1. Tales of Endurance, Pts. 4, 5 & 6 2. St. Petersburg 3. Sad Girl 4. Roxy 5. Coffee in the Pot 6. Road to Rouen 7. Kick in the Teeth 8. Low C 9. Fin
Tales of Endurance, Pts. 4, 5 & 6はまるでスーパーグラス流悪魔を哀れむ歌です。ギャズの歌い方も今回はミックジャガーが宿っています。毎回取り付かれる元ネタが変わっている感じではありますが、こうしたおいしいとこ取りがこのブリットポップバンドの良さでもあります。再構築だからこそ元ネタよりも格好良く出来る事は、元ネタが良すぎれば良すぎるだけ難しい事ですが、それが出来るのがこのスーパーグラスなのです。そういう意味では正にスーパーグループなのです。もっと過大評価しても足りないくらいの素晴らしいバンドなのです。
インストのCoffee in the Potのようにメキシカンなアレンジもセンスの良さが現れています。あまり話題にならなかった作品ではありますが、世間は侮り過ぎです。はっきりと正直に言うならば、彼等はストーンズよりもT-REXよりもキンクスよりも、ザフーよりもカッコいいのです。その事実を認めなければロックはいつまでたっても過去にとらわれた腐った果実でしかなくなってしまいます。こんな素晴らしいバンドは近年他には見当たりません。彼等の魅力が沢山詰まった素晴らしい名盤です。ただ収録時間が少ないというところが不満でしょうか。