ではこのトラフィックがあってのその後継と言う事になりますので、もっと再評価されるべきバンドです。

Shoot Out at the Fantasy Factory

[20080117]

昨日行われたAppleのイヴェントでの目玉はこのMacBook Airでした。かなり薄いですし軽いです。要因はハードディスクをスリムにした事とバッテリーもスリムに出来た事です。それとトラックパッドがi phoneのように指の動きで動かせる子tが特徴です。

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キーボードにはバックライトがついていて、暗い場所でも光って綺麗です。DVDドライブはオプションで外付けになっているのが残念ですが、DVDドライブを内蔵してもこの薄さを維持出来れば凄い事になります。次世代のノートブックと言っていいでしょう。最近のMacのデザインは気に入りませんでしたが、これはいいです。セカンドパソコンにはもってこいです。

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