1. Whew! What a Dream 2. Ho-Cake 3. Walk on By 4. Pickpocket 5. Savant 6. Sailing 7. Abyss 8. Swing Time 9. Beggin' 10. Countdown 2000 11. Dr. Jackle/Africa Talks to You
1. Thick 2. East St. Louis 3. Who Do You Love 4. Door #3 5. Sweet Tooth 6. Wolfbane 7. Tea in the Sahara 8. Dark 9. And Then You'll Know 10. By Any Means Necessary 11. Two Weeks in Another Town 12. Shadow of Lo 13. Caprice
チャッカーンが歌っているWho Do You Loveは単なるソウルミュージックではなく、いろんな民族音楽がミクスチャーされた不思議な曲です。その他にもマーカスミラー、ヴィクターベイリー、チックコリア、ジョンスコフィールド、マイケルブレッカーと久々の豪華版です。このメンツだとジャズ的な曲もやる訳で、久々に気持ちよくドラムを叩いているのが伝わってきます。
ジャマイカボーイズや他のミュージシャンとのセッションなどで活躍していたレニーホワイトが95年に出した久々のソロアルバムだけに、彼の持ち味を沢山堪能できるバラエティに富んだ作品です。もう売れ線をやる必要も無い年齢でしょうから、沢山はじけた演奏をファンは期待したいものです。それにこたえた内容だと思います。昔のハードフュージュンはありませんが、リターントゥフォーエヴァーのセルフカバーShadow of Loも入っています。
1. Attitude 2. You Bring Out the Best in Me 3. Just Say the Word 4. Ride 5. My Turn to Love You 6. Didn't Know About Love (Til I Found You) 7. Fascination 8. Tell Him (Fala Para Ele)
1. Struttin 2. Lady Madonna 3. 12 Bars From Mars 4. Earthlings 5. Spazmo Strikes Again 6. Time 7. Pooh Bear 8. Lockies Inspiration 9. Ill See You Soon 10. Night Games 11. Cosmic Indigo
ツィンリードギターのStruttin、12 Bars From Mars、Night Gamesはハードなフュージュンサウンドで、ハードロック的な要素も沢山入っています。チャカカーンが歌うLady Madonnaはビートルズのカバーで、ソウルファンクなアレンジがユニークです。跳ねるドラミングも跳ねないドラミングも器用に叩きこなしています。
1. Big City 2. Sweet Dreamer 3. Egypt (Interlude) 4. Nocturne (Interlude) 5. Rapid Transit 6. Ritmo Loco 7. Dreams Come and Go Away 8. Enchanted Pool Suite: Prelude/Pts. 1 and 2 9. And We Meet Again
今回はロックと言うよりもファンクの方の占める割合が多くなっています。ソウルフルなSweet Dreamerでは女性ボーカルに歌わせたり、EgyptやNocturneではプログレッシヴフュージュンなスタイルで、オーケストラを導入したり、Enchanted Pool Suiteでは組曲をやったりと、幅広い音楽性t器用さを発揮しています。
1. Chicken-Fried Steak 2. Away Go Troubles Down the Drain 3. Venusian Summer Suite, Pts. 1 & 2 4. Prelude to Rainbow Delta 5. Mating Drive 6. Prince of the Sea
参加ミュージシャンは同じグループからアルディメオラの他、レイモンドゴメス、ラリーヤング、ラリーコリエルといった名だたるミュージシャンがバックアップしています。Chicken-Fried SteakやAway Go Troubles Down the Drainはクリームのようなロックスタイルとファンキーなスタイルを融合させたフュージュンであり、リターントゥフォーエヴァーのような洗練されたフュージュンとは違う所が逆に新鮮です。しかしPMating Driveではリターントゥフォーエヴァー的なフュージュンになっています。
1. Toys of Men: Draconian/Fear/Chaos/Cosmic Intervention/The Opening of th 2. Come On 3. Jerusalem 4. Back in the Woods 5. All Over Again 6. Hmm Hmm 7. Bad Asses 8. Game 9. Cancion de Sofia 10. Bajo Negro 11. Broski 12. Chteauvallon 1972 13. Bass Folk Song No. 6
タイトル曲のToys of Menは組曲になっており、最初にこのアルバムのテーマを啓示した形になります。続くCome Onはハードフュージュンファンクナンバーで、これまでに無かったくらいに凶暴で攻撃的な演奏とミキシングになっています。戦争をテーマにしているからでしょうか、イコライジングなどもこれまでに無かったくらいにとんがっています。メローな曲はとことんロマンティックなのですが、Bad Assesでのチョッパープレイもドラムも相当凶暴化しています。
1. 1, 2, To the Bass 2. Simply Said 3. Where Is the Love? 4. Anna (She Loves the Good Life) 5. Callabos (The Horses) 6. Just Cruizin' (En Hommage - Wes Montgomery/George Benson/Pat Martino) 7. 'Bout the Bass 8. Hair 9. Touch [Live] 10. All the Children/Todos los Nios 11. I Shall Not Be Moved 12. Shanti Peace Paz
1, 2, To the Bassではラップ入りのアシッドジャズと言う所でしょうか。ハービーハンコックも最近でもラップを入れたりしていますが、ジャズミュージシャンがこの使い古されたラップを取り入れると言うのは感心しません。Annaはこれまでスタンリーが得意としていたブラックコンテンポラリーな感じをハードディスクレコーディングにより新たな息吹を吹き込んだ感じがします。
'Bout the Bassでのヒップホップなファンクなどもスタンリーとしては新しい感じですが、2003年にはもう古くさい手法ではあります。恐らくサンプリングだと思われますが、オーケストラの使い方は巧いと思います。スタンリーのベースソロはジャズ的な部分がありますが、これがコンピューターミュージックとのコラボレートにより面白い効果も生み出しています。古くさいヒップホップなアレンジもスタンリーのミュージシャンとしての感性にフィルタリングされて、微妙に斬新だったりする所が面白いアルバムになっています。
1 V-Wave 2 On Top of the Rain 3 Anoche 4 The Call 5 Topasioes Puro Corazon, Pt. 1 6 Topasio, Pt. 2 7 Danse of the Harlequin 8 Start It Again 9 Marakesh 10 Toys
1. Passenger 57 Main Title [From Passenger 57] 2. Lisa [from Passenger 57} 3. Justice's Groove [From Poetic Justice] 4. Lucky Again [From Poetic Justice] 5. Father and Son [From Boyz N the Hood] 6. Theme from Boyz N the Hood 7. Grandpa's Theme [From Little Big League] 8. Higher Learning Main Title [From Higher Learning] 9. Learning Curve [From Higher Learning] 10. Anna Mae [From What's Love Got to Do with It] 11. Capital/Naty's Theme [From Panther] 12. Meeting [From Panther] 13. Deja's Theme [From Higher Learning] 14. Black on Black Crime [From Boyz N the Hood] 15. Max's Theme [From Tap]
1. Justice's Groove 2. Fantasy Love 3. Zabadoobeed ? (Yabadoobeeda) 4. East River Drive 5. I'm Home Africa 6. Theme from Boyz N the Hood 7. Christmas in Rio 8. What If I Forget the Champagne 9. Never Lose Your Heart/There Lies the Passion 10. Illegal 11. "Lord of the Low Frequencies" 12. Funk Is Its Own Reward
1. If This Bass Could Only Talk 2. Goodbye Pork Pie Hat 3. I Wanna Play for You 4. Stories to Tell 5. Funny How Time Flies (When You're Having Fun) 6. Workin' Man 7. Tradition 8. Come Take My Hand 9. Bassically Taps
チャールズミンガスのGoodbye Pork Pie Hatをカバーしたり、ベーシストでありながらミュージッククリエイターである所を存分に発揮しています。もう売れ線にこだわる事も無くなったのでしょう。実に質の高い作品に仕上げています。ベーシストである事への誇りと、音楽に対する敬愛の念が溢れています。
Stories to Tellはまるでポリスしていますし、ユーモアも忘れていません。アランホールズワースのギターも超絶的です。参加ミュージシャンが良い仕事をしてくれているのもありますが、それ以上にスタンリーも素晴らしいベースプレイを展開しています。
1. Hideaway 2. Overjoyed 3. My Love, Her Inspiration 4. Where Do We Go 5. Boys of Johnson Street 6. Old Friends 7. When It's Cold Outside 8. Listen to the Beat of Your Heart 9. Basketball 10. I'm Here to Stay
スティーヴィーワンダーのカバーOverjoyedではメロディーはピッコロベースで演奏していますが、ギターソロでは当時話題の新人スタンリージョーダンが両腕プレイを披露しています。打ち込みではない生演奏にこだわるソフトフュージュンサウンドはAORっぽいですが、ジャズの要素をしっかり受け継いだ聴きごたえのある演奏になっています。I'm Here to Stayではチョッパーベースの創始者ラリーグラハムがベースとボーカルで参加するという豪華さです。
Boys of Johnson Streetではハービーハンコックが参加するなど、いっとき忘れていたジャズフレイヴァーが復活しています。落ち着いた雰囲気でアダルトなフュージュンアルバムになっています。ソロミュージシャンとしても第一線で活躍していた最後のアルバムではないかと思います。この後は作品を出してもさほど話題になりませんでした。それだけにとても充実した内容になっていると思います。
1. Find Out Who You Are 2. What If I Should Fall in Love 3. Born in the U.S.A. 4. Sky's the Limit 5. Don't Turn the Lights Out 6. Campo Americano 7. Stereotypica 8. Psychedelic 9. My Life
前作の素晴らしいベースプレイを抑えて、打ち込みシンセベースと言うのが頂けません。ベースはリード楽器として弾いており、こういった感じをわざわざバンドとしてやる事の意味は理解出来ません。Born in the U.S.A.はブルーススプリングスティーンのラップカバーで、ブラコンの一つとしてヒップホップも捉えているようです。特に面白いアレンジでもないので当時もさほど話題になりませんでした。
1. Play the Bass 10 2. Are You Ready (For the Future) 3. Speedball 4. Heaven Sent You 5. Time Exposure 6. Future Shock 7. Future 8. Spacerunner 9. I Know Just How You Feel
私がこのアルバムを好きな理由にスタンリーのベーステクニックがこれまでのどのアルバムよりも前面に出ている所です。Play the Bass 10からSpeedballへとつながるヒップホップなアレンジの中で、ピッコロベース、アレンビックベースによるチョッパーの応酬が打ち込み以上に小刻みで超人的なのです。これは打ち込みでは出来ない芸当です。単なる売れ線狙いだけではない所が素晴らしい。そしてHeaven Sent Youはブラコンバラードの名曲です。これまでの曲の中でも一番いい出来だと思います。
そしてジェフベックが参加したTime Exposure、I Know Just How You Feelは当時のジェフベックのアルバム、フラッシュにスタンリーが参加したことで共通の音楽性を持っています。Future Shockはハビーハンコックの曲と同名でそのものですが、曲自体は別の曲です。ヒップホップも取り入れながら、ブラコン、ハードロック、ファンク、ソウルとスタンリーの引き出しを全開にした内容で、チョッパーテクニックも全開で凄まじい名盤です。
1. Put It on the Line 2. Heroes 3. Try Me Baby 4. Every Reason to Smile 5. Great Danes 6. Good Times 7. You're Gonna Love It 8. Trip You in Love 9. Atlanta
1. Straight to the Top 2. Let Me Know You 3. You Are the One for Me 4. I Just Want to Be Your Brother 5. Force of Love 6. Play the Bass 7. Secret to My Heart 8. New York City
いかにも80年代なコンプレッサーとノイズゲートを使ったドラムサウンドも時代を感じます。マイケルセンベロのハーフトーンギターカッティイングなど、80年代の売れ線サウンドになっています。シンセの音も当時の出始めデジタルシンセサウンドで、今聴くとかなり古い感じです。恐らくリンドラムのクラップ音がスネアに平行するアレンジなどもこの時代ならではのものです。Play the Bassで何とかベーシストのアルバムなのだと言う事を思い出させてくれます。
1. Wild Dog 2. Louie, Louie 3. Sweet Baby 4. I Just Want to Love You 5. Never Judge a Cover by Its Book 6. Let's Get Started 7. Winners 8. Touch and Go 9. Finding My Way
1. Danger Street 2. All Hell Broke Loose 3. Rocks, Pebbles and Sand 4. Underestimation 5. You/Me Together 6. We Supply 7. Story of a Man a Woman, Pt. 1: She Thought I Was Stanley Clarke 8. Part 2: A Fool Again 9. Part 3: I Nearly Went Crazy (Until I Realized What Had Occurred)
前半は曲間にバイクのスロットル音が挿入されて疾走感を出しています。こうした作品などにより、スタンリークラークはロックファンに一番馴染みがあるフュージュンミュージシャンとして知られていきます。You/Me Togetherではソウルバラードを、Story of a Man a Womanでは組曲という従来のスタンリーらしさも残しながら、よりストリートを意識した作品を創っています。
1. I Wanna Play for You 2. Just a Feeling 3. Streets of Philadelphia 4. Together Again 5. Blues for Mingus 6. Strange Weather 7. Quiet Afternoon 8. Rock & Roll Jelly 9. Jamaican Boy 10. My Greatest Hits 11. School Days 12. Hot Fun/Closing
ゲストミュージシャンもこれまでのように、ジェフベック、スティーヴガット、ジョージデュークに今回はハーヴィーメイソンやリーリトナー、スタンゲッツなど又又豪華なゲストを迎えています。タイトルのI Wanna Play for Youではトーキングモジュレーターを使って歌っていますが、これは恐らくベースを使って音程を創っています。他のベーシストでは考えもつかない事です。
1. Opening Statement 2. He Lives On 3. More Hot Fun 4. Slow Dance 5. Interlude a Serious Occasion 6. Got to Find My Own Place 7. Dayride 8. Interlude It's What She Didn't Say 9. Modern Man 10. Interlude a Relaxed Occasion 11. Rock & Roll Jelly 12. Closing Statement
Rock & Roll Jellyではジェフベックとカーマインアピスと共演。BBAならぬBCAになっています。ハードロックスタイルのフュージュンナンバーになっています。何とも贅沢なセッションです。ロック、ファンクなベースプレイもありながらInterludeで入って来る曲ではウッドベースに弓を使って、プログレッシヴな曲もちりばめています。又、スタンリークラークが得意にしているベースの音をオクターブ上げたチューニングによるピッコロベースも効果的に使っています。
1. Silly Putty 2. Journey to Love 3. Hello Jeff 4. Song to John, Pt. 1 5. Song to John, Pt. 2 6. Concerto for Jazz/Rock Orchestra, Pt. 1-4
その他にジョンマクラフリンやチックコリア、ジョージデューク、スティーヴガット、レニーホワイトといったジャズ界の大物が勢揃いです。ジェフベックはタイトル曲のJourney to LoveとHello Jeffに参加しています。Journey to Loveで後半ワウワウ気味のギターのような音がありますが、これはシンセサイザーによるものです。Hello Jeffではジェフベックのソロ作品のような曲になっています。スタンリーのベースはチョッパーを多用しているせいかとても軽いです。
ファンクやソウル、ロックの要素が強く、フュージュンらしいのもありますが、いつもの組曲風なのはリターントゥフォーエヴァーの名残です。ジェフベックよりも圧巻なのはジョンマクラフリンが参加しているSong to Johnです。マクラフリンに憧れていたジェフベックでしたが、明らかにその差を見せつけられた作品になっています。スタンリーはこの作品の成功によってどんどんポップフィールドに接近する事になっていきます。
リターントゥフォーエヴァーでチックコリアと共に不動のメンバーだったのが、このベーシスト、スタンリークラークです。前作Children of Foreverと言うアルバムはチックコリアのプロデュースでチック色が強かったのですが、このアルバムでは初めて自分でプロデュースして、グループとは違う面を主張し始めた作品になります。
1. Vulcan Princess 2. Yesterday Princess 3. Lopsy Lu 4. Power 5. Spanish Phases for Strings & Bass 6. Life Suite/Pt. 1, Pt. 2, Pt. 3, Pt. 4
1. Low Blow 2. Sweet Tooth 3. City Living 4. Do You Know Who/Continuum 5. Knee/Jerk Reaction 6. She Left Me 7. Graham Cracker 8. Baby Talk 9. Feels Like a Hug 10. Brain Teaser
1. Broad Way Blues 2. Bluma/Smoke on the Water 3. Medley: Purple Haze/Third Stone from the Sun/Teen Town 4. Star Spangled Banner 5. Reza 6. Honestly 7. Invitation 8. Jaco Reggae
オーネットコールマンのBroad Way Blues、ディープパープルのSmoke on the Water、ウェザーリポート時代からライブでは定番になっているジミヘンのThird Stone from the SunとPurple Haze、アメリカ国家のStar Spangled Bannerもジミヘン的な発想で演奏しています。もう創作意欲は失っていたようで、カバー曲をいかに演奏するかというセッションになっています。Bireli Lagreneが縦横無尽にギターを演奏していて、ジャコも応戦していますが、あの神がかったようなプレイは期待出来ません。ロックファンとして聴いても、何か客に媚びているような感じは否めません。