シャボンは原由子が歌う曲で後に長山洋子がカバーしました。夕方 Hold On Meのような英語と日本語を組み合わせた歌詞の書き方は桑田と忌野清志郎が競い合って創っていました。Dear Johnはジョンレノンに捧げられています。なんば君の事務所は後に脱退する事になるギターの大森隆志作のインスト曲です。サザンのインスト曲は初めてだともいます。海はジューシーフルーツに提供した曲ですが、セルフカバーしています。後には芳本美代子がカバーしています。まだサザンが挑戦者だった頃の意気込みが感じられるアルバムです。
打ち込みを取り入れた80年代サウンドに対応した作品になっています。バンドスタイルは歌謡ロック色が強くなってきてあやふやになってきていたので、打ち込みによるスタイルも桑田のボーカルがあれば違和感がありません。内容もこれまで以上にバラエティー豊かでです。アルバムには収録されていないシングルYa Ya (あの時代を忘れない)とボディ・スペシャルIIがヒットしています。ボディ・スペシャルIIはサザンらしい曲なのでいいのですが、Ya Yaは地味な曲なのですが、チャコ同様、こうした地味で単純な曲の方が長くヒットするのです。この傾向により最近のサザンの曲はその辺のニーズにあわせた退屈な曲が多くなっています。
1. マチルダBABY 2. 赤い炎の女 3. かしの樹の下で 4. 星降る夜のHARLOT 5. ALLSTARS’JUNGO 6. そんなヒロシに騙されて 7. NEVER FALL IN LOVE AGAIN 8. YELLOW NEW YORKER 9. MICO 10. サラ・ジェーン 11. 南たいへいよ音頭 12. ALLSTARS’JUNGO(インストゥルメンタル) 13. EMANON 14. 旅姿六人衆
マチルダBABYは打ち込みを使ったアレンジで、サックスのサウンドはロキシーミュージックのようなニューウェイヴ風のサウンドになっています。赤い炎の女はフラメンコ風のスタイルになっています。かしの樹の下ではトロピカル風、星降る夜のHARLOTはレゲエ、そんなヒロシに騙されては原由子が歌いますが、後に高田みずえがカバーしてヒットさせたグループサウンズ歌謡曲になっています。ALLSTARS’JUNGOは打ち込みアフリカンリズムと言う80年代の流行のスタイルになっています。NEVER FALL IN LOVE AGAINのロマンティックなバラードになってやっといつものサザンらしい安心感が得られます。バートバカラックっぽいアレンジが心地良いです。
YELLOW NEW YORKERはスパーダーズのようなグループサウンズになっています。EMANONはシングルヒットした曲です。南たいへいよ音頭ではベースの関口和之が歌っています。あまりにも多彩な内容なのでまとまりは無いのですが、このハチャメチャ感がサザンらしい所です。MICOはチャコの海岸にも出てきますが、弘田三枝子のことですが、ジルバ風の歌謡曲になっています。時代はバンドブームに入っていきますが、サザンはサザンなりのがんばりで独自のロック歌謡を創り続けていきます。
1. DJ・コービーの伝説 2. 思い出のスター・ダスト 3. 夏をあきらめて 4. 流れる雲を追いかけて 5. 匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUB 6. 逢いたさ見たさ病めるMy Mind 7. PLASTIC SUPER STAR(LIVE IN BETTER DAYS) 8. Oh!クラウディア 9. 女流詩人の哀歌 10. NUDE MAN 11. 猫 12. 来いなジャマイカ 13. Just A Little Bit
研ナオコの為に書いた夏をあきらめてをセルフカバーしています。匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUBはシングルカットされてヒットしました。ジャケットも海ですが、内容的にも海を思わせる曲が多く、ファンが求めている内容になっている為に大ヒットした作品です。逢いたさ見たさ病める My MindはCMでも使われた曲です。PLASTIC SUPER STARは青山学院でのサークる時代のテイクを使った曲です。原由子が歌う流れる雲を追いかけては牧歌的な昭和初期歌謡を思わせる曲で中国残留孤児について歌っています。タイトル曲のNUDE MANではP-FUNKに挑戦しています。
1. Hello My Love 2. My Foreplay Music 3. 素顔で踊らせて 4. 夜風のオン・ザ・ビーチ 5. 恋の女のストーリー 6. 我らパープー仲間 7. ラッパとおじさん(Dear M.Y’s Boogie) 8. Let’s Take a Chance 9. ステレオ太陽族 10. ムクが泣く 11. 朝方ムーンライト 12. Big Star Blues(ビッグスターの悲劇) 13. 栞のテーマ
60年代にはサーファーの事を太陽族と呼んでいました。その言葉を復活させたタイトルとなっています。このアルバムはロマンティックなバラード曲が多く、ユーミンを聴いているような人達にも受けるようになります。ラグタイムジャズ風のHello My Loveや我らパープー仲間などは前作辺りから得意としているスタイルになっています。CM曲となったMY FOREPLAY MUSICでは前戯をさせと歌っています。
ムクが泣くではベースの関口和之作で彼が歌っています。サイケフォークロックなこれまでのサザンには無かった曲です。Big Star Bluesや栞のテーマはシングルヒットし、Let’s Take a Chanceと共に映画モーニング・ムーンは粗雑にで使われました。パロディー精神は相変わらず旺盛で、ジャズやブルースからのパクリがたっぷり聴けます。当時は日本でもニューウェイブブームが起こり始めておりましたが、サザンは独自のスタンスをもったバンドとして存在出来るほど確固たる人気を維持していました。パンク性よりもメロディーを大事にする曲創りにこだわってきた事がこのバンドを長寿にしてきました。