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[20090430]

SavageSavage
(2005/11/11)
Eurythmics

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サヴェイジ~スペシャル・エディションサヴェイジ~スペシャル・エディション
(2006/02/08)
ユーリズミックス

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アンレノックスの熱を持った歌は継続しながらもシンセやサンプリングを全編に使いまくっている作品です。シンセポップ路線に戻りながらも初期の頃用なテクノはしておりません。サントラ1984で大胆に使っていたサンプリングを活用するようになったという事でしょう。生音に近い使い方ではなく、はっきりとサンプリングと分かるような使い方をあえてしています。

1. Beethoven (I Love To Listen To)
2. I've Got A Lover (Back In Japan)
3. Do You Want To Break Up?
4. You Have Placed A Chill In My Heart
5. Shame
6. Savage
7. I Need A Man
8. Put The Blame On Me
9. Heaven
10. Wide Eyed Girl
11. I Need You
12. Brand New Day
13. Beethoven (Extended Philharmonic Version) (Bonus Track)
14. Shame (Dance Mix) (Bonus Track)
15. I Need A Man (Macho Mix) (Bonus Track)
16. I Need You (Live) (Previously Unreleased Bonus Track)
17. Come Together (Previously Unreleased Bonus Track)

アンレノックスの肉感的な歌とデイヴスチュアートの無機質なテクノロジーが均等に融合した結果といって良いかもしれません。前作ほどポップではありませんし、野蛮という意味のタイトルからすると確かにサンプリングはラフな使い方をすると野蛮な音かもしれません。I Need A Manではアメリカンスワンプロックしていますし、ギターもサンプリングして不自然なノイズカットが印象的です。

当時流行っていたサンプラーを使ったユーリズミックス風の新しい方向性を打ち出しているのかもしれません。しかし、このスタイルは続きませんので途中で飽きてしまったのかもしれません。エレクトリックポップしていてもアグレッシヴな印象を全体から受けます。ジャケットもどこか挑戦的です。こうした80年代を席巻したサウンドは90年代には引き継がれませんので、ユーリズミックスの快進撃もこの辺りから失速していく事になります。

Beethoven

I've Got A Lover

Do You Want To Break Up?


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[20090430]

RevengeRevenge
(1990/10/25)
Eurythmics

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リヴェンジ~スペシャル・エディションリヴェンジ~スペシャル・エディション
(2006/02/08)
ユーリズミックス

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前作以上に生音が多くなっており、生オーケストラも入っています。録音はドイツのコニープランクのスタジオを使っており、ファースト以来の付き合いのようです。シングルヒットしそうな曲ばかりで、かなりポップになっています。これで又新しいファンを獲得したようです。デイヴスチュアートの策士的な手腕が冴え渡っています。

1. Missionary Man
2. Thorn in My Side
3. When Tomorrow Comes
4. Last Time
5. Miracle of Love
6. Let's Go
7. Take Your Pain Away
8. Little of You
9. In This Town
10. I Remember You

オープニングのMissionary Manのイントロはブルースハープという泥臭い音から入るという斬新さです。曲もアメリカンな感じでターゲットはアメリカのMTV視聴者という事になるでしょうか。Thorn in My Sideはシングルヒットしましたが、こちらは80年代のイギリスらしいポップな曲です。売れる方程式を持った曲ですね。When Tomorrow Comesもシングルヒットし、Miracle of Loveも美しいアニーの声を活かした曲でシングルヒットしました。

シングル向けの曲が満載で、脱テクノが成功していると思います。シンセポップな部分もしっかりあるのでユーリズミックスのパブリックイメージは保たれています。ダイナミックでパワフルなアレンジがあるのでヒット曲性の曲でもすっきりと聴き通せます。アニーの歌には独特の力がありますので、これは大きな武器です。いかにも80年代な音ですが、生音を活かしている事で古くさくは感じません。

Missionary Man

Thorn in My Side

When Tomorrow Comes


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[20090430]

Be Yourself TonightBe Yourself Tonight
(2005/11/11)
Eurythmics

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Be Yourself TonightBe Yourself Tonight
(1999/02/01)
Eurythmics

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サントラ1984があまりにもテクノしていた反動なのか、ソウルミュージックを大胆に取り入れた作品が突如登場。一番ユーリズミックスらしくないアルバムかもしれませんが、私はテクノ時代のユーリズミックスはあまり好きではなかったので、このアルバムが一番好きです。元々ソウルファンクグループのツーリストにいた2人ではありますが、スタイルカウンシルやコステロがソウルミュージックに敬意を払った作品で成功していたのが影響していたとも思われます。

1. Would I Lie To You
2. There Must Be An Angel (Playing With My Heart)
3. I Love You Like A Ball & Chain
4. Sisters Are Doing It For Themselves
5. Conditioned Soul
6. Adrian
7. It's Alright (Baby's Coming Back)
8. Here Comes That Sinking Feeling
9. Better To Have Lost In Love (Than Never To Have Loved At All)
10. Grown Up Girls (Bonus Track)
11. Tous Les Garons Et Les (Bonus Track)
12. Sisters Are Doin It For Themselves (ET Mix) (Bonus Track)
13. Would I Lie To You? (ET Mix) (Bonus Track)
14. Conditioned Soul (Live) (Bonus Track)
15. Hello I Love You (Previously Unreleased Bonus Track)

タイトルのBe Yourself Tonightはテクノ系のデイヴからソウル系のアンレノックスに対する配慮のような意味合いがあり、デイヴも80年代に適応出来るすばらしソウルミュージックをアンの為に書き上げています。シングルヒットしたWould I Lie To Youで私はやられました。リズム&ブルースのジャンプアップナンバーに仕上がったこの曲はピンポイントで私のお気に入りとなりました。この1曲でユーリズミックスを応援したくなったのです。

シンセポップなアレンジの曲も沢山ありますが、全曲アニーレノックスのソウルフルな他を活かした人間味溢れる曲ばかりになっています。シングルカットもされたThere Must Be An Angelは後半でスティーヴィーワンダーのハーモニカがフューチャーされています。良くテレビのバックでも使われる曲です。Sisters Are Doing It For Themselvesではアニーが大好きなアレサフランクリンとのデュエットが実現しています。バックの演奏はハートブレイカーズが担当しています。

Adrianではエルビスコステロともデュエットしています。豪華ゲスト陣を招いてイメージチェンジを果たしたユーリズミックスはここから脱テクノして、シンセポップではありますが、アニーレノックスの歌唱力の可能性を広げる方向性へと向かっていきます。デイヴもシンセよりもギターを弾く割合が多くなっていきます。一番ユーリズミックスらしくない作品ですが、私にとっては最高傑作の名盤だという思いがあります。

Would I Lie To You
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[20090429]

1984 (For the Love of Big Brother)1984 (For the Love of Big Brother)
(2005/07/19)
Eurythmics

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1984 (For the Love of Big Brother)1984 (For the Love of Big Brother)
(1998/09/22)
Eurythmics

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映画1984のサントラ盤です。デヴィッドボウイもダイヤモンドの犬で題材とした、小説19841の映画化にあたりユーリズミックスが音楽を担当する事になりました。近未来の話なのですが、実際の1984年はそれほど近未来になっていませんでした。映画もダイヤモンドの犬で受けたイメージとは違っており、ちょっと拍子抜けとなりました。

1. I Did It Just the Same
2. Sex Crime (1984)
3. For the Love of Big Brother
4. Winston's Diary
5. Greeting's from a Dead Man
6. Julia
7. Doubleplusgood
8. Ministry of Love
9. Room 101

サントラという事もあってインスト部分が大半のため、おもいっきりテクノしまくっています。彼らもかなり力の入った作品に仕上げていますが、たっぷり創った割には実際に映画には少ししか使われておらず、ユーリズミックス側と映画製作者との間に遺恨を残した作品としてファンには記憶されています。

映画なんか関係ないやとばかりにオリジナル作品のような扱いでリリースされています。Sex Crimeがシングルカットされ、彼等がカルトな方向へ向かっていくような印象を受けました。アニーの歌がフレーズ的に並べられているだけなのでポップなユーリズミックスが後退したような印象になりました。私はテクノ時代の彼等はあまり好きではなかったので、もう聴く事も無いなと思っていたら次回作ではその予想も裏切られる事になります。

I Did It Just the Same

Sex Crime

For the Love of Big Brother


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[20090429]

TouchTouch
(2005/11/08)
Eurythmics

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前作の延長線上にあり、より英国的で、アンレノックスの歌唱力を更に活かした内容になっています。ヒットした前作と同じ方程式で創られているのもあって、この作品も売れました。無機質だった前作に比べると多少人間味のある歌い方になっています。ここにユーリズミックスの将来に向けての可能性が見えたような気になります。

1. Here comes the rain again
2. Regrets
3. Right by your side
4. Cool blue
5. Who's that girl
6. First cut
7. Aqua
8. No fear no hate no pain (no broken hearts)
9. Paint a rumour

チョッパー気味のベース音にシモンズのシンセドラムなど、いかにも80年代なサウンドでありますが、アンレノックスの個性の印象の方が上回っていますので古くささは感じません。Right by your sideではカリプソな曲にも挑戦しています。本当はテクノよりもソウルフルな歌を歌いたいアンの趣向性が感じ取れます。この後脱テクノをするユーリズミックスと日本のドリカムの共通点というのを感じていたのは私だけでしょうか。どちらもアレサフランクリンが好きで、マニュピュレーターのような男がバックについているという点で当時から私は同一視していた所があります。

Here comes the rain againやWho's that girlといったシングルヒットは、前作のイメージを残しながらもより歌唱力を必要とする創りになって、デイヴの主導権が徐々に移行している事を感じさせます。名前を売る為の手段としてテクノというスタイルを拝借していた所がありますので、売れてきたら本来の実力を徐々に出し始めた作品になっています。そういう意味では前作よりも作品としては出来がいいです。

Here comes the rain again

Right by your side

Who's that girl


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[20090429]

Sweet Dreams (Are Made of This)Sweet Dreams (Are Made of This)
(2005/11/11)
Eurythmics

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スイート・ドリームス~スペシャル・エディションスイート・ドリームス~スペシャル・エディション
(2006/02/08)
ユーリズミックス

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方向性が定まって、現在のシンセポップと呼ばれるサウンドの原型が確立され、ユーリズミックスの名前を知らしめた大ヒット作です。テクノポップはイギリスではニューロマンティックなどにも吸収され、よりシンセポップなスタイルになっていきます。その手法とまるでボウイのようなアンレノックスの歌い方がはまり、MTVの活用もあり、世界的にもブレイクしました。

1. Love Is A Stranger
2. I've Got An Angel
3. Wrap It Up
4. I Could Give You (A Mirror)
5. The Walk
6. Sweet Dreams [Are Made Of This]
7. Jennifer
8. This Is The House
9. Somebody Told Me
10. This City Never Sleeps
11. Home Is Where The Heart Is (BONUS TRACK)
12. Monkey Monkey (BONUS TRACK)
13. Baby’s Gone Blue (BONUS TRACK)
14. Sweet (BONUS TRACK)
15. Dreams [Hot Remix] (BONUS TRACK)
16. Love Is A Stranger [Coldcut Remix] (BONUS TRACK)
17. Satellite Of Love  (BONUS TRACK)

タイトル曲Sweet Dreamsが大ヒット、無機質なサウンドに男性の声域で歌うアンレノックスは髪をスポーツカットくらいまで短くして、PVでは男装して中性的なイメージとサウンドが見事に絡み合った戦略で茶の間にも分かり易い存在感をアピールしました。まだアナログなシンセサウンドですが、YMOでテクノに慣れている日本でも大受けしました。

パンクやニューウェイヴ、ポストパンクがヒットチャートを賑わしている中、ユーリズミックスのサウンドは異質な感じでしたが、ポップで分かり易い旋律はヒットにストレートに結びつきました。後にブームとなるユーロビートな部分もあり、テクノを流しているディスコでも良くかかりました。ニューロマンティックの影響もありますが、シンセを多用するバンドがこれに多く続いていきます。

Love Is A Stranger

I've Got An Angel

Wrap It Up


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[20090429]

In the GardenIn the Garden
(2003/01/21)
Eurythmics

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イン・ザ・ガーデン~スペシャル・エディションイン・ザ・ガーデン~スペシャル・エディション
(2006/02/08)
ユーリズミックス

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シンセポップの先駆けとなるのがこのユーリズミックスです。当時はテクノポップという言葉がありましたが、それは日本だけの名称で、海外ではテクノ、そしてポップな曲はシンセポップと呼ぶようになります。ツーリストというソウルファンクバンドにいたアニーレノックスとデイヴスチュアートの男女デュオによるユニットになります。ソウルファンクももう少し頑張っていればブームが来るのですが、当時はパンクかテクノかという時代だったので、2人はテクノの世界で成功する試みに挑戦します。

1. English Summer
2. Belinda
3. Take Me To Your Heart
4. She's Invisible Now
5. Your Time Will Come
6. Caveman Head
7. Never Gonna Cry Again
8. All The Young (People of Today)
9. Sing-Sing
10. Revenge

このファーストアルバムはドイツのコニープランクがプロデュースしており、録音もドイツで行われています。ホルガーシューカイをはじめとするCANのメンバーもバックで参加しています。まだブレイクする前の作品で、ドイツの前衛エレクトロニクスといった雰囲気で、デヴィッドボウイのロウ辺りに近いサウンドになっています。

ツーリストではソウルフルな歌を聴かせていたアンレノックスでしたが、テクノというコンセプトに合わせて無表情な歌い方になっています。この後のヒット作を連発する頃に比べると、この前衛的な創りはかなり貴重な作品になっていると思います。彼らも又ボウイズチルドレンなのでしょう。

Take Me To Your Heart

Caveman Head

Never Gonna Cry Again


[20090428]

The Big IdeaThe Big Idea
(1990/05/24)
Dave Stewart & Barbara Gaskin

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Up From the DarkUp From the Dark
(1990/10/25)
Dave Stewart & Barbara Gaskin

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80年代に戻ってシンセポップを紹介していきます。テクノと呼ぶには歌がしっかりとあって、ポップスと呼ぶにはテクノしているスタイルをシンセポップと呼ぶようになります。その中でも一番おしゃれだったのがこのスチュアート&ガスキンになります。男と女のデュオというのユーリズミックスが定番化させましたが、ユニットという形式で呼ばれるようになったのはこの辺りからです。

日本でもディップインザプールなどに影響を与え、現在に至る男女ユニットの先駆けとなりました。デイヴスチュワートはユーリズミックスのデイヴとは名前は同じでも別人です。こちらのデイヴはエッグやギルガメッシュなどのカンタベリー系のバンドにいたフュージュンプログレ系のキーボード奏者です。かれがバーバラガスキンに歌を歌ってもらったシングルがヒットした為にユニットを組んでアルバムまで出しました。

ポップな曲にプログレなシンセアレンジが心地良く、カバー曲などもシンセポップに仕上げてヒットさせました。玄人受けする為に大きなヒットには至りませんでしたが、日本の男女ユニットには大きな影響を与えて多くのフォロアーを生んでいます。残念ながら現在はオリジナルアルバムを揃えるのは困難な状態のようですので、全てのアルバムを紹介せずユニットとして紹介いたします。

Its My Party

i'm in a different world


[20090427]

KitschKitsch
(2000/10/17)
Heavy Metal Kids

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KitschKitsch
(2002/11/15)
Heavy Metal Kids

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ヘヴィーメタルキッズのラストアルバムにして最高傑作の大名盤です。セカンドアルバムリリース後空中分解状態だったキッズですが、何とか盛り返してこの作品のリリースにこぎつけました。キーボードのダニーペイロネルがUFOに加入する為に脱退、代わりに入ったジョンシンクレアのキーボード、特にシンセの割合が多くなってポップで痛快な作品に仕上がっています。

1. Overture
2. Chelsea Kids
3. From Heaven to Hell and Back Again
4. Cry for Me
5. She's No Angel
6. Jackie the Lad
7. Docking In
8. Squalliday Inn

レコード会社をRAKに移籍して、そこのオーナーであるミッキーモストがプロデュース、ジャケットがヒプノシスという力の入れようです。ミッキーのミキシングはさすがで、これまでの作品とは違って、一つ一つの楽器、ボーカルの輪郭が明確で、メリハリが効いています。Overtureではシンセによるオーケストレーションの幕開けで、シンフォニックロックのようで、ギターのソロも計算され、フェイズアウトサウンドなどクィーンのようです。曲は全曲存在感があり、イギリス的なポップさはブリットポップとも呼べます。総体していかがわしいくらいのグラムロックに仕上がっています。

ゲイリーホルトンの歌もこれまでで一番艶やかです。Chelsea Kids、She's No Angelと日本でもシングルヒットし、イギリスでも大ヒットしましたが、その時にはバンドは既に解散しており、この路線をもっと押し進めていればもっと一般の人でも名前を覚えてくれるくらいのバンドになっていたに違いありませんが、惜しくもほとんど忘れ去られているようなバンドになってしまいました。

Jackie the Ladのようなヴォードヴィル的な曲もブリットポップにはつきもので、Cry for Meでのつばがたまりまくったゲイリーの歌は最高です。Squalliday Innのような痛快なロックンロールはグラムな楽しさがあります。基本はキーボードを中心にして、ギターは装飾的なアレンジになっています。アルバム全体がミラクルに楽しく、淫美できらびやかなグラムロックの名盤になっています。この後ゲイリーは亡くなってしまいますが、残されたメンバーで再結成し、アルバムも出しています。初期の頃のキッズに戻った音になっていますが、私はゲイリーホルトンがいたここまでのヘヴィーメタルキッズでなければいけません。CDで再発されたオリジナルアルバム3枚は絶対的な必需品です。特にこのアルバムは私のフェヴァリットNo1です。

Chelsea Kids
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[20090426]

Anvil ChorusAnvil Chorus
(2009/03/17)
Heavy Metal Kids

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アンヴィル・コーラスアンヴィル・コーラス
(2009/02/18)
ヘヴィ・メタル・キッズ

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Heavy Metal KidsのHeavy Metalを取ってKidsとして出されたセカンドアルバムです。Heavy Metal Kids名義で出されているバージョンもあります。ファーストアルバム、サードアルバムはグラムロックしているのですが、このセカンドアルバムはどちらかというとアメリカンハードロックしています。KISSファン好みの音だと思います。

1. Hard At The Top
2. You Got Me Rollin'
3. On The Street
4. Situations Outta Control
5. Blue Eyed Boy
6. Old Time Boogie
7. The Turk (An'wot'e Smokes)
8. Crisis
9. The Cops Are Coming
10. The Big Fire
11. The Cops Are Coming (Live)
12. Ain't Nuthin' But A House Party (Live)

私が一番ハードロックバンドらしいバンドだと思っているのはUFOで、Situations Outta Controlのようなバラードを聴いているとUFOのバラード曲を連想してしまいます。UFOのフィルモグも口の中につばをいっぱい溜めて歌うので大好きなのですが、このバンドとの共通点がこのアルバムから読み取る事が出来ます。恐らくUFOの方が真似していると思われます。

メロディアスなハードロックという事でグラムロックそのものなのですが、かなりハードロック的なラフなミキシングがなされています。そういう意味ではファーストアルバムと同じ創りで、サードアルバムだけが別物になっています。コーラスを入れたりとバンド全体を使ったアレンジが飽きさせません。日本人好みのハードロックだと思うのですが、なぜ当時からブレイクしなかったのか疑問です。私は当時から大好きでした。ヘヴィメタじゃない所が実に良い。

Blue Eyed Boy


[20090426]

Heavy Metal KidsHeavy Metal Kids
(2009/03/17)
Heavy Metal Kids

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少し70年代に戻ってHeavy Metal Kidsを紹介いたします。当時から私の大好きなバンドなのですが、このたびCD化、恐らく初めてのCD化となりましたので、それを記念して急遽紹介いたします。Heavy Metal Kidsというバンド名ですが、サウンドはヘヴィメタではありません。分かり易く言うとグラムロックです。もうグラムロックが下火になり始めた頃に出てきたバンドだったのでグラムロックという触れ込みではなかったのですが、グラムロック特有のポップできらびやかなロックンロール満載です。

1. Hangin' On
2. Ain't It Hard
3. It's The Same
4. Run Around Eyes
5. We Gotta Go
6. Always Plenty Of Women
7. Nature Of My Game
8. Kind Woman
9. Rock N Roll Man
10. We Gotta Go (Reprise)
11. It's The Same (Live)[Bonus Track]

リードボーカルのゲイリーホルトンはロンドン出身なのですが、コックニー訛のような発音と口の中につばがたまったような歌い方が私は大好きで、一番売れたサードアルバムは持っていたのですが、ファーストとセカンドアルバムは70年代後半には既にレコード店では探せない状態になっており、CD化もされていなかったのでずーと入手出来なかった作品が一挙にCD化されて歓喜している次第です。しかも注文してから最初の在庫を取得出来ずに手元に届くまでにかなり待たされました。それだけ注文が入っていると事でしょう。

ゲイリーは現在は亡くなっているのですが、最近残されたメンバーが再結成していた功績が認められてのオリジナルアルバムのCD化となったのだと思います。既にこのファーストアルバムではシンセを使ったアレンジもされていて、ポップでキャッチーなロックンロールが聴けます。グラムロックのロックンロール特有の楽しさ、例えばKISSのようなロックが好きな人にはたまらないはずです。

驚いたのはRun Around Eyesではレゲエをやっている事です。最初から結構器用なバンドだったようです。まだラフなハードロックバンドといった録音状態ではありますが、70年代の古き良きロックを知るには相応しいバンドだと思います。現在ではほとんど名前が知られていなかったバンドだけに、これを機会にファンが増えてくれる事を期待いたします。私にはピンポイントでハマってしまうツボに入ってしまう御馳走ハードロックです。

It's The Same

Rock N Roll Man


[20090426]

ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾンノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン
(2009/02/25)
U2

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ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン-Box Edition(DVD付)ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾン-Box Edition(DVD付)
(2009/03/18)
U2

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今年の2月に発売されたばかりの最新作になります。プロデュースいつものイーノとラノア、リリーホワイトになっています。このタッグはもう不動のものになっているのかもしれません。前作からは5年ぶりとなるので、まずはまだ現役だある事が確認出来ました。サウンド的にはバンドスタイルサウンドなのですが、少し変化が感じられます。曲自体は地味に感じるような曲ばかりでシングル向けの曲が無く、そしてデジタルっぽさはありませんが、バンドサウンド以外の付加音が増えています。

1. No Line On The Horizon
2. Magnificent
3. Moment of Surrender
4. Unknown Caller
5. I'll Go Crazy If I Don't Go Crazy Tonight
6. Get On Your Boots
7. Stand Up Comedy
8. Fez - Being Born
9. White As Snow
10. Breathe
11. Cedars Of Lebanon

テーマは2009年型のロックンロールということで、疾走感はありますが、決してストレートなロックンロールにはなっていません。これまではどのアルバムにも胸のすくような良い曲が入っていましたが、このアルバムにはそんな感心するような名曲は入っていません。ですから地味に感じてしまうのです。何か新しい事をやろうとしている予感はありますが、はっきりとした形にはなっていないようです。

イーノはこの作品が出る前にデヴィッドバーンとの共演を実現していますが、そこでも地味な自分ならではの音楽を創っていました。その延長線上にあるのでしょうか。ここまでビッグになりながらも新しい事に挑戦しようとしている姿勢は評価出来ますが、もう少し練り上げてもよかったのかなとも思います。次回作に期待したいものですが、次はいつ出る事やら。

No Line On The Horizon

Magnificent

Moment of Surrender


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[20090426]

How to Dismantle an Atomic BombHow to Dismantle an Atomic Bomb
(2004/11/23)
U2

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ブライアンイーノ、ダニエルラノア、スティーヴリリーホワイトのいつものプロデューサ陣に加えてクリストーマスなども参加している作品で、前作の延長線上のバンドスタイルサウンドになっていますが、前作よりも力強さが増してパワフルな作品に仕上がっています。

1. Vertigo
2. Miracle Drug
3. Sometimes You Can't Make It on Your Own
4. Love and Peace or Else
5. City of Blinding Lights
6. All Because of You
7. Man and a Woman
8. Crumbs from Your Table
9. One Step Closer
10. Original of the Species
11. Yahweh

ボノはアフリカの何とか大使に任命されたりしていますが、実際どれほど貢献しているのかは分かりません。それよりもファンは新作が聴きたい訳ですが、前作からは4年ぶりの作品となりました。ビッグネームになると時間をかけるようになってしまいますが、時間をかけただけの作品にはなっていると思います。ほとんどいつものサウンドなのですが、曲の表現力などは成長していると思います。

ボノの歌もパワフルだったり、優しかったり、ファルセットを使っても安定した音階を保っていたり、バンド全体の演奏力も上がった上での無駄の無い演奏になっています。これまでしっかりとU2ならではのサウンドを確立してきてるので、流行などに左右されない自分達のやるべき音が分かっているぶれない芯が通ったサウンドになっています。バンド全体としても気持ちよく演奏しているのがストレートに伝わって来る素晴らしい内容だと思います。

Vertigo

Miracle Drug

Sometimes You Can't Make It on Your Own


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[20090425]

All That You Can't Leave Behind [12 inch Analog]All That You Can't Leave Behind [12 inch Analog]
(2000/10/30)
U2

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2000年に突入したU2は脱デジタルロック路線に向かっていきます。ポップマートツアーの最中にバンドだけでリハーサルをしていた所を覗きにきたハウイーBが、下手にサウンドメイキングするよりもバンドスタイルでレコードを出した方が良いとアドバイスしたのがきっかけでこのアルバムが誕生しました。

1. Beautiful Day
2. Stuck in a Moment You Can't Get Out Of
3. Elevation
4. Walk On
5. Kite
6. In a Little While
7. Wild Honey
8. Peace on Earth
9. When I Look at the World
10. New York
11. Grace

バンドスタイルに戻る事は原点回帰ではなく、無駄な力が抜けた、デジタルロック体験を通過したからこそ生まれた新たなU2の進むべき道を照らしたサウンドになっています。このスタイルを創りだすのに選ばれたプロデューサーは気心が知れたイーノ、ダニエルラノア、そしてスティーブリリーホワイトも加わっています。とても力が抜けていながらも力強いBeautiful Day、優しいポップソングStuck in a Moment You Can't Get Out Ofからデジタルロック的な手法が残るElevationのよう名曲もありますが、あくまでもギミック無しのバンドサウンドが中心になっています。

ファズギターに緩いフィルターをかけたサウンドも登場します。あくまでもバンドサウンドが中心ではありますが、それだけでは終わらせないのがブライアンイーノです。デジタルなイメージは払拭していますが、サウンドトリートメントはしっかりやっています。自らを偶像化したデジタルロック時代から比べるとかなりリラックスしています。虚栄のようなサウンドギミック無しの素直なまでのU2がここにいます。

Beautiful Day

Stuck in a Moment You Can't Get Out Of

Elevation


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[20090425]

PopPop
(1997/03/04)
U2

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デジタルロック3部作として、その締めくくりを飾るに相応しい、とうとう行き着く所までいってしまったアルバム、その名も彼らが今まで忌み嫌っていた言葉POPになっています。ステージではPOP MARTと銘打ったZOOROPAのような映像と音楽による視覚と聴覚を刺激するステージを展開、益々巨大化していくロックマネージメントを自ら行っていきます。プロデュースでは今回はイーノでは無く、当時の時の人Howie BとSteve Osborneを使い分け、フラッドも前作から引き継いで担当しています。

1. Discothque
2. Do You Feel Loved
3. Mofo
4. If God Will Send His Angels
5. Staring at the Sun
6. Last Night on Earth
7. Gone
8. Miami
9. Playboy Mansion
10. If You Wear That Velvet Dress
11. Please
12. Wake up Dead Man

彼らが毛嫌いしていたディスコミュージックからタイトルを付けたDiscothqueなど、最初から軟弱路線のU2全開に圧倒されます。ここまで徹底してやられると心地良さすら覚えます。デジタル3部作となったアルバムはどれも新しいU2を打ち出しながらも、U2にしか出来ない素晴らしい曲が満載でした。そしてその極めつけがこのアルバムです。ギターの音もシンセもしくはサンプリングしているのではないかとさえ思える音になっています。DTM環境にはデジタルディストーションというエフェクターがありますが、それだけを使ってもこの音は創れません。どうやってこのギター音を創り出しているのか、こうした音作りでの悩みはビートルズの時代からあるミュージシャンならではの楽しみですが、ここがそのピークでした、その後音創りに悩んでしまうような音を出すミュージシャンが現れなくなっていきます。それは音楽にとって、ロックにとって死を意味する停滞の時代が現在なのです。

そういう意味でこの作品は実にロック的な作品なのです。それまで誰も聴いた事が無いような音を大音量で放出する。それは初めてディストーションギターをかき鳴らしたクラプトンの時代からロックのアイデンティティーとなっていました。それが失われた現在は本当にロックが死に絶えている時代なのです。U2の軟弱路線と書きましたが、音楽的には硬派なロック精神に基づいて制作された作品なのです。

楽曲的には相変わらず良い曲を創っています。しかし、それも実験的な作業の先に生まれた偶然の産物から生まれているのです。最初からゴールが見えない、どういう音に仕上がるのか完成してみないと分からないというのはミュージシャンに取って最高の楽しみだと思います。即興音楽の意義もそこにあります。その即興性に近い形で創られているこれまでの作品はジャズ的な作品と形容しても良いくらいです。デジタル時代のU2を私は大いに支持いたします。

Discothque

Do You Feel Loved

Mofo


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[20090425]

ZOOROPAZOOROPA
(2006/11/08)
U2

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ZOOROPAZOOROPA
(1993/07/05)
U2

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前作アクトンベイビーを引っさげて行われたアメリカツアーはZOO-TVツアーと銘打って、巨大にスクリーンにデジタル処理された映像を流し、映像と音楽を融合させた巨大なステージでした。そのセットをヨーロッパツアーにも持ち込んでZooropaと銘打ちました。そのZooropaをアルバムタイトルに使った作品で、前作以上にデジタルロック、ダンサブルなビートになっています。プロデュースはイーノとフラッド、そしてエッジが担当。ラノアは自分のアルバム制作の為に外れていました。

1. Zooropa
2. Babyface
3. Numb
4. Lemon
5. Stay (Faraway, So Close!)
6. Daddy's Gonna Pay for Your Crashed Car
7. Some Days Are Better Than Others
8. First Time
9. Dirty Day
10. Wanderer

前作以上にセクシャルで妖しいくらいのエモーションを振りまいています。硬派だったU2がこれまで忌み嫌っていた軟弱なダンスミュージックを逆手に取るように自分達の武器としています。硬派なU2には興味ありませんでしたし、テクノ系の音に興味があった当時の私はこれらの新しいU2サウンドは大歓迎でした。あくまでもロックのスタンスでサンプラーなどを駆使してオリジナルを創っていた私にとってはとてもためになる手本となりました。思いっきりブレイクビーツしているDaddy's Gonna Pay for Your Crashed Carは圧巻です。

曲創りはいつもながらしっかりしていて、Babyfaceのような名曲も全体のイメージの中でやっています。Lemonのようなファルセットボイスによるダンスミュージックにはバイセクシャルな妖しさを感じます。Wandererではカントリーシンガーの巨匠、ジョニーキャッシュとコラボレートしています。デジタルの鎧を脱がしても通用する曲を創っているとこはさすがです。肥大化していく欲望の世界をあざ笑うかのような、行く所までいってしまう思いっきりの良さが中途半端にならずに素晴らしい作品に仕上げていると思います。

Zooropa

Babyface

Numb


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[20090425]

アクトン・ベイビーアクトン・ベイビー
(2006/11/08)
U2

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Achtung BabyAchtung Baby
(1991/11/19)
U2

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90年代に入ったU2はデジタルロックの時代へと突入していきます。ジーザスジョーンズなどの若手がバンド形式の中にもデジタルな音源を持ち込みました。それに呼応したのか、イーノとダニエルラノアもデジタルなサウンドメイキングに挑戦しています。前作ヨシュアトゥリーの大成功をもってアメリカや世界中を制圧していったU2に待っていたのは地元アイルランドでは味わえない悦楽の日々でした。酒に女にドラッグ、想像以上の成功がもたらした快楽。それらを体験してきた彼らが創りだした新作はそんな自分達を偶像化するかのごときデジタルな別物の自分達のキャラクターを違う角度から操るような、たとえばジギーとなったデヴィッドボウイのように創られたキャラクターによる映画的なメッセージの発し方でした。

1. Zoo Station
2. Even Better Than the Real Thing
3. One
4. Until the End of the World
5. Who's Gonna Ride Your Wild Horses
6. So Cruel
7. Fly
8. Mysterious Ways
9. Tryin' to Throw Your Arms Around the World
10. Ultra Violet (Light My Way)
11. Acrobat
12. Love Is Blindness

出だしのZoo Stationからフィルタリングされたギター音から、これまでのU2サウンドとは違う事が予想出来ます。巷ではハウスやブレイクビーツのようなサンプリングサウンドが溢れ出そうとしていた時期でした。U2はロックバンドとしてもそれらの音を取り込み、正に時代の音を鳴らしています。そして悦楽の日々がボノのパフォーマンスにも変化を与えています。これまで以上のエモーショナルと官能的なエロチシズムです。どちらかというとバイセクシャル感じの色気が歌に宿っています。特にMysterious Waysは本当にミステリアスなくらいに悩ましくなっています。ワウワウのかかったギターにデジタル処理されたフィルタリングが独特のサウンドに鳴っています。

Oneは正当派なラブソングのような美しさと切なさを持った名曲です。どんなにデジタル化しても良い曲を書いています。ドラムもゲートリバーブではなく、サンプリングしたかのようなサウンド処理がなされています。ディスコからクラブへと踊る場所が変貌して、そしてその場所で酔いしれる体験をした彼らはそのダンサブルなビートも手に入れました。まるで新しく手に入れたおもちゃで遊ぶがごとくU2はデジタルな世界を操りながら、これまでとは違った角度でメッセージを発言するようになっていくのです。

Zoo Station

Even Better Than the Real Thing

One


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[20090424]

ヨシュア・トゥリーヨシュア・トゥリー
(2007/12/12)
U2

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前作の延長線上にありイーノとラノアのプロデュースに数曲リリーホワイトリミックスで参加しています。これまでもアメリカをターゲットに入れていましたが、どうしてもヨーロッパな感じの作品になっていたのですが、このアルバムでやっとアメリカでもブレイクする事が出来ました。それまでアイルランドを拠点としていたのですが、大きく、アメリカから世界へと活躍の場を広げていき、爆発的な売り上げを記録した作品です。

1. Where the Streets Have No Name
2. I Still Haven't Found What I'm Looking For
3. With or Without You
4. Bullet the Blue Sky
5. Running to Stand Still
6. Red Hill Mining Town
7. In God's Country
8. Trip Through Your Wires
9. One Tree Hill
10. Exit
11. Mothers of the Disappeared

全面にはU2らしいサウンドが出ていますが、良く聴くと所々にイーノならではの音の細工が施されています。Where the Streets Have No Name、I Still Haven't Found What I'm Looking For、With or Without You、Bullet the Blue Sky、In God's Country、One Tree Hillと次々にシングルカットされた曲はMTVの影響もあって大ヒットしまくりました。これまでのアルバムも大きくヒットしていましたが、このアルバムはその何倍もの売り上げを記録する事になります。

官能小説の墓碑銘に欠かれた言葉、あなたがいても、いなくても私は生きていけない。から引用されたWith or Without Youは美しくも官能的な曲で、まるでフリッパートロニクスのようなギターサウンドが絶妙です。エッジのギターサウンドをいかに特徴的なものにするかがプロデューサーの命題になっているバンドだと思います。前作The Unforgettable Fireと並んでU2を代表する名盤として輝いています。どちらかというとジャケットの影響もありますが、このアルバムの方が乾いた感じのサウンドになっています。それがアメリカでは受けたのかもしれませんし、どの曲もシングル向けな旋律を持っているのも原因でしょう。

Where the Streets Have No Name

I Still Haven't Found What I'm Looking For

With or Without You


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[20090423]

The Unforgettable FireThe Unforgettable Fire
(1990/06/15)
U2

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焔
(2004/10/21)
U2

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今度のプロデューサーはブライアンイーノだというアナウンスが入った時は、環境音楽真っただ中だったイーノとU2のコラボレーションがどのようなものになるのか全く想像がつきませんでした。もう一人のプロデューサーとして当時イーノの片腕だったダニエルラノアも参加しています。そして届けられたこのアルバムは想像を遥かに超える素晴らしい名盤でありました。

1. Sort of Homecoming
2. Pride (In the Name of Love)
3. Wire
4. Unforgettable Fire
5. Promenade
6. 4th of July
7. Bad
8. Indian Summer Sky
9. Elvis Presley and America
10. MLK

これまでスティーヴリリーホワイトと創り上げてきたU2サウンドはしっかりと受け継がれており、イーノもしっかりとゲートリバーブを使っておりますし、エッジのギターには多彩なディレイパターンを施し、幾重にも重ねたギターフレーズがオーケストラのように広がっています。それ以外にイーノならではのサウンドトリートメントが満遍なく繊細にも、大胆にも行き渡っています。ダニエルラノアはネイティヴな響きを創るのに貢献しています。

Sort of Homecomingは私が一番U2の曲の中で好きな曲です。アメリカ向けに創っていたようなアルバムですが、この曲はヨーロッパをイメージさせる曲だと思います。シングルヒットしたPride、Wire、Badなど名曲ぞろいですが、その他の曲もかなりレベルの高い仕上がりになっています。Prideには現代音楽的なストリングスが施されています。リリーホワイトとは違う残響音の使い方など、かなり気を使ってミキシングされていると思います。マーティンルーサーキングに捧げたMLKはアカペラに近い美しいも優しいバラードになっています。

この頃からU2の作曲法はあらかじめ曲を作ってくるのではなく、スタジオでプロデューサーも交えてサウンドメイキングしていきます。出来上がったトラックに最後にボノが歌詞を当てていく事になります。その行為はインプロヴィゼーションに近く、バックのサウンドからイメージから呼び起こされるボノの感情により旋律やフレージングも変わっていきます。このやり方はツェッペリンレコーディングのやり方に近いものになります。それはハードロックを超えてプログレにも通じるもので、U2を更に成長させていく事に成功しています。この後もヒット作を連発していきますが、私はこのアルバムが一番好きです。一番影響を受けましたし、80年代という暗黒の時代に燦然と輝く名盤であります。全てが素晴らしい。

Sort of Homecoming

Pride

Wire


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[20090422]

WAR(闘)WAR(闘)
(2004/10/21)
U2

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スティーヴリリーホワイトと創り上げたU2初期の傑作アルバムです。これまでの実験的なサウンドメイキングも完全にU2サウンドとして確立され、ポストパンクというレッテルから脱却して独自のスタイルを築き上げました。U2というバンドから連想される音は全てこのアルバムに収められています。

1. Sunday Bloody Sunday
2. Seconds
3. New Year's Day
4. Like a Song...
5. Drowning Man
6. Refugee
7. Two Hearts Beat as One
8. Red Light
9. Surrender
10. "40"

ゲートリバーブにディレイをかけたギターカッティング、これまで以上に情感たっぷりに歌い上げるボノ。その全ての試みが結実した名盤となりました。シングルヒットしたアイルランド紛争を歌ったSunday Bloody Sundayはジョンレノンもテーマにしていた題材ですが、こちらはハードロックのスタンダードともとれる名曲に仕上がっています。New Year's Dayの凍てつくような寒さを感じさせる曲もヒットしました。Two Hearts Beat as Oneもシングルカットされています。

Refugeeだけはニューウェイブな頃を引きずっている曲で、この曲だけはアルバムの統一感から外れているのですが、その他の曲ではこの後に続くU2サウンドの原型が創られています。エッジのギターも多彩な技を魅せています。ドゥルッティコルムの影響もあるかもしれませんが、ドゥルッティコルムはエコーを使って、エッジはディレイを使っています。残響音の輪郭の鮮明さが違うので聴き比べるのも面白いかもしれません。U2の場合はギターもドラムもハードロックとして機能する為の工夫が至る所に施されています。

Sunday Bloody Sunday

Seconds

New Year's Day


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[20090422]

K-1 WORLD MAXグランプリ開幕戦です。魔裟斗が今年一杯で引退を宣言したことにより、下克上と化した試合展開が予想されます。MAXは毎年誰が優勝するか分からないし、誰が優勝してもおかしくないくらい選手層が厚いので行方が予想出来ません。

試合結果
エキシビションマッチ
魔裟斗 VS HIROYA
魔裟斗に残された3試合のうちの一つで、後継のHIROYAと最初で最後の試合となりましたが、エキシビションマッチなので1Rのみの試合でした。HIROYAは必死に攻撃していきましたが、魔裟斗はライオンが子供を千尋の谷に突き落とすような全力ではなく、相手を見ながらの余裕の攻撃だったので、物足りなかったです。何を伝えたかったのかは見ている方には何も伝わってきませんでした。余興です。
FINAL16
○ジョルジオ・ペトロシアン VS ジャバル“チンギスハン”アスケロフ
イタリア出身のペトロシアンが攻撃を受けないで攻撃していくという巧い試合運びで、決して弱くないジャバルを圧倒、3Rに膝蹴りでKO勝利しました。
イム・チビン VS 山本優弥○
かなり鍛えてきたイム・チビンペースで試合を運んでいましたが、山本が意表をついてはなったバックブローがヒットしてダウン。そこで調子ずいた山本と回し蹴りなどの飛び技を出し合い、最後は判定で勝ちました。日本人で唯一残った選手になります。
○アルトゥール・キシェンコ VS アルビアール・リマ
リマが最初から攻撃を仕掛けていきましたが、見事返り討ちにあい、フックが決まりダウン。すかさず容赦なく攻め立てるキシェンコにたまらずリマは3ノックダウンで負けました。キシェンコは昨年の決勝戦から、かなりのものを学んできていると思います。
○ニキー“ザ・ナチュラル”ホルツケン VS シャヒッド
終止ホルツケンが多彩な攻撃を決めて、最後は判定で勝ちました。
○アンディ・サワー VS リーロイ・ケスナー
ピーターアーツの弟子のリーロイは若干20歳ながら、常に前に出て行く姿勢を貫きましたが、サワーの畳み掛ける攻撃に何度もダウンを喫しましたが、最後まで持ちこたえました。しかし判定でサワーが勝ちました。
○アルバート・クラウス VS 長島☆自演乙☆雄一郎
自演乙のパンチは入っていましたが、何か力が入っていない感じで効きません。クラウスの連打で1R早々自演乙は失神KO。世界の力には及びませんでした。
○ブアカーオ・ポー.プラムック VS アンドレ・ジダ
総合格闘技からきたジダはパンチ力があり、エンジンがかかるのに時間がかかるブアカーオにパンチが何度もヒット、一度ダウンを奪いながらももうろうとするブアカーオに又何度もパンチがヒット、しかしブアカーオは倒れません。2R以降は鬼のような強さに復活したブアカーオのボディー攻撃でジダは心が折れる寸前まで追いやられます。判定はドローで延長では防戦一方になったジダ。判定でブアカーオが勝ちました。しかし、倒す事が出来なかったブアカーオには優勝は難しいと思います。
佐藤嘉洋 VS ドラゴ○
佐藤のいつものローキック攻めで試合を組み立てますが、ドラゴも応戦、判定はドローで延長に入ると佐藤はスタミナが切れており、キックが全然出ません。パンチは全部よけられドラゴも疲れていましたが、何とか攻撃をヒットさせていたので判定勝ち。延長で死にものぐるいで戦えなかった佐藤は、今後愚痴のようなインタビューは控えていただきたい。

新鋭のジョルジオ・ペトロシアンが未知数で影の優勝候補かもしれません。今日の試合内容ならキシェンコが最有力候補、サワーもプラカーオも今のままでは難しいのではないでしょうか。いずれにしても誰が優勝するのか分からないくらいにMAXは層が厚いです。



[20090421]

OctoberOctober
(2008/07/22)
U2

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U2とスティーヴリリーホワイトのコラボレーションが一つの答えを出したセカンドアルバムです。ボノのボーカル以外は標準並みのバンドだったU2に大いなる武器を与えたのです。ピーターガブリエルの作品で生み出したゲートリバーヴサウンドをこのバンドにも大胆に使用してパワフルなサウンドに仕上げています。

1. Gloria
2. I Fall Down
3. I Threw a Brick Through a Window
4. Rejoice
5. Fire
6. Tomorrow
7. October
8. With a Shout
9. Stranger in a Strange Land
10. Scarlet
11. Is That All?

ゲートリバーヴというのはドラムの音に深めのリバーブをかけてノイズゲートで極端に残響音をカットする方法です。ロックドラムというのはジョンボーナムのようなヘヴィーなサウンドが理想でした。しかし誰でもそんな風に叩ける訳ではありません。それを誰が叩いてもヘヴィーなドラムサウンドにする事が可能になったのです。深めのリバーブをかけるとドラム音は重たくなります。それがワンショットなら格好良く決まるのですが、連打となるとメリハリが無くなってしまうのです。そこでノイズゲートで残響音を極端にカットする事でメリハリのある迫力あるサウンドが生まれるのです。それは不自然な音ではあるのですが、ロックにおいては格好良くなるのです。こうして80年代はゲートリバースサウンドが蔓延していく事になります。

そしてギターのエッジは演奏経歴が浅い為にテクニックはそれほどありませんでした。そこでディレイをかけてピッキングした音の倍の音数が出るようなギターアレンジを施します。腕力はあり、カッティングなどは迫力があり、そしてリズム感が良かった為に出来た技ではあります。ギターをあまり弾けないなりのポジショニングで独自のギタースタイルを確立していく事になります。これに情感たっぷりのボノの歌が乗っかり、久々の大型ロックバンドとして存在していく事になります。70年代のハードロックファンはこうしてU2を支持する人が増えていきます。それはパンク以降のツェッペリンのような存在としての期待感からでした。さすがにツェッペリンの代わりは務まりませんでしたが、新しいロックの定義を示す事が出来ました。

ピアノが入ったり、アコースティックギターを入れたり、Tomorrowではケルティックな雰囲気を出したりと細かな工夫が施されています。GloriaやRejoice、FireといったU2らしい曲とスティーヴリリーホワイトによる実験的なサウンドメイキングが楽しめる作品で、U2サウンドがどのように出来ていったかという事を確認出来る重要なアルバムになっています。

Gloria

I Fall Down

I Threw a Brick Through a Window


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[20090420]

ボーイボーイ
(2004/10/21)
U2

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アイルランドから出てきたU2はあまりにも有名になっているので説明はあまり必要ないかもしれません。学生バンドの延長からプロになったバンドで、このバンドを組むまではみんな楽器など触った事も無いようなスタートでした。ボーカルのボノは歌唱力が並外れていた事がこのバンドの唯一の強みでした。そしてイギリスでついにプロデビューする事になります。

1. I Will Follow
2. Twilight
3. Cat Dubh
4. Into the Heart
5. Out of Control
6. Stories for Boys
7. Ocean
8. Day Without Me
9. Another Time, Another Place
10. Electric Co.
11. Shadows and Tall Trees

ファーストアルバムのプロデュースをまかされたのは当時の時の人スティーヴリリーホワイトでした。パンクの頃から歌が巧いボーカリストが出てきませんでした。みんな下手でも存在感で勝負していたのです。ですからボノの登場は久々の本格的なボーカリストが登場したと騒がれていました。感情豊かに歌うその歌は社会情勢が不安定なアイルランド出身ということもあって、社会的なメッセージを含んでいます。

ライブではユニオンを謳い、旗を掲げて高い所に上るのがボノのライブパフォーマンスでした。サウンド的にはポストパンクの時代の登場でしたが、その歌唱力からハードロックの復興とロックファンの間では話題になっていました。しかし、このファーストアルバムでは意識してか、ニューウェイヴ的な曲が目立ちます。中にはイーノのような曲もあるので後の共演もまんざらではなかったのかもしれません。最初はニューウェイブバンドとして売り出しているようですが、この後スティーヴリリーホワイトとのタッグマッチにより独自のサウンドを確立していく事になります。

I Will Follow

Twilight

Cat Dubh


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[20090419]

World OutsideWorld Outside
(1991/07/30)
The Psychedelic Furs

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World OutsideWorld Outside
(1991/07/30)
The Psychedelic Furs

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サイケデリックファーズの最後のスタジオアルバムになります。バンドとしてはレーベルを移籍しての心機一転という所でしたが、この作品以降新作は出ていません。最近再結成してライブは行っているようです。

1. Valentine
2. In My Head
3. Until She Comes
4. Don't Be a Girl
5. Sometimes
6. Tearing Down
7. There's a World
8. Get a Room
9. Better Days
10. All About You

音楽的には原点回帰してサイケデリックな雰囲気を持ったサウンドで、前作のようにオルタナにも通じるしっかりとした歌を聴かせています。90年代に入ってMTVにこだわる必要も無くなり、自分達としっかりと向き合った内容になっていると思います。Until She Comesがナンバーワンヒットしており、Don't Be a Girlもシングルヒットしました。

順調にこれからも期待できるような意欲作でありましたが、バンドはこれにて解散。最後にファーズらしい作品になって、しかもより充実したサウンドを構築していたのに残念であります。スミスに最後のアルバムは素晴らしい出来でしたが、このアルバムも同じようなイメージを受けます。最初からずっとこの路線を貫いていればもっと評価も高かったと思います。

In My Head

Until She Comes

Get a Room


[20090419]

Book of DaysBook of Days
(1989/10/10)
The Psychedelic Furs

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Book of DaysBook of Days
(1989/10/10)
The Psychedelic Furs

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パンクを否定してきたサイケデリックファーズは正直なバンドだったのかもしれません。初期においてはパンクっぽさもありましたが、本当にやりたかったのはポップで分かり易い音楽だったのかもしれません。彼らが追い求めていたものがそうした音楽ならば、このアルバムはその集大成的な作品に仕上がっていると思います。

1. Shine
2. Entertain Me
3. Book of Days
4. Should God Forget
5. Torch
6. Parade
7. Mother-Son
8. House
9. Wedding
10. I Don't Mine

ポップさにドラマティックなダイナミズムを持たせた質の高い作品に仕上がっています。そういう意味では、これまでのMTV受けするだけのサウンドとは明らかな違いがあります。このアルバムを聴いてやっとこのバンドがやりたかった事が見えてきます。ネオサイケとかいうジャンル分けはさほど重要ではなかったのです。

オルタナティヴのようにも聴こえますが、オルタナティヴが持っていない世界観があり、それはこれまで彼らが聴いてきたグラムロックやプログレなどから受け継いだ確固たるものが失われていないが故の出来映えだと思います。人気的にはこの頃から下降線をたどっていく事になりますが、バンドとしてはとても充実した音を発しています。

Shine

House


[20090419]

Midnight to MidnightMidnight to Midnight
(2007/07/31)
Psychedelic Furs

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Midnight to MidnightMidnight to Midnight
(1990/10/25)
Psychedelic Furs

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前作の延長線上にあり、MTV受けするポップな作品です。大分軽薄になっていますが、この頃が一番売れていた時期でもあり、サイケデリックファーズの露出度は多くなっていました。しかし、バンド名からこのバンドを聴こうと思ったらこの時期はサイケ感がありませんので期待倒れになってしまうかもしれません。

1. Heartbreak Beat
2. Shock
3. Shadow in My Heart
4. Angels Don't Cry
5. Midnight to Midnight
6. One More Word
7. All of the Law
8. Torture
9. No Release

グラム感は少し戻りました。どうも昔のボウイの影響ではなく、同時期のボウイの作品を意識していたのではないかと思えます。売り上げは多くなかったボウイがレッツダンスで大ブレイクした事は、昔からのファンからは嬉しくもありましたが、それだけではないボウイを知っていればこそでした。その売れたボウイのサウンドを真似しているようなこの頃のファーズはちょっと違うんじゃないかというのがボウイファンからの視線でした。

しかし、名前だけは有名でも売れていなかったボウイのサウンドが多くの人に聴かれるようになった事は嬉しい事であり、それを若いバンドが継承するのも面白いものでした。それだけボウイの評価が上がるからです。その売れている部分だけを抽出したようなこのアルバムが後のボウイのイメージとは異なるヴィジュアル系を生んでいったのです。

Heartbreak Beat

Shock

All of the Law


[20090419]

Mirror MovesMirror Moves
(2008/04/01)
The Psychedelic Furs

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Mirror MovesMirror Moves
(2003/12/15)
The Psychedelic Furs

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これまで以上にポップになった作品で、MTV世代真っただ中を象徴するような80年代ポップロックになっています。元々毒っけはありませんでしたが、ここまで爽やかになって来るとどうかとも思います。初期の頃のようなパンクっぽさが無くなっています。

1. Ghost in You
2. Here Come Cowboys
3. Heaven
4. Heartbeat
5. My Time
6. Like a Stranger
7. Alice's House
8. Only a Game
9. Highwire Days

Ghost in YouやHeartbeatといったシングルヒットも生み出し、これまでの特徴的だったグラムロックっぽさやパンクっぽさ、おまけにサイケ感も薄れて、いかにもMTV受けしそうな曲ばかりです。その為サイケデリックファーズという名前は一般的にも知れ渡るようになりましたが、アルバムごとにイメージが違ってくるのでつかみ所が無いバンドでもありました。

歌詞もラブソングやエッチな曲ばかりでメッセージもありません。ポストパンクといっても何かしらのメッセージ性は持っているものですが、このバンドは違います。今思うと現在までつながるヴィジュアル系の形を既にこのバンドは持っていたなと思います。現在のヴィジュアル系は直接デヴィッドボウイの影響は受けていませんが、このバンドのようなスタイルを継承して間接的にグラムロックの血を引いていると思います。そういう意味では80年代に今のヴィジュアル系の基礎が出来上がったと思います。

Ghost in You

Here Come Cowboys

Heaven


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[20090418]

Forever NowForever Now
(2008/03/01)
The Psychedelic Furs

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トッドラングレンがプロデュースしたサードアルバムです。トッドのポップワールドが展開するのかと思いきや、ファーズのサウンドの元々あったポップ性を活かしているのでさほどトッド臭さは感じません。しかも、いかにも80年代な音色を選択しているのでトッドのポップマジックを期待するとはずれかもしれません。

1. Forever Now
2. Love My Way
3. Goodbye
4. Only You and I
5. Sleep Comes Down
6. President Gas
7. Run and Run
8. Danger
9. No Easy Street
10. Yes I Do (Merry-Go-Round)
11. Alice's House [Early Version]
12. Aeroplane [Non-LP B-Side]
13. I Don't Want to Be Your Shadow [Non-LP B-Side]
14. Mary Go Round
15. President Gas [Non-LP B-Side][Live]
16. No Easy Street [Live]

ちょうどボウイのレッツダンス辺りの音に近いアレンジになっています。このバンドはボウイズチルドレンの一つなので、トッド色には染められなかったようです。しかし、明らかにキーボードやサックスの音色やアレンジはトッドならではのもので、ニューヨークドールズもプロデュースした事があるトッドならではの、バンドの勢いは殺していない所は良い仕事をしたと思います。

Love My Wayがシングルヒットしましたが、エコバニ同様シングルでのビッグヒットが無いため誰もが聴いた事がある曲というのはありません。ポップである事に躊躇の無いファーズはいとも簡単にこれだけの作品を創り上げてしまいました。あくまでもグラムロックの流れを受け継ぎながらネオサイケしている軽やかさがこのバンドの特徴です。

Forever Now

Love My Way

Goodbye


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[20090418]

Talk Talk TalkTalk Talk Talk
(1990/10/25)
The Psychedelic Furs

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ファースト同様スティーヴリリーホワイトによるプロデュース作品です。80年代のロックに取って、このスティーヴリリーホワイトとヒューパジャムは映画界でいうとスピルバーグとジョージルーカスのコンビに匹敵するくらい革新的なものをもたらしました。デビュー作からリリーホワイトのプロデュースを受けるという事はヒットを約束されているようなものでした。

1. Pretty in Pink
2. Mr. Jones
3. No Tears
4. Dumb Waiters
5. She Is Mine
6. Into You Like a Train
7. It Goes On
8. So Run Down
9. I Wanna Sleep with You
10. All of This and Nothing

ファーストよりもポップになっています。このバンドはエコバニとは違って売れる事に、ポップになる事に躊躇がありませんので、しっかりと売れる曲を作っています。このバンドの特徴としてサックス奏者もメンバー内にいるという事で、デヴィッドボウイ、特にヴェルヴェットに影響を受けたボウイのような感じの曲が多いです。

そういう意味ではバウハウスの毒素を取り除いたようなイメージがあります。Pretty in Pinkは同名の映画にも使われた曲で、ファーストにあった荒々しさは無くなり、かなり売れ線の曲創りになっています。しかし、どちらかというとロキシーミュージックの後期のサウンドに近いものがあって、いかにもイギリス受けしそうなサウンドになっています。

Pretty in Pink

Mr. Jones

Dumb Waiters


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[20090418]

Psychedelic FursPsychedelic Furs
(2002/03/20)
The Psychedelic Furs

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ネオサイケシーンを牽引していった、その名もサイケデリックファーズです。ボーカルのリチャードバトラーを中心としたバンドで、スティーヴリリーホワイトのプロデュースによるこのファーストアルバムから注目されるようになっていきます。

1. India
2. Sister Europe
3. Imitation of Christ
4. Fall
5. Pulse
6. We Love You
7. Wedding Song
8. Blacks/Radio
9. Flowers
10. Susan's Strange
11. Soap Commercial
12. Mack the Knife
13. Flowers [Demo Version]

エコバニがドアーズの影響を受けていたのに対して、このバンドはヴェルヴェットアンダーグラウンドの影響を受けていたようです。このバンドの特徴は少ないコード進行、たとえばダンスミュージックにありがちなG Amだけのコード進行による流れだけで押し切るようなシンプルさにインプロヴィゼーションを展開していくような、ファンク理論をポストパンクというロックスタイルに持ち込んでいる事です。

ですから歌も旋律というよりはフレーズの組み合わせになっています。この手法はヒップホップ以降に主流になっていく作曲法なので、かなり時代を先取りしている事になります。その紋切り型な歌唱法はパンクの手法でもありましたが、彼らはパンクを否定する事で自分達のアイデンティティーを確立するという矛盾した所もありました。

India

Sister Europe

Imitation of Christ


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