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[20080831]

MysteriesMysteries
(1989/10/26)
Keith Jarrett

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アメリカンカルテットでの作品です。恐らくアルバムShadesと同じ頃のセッションです。内容的にはアルバムDeath and the Flowerほど美しくはありませんが、延長線上になるものだと思います。シリアスで、ネイティヴなパーカッションが入っています。

1. Rotation
2. Everything That Lives Laments
3. Flame
4. Mysteries

カルテットの演奏としては初期の頃のような荒さは無くなっており、バンドグルーヴがしっかりと確立されている演奏になっています。ただこのアルバムではいつものパターンになっているので新鮮みがありません。アルバムShadesの方にいい曲を使いすぎたのではとも思えます。

ただ演奏がしっかりしているので安心して聴けます。その分スリリングさが薄れた感じもします。名作を連発してた頃の作品なので、ちょっと一休み的な存在位置かもしれません。新しさはありませんが、いつものアメリカンカルテットのスタイルを欲しいときには期待にこたえてくれるアルバムではあります。

concert confirms

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[20080831]

シェイズシェイズ
(2001/11/28)
キース・ジャレット

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アメリカンカルテットでの作品です。ヨーロピアンカルテットでの経験やピアノソロコンサートでの経験がまたしてもこのカルテットにフィードバックされています。ジャズらしい熱狂と前衛性が見事に解け合ってこのカルテットの底力を再確認させられます。

1. Shades of Jazz
2. Southern Smiles
3. Rose Petals
4. Diatribe

アルバムDeath and the Flowerでカルテットとして一つの頂点に達しましたが、それだけでは物足りないのか、再度このアルバムで音楽の再構築の為に分解作業に入っているような印象を受けます。新しい感性との出会いもあり、一番やんちゃが出来るこのカルテットではそれらを再度組み立て直す為の実験的な作業に入っているようです。

しかし音楽的には実験的というよりもまとまっています。まとまった中で新しい事をやろうとしているのです。更なる頂点を求めて、芸術家の性です。到着すべき点は必ずその先にあるのです。そういう意味でキースジャレットは実に健全な芸術家だと思います。21世紀に入って私は芸術家と呼べる人には出会っておりません。皆さんはどうでしょうか。現在、これほどまでのモチベーションをもった音楽家はいないと思われますが。

Talks on The Tomorrow Show


[20080831]

The Koln ConcertThe Koln Concert
(1999/11/16)
Keith Jarrett

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ソロコンサートに続くピアノソロ即興演奏によるアルバムです。ソロコンサートはアナログ3枚組でしたが、こちらはアナログ2枚組をCD1枚にしたものです。ピアノソロによるコンサートはカルテットと平行して行われており、その中でも素晴らしい演奏をしたコンサートを編集無しでレコードにしたものです。そして第二弾としてこのケルンコンサートが選ばれました。

1. Part I
2. Part II A
3. Part II B
4. Part II C

衝撃度でいえば最初のソロコンサートのほうがあるかもしれませんが、音楽的な完成度でいえばこのケルンコンサートになりますし、こちらのアルバムの方が代表作として有名になっています。コンサートの度に即興で作曲しているようなものですから相当な集中力を持って演奏していると思われます。しかも全く無から創っているのにミスタッチが全く無い、もしくは分からないところが神がかっています。

そしてピアノを弾きながら歌ったり、わめいたり、キースジャレットの息づかいまでもが鮮明に記録されているのもこの作品になります。観客は静かに聴いているのにキースが雄叫びを上げたりと、まるでピアノとセックスをしているみたいです。音楽の美しさもこちらの作品の方がより洗練されています。もちろん回を重ねてきている訳ですから当然の事です。

ジャズとかクラシックとかポップス、ロックといった垣根を飛び越えて人々の心にダイレクトに染み入る音楽だと思います。後半でゴスペル調な盛り上がりを魅せるのはキースジャレットのパターンのようですが、それさえも自然な流れで一つの音絵巻を聴いているようです。ハーモニー、メロディー、リズムさえも完璧ともいえる名演です。見事な名盤であります。

Part I

Koln Concert


[20080831]

BelongingBelonging
(2000/05/09)
Keith Jarrett with Jan Garbarek

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ヨーロッパのジャズメン、ヨーロッパのコルトレーンと異名を取るヤンガルバレク、パレダニエルソン、ヨンクリステンセンと組んだ、ヨーロピアンカルテットと呼ばれるバンドのデビュー作になります。アメリカンカルテットとは違ったジャズを演奏しています。


1. Spiral Dance
2. Blossom
3. 'Long as You Know You're Living Yours
4. Belonging
5. Windup
6. Solstice

ふくよかなるジャズといった形容が相応しいと思います。アメリカンカルテットは明らかに厚みが違います。クラシック文化のヨーロッパ、しかも白人によるジャズなので、アメリカのジャズメンとは明らかに感覚は違います。その違う感覚が微妙にフュージュンしていいて面白いバンドです。

新しい感覚なのに、当事者達はあくまでもジャズカルテットとして機能しようとしているところが完全にフュージュンしていなくてユニークなのです。ただこれがエレクトリック楽器だったらウェザーリポートのようになっているのかもしれません。ニューエイジジャズとしてECMレーベルらしい作品でもあります。これにてキースジャレットはピアノソロコンサートとアメリカンカルテット、ヨーロピアンカルテットという三本柱を平行して活動していく事になります。

Spiral Dance


[20080830]

Death and the FlowerDeath and the Flower
(1994/03/15)
Keith Jarrett

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アルバムBackhand、Treasure Islandと同じ頃に録音されたセッションからの作品で、その中からも選りすぐられた名演が収められた名盤となっています。アメリカンカルテットとしても一つの頂点を極めた作品で、人気の3作品の中でも一番有名なアルバムです。

1. Death and the Flower
2. Prayer
3. Great Bird

まるでレクイエムのようなタイトル曲Death and the Flowerはパーカッションで始まり、ベースが絡んできてやっとピアノが入って来る長い導入部から最後のゴスペル調の盛り上がりまで一気に22分聴かせまくる大作です。バンドとしてのグルーヴ、まとまりも最高のレベルに達しています。この作品までは結構緩いグルーヴで演奏していましたが、このアルバムの演奏は見事に一つにまとまっています。

Prayerはベースのチャーリーへイデンとのデュエット曲になっています。とても美しいバラードです。これまでの実験的な演奏が多かったこのカルテットのたどり着くべき場所にたどり着いたといった印象です。テーマも生と死を見つめたシリアスなものになっています。Great Birdはラテンのリズムによる即興的な曲で、これまでの多様な音楽性が一つに解け合った完成形を聴かせてくれます。パーカッションにかけられたリヴァーブのかかり具合が絶妙でカッコいいです。キースジャレットを代表する名盤です。

Prayer


[20080830]

宝島宝島
(2001/08/01)
キース・ジャレット

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アメリカンカルテットでの作品です。ここではゴスペル調のリズム&ブルーススタイルの曲が収められており、ダウントゥアースな一番ポップスよりな作品になっています。決して仰々しいフュージュンサウンドにはいかず、こうした詩的なくらいのロックとの融合で親しみやすい音楽を生み出しています。

1. Rich (And the Poor)
2. Blue Streak
3. Fullsuvollivus (Fools of All of Us)
4. Treasure Island
5. Introduction/Yaqui Indian Folk Song
6. Mistral
7. Angles (Without Edges)
8. Sister Fortune

この74年の年には3枚分のアルバムのセッションを録音しており、そのどれもが名作といわれる作品になっています。このアルバムもその一つです。ゴスペルやインディアン音楽などを取り入れたり、アメリカのルーツミュージックとジャズを融合する感性はパットメセニーと共通するものがあるかもしれません。とても人気のあるアルバムです。

マイルスデイヴィスが牽引するジャズ界にあって、その門下生でもあったキースジャレットですが、明らかにその主流派とは違った視点でジャズを見つめている事が分かります。現在は廃退しているジャズですが、今もこうした視点を持てるアーティストがでてくれば、ジャズは今でも生き続けられる音楽になるのではないでしょうか。

Yaqui Indian Folk Song

Mistral


[20080830]

バックハンドバックハンド
(2001/12/21)
キース・ジャレット

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こちらはアメリカンカルテットでの作品です。後に出される名作Death and the Flowerと同じセッションからの作品になります。どちらかというとこのアルバムの方が楽しい雰囲気の曲がそろっている感じです。

1. Inflight
2. Kuum
3. Vapallia
4. Backhand

このカルテットでは相変わらず民族的なバーカッションを使ったりしています。それでもソロコンサートの後の作品だけに、情緒的なプレイが随所に聴かれます。そしてこのカルテットが面白いのは、この時代の録音方法として、ガイドのクリック音を聴きながら演奏をしっかり合わせる作品が多い中、なぜかこのカルテットだけはクリック音に頼らず、昔ながらのバンドとしてのグルーヴ感をそのまま作品にしているところです。

まるで50年代、60年代の演奏のようにも聴こえます。それでいてフュージュンっぽい事をやっていたりと、70年代以降でなければあり得ない演奏をしていたりしているのがユニークなのです。これもキースジャレットのこだわりなのかもしれませんが、新しいとか古くさいといった事がどうでもよくなってくる不思議な作風です。

Le Mistral


[20080830]

Solo Concerts: Bremen and LausanneSolo Concerts: Bremen and Lausanne
(2000/02/29)
Keith Jarrett

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ソロアルバム、フェイシングユーでピアノソロだけでの音楽創作を確立したキースジャレットが、ピアノ1台だけでのコンサートを各地で開催していました。その記録を収めた最初のアルバムです。しかもピアノ1だけの演奏なのにアナログ盤では3枚組でした。CDでも2枚組になっています。当時は正に意表をついた画期的な作品だったのです。

ディスク:1
1. Bremen, Pt. 1
2. Bremen, Pt. 2
ディスク:2
1. Lausanne

このピアノソロコンサートのコンセプトは即興で演奏するというものでした。曲目も無く、レコードではただ演奏した地名がついているだけです。お客さんも何を演奏するのか分かりませんし、演奏するキースジャレットも無の状態で演奏に望むのです。即興といってもフリージャズのように抽象的な演奏ではありません。それが3枚組だったらとても疲れてしまう事でしょう。キースのプレイの特徴として、ピアノを弾きながら歌ったりわめいたりしながら演奏するというのがはっきりと聴き取れる作品でもあります。

フリーではなく、その日のフィーリングやムードでイメージしたスケールを用いいて演奏する訳ですので、聴いた感じはまともな音楽です。あらかじめ決められた演奏だといってもいいでしょう。しかしキースジャレットにとっては天から授かった啓示をそのまま演奏しているに過ぎないのです。ですから同じ演奏は二度と出来ないのです。従って、レコードとして収められたこの作品の価値が上がる訳です。

その音楽性は語法としてジャズでもなく、クラシックでもなく、ポップスでもないのです。正に天の啓示といえる音楽なのです。クラシックやジャズ、ラグタイムに聴こえる演奏もあります。しかしそういうジャンル分けが全く意味を持たない演奏なのです。一期一会の音楽。それがこれほどまでにも美しいものであるのかというため息とともに御楽しみください。名盤です。

Solo Concert

Tokyo '84


[20080829]

ExpectationsExpectations
(2000/02/08)
Keith Jarrett

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カルテットでのアルバムです。この頃のキースジャレットはピアノソロ作品とカルテットでの作品、そして後に結成するヨーロッパジャズメンとのカルテット、ヨーロピアンカルテットが平行して行われていました。ヨーロピアンに対してこちらはアメリカンカルテットと呼ばれています。

1. Vision
2. Common Mama
3. Magician in You
4. Roussillion
5. Expectations
6. Take Me Back
7. Circular Letter (For J.K.)
8. Nomads
9. Sundance
10. Bring Back the Time When (If)
11. There Is a Road (God's River)

カルテットといってもこのアルバムではゲストミュージシャンが多数参加しており、パーカッションのアイアートモレイラをはじめ、エレキギター、ストリングス、ホーンセクションといった構成で、とてもロックよりな作品になっています。アナログ盤では2枚組のアルバムでした。

キースジャレットにとってはフュージュンサウンドといって良いものですが、一般のフュージュンとはひと味違います。ロックといっても8ビートのゴスペル調のポップスやリズム&ブルースとの融合なのです。ピアノソロで即興作品を出した事が明らかに影響していると思われます。必ずしも即興ではないのですが、即興から生まれる偶然性や意外性を見事に意識した音楽になっているのです。これは楽譜に縛られたミュージシャンには決して生み出せない音楽なのです。ロックファンからは一番入りやすい作品だと思います。名盤です。

There Is a Road


[20080828]

Facing YouFacing You
(2000/02/29)
Keith Jarrett

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キースジャレットはカルテットの他にピアノだけのソロアルバムも出していきます。ピアノだけのアルバムで、それまで成功した作品が無かったのですが、この作品からピアノソロアルバムというスタイルも静かなブームとなっていきます。ピアノ1台だけの演奏でも、これだけ豊かで美しい演奏が出来るのだという可能性を示したアルバムでもあります。

1. In Front
2. Ritooria
3. Lalene
4. My Lady; My Child
5. Landscape for Future Earth
6. Starbright
7. Vapallia
8. Semblence

フォーク調、ゴスペル調というキースが持つポップ感覚をニュージャズ感覚で即興的に演奏しています。キースジャレットの指癖だともいえるのですが、それだけではない卓越した音楽センスにより生み出された名盤です。

ソフトなイメージをもたらすテンションを選んでいるのが意図的だとすると、かなりの計算の元に演奏していると思われます。これが意図的ではなく、自然と発生しているのだとすれば、天才としか言いようがありません。このアルバムを皮切りに、カルテットとは別にピアノソロだけのコンサートを開き、それらを収めたアルバムが数々の奇跡を我々の前に届けられていきます。

Starbrigh


[20080827]

El Juicio (The Judgement)El Juicio (The Judgement)
(2008/01/13)
Keith Jarrett

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宗教的なジャケットで有名なアルバムですが、前2作と同じセッションの録音から出来ている作品です。まだこのカルテットでのサウンドが固まっていない感じで、その為いろんなスタイルを試しているセッションをアルバムにしてしまったという感じです。それでもその斬新さがとても魅力的です。

1. Gypsy Moth
2. Toll Road
3. Pardon My Rags
4. Pre-Judgement Atmosphere
5. Juicio
6. Piece for Ornette (L.V.)
7. Piece for Ornette (S.V.)

ゴスペル調のGypsy Moth、ホンキートンクなPardon My Ragsなど、ポップな要素もありながらの前衛的なジャズという点は前2作と同じです。民族音楽的な打楽器を使ったPre-Judgement Atmosphereなど、音楽的なまとまりの無さがかえってエネルギッシュであり、何かをやってくれそうな期待感が持てる作品です。

juicioでのピアノプレイはキースエマーソンの用なタッチです。恐らくエマーソンの方が真似しているのでしょう。プログレッシヴジャズと形容すればいいのでしょうか。この実験的なセッションを経て、このカルテットはより独自の音楽性を確立していいく事になります。

perc. solo


[20080826]

BirthBirth
(2008/01/13)
Keith Jarrett

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サックスのデューイレッドマンが参加してカルテットとなった作品。前作とは同じ頃の録音ですが、レッドマンの演奏はこのアルバムのほうに収められました。レッドマンのサックッスは攻撃的で、アグレッシヴな演奏が展開しています。キースジャレットもソプラノサックスで掛け合いをやるという丁々発止なエネルギーが炸裂です。

1. Birth
2. Mortgage on My Soul (Wah-Wah)
3. Spirit
4. Markings
5. Forget Your Memories (And They'll Remember You)
6. Remorse

チャーリーへイデンがベースにワウワウをかけたり、民族音楽的な打楽器によるフリージャズがあったりと実験的な内容になっています。オーネットコールマンのようなゴスペルブルース調でのフリージャズもあったりと、少々ロックよりな事をやっています。

マイルスのバンドではいやというほどジャズロックをやっていますので、ソロではジャズよりな事をやるのかと前作では思いましたが、こうしたアヴァンギャルドロック的な部分も演奏していたのです。これもキースの一面ですが、ポップで詩的な演奏の方が人気になり、この手の音楽はこの次期ならではのものです。逆に貴重な記録では無いでしょうか。

Mortgage on My Soul

Spirit


[20080825]

The Mourning of a StarThe Mourning of a Star
(1999/12/28)
Keith Jarrett

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アート・ブレイキーのジャズメッセンジャーズ、チャールス・ロイド、そしてエレクトリックマイルスではチックコリアとツインキーボードとして参加していたキースジャレットです。このアルバムからAmerican Quartetというソロプロジェクトをスタートさせます。メンバーはベースにチャーリーへイデン、ドラムがポールモチアン、サックスがデューイレッドマンです。

1. Follow The Crooked Path
2. Interlude No. 3
3. Standing Outside
4. Everything That Lives Laments
5. Interludes No.1
6. Trust
7. All I Want
8. Traces Of You
9. The Mourning Of A Star
10. Interlude No 2
11. Sympathy

このアルバムではまだデューイレッドマンは参加しておらず、トリオ編成で演奏していますが、キースジャレットはピアノのみではなく、サックスやスティールドラムを叩いたりとトリオ以上の音を出しています。マイルスとのセッションでは前衛的なプレイが印象的でしたが、このアルバムでもアグレッシヴな演奏もやっています。

しかしキースジャレットの本質的な特徴として、詩的でポップな独特のまろやかさもこのアルバムからは聴き取る事が出来ます。ジャズピアノトリオではありますが、それまでのジャズとは違う、そしてフュージュンでもない全く独自の音楽性を創り出しています。キースにしか生み出せない音であり、彼はそれをマイペースに生み出し、そして流行でなくとも大きな支持を受けていきます。

Keith Jarrett Paul Motian Charlie Haden


[20080825]

北京オリンピックもとうとう幕を閉じました。いつもはあまりオリンピックは見ていなかったのですが、今回はなぜか見入ってしまいました。応援していた女子バレーは前回と同じ5位で終わりましたが、これは予想の範疇でした。オリンピックに行けるだけの実力はつけていましたが、メダルを取れるまではいっていなかったというのが印象です。それでもメダルを狙うというのですから、本番のオリンピックまでに更にレベルアップしているのかと思いきや、変わっていませんでした。それでも前回よりは試合になっていました。さすがに金メダルを取ったブラジルとの戦いでは相手になりませんでしたが、前進はしていたと思います。まー、私としては頑張っている選手を見れるだけで満足なのですが。

バトミントンはオグシオがぱっとせず、代わりにスエマエコンビが日本初の4位という偉業を成し遂げました。これでオグシオフィーヴァーが冷めてくれれば、我が郷土出身の松田 友美選手ももっと注目されるようになると思います。

女子レスリングも盛り上がりましたが、何といっても女子ソフトが初の金メダル獲得で大いに感動しました。野球は最初から期待していなかったので予想通りでした。水泳も盛り上がりましたが、陸上でもラッキーなメダルを獲得したりといい大会だったと思います。

いろいろとマスコミでは批判されていましたが、開会式も閉会式も素晴らしい内容でした。口パク少女が批判されていましたが、実際にあの映像を見て本当に歌っていると思う人がいる事自体が私は驚きです。マイクも無く、あの広い会場であの声は明らかに録音していると思いましたし、他の部分でも実際に演奏や歌は歌っていなかったと思っています。閉会式でも全員口パクだったし、イギリス代表で来たジミーペイジもギターは弾いていませんでした。ああいうセレモニーで生演奏するというのは相当な事で、口パクが当たり前ではないでしょうか。花火のCGも批判されていましたが、逆にCGの技術に感心しました。マスコミも開会式からだいぶたってから批判するようではアホ丸出しです。批判するならその場で批判するだけ真剣に見ていなかった証拠です。ショーとしては最高の出来映えでした。

[20080824]

TouchstoneTouchstone
(1997/02/18)
Chick Corea

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トニーコーハンの物語、『タッチストーン』にインスパイアされて創られたコンセプトアルバムです。このアルバムでは2曲しか参加していませんが、パコデルシアとの共演が実現した作品でもあります。スパニッシュを追求して生きたコリアがフラメンコ界のスーパースターパコデルシアと共演した事で、より深いスパニッシュサウンドが生み出されています。

1. Touchstone
2. Yellow Nimbus
3. Duende
4. Compadres
5. Estancia
6. Dance of Chance

Compadresではリターントゥフォーエヴァーのメンバーとの再会を果たすなど、これまでのチックの音楽の総集編のようでもあり、又新しい試みもありと、豪華な内容になっています。又、クールジャズの代表格、リーコニッツと熱い演奏を楽しむという事もやっています。前半はマイナー調のスパニッシュな曲調で、スパニッシュのアダルトな感覚を与えてくれます。

この後のチックコリアはソロ活動もやりながら、Elektric Band、Origin、Akoustic Bandといったグループも結成して精力的に活動していきます。ただ、先にも紹介しているリターントゥフォーエヴァーやこれまでのソロ作品で十分だと思っています。ですので紹介はここまでとします。他の作品も興味がある方はいろいろと検索してみてください。

LIVE in ROMA

Duende

with Paco de Lucía


[20080824]

ローランド V-Synth GT V-SYNTH/GTローランド V-Synth GT V-SYNTH/GT
()
不明

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仕様
鍵盤 : 61鍵(ベロシティー、チャンネル・アフタータッチ付き)
音源構成 : デュアルコア(2トーン構成=アッパー、ロワー) 1トーンあたりの構成=オシレーター(エンベロープ×4+LFO×1)×2、モジュレーター×1、COSM(エンベロープ×2+LFO×1)×2、TVA(エンベロープ×1+LFO×1)×1、ステップ・モジュレーター×1、トーン・エフェクツ×1、APシンセシス(Articulative Phrase Synthesis)×1※、ボーカル・デザイナー×1※ ※アッパーまたはロワーのいずれか一方で使用可能
OSC1/OSC2(オシレーター1、2) : アナログ・モデリング=14波形(SAW、SQUARE、TRIANGLE、SINE、RAMP、JUNO、HQ-SAW、HQ-SQUARE、NOISE、LA-SAW、A-SQUARE、SUPER-SAW、FEEDBACK-OSC、X-MOD-OSC)、PCM/バリフレーズ(プリセット波形+サンプリング波形)、エクスターナル・インプット
MOD(モジュレーター) : タイプ数:4(RING、FM、ENV-RING、OSC-SYNC)
COSM : タイプ数:16(OD/DS、W-SHAPE、AMP、SPEAKER、RESONATOR、SBF1、SBF2、COMB、DUAL、TVF、DYN-TVF、COMP、LIMITER、F-SHIFT、LO-FI、TB-FILTER)
マルチ・ステップモジュレーター : アッパー・トーン、ロワー・トーン独立装備/トーンあたりトラック数:4/最大ステップ数:16/テンポ:20~250BPM
APシンセシス : ソース・ウェーブフォーム:38種類、フレーズ・モデル:Violin、Erhu、Sax、Flute、Multifade
ボーカル・デザイナー : キャリア音源:オシレーター×2、モジュレーター×1、COSM×2、TVA×1、マルチ・ステップ・モジュレーター×1、ボコーダー・タイプ数:4(Stereo、Mono、Vintage、Enhance)、フォルマント・タイプ数:7(最大時)
ゾーン(リズム/フィルター・バンク用スプリット) : 分割数:アッパー・トーン16、ロワー・トーン16
アルペジエーター : パターン:ユーザー・プログラマブル(コントロール・チェンジ対応)/モチーフ:8種類/テンポ:20~250BPM
MIDIパート数 : 1
最大同時発音数 : 28音(音源負荷に依存して変化)
インターナル・メモリー : プロジェクト数:1、パッチ数:最大512、トーン数:最大896、ウェーブ・メモリー量(RAM):64MB
本体ストレージ : 内蔵フラッシュ・メモリー:49.5MB
外部記憶装置 : USBフラッシュメモリー
エフェクト : トーン・エフェクト=41種類コーラス:8種類/リバーブ:13種類/4バンド・システムEQ/インプット・エフェクト(マイク/サンプリング)
サンプリング周波数 : 内部フォーマット:44.1kHz/DIGITAL IN/OUT:96、48、44.1kHz
信号処理 : 内部演算処理 音源部:32ビット(浮動小数点)/エフェクト部:32ビット(固定小数点)/DA変換:24ビット AD変換:24ビット
規定出力レベル : MAIN OUT:+4dBu DIRECT OUT:+4dBu
規定入力レベル : INPUT(L/R)=-10/-20dBu、MIC IN(XLR/標準タイプ)=-50~-10dBu
ディスプレイ : 320×240ドットTFTフルカラー・タッチ・スクリーン(バックライト付き)
コントローラー : ピッチ・ベンド/モジュレーション・レバー、タイム・トリップ・パッド、Dビーム・コントローラー(ツイン・ビーム)、アサイナブル・コントローラーつまみ(C1、C2)、アサイナブル・スイッチ(S1、S2)、V-LINKボタン
接続端子 : ヘッドホン・ジャック(ステレオ標準タイプ)、メイン・アウトプット・ジャックL/MONO、R)(TRS標準タイプ)、ダイレクト・アウトプット・ジャック(L、R)(標準タイプ)、インプット・ジャック(L、R)(標準タイプ)、マイク・ジャック(標準/XLRタイプ)(ファンタム電源装備)、ホールド・ペダル・ジャック、コントロール・ペダル・ジャック(1、2)、MIDIコネクター(IN、OUT、THRU)、USBコネクター:COMPUTER(USB2.0ファイル転送、USB1.1 USB-MIDIおよびUSBオーディオ対応):MEMORY(USB2.0フラッシュメモリ対応)、デジタル・オーディオ・インターフェース(24ビット、IEC60958):コアキシャル(IN、OUT):オプティカル(IN、OUT)、ACインレット
電源 : AC100V(50/60Hz)
消費電力 : 30W
サイズ : 1066(幅)×411(奥行)×125(高さ)mm
重量 : 13.8 kg

V-Synth

Roland V-Synth GTを購入しました。これまで使っていたDX-7はもうヴィンテージものになっており、鍵盤が馬鹿になっていてリアルタイム演奏が困難な状態になっていたので、思い切って新しいシンセサイザーを購入しました。Logicのソフト音源を使っているので、MIDIキーボードで十分ではあったのですが、最新の音源を演奏出来るV-Synth GTは魅力がありました。

さよならDX-7 永い間ご苦労様でした。
DX-7

V-Synth GTのみ力の一つとしてはヴォコーダーが使える所もあります。コーラスとして和音でもならせるし、普通のヴォコーダーよりも細かな音創りが出来るのです。今後のSAMARQANDはヴォコーダーが活躍すると思います。

V-Synth GT

まだ使い切ってはいませんが、即戦力になるプリセット音源が多数入っています。
最近のシンセはUSBケーブルでMIDIやオーディオ情報をやり取り出来るようになっていました。まるで浦島太郎状態で驚きです。

LIGHT ON

最近のローランドの売りであるタッチパッドとD BEAMにより音色を変化させていけます。
D-Beam
いい年して、新しいおもちゃを手に入れたワクワク感で一杯です。

[20080824]

Tap StepTap Step
(1997/02/18)
Chick Corea

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ジャケットからも分かるようにチックコリアが太鼓を抱えています。サンバなどのラテン音楽のリズムを重視した作品です。その要となっているのが初期リターントゥフォーエヴァーに参加していたアイアートモレイラ達です。まだまだこのラテンの道を更に極めようとしてるコリアの意欲作です。

1. Samba L.A.
2. Embrace
3. Tap Step
4. Magic Carpet
5. Slide
6. Grandpa Blues
7. Flamenco

Grandpa Bluesではスタンリークラークがベースでトーキングモジュレイターを使っています。単なるサンバ作品ではなく、フュージュンを飛び越えた新しい時代でのサンバのあり方を模索し手いる事が分かります。リズムを先行で曲を創っていますが、その上ものもさすがに洗練されています。

私の個人的な思い入れでは、やはりチックコリアはラテン系のスタイルで演奏していてこそ価値があると思っています。私の好きなコラシアム?でも、チックコリアがラテンフュージュンを開発しなければあそこまで格好良くはなっていなかったと思うと、私にとってはラテンを極めるコリアこそが偉大なミュージシャンの証なのです。ですから普通にジャズしているチックコリアはあまり魅力を感じません。ファンによってはいろいろと意見はあると思いますが、こういった作品こそが革命的だと思います。

Tap Step

Flamenco


[20080824]

FriendsFriends
(1991/04/16)
Chick Corea

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アルバムジャケットが2種類ある事でも有名な作品で、気の合う仲間で録音した楽しいジャズアルバムです。エディゴメス、スティーブガッド、ジョーファレルというチックコリアのソロアルバムではお馴染みのメンバーで、エレクトリックピアノを弾いたり、フュージュンの要素もありますが、基本はスィングジャズであり、そしてシリアスにはなっていないとてもリラックスして聴けるアルバムです。

1. One Step
2. Waltse for Dave
3. Children's Song No. 5
4. Samba Song
5. Friends
6. Sicily
7. Children's Song No. 15
8. Cappucino

日本盤が先行して発売されたため、輸入盤とはジャケットが異なります。つまり日本盤の鳥獣戯画のようなジャケットがオリジナルですが、アイデアとしてはアメリカ盤のスマーフ君が演奏しているジャケットがオリジナルです。これは著作権の問題が解決しておらず、最初は鳥獣戯画バンドがとしてリリースされたのです。

そして恐らくファンの間では一番人気のアルバムであります。小難しくなっていたジャズが本来は楽しい音楽なのだという事を思い出させてくれている作品でもあるからです。しかも抜群のテクニックで洗練されたアレンジで、決して原点回帰というようなアルバムではありません。

Samba Song、Friends、Sicily、Cappucinoではサンバを元にしたラテン系の演奏で、フュージュンスタイルですが、全体的にはジャズよりなイメージを持ってしまうのは、あくまでも彼らがジャズとしての音楽を楽しんでいるのが伝わって来るからです。絶妙のテクニックもさりげなく、ジャズの良心ともいえる名盤です。

Children's Song No. 5

Samba Song

Sicily


[20080824]

シークレット・エージェントシークレット・エージェント
(2005/03/30)
チック・コリアゲイル・モラン

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とてもポップなフュージュン作品です。リターントゥフォーエヴァーの最後の作品ミュージックマジックのような軽薄ささえ感じる内容です。時代がハードフュージュンからソフトフュージュンへと流行が変わっていた時代ではありますが、先駆者のチック達がこのソフト路線に乗っかってしまうのは衰退ともとられてしまうのか、このアルバムは日本でしかCD化されておりません。

1. The Golden Dawn
2. Slinky
3. Mirage
4. Drifting
5. Glebe St. Blues
6. Fickle Funk
7. Bagatelle #4
8. Hot News Blues
9. Central Park

とてもファンキーで軽快なフュージュンサウンドが満載です。レアグルーヴとして再評価されてもおかしくないくらいの出来映えですが、これまでのような芸術的なニュアンスが感じられない俗っぽいサウンドにファンはが不服だったのか、それともチック自身が不満だったのか、あまり評価されていない作品です。

しかしフュージュンスタイルでのソロ作品として連発していた傑作アルバムはこれが最後となり、この後は再度ジャズを見直したりと試行錯誤していく事になります。マイルスが病気のため休止していた時期でもあり、どの方向へ進めばいいのか、ジャズミュージシャンが混迷に迷い込んだ時期でもあります。

Fickle Funk


[20080823]

マッド・ハッター(紙ジャケット仕様)マッド・ハッター(紙ジャケット仕様)
(2006/08/16)
チック・コリアゲイル・モラン

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不思議の国のアリスをモチーフにしたコンセプトアルバムです。ハービーハンコック、ゲイリーモーラン、エディーゴメス、ハービーメイソンなど豪華メンバーが参加していますが、ストリングスも入り、クラシックやミュージカルの曲調あり、ジャズあり、フュージュンありと総動員で物語を表現しています。総体的に聴くとプログレです。

1. Woods
2. Tweedle Dee
3. Trial
4. Humpty Dumpty
5. Prelude to Falling Alice
6. Falling Alice
7. Tweedle Dum
8. Dear Alice
9. Mad Hatter Rhapsody

リターントゥフォーエヴァーを解散させた時期のアルバムですので、ソロ作品への取り組みもかなり気合いが入っています。ジャズミュージシャンでここまで多彩な音楽性で一つのアルバムを創った人はいないのではないかと思います。かなり完成度の高いプログレ作品のようです。

バンドスタイルでも最高の演奏が収められ、チック一人による多重録音、オーケストラによる叙情詩、ハービーハンコックとのデュエット演奏。ハービーとはこの後も共作アルバムを出していきます。チックのピアノスタイルはクラシカルからジャズフュージュン、ラテンと変幻自在に活躍しています。音楽的にもかなり計算された素晴らしい内容です。この頃のチックコリアが一番面白いです。

Tweedle Dee

Humpty Dumpty

Dear Alice


[20080823]

マイ・スパニッシュ・ハート(紙ジャケット仕様)マイ・スパニッシュ・ハート(紙ジャケット仕様)
(2006/08/16)
チック・コリア

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イタリア系とスペイン系の血を引くチックコリアがスペイン旅行からインスパイアされ、自分の中に眠っているスパニッシュの血を音楽として表現してみせた名盤です。フラメンコというのは主にギターで演奏されますので、ピアノによってフラメンコを表現するというチックコリアのスタイルはかなり斬新なものでした。ある意味誰も真似出来ないチックコリアらしい作品としては最高傑作ではないでしょうか。

1. Love Castle
2. Gardens
3. Day Danse
4. My Spanish Heart
5. Night Streets
6. Hilltop
7. Sky
8. Wind Danse
9. Armando's Rhumba
10. Prelude to el Bozo
11. Bozo, Pt. 1
12. Bozo, Pt. 2
13. Bozo, Pt. 3
14. Spanish Fantasy, Pt. 1
15. Spanish Fantasy, Pt. 2
16. Spanish Fantasy, Pt. 3
17. Spanish Fantasy, Pt. 4
18. Clouds

アナログ盤では2枚組作品で、後半は組曲による壮大なスパニッシュフュージュンが展開いたします。シンセやエレクトリック楽器も使っていますが、基本はアコースティックピアノによるスパニッシュプレイだという事がこのアルバムの価値を高めています。リターントゥフォーエヴァーではエレクトリック楽器によるハードなスパニッシュアレンジがまるでハードロックのような格好良さを生んでいましたが、アコースティック楽器で表現する事によって、スパニッシュとジャズの融合というのがいかに新しい音楽なのかという事を再認識させられます。

ソロ作品ではお馴染みのスティーヴガットを始め、ナラダマイケルウォルデン、ジャンリュックポンティーというマハヴィシュヌファミリーと自分のバンドからはスタンリークラークがウッドベースで参加しています。そのアコースティック名演奏を基本としてエレクトリック楽器で色彩をちりばめているといったアレンジになっています。ジャケットも闘牛士に扮したコリアのユーモアと自身のルーツ音楽に対するオマージュが生み出した実に素晴らしい名盤に仕上がっています。

ジャズやロックには無いラテンの血潮との融合はある意味ワールドミュージックの走りだったのかもしれません。既存のポップスに飽きている人にとってはとても新鮮な作品だと思います。私も個人的には最近はこの手の音楽性の方が魅力を感じます。

Wind Danse

Night Streets

Armando's Rhumba

Spanish Fantasy


[20080823]

The LeprechaunThe Leprechaun
(1993/10/12)
Chick Corea

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リターントゥフォーエヴァー活動中に出されたソロアルバムです。ラテン、スパニッシュという新しいスタイルをものにしたチックコリアがエレクトリックフュージュンを経た流れで出された作品で、初期の頃とは違う表情を持った内容になっています。このアルバムからの活動の方が有名かもしれません。

1. Imp's Welcome
2. Lenore
3. Reverie
4. Looking at the World
5. Nite Sprite
6. Soft and Gentle
7. Pixiland Rag
8. Leprechaun's Dream, Pt. 1
9. Leprechaun's Dream, Pt. 2

スティーヴガット、アンソニージャクソンなど豪華メンバーで演奏され、シンセサイザーを駆使したフュージュンサウンドはリターントゥフォーエヴァーの流れを汲むものですが、その他にも民族音楽やポップスなど、スパニッシュだけではない、ブラジリアンなテイストもあります。ホーンセクションを使ったファンキーなアレンジなど、リターントゥフォーエヴァーではやれない事にも挑戦しています。

チックコリアが他のピアニストと違うところはスパニッシュなピアノプレイが出来るところです。そうした特徴が全面に出始めた頃のソロ作品ですので、一番チックコリアの個性を感じられる作品がここから始まります。このアルバムではスパニッシュというよりは、初期リターントゥフォーエヴァーの頃のようなブラジリアンなラテンスタイルですが、これが後にスパにっすラテンへと動き出していきます。

Lenore

Nite Sprite


[20080823]

Crystal SilenceCrystal Silence
(1994/03/29)
Gary Burton and Chick Corea

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ゲイリーバートンとのデュエット作品です。チックもゲイリーもともにスタンゲッツグループに参加していたという共通点もあり、ECMというレーベル色を代表するようなクリスタルのようなきらめきのある名盤を生み出しました。

1. Seor Mouse
2. Arise, Her Eyes
3. I'm Your Pal
4. Desert Air
5. Crystal Silence
6. Falling Grace
7. Feelings and Things
8. Children's Song
9. What Game Shall We Play Today?

リターントゥフォーエヴァーというアルバムでロマンティックなフュージュンサウンドを生み出したチックコリアがヴィブラフォン奏者のゲイリーバートンとピアノとヴィブラフォンだけで創り上げた美しいアルバムです。環境音楽のようでもありながら、風物詩を聴いているような音絵巻に仕上がっています。

初期のリターントゥフォーエヴァーとこのアルバムの成功により、チックコリアは又一つ上のステージに上り詰めました。心象風景を描いていた初期の頃のチックコリアから外の風景を描くような広がりを感じます。ゲイリーバートンとはこの後も数枚のアルバムを出しますが、このアルバムが一番美しく、又、ジャズの新しい可能性を呼び込んだ名盤でもあります。

Seor Mouse

I'm Your Pal

Crystal Silence

Children's Song


[20080822]

パリ・コンサートパリ・コンサート
(1991/03/25)
チック・コリア・サークル

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マイルスとのセッションから離れたチックコリアは自分のバンドを結成します。フリージャズの可能性を追求したサークルです。数枚のスタジオアルバムとライブアルバムを出していますが、現在入手しやすいものがこのパリスコンサートになります。

1. Nefertitti
2. Song For The Newborn
3. Duet
4. Lookout Farm - 73゜ Kalvin(Variation-3)
5. The Room - Q&A
6. No Greater Love

ウェインショーターが作曲したNefertittiはソロアルバムからの選曲となります。本格的なフリージャズであり、バンドスタイルなので、各メンバーのプレイにスポットが当てられた構成にもなっています。フリージャズといってもある程度の秩序は持っています。それは現代音楽的な解釈だったり、これまでの音楽的教養が覗いたりしているからだと思います。

逆にそれはフリージャズとしては今ひとつ爆発出来ない部分でもあります。これまでのソロ作品の流れもあって、心象風景のような内面性を浮き上がらせた作風になっています。このバンドでフリージャズにも決着を付けたチックコリアはこの後更なる成功を収めていく事になります。

Chick Corea on LEGENDS OF JAZZ


[20080821]

Song of Singing
(1990/10/25)
Chick Corea

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まだマイルスのセッションに参加しているときに出されたアルバムです。しかしチックコリアは既に次の段階を見据えており、フリージャズによる新たな可能性を模索しています。メンバーはベースのデイヴホーランド、ドラムのバリーアルトシュルによるトリオ編成です。このメンバーにアンソニーブラクストンが加わればサークルというバンドになります。

1. Toy Room
2. Ballad I
3. Rhymes
4. Flesh
5. Ballad III
6. Nefertiti

アコースティックピアノトリオというスタイルでのフリージャズですが、まだ完全なフリーにはなっておらず、前作同様現代音楽風の実験的な作風になっています。そしてとても美しい響きすら持っている作品です。アコースティック楽器での限界に挑戦するかのような、当時はかなり斬新な作品と捉えられていました。

このトリオが発展していき、すぐにサークルというバンドが結成され、完全なフリージャズに挑戦していく事になります。マイルスのバンドではやれない事をやりたかったという印象が強いです。それでも作品としてはかなりレバルの高いものだと思います。

Humpty Dumpty


[20080820]

Complete Is SessionsComplete Is Sessions
(2002/10/08)
Chick Corea

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SundanceSundance
(1998/09/01)
Chick Corea

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マイルスデイヴィスのエレクトリックセッションに招かれてからの作品になります。IsとSundanceと言うアルバムをまとめたコンプリート盤が出ています。マイルスのバンドではキースジャレットとダブルキーボードでインプロヴィゼーションを展開してました。その時のメンバーの助けも借り、ベニー・モーピン(b-cl)ウディ・ショウ(tp)ヒューバート・ロウズ(fl)デイヴ・ホランド(b)ジャック・デジョネット(ds)ホレス・アーノルド(ds)といった豪華なメンバーがそろっています。

ディスク:1
1. It
2. The Brain
3. This
4. Song Of The Wind
5. Sundance
6. The Brain (Alt. Take)
7. This (Alt Take)
8. Song Of The Wind (Alt Take)
9. Sundance (Alt. Take)
ディスク:2
1. Jamala
2. Converge
3. Is
4. Jamala
5. Converge (Alt. Take)
Sundance
1. Brain
2. Sundance
3. Converge
4. Song of the Wind

マイルスとのセッションではやれなかったフリージャズへの挑戦となった作品です。現代音楽も踏まえつつ、フリーで内省的な演奏が詰まっています。ちょうどマイルスの元を去ったハービーがやっていた音楽性に近いものもあります。

この後、ここでのセッションを元にしたフリージャズを極めるバンド、サークルを結成する事になりますので、次へのステップとなる実験的な作品ではありますが、又その後以降のチックコリアの音楽性を考えると、一番自由で野心に満ちている暴れん坊な演奏が聴ける貴重な内容になっています。若さ故の恐れの無さが生み出したアルバムでしょう。

Song Of The Wind

[20080819]

Now He Sings, Now He SobsNow He Sings, Now He Sobs
(1990/10/25)
Chick Corea

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後にウェザーリポートを結成するベースのミロスラフヴィトウス、ドラムのロイヘインズとのトリオ作品です。アコースティック楽器での演奏ですが、このアルバムで演奏されている音楽は既にフュージュンしています。それがアコースティック楽器で演奏されているから今聴いてもものすごく斬新に感じます。初期のアルバムでは一番有名なアルバムです。

1. Matrix
2. My One And Only Love
3. Now He Beats The Drum - Now He Stops
4. Bossa
5. Now He Sings - Now He Sobs
6. Steps - What Was
7. Fragments
8. Windows
9. Pannonica
10. Samba Yantra
11. I Don't Know
12. The Law Of Falling And Catching Up
13. Gemini

オリジナルアルバムよりもボーナストラックがたんまり間に入っているので、本来のアルバムとしての作品観を台無しにしている感じもします。当時ヒッピー文化と同様にチックも東洋思想に傾倒しており、その影響でこの作品では内向的な部分の表現をしています。しかしそれは外に開かれたサウンドとなってまるでプログレのような演奏になっています。

ピアノトリオなのに後に生まれるフュージュンのような構成にもなっています。チックのピアノもまるでシンセでも弾いているようなニュアンスがあります。発信地はジャズではありますが、このアルバムをジャズアルバムだと思って聴くと仰天してしまう事になります。それだけ新しい感性と試みが爆発している作品です。初期のチックコリアの最高傑作アルバムです。ここからフュージュンを感じ取れる耳を持っている人には興奮の坩堝と化す名盤です。

Matrix

Now He Beats The Drum - Now He Stops

Now He Sings - Now He Sobs


[20080818]

Inner SpaceInner Space
(1990/10/25)
Chick Corea

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内宇宙、心象表現を試みたセカンドアルバムです。前作同様、ハービーハンコックのように管楽器の編成に工夫を加え、新しいスタイルのジャズを生み出そうとしています。この新しいボイシングの響きが後のフュージュンサウンドへと変化していく事になるのです。

1. Straight up and Down
2. Litha
3. Inner Space
4. Windows
5. Guijira
6. Trio for Flute, Bassoon and Piano

当時はまだエレクトリックジャズの時代の前のモードジャズの時代です。マイルスは和音を弾く事を禁止したりしてモードジャズの可能性を追求していましたが、その門下生のハービーハンコックは、そこから更に発展した解釈での和音を構築して名作を連発していました。チックはその音楽性に敏感に反応していた事がこの作品からも伝わります。

音楽の完成度もかなり高く、将来を期待出来るピアニストでしたので、マイルスにも注目されていたのでしょう。しかし世界的にはまだまだ無名のピアニストでした。そんな無名時代のアルバムもファンとしてはコレクトしておきたいところです。既に新人離れした豊かな音色はその後の成功を知っているファンでも満足出来るものです。

Straight up and Down

Windows


[20080817]

Tones for Joan's Bones/Mountain in the CloudsTones for Joan's Bones/Mountain in the Clouds
(1999/06/22)
Chick Corea & Miroslav Vitous

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ここからはピアニストに焦点を当ててみます。後にエレクトリックマイルスに招聘されるチックコリアです。その前はブルー・ミッチェル、ハービー・マン、モンゴ・サンタマリアらとの共演しており、その頃このファーストソロアルバムを出しています。このCDはなぜかミロウスラスヴィトウスのアルバムとのカップリングで出されています。コリアのジャケットがサイケデリックなデザインになっているのが面白いです。

1. Litha
2. This Is New
3. Tones for Joan's Bones
4. Straight up and Down

この頃のコリアの音楽性はハービーハンコックの処女航海のようなファンキージャズから脱却したした時のような音楽をやっています。恐らくこの作品を聴いたマイルスに気に入られたのだと思われます。ファーストアルバムにしてスタンダードジャズではない音楽をやっています。

どんなに若手のミュージシャンでも、その非凡な才能を見抜く千里眼がマイルスにはあったのです。ここではハービーハンコックのようなアレンジをとっていますが、ピアノプレイはハービーとは違うコリア独特のタッチがあります。そしてハービーと同じように、新しい何かを生み出してくれそうな予感も感じられる作品です。

Straight up and Down


[20080817]

Magic TouchMagic Touch
(1990/10/25)
Stanley Jordan

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Standards, Vol. 1Standards, Vol. 1
(1990/10/25)
Stanley Jordan

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Dreams of PeaceDreams of Peace
(2003/06/24)
Stanley Jordan

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ジャズギター、いやギター奏法の革新者として彗星のように登場したのがこのスタンリージョーダンです。ライトハンド奏法と言うのは既にヴァンへイレンが一般化していましたが、タッピングというこれ又両手でフィンガリングする奏法を持って一人二重奏を可能にしました。

弾き方としてはギターをキーボードのように弾くのです。弦高を高めに張ったギターで、ギターを鍵盤のように自分に向けて右手、左手両方でフレットを押さえて発音させるのがツーハンデッドタッピングです。つまりピアノのようにメロディーと伴奏を同時に演奏出来るのです。

音楽が分からない人にとっては、多重録音すれば一緒じゃないかという意見もありました。しかしタッピングによる音色は独特の心地よさがあり、この奏法でしか得られない音色になるのです。ただこの奏法を継承している人はおりません。ですから彼一人のテクニックともいえます。やっている音楽はビートルズなどのお馴染みのポップスをジャズ風にアレンジした音楽をやっています。分かりやすい音楽の方がやっている事の凄さを理解しやすいと言う目論み出しょう。

兎も角、CDを聴いただけではあまりにもナチュラルで凄さが分からないと想いますので、youtube動画を見ていただき、その卓越したテクニックに驚嘆していただきたいと想います。はっきり言ってこれ以降ギターの新しい奏法は生まれておりませんので、これ以降に出てきたギタリストは既成のスタイルを模倣しているに過ぎません。特に90年代以降のギタリストは無個性の時代に入ります。それはスタンリージョーダンのような個性的なギタリストが過小評価されていた傾向から始まっていました。生身の人間が弾く楽器はもっと人間臭くていいと想います。みんながセッションギタリストのようでは何の面白みもありません。

Eleanor Rigby

Over the Rainbow

Stairway to Heaven

all the children

The Lady in my life


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