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[20100831]

RiseRise
(1990/10/25)
Herb Alpert

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ハーブアルパート久々の大ヒットアルバムです。ザ・ティファナ・ブラス全盛時代から2度目の栄冠を得た作品で、世界的にも彼の名前が再び脚光を浴びる事が出来ました。ディスコブームとライトフュージュンの時代性を両方とも兼ね備えた作品になっています。

1. 1980
2. Rise
3. Behind The Rain
4. Rotation
5. Street Life
6. Love Is
7. Angelina
8. Aranjuez

1980はモスクワオリンピック用の曲で、少しスパニッシュな旋律を持っています。そしてタイトル曲のRiseが彼の久々の大ヒットを生み出しました。ファンキーなチョッパーベースによるファンキーフュージュンであり、ディスコでも踊れるようなシンプルな曲故に、ダンスフロアーからヒットしていきます。参加ミュージシャンはジョーサンプルやハーヴィーメイソンなど、ファンキーなフュージュンを得意とする強者ばかりです。Aranjuezはアランフェスのディスコバージョンとして、当時は、この曲も結構広まりました。

ダンスナンバーばかりですが、旋律のどこかにアメリッチな雰囲気を隠し持っています。シンセサイザーなど、スペイシーなサウンドはちょうどスターウォーズブームの最中でもあり、正に時代の音だったのです。若者にとってはパンクニューウェイブの時代ではありますが、大人達はこんな音楽で楽しんでいたのです。陽気なザ・ティファナ・ブラスに比べると影のある響きを持っていますが、大人の男の哀愁という感じで年齢にあった音楽だと思います。これも歴史的名盤です。

1980

Rise

Behind The Rain
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[20100830]

Herb Alpert & Hugh MasakelaHerb Alpert & Hugh Masakela
(1990/10/25)
Herb AlpertHugh Masekela

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Herb Alpert & Hugh MasakelaHerb Alpert & Hugh Masakela
(1990/10/25)
Herb AlpertHugh Masekela

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70年代初期の頃の作品は廃盤のようなので、78年のHugh Masekela とのコラボレート作品を紹介します。ティファナ・ブラスとしてはThe Brass Are Coming 、Summertime、You Smile - The Song Begins、Coney Island というアルバムを出しており、ハーブ・アルパートソロ名義では、Warm、Just You and Meというアルバムを出していました。

1 skokiaan
2 moonza
3 ring bell
4 happy hanna
5 lobo
6 african summer
7 i'll be there for you

Hugh Masekelaはアフリカ出身のトランペット奏者で、このアルバムではアフリカやブラジルのリズムを使って、ライトフュージュン、A.O.R.な清々しい音楽を創っています。いろんなスタイルを融合するのが特異なアルパートにとってはフュージュンというジャンルは他のミュージシャン以上に、そのバリエーションを生み出すセンスに優れています。

A.O.R.の元祖のようなティファナ・ブラスの手法から自然にこうしたおしゃれなサウンドを創りだしています。リズムの取り入れ方もセンスがいいです。早くからワールドミュージックしていたのです。あまり注目されていない作品ではありますが、これは隠れた名盤です。

Skokiaan

moonza

ring bell
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[20100829]

Christmas Album (Spkg)Christmas Album (Spkg)
(2005/10/18)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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ティファナ・ブラスのクリスマスアルバムです。お馴染みのクリスマス曲をアメリッチにアレンジしてカバーしているのですが、コーラスを入れたりしていて、アメリッチというよりはソフトロックの部類に入ると思います。ジャズ的でもありますが、ラテンのリズムによるクリスマスソングというのは珍しいと思います。

1. Winter Wonderland
2. Jingle Bells
3. My Favorite Things
4. The Christmas Song
5. Las Mananitas
6. Sleigh Ride
7. The Bell That Couldn't Jingle
8. Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
9. Jingle Bell Rock
10. Jesu, Joy Of Man's Desiring

前作からアルパートはボーカルにも目覚めており、Christmas Songでは歌も披露しています。ブラス系の奏者は肺活量があるので、歌わせてもしっかり歌える人が多いです。クリスマスなコーラスワークのボイシングは、さすがにソフトロック系は強いです。

Las Mananitasはメキシコのクリスマスソングなのでしょうか。あまり情報は持っていないのですが、これも又素晴らしい曲であります。もっとはしゃいだ感じになっているのかと想像していましたが、しっとり聴かせる部分が多く、全体的には情緒的な作品だと思います。これはアルパートのクリスマスに対する想いが現れている作品だと思います。

Winter Wonderland

Jingle Bells

My Favorite Things
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[20100829]

Beat of the Brass (Spkg)Beat of the Brass (Spkg)
(2005/08/16)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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彼等の最高傑作アルバムと言っていい作品です。実にクリエイティブな時代だった事と、彼等の経験も熟成されてきて、自然な形でこのアルバムが生まれたと思います。メンバーが固定されてきた時代が彼等の黄金期でもある訳ですが、サロンミュージックとでも呼べるようなジェントルでありながら、ユニークでもあり、おしゃれなそのサウンドはずっと聴いていても飽きません。

1. Monday, Monday
2. A Beautiful Friend
3. Cabaret
4. Panama
5. Belz Mein Shtetele Belz (My Home Town)
6. Talk To The Animals
7. Slick
8. She Touched Me
9. Thanks For The Memory
10. The Robin
11. This Guys In Love With You

アルパートがソロ名義で出したThis Guys In Love With Youが入っています。バート・バカラックの作曲によるもので、歌ものになっています。これまでインストのみのティファナ・ブラスの作品にこれを入れるのは違和感がありますが、これがアルパートの唯一のNo.1ヒット曲となります。それだけにおまけに入っていても許して上げたいです。

それ以外の曲は熟年の緻密なアレンジが見事で、ムーディーな質も違っています。以前に比べると、かなり大人なイメージになっているのではないでしょうか。This Guys In Love With Youがボーカル曲なので、Talk To The Animalsも歌入りになっています。アレンジャー作曲家でもあるバート・バカラックという今で言う巨匠も、このソフトロックの中からヒット曲を量産していきます。それはA&Mレコードの発展にもつながり、会社は黄金時代を迎えます。そんな中出されたこのアルバムは名盤ですね。

Monday, Monday

A Beautiful Friend

Cabaret
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[20100829]

Herb Alpert\'s Ninth (Spkg)Herb Alpert\'s Ninth (Spkg)
(2005/08/16)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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9枚目のアルバムです。サンバやボサノヴァのリズムを取り入れたりして、マリアッチ以外のラテンの要素も取り入れて、よりエキゾチックなムードを生み出しています。ビートルズが生み出したモンスターアルバム、サージェントペッパーの出現により、ロックバンド以外の楽器によるアレンジも時代の音になり始めます。それは、プログレの始まりになるのですが、他にソフトロックのブラスアレンジなども理解されるようになり、そうなると彼等も再評価されるようになっていくのです。

1. A Banda
2. My Heart Belongs To Daddy
3. The Trolley Song
4. The Happening
5. Bud
6. Love So Fine
7. The Love Nest
8. With A Little Help From My Friends
9. Flea Bag
10. Cowboys And Indians
11. Carmen

全ての流行はビートルズから生み出されていた時代でしたから、彼等も早くから、その恩恵は受けていました。今回もWith A Little Help From My Friendsをカバーしています。サージェントペッパーはロック以外のクラシックなどの音楽とロックの融合を触発させるもので、それまでのビートロックを否定するかのような非ロックな作品でした。しかし、それはロックの可能性をより引き出す事になります。

そんな最中に出された作品であり、ブラスロックのヒントにもなる素材を持ち合わせています。ロックが混沌としてきた中、最初から混ぜ合わせのアメリッチは、その先駆け的な存在として、それまで感心がなかった人も聴くようになっていきます。アルパートがやっていた事は、ビートルズに匹敵するようなアイデア溢れるものだったのです。特に、今回はクラシック曲のCarmenのアレンジが見事です。スパニッシュに野性味溢れる情熱が躍動的です。

A Banda

My Heart Belongs To Daddy

The Trolley Song
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[20100829]

Sounds LikeSounds Like
(2007/02/05)
Herb Alpert

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お馴染みの映画音楽を多くカバーした作品で、007 カジノ・ロワイヤルのCasino Royaleをカバーして、全紅では大ヒットした作品です。日本でもファンはいましたが、何といってもサイケデリックブーム真っただ中、サマーオブラブの時代ですので、主流の音楽とは違っています。

1. Gotta Lotta Livin' To Do
2. Lady Godiva
3. Bo-Bo
4. Shades Of Blue
5. In A Little Spanish Town
6. Wade In The Water
7. Town Without Pity
8. The Charmer
9. Treasure Of San Miguel
10. Miss Frenchy Brown
11. Casino Royale

レコード会社A&Mとしてはロジャー・ニコルズとザ・スモール・サークル・オブ・フレンズからカーペンターズまで、ソフトロックと呼ばれる事になるアーティストを育てる為の土壌が出来上がってきます。それはこのティファナ・ブラスでのアレンジのノウハウを活かして、よりおしゃれで、ポップな作品を生み出す事につながっていきます。

そういう意味においても、このアルバムには後のソフトロックを連想させるヒントが沢山詰まっています。アルパートはサムクック二提供したワンダフルワールドのように作曲でヒットを出す道もあったのですが、なぜか、アレンジャー、プロデューサー、トランペット奏者としての道を選びます。それがヒット作品を生み出したので、正解ではあるのですが、売れなかったら単なる趣味的な音楽になっていたでしょう。アメリッチと言うスタイルが売れたのは、それだけ人を楽しませる事が出来る音楽だったからだと思います。

Gotta Lotta Livin' To Do

Lady Godiva

Bo-Bo
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[20100828]

S.R.O.S.R.O.
(2005/08/22)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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A&Mレコードとしてはセルジオ・メンデスとブラジル66を世に送り出して、ザ・ティファナ・ブラス以外でもヒットを飛ばせるような会社へと成長していた時期に出されたアルバムです。その影響もあるのか、ボサノヴァ調のリズムで創られた曲もあります。しかし、いつものザ・ティファナ・ブラスサウンドに変わりはありません。

1. Our Day Will Come
2. Mexican Road Race
3. I Will Wait For You
4. Bean Bag
5. The Wall Street Rag
6. The Work Song
7. Mame
8. Blue Sunday
9. Don’t Go Breaking My Heart
10. For Carlos
11. Freight Train Joe
12. Flamingo

いつものように有名な曲をアメリッチにアレンジした手法は同じですが、選曲的にはインパクトのある曲が少なくなってきています。ジャケットのメンバーはみんなメキシカンな格好をしていますが、ラテン系の人はいません。それでもアレンジをしっかり創っているので、このノリが出せているのでしょう。

ビートグループが出てくる前のラテンムード歌謡のような雰囲気もあるので、日本人向けなサウンドではありました。世の中がビートルズ一色になっていた時期ですが、一部のマニアックな人にとっては、ビーチボーイズや彼等のようなソフトロック系を支持する人もいたのです。しかし彼等の音楽はマニアックでなくても楽しめるくらいのポピュラリティーを持っていましたので、日本でも売れていました。

Our Day Will Come

Mexican Road Race

Bean Bag
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[20100828]

What Now My LoveWhat Now My Love
(2006/11/06)
Herb Alpert

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これも全盛期を代表する作品です。ジャケットのアルパートとエキゾチックな美女との絡みシリーズもおしゃれです。ちょうどこの頃からサイケデリックが始まり出すのですが、メキシカンな衣装は既にサイケなイメージを持っていました。アメリカ大陸にあるスパニッシュな街、メキシコ異国情緒溢れる魅惑の魅力を放っています。

1. What Now My Love
2. Freckles
3. Memories Of Madrid
4. It Was A Very Good Year
5. So Whats New
6. Plucky
7. Magic Trumpet
8. Cantina Blue
9. Brasilia Start Start
10. If I Were A Rich Man
11. Five Minutes More
12. The Shadow Of Your Smile

アルパートのソフトなトランペットの音色、マリンバの響き、ダイナミックなドラムが鳴り響き、ガットギターのカッティングが生み出す音のマジックは聴いただけでハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスの曲だと分かるくらいトレードマークとなっています。全盛期だけに、そのスタイルの様々なバリエーションで飽きさせません。

それだけ乗りに乗っている時期なのであります。レコード会社も彼等のヒットに比例して大きくなっていきます。セックスピストルズのEMIと言う曲の中にも登場して来るA&Mは後にカーペンターズを得て押しも押されぬ大会社へと成長していきます。それを社長自ら奮闘していた時期のアイデアに溢れた作品です。

What Now My Love

Freckles

Memories Of Madrid
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[20100828]

Going Places (Spkg)Going Places (Spkg)
(2005/06/07)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス全盛期の作品だけに、前作同様素晴らしい内容のアルバムです。ヒットしたTijuana TaxiとSpanish Fleaもよく耳にする曲だと思います。時代はビートルズ一色の時代なので、No.1ヒットはないのですが、常にラジオから流れて来る親しみ易い曲が特徴です。

1. Tijuana Taxi
2. I’m Getting Sentimental Over You
3. More And More Amor
4. Spanish Flea
5. Mae
6. 3rd Man Theme
7. Walk, Don’t Run
8. Felicia
9. And The Angels Sing
10. Cinco De Mayo
11. A Walk In The Black Forest
12. Zorba The Greek

クールジャズやファンキージャズ、アメリカンポップスとマリアッチの融合は、ソフトロック的でもあり、渋谷系の題材としてもおしゃれなサウンドになっています。ほとんどが有名な曲のカバーですが、今回は映画音楽やベンチャーズのWalk, Don’t Runが入っています。有名な曲だけに、アレンジセンスが彼等の最大の武器だと言えます。

ビートルズで耳が肥え出したファンにも納得させるだけの説得力を持った曲ばかりです。マリアッチは祝いの時の曲だけに、明るくて楽しい雰囲気がアメリカナイズされておしゃれになっています。メンバーにはメキシカンの人はいないのですが、ここまでメキシコのイメージコンセプトをしっかり出せているのも勝因だと思います。彼等のヒットにより、A&Mレコードも徐々に大きくなっていきます。これも名盤ですね。

Tijuana Taxi

I’m Getting Sentimental Over You

More And More Amor
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[20100828]

Whipped Cream & Other DelightsWhipped Cream & Other Delights
(2005/04/19)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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アメリッチの決定盤であり、Tijuana Brassの代表作であり、大ヒットした歴史的名盤です。食べ物のタイトル曲が揃っていたので、レコード会社の相棒のジェリーモスのアイデアで、食材のタイトル曲だけのアルバムにしようと製作されたコンセプトアルバムになります。ジャケットも黒人というよりはメキシカンな女性が生クリームまみれになっています。

1. A Taste of Honey
2. Green Peppers
3. Tangerine
4. Bittersweet Samba
5. Lemon Tree
6. Whipped Cream
7. Love Potion No. 9
8. Garbanzo
9. Ladyfingers
10. Butterball
11. Peanuts
12. Lollipops and Roses
13. Rosemary
14. Blueberry Park

まず、ビートルズもカバーしたA Taste of Honeyがシングルヒットします。この曲はカバー曲のお手本のような曲で、どうせ人の曲をカバーするなら、これだけ上手にカバーしなさいと言っているような見事なアレンジになっています。アメリッチというコンセプトがしっかり活きていながらも、原曲が何なのかしっかり伝わってきます。カバー曲は原曲とは違う魅力がなければなりません。そう出なければカバーする意味がないのです。最近は原曲よりも劣るようなカバー曲が目立ちます。何のアイデアも魅力もないのです。どうせカバーするなら、原曲以上のアイデアがなければ、聴いていて納得出来ないものです。しかしこの Taste of Honeyは見事なアレンジです。トランペットソロになるとジャズっぽくなったり、転調したり、短いながらもいろんなドラマが詰まっています。

そして日本ではお馴染みのBittersweet Sambaはオールナイトニッポンのテーマ曲として、知らない人はいないくらいの有名な曲です。この2曲が入っているだけでも買いですが、それ以外の曲も同じくらい魅力的で、全体的に楽しい曲ばかりで、アメリッチというスタイルを満喫出来る内容になっています。Lemon Treeも名曲だと思います。ソフトロック的にも名盤だと思いますし、メキシカンもポップスとして楽しめるという概念を与えてくれた歴史的名盤であります。

A Taste of Honey

Green Peppers

Tangerine
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[20100827]

South of the Border (Spkg)South of the Border (Spkg)
(2005/02/08)
Herb Alpert & Tijuana Brass

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売れ出したハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスはライブなどの露出の必要が出てくるようになります。しかし、架空のレコード上だけのグループだった為に、急遽メンバーを固定する事になります。そして実在するグループになっていくのです。その固定されたメンバーで録音するようになった最初のアルバムになります。

1. South Of The Border
2. The Girl From Ipanema
3. Hello, Dolly!
4. I’ve Grown Accustomed To Her Face
5. Up Cherry Street
6. Mexican Shuffle
7. El Presidente
8. All My Loving
9. Angelito
10. Salud, Amor y Dinero
11. Numero Cinco
12. Adiós, Mi Corazón

アルパートが命名したアメリッチも、このアルバムから音楽としても完成形になっていきます。特にUp Cherry Streetなどは名曲ですね。この辺りから聴いただけでハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスの曲だと分かるくらい、音楽スタイルも固まってきています。All My Lovingなど、時の人ビートルズのカバーもやり始めます。この有名な曲をカバーする事によって、アレンジャーとしての才能も広く伝わっていく事となります。

ビートルズ以降、ビートバンドが溢れかえっている時代らしく、彼等もロックポップズなドラムビートを取り入れるようになっています。そうした分かり易さもあって、このアルバムから更に売れるようになっていきます。マリアッチという音楽も連想できるのに、しっかりポップスとして成り立っている素晴らしいアルバムです。選曲もアレンジセンスも見事な名盤です。

South of the Border

The Girl From Ipanema

Hello, Dolly!
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[20100826]

Herb Alpert & The Tijuana Brass Vol 2Herb Alpert & The Tijuana Brass Vol 2
(1990/10/25)
Herb Alpert

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Herb Alpert & The Tijuana Brass Vol 2Herb Alpert & The Tijuana Brass Vol 2
(1990/10/17)
Herb Alpert

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ファーストアルバムは自主制作的な作品でしたが、ヒットした事により、よりアメリッチというスタイルを追求するようになります。新しいジャンルですので、カバー曲の方がその特徴が分かり易いというのもあって、映画音楽やミュージカルをカバーしています。

1. Great Manolete
2. Spanish Harlem
3. Swinger from Seville
4. Winds of Barcelona
5. Green Leaves of Summer
6. More
7. America
8. Surfin' Senorita
9. Marching Thru Madrid
10. Crea Mi Amor
11. Mexican Corn
12. Milord

ラテン系のムードミュージックといった感じですが、このアルバムからもGreen Leaves of SummerやウェストサイドストーリーのAmericaなどがヒットします。ビートルズと同じ時代のアメリカの音楽ですが、デビュー当時のビートルズのレコーディング風景を見てみると、まだ2chのレコーダーを使っていましたが、ハーブアルパートの曲を聴いていると、どうもこの頃から4chでレコーディングしているようです。

勿論、この時代はピンポン録音で多重録音しているのですが、バンドの一発録りを一つのチャンネルに録音して、リード楽器を別のチャンネルに録音していますが、音はそんなにぼやけていません。結構クリアな状態だと思います。ティファナ・ブラスというバンド名もラテンな感じで興味をそそる効果となっております。

Volume 2

Spanish Harlem

Swinger from Seville
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[20100825]

Lonely BullLonely Bull
(1990/10/25)
Herb Alpert

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おかげさまでアクセス30万超えました。3年半かかりましたが、ご来訪いただいて下さる皆様のおかげでございます。これからもよろしくお願いいたします。

ハーブアルパートはトランペット奏者で、サムクックのWonderful Worldを作曲してヒットさせますが、作曲家よりもトランペット奏者として活動していきます。そしてジェリー・モスと共同でA&Mレコードを立ち上げます。Aはアルパート、Mはモスの略です。最初はインディーズレーベルなのですが、後に大会社になっていきます。アルパートは自宅の駐車場をスタジオに改造して、この作品のもととなるThe Lonely Bull を録音します。それがヒットした為に、急遽このファーストアルバムが製作される事になります。

1. The Lonely Bull (El Solo Toro)
2. El Lobo (The Wolf)
3. Tijuana Sauerkraut
4. Desafinado
5. Mexico
6. Never On Sunday
7. Struttin' With
8. Maria
9. Let It Be Me
10. Limbo Rock
11. Crawfish
12. A Quiet Tear (Lagrima Quieta)

メキシコのマリアッチとアメリカのジャズ、ポップスを融合したアメリッチという新しいジャンルを築いていきます。そしてそれを演奏するグループとしてTijuana Brassというグループ名を命名しますが、このグループは当初名ばかりで、メンバーは決まっておらず、このアルバムもアルパートの一人多重録音と何人かのゲストミュージシャンとで録音されています。つまり架空のグループだったのです。

まだアメリッチとしては完成されておらず、ヒットしたThe Lonely Bullと映画音楽などを集めて、ボサノヴァ風があったりしています。マリアッチもラテン音楽ではありますが、フラメンコやブラジル音楽とは違う明るさを持っており、これがポップフィールドにも浸透していく事となります。このアルバムがA&Mの最初のアルバムであり、この歴史的アルバムが出されたのはビートルズがデビューした年でありました。多重録音という事もあり、音はチープですが、情緒があり、親しみ易い作品だと思います。

The Lonely Bull

El Lobo

Tijuana Sauerkraut
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[20100824]

Jazz in Bel-AirJazz in Bel-Air
(2008/06/17)
Alphonse Mouzon

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永らくオリジナルアルバムを出していなかったムゾーンでしたが、2008年に久々に出されたアルバムは、なんとモダンジャズでした。スウィングしている彼のドラミングはほとんど聴いた事がなかったので意表をつかれました。多くのフュージュンドラマーはソロになるとモダンジャズに回帰する人が多かったのですが、ムゾーンは全くありませんでした。それがここにきてハードバップしているのです。これはインパクトがあります。

1. Be-Bop-Be-Do-Bop
2. After The Rain
3. Starting All Over Again
4. A Night For Love
5. Feeling Good
6. The Survivor
7. The Next Time We Love
8. Peace On Earth
9. Do I Have To?
10. Mystic Crystal

カバー曲や彼自身の曲のセルフカバーもありますが、どれもハードバップにアレンジされて、全く別の曲のようです。モダンジャズとしての彼のドラムプレイは想像以上にアイデアに溢れた素晴らしいプレイの連続になっています。昔からこの路線でやっていても高い評価を受けていた事でしょう。

これまでは全く見せなかった裏技を持ってこられた感じです。全然フュージュンしていなくても優れたドラマーである事が明白です。いや、アコースティックセッションでも、スウィングしていても、彼のプレイはフュージュンなのかもしれません。それほど躍動的です。これは隠れた名盤です。現在のところ、この作品が最新作です。まだ活きていますので、新作も期待出来ると思いますが、この次は何がくるのか楽しみです。

Drum Channel

The Art of Drumming

[20100823]

Night Is Still YoungNight Is Still Young
(1996/04/23)
Alphonse Mouzon

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スムースジャズなアルバムです。前半はジャズ寄りの曲で、中盤はライトフュージュンになります。そして後半はラテンになり、最後はAFRICAと言う曲で、アフリカンになっていきます。ジャズから民族音楽まで、多彩なドラムプレイが堪能出来ます。

1. PROTOCOL
2. DADDY'S BLUES
3. DADDY'S LITTLE GIRL
4. A PROMISE KEPT
5. A WALTZ FOR EMMA
6. TO DRUM OR NOT TO DRUM
7. WHAT ARE YOU DOING LATER ON?
8. SEDUCTION
9. THE NIGHT IS STILL YOUNG
10. SLAMMIN'
11. JUST ANOTHER SAMBA
12. UNDULATION
13. AFRICA

ファンキージャズな前半ですが、完全にジャズにはなっていなくて、フュージュンスタイルのものになっています。ドラムの音もゲートリバーヴがかかっていたりしています。ミキシング等をマイケルマクドナルドが担当しており、都会的な雰囲気を創っています。そしてほとんどの楽器をムーゾンが演奏しています。

ドラムが結構唸っていて、イージーリスニングとは別物になっています。それでも綺麗にまとめようとしている所が彼らしい所です。レアグルーヴで再評価された事で触発された所もあるみたいです。ここ前コンスタントに作品を出してきましたが、しかし、この後は一時新作は出さなくなります。もうネタ切れなのかもしれません。

PROTOCOL

[20100822]

On Top of the WorldOn Top of the World
(1994/06/01)
Alphonse Mouzon

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今回はほとんどの楽器をムーゾンが演奏しているマルチな作品ですが、実にライブ感のあるソフトフュージュンになっています。ドラムパターンも手数が多いフュージュンドラマーらしい演奏になっていて、前作同様聴き応えのある作品に仕上がっています。

1. Aftershock
2. Popcorn
3. Soul Mates
4. Mad About You
5. Mafia The Talking Parrot
6. Love's Alright
7. The Morning After
8. Mystic Crystal
9. Cappuccino Girl
10. Allison
11. On Top Of The World
12. Wish You Were Here
13. Child's Play

音楽自体はメロウで心地のいい音楽なのですが、ただ曲を聴かせるだけに終わっていないので、質の高い内容になっています。熟年のなさる技と言えばそれまでですが、活きた演奏は時代に関係なく聴く事が出来ます。80年代のスタイルではありますが、そういうのも気になりません。

ロマンチッックな曲もありますが、逞しい曲もあります。どちらにしても穏やかな感じです。この頃はもうレアグルーヴの神様的な扱いをされていたので、評価されている頃のサウンドに戻った方が売れたと思いますが、そうしない所が不器用な所かもしれません。それでもいいアルバムだと思います。

Mad About You

[20100822]

SurvivorSurvivor
(1993/02/16)
Alphonse Mouzon

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Infinityとのコラボレート作品を経て出されたアルバムです。今回もカバー曲が多いのですが、今回はA.O.R.というか、ブラックコンテンポラリーな内容になっています。そして、今回はリーリトナーが久々に参加しているので、演奏面も充実しています。

1. Games People Play
2. Feeling Good
3. Two Lonely Hearts
4. All That Jazz
5. After The Rain
6. The Survivor
7. It's Not Over Yet
8. Soft And Gentle
9. Anticipation
10. In Hot Pursuit
11. Bedtime Stories

リトナーはアコースティックギターなども弾いて、作品にアクセントを付けています。その為か、全体的な演奏も久々に満足出来るものになっています。イージーリスニングでも演奏が良ければ音楽と向かい合う事が出来ます。そういう意味では、お金はかかるかもしれませんが、ゲストミュージシャンは惜しんではいけません。

曲も多彩なアレンジがなされていて、飽きずに聴く事が出来ます。こういう作品なら納得出来ます。しかし、90年代に入ってもこの感じは古くさいです。時が止まっているかのようです。まだレアグルーヴとしての再評価がなされていないので、ファンが何を求めているのか分かっていないと思いますが、久々に聴き応えのある作品だと思います。

Makin`Love With You

[20100822]

As You WishAs You Wish
(1995/10/30)
Alphonse Mouzon

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これもカバー曲が多いイージーリスニングになっています。ほとんどの楽器をムゾーンがプレイしており、マルチミュージシャンとして頑張ってはいます。ただ、シンセにしてもプリセット音を平気で使っていたりしていて、その辺のセンスはないと思います。

1. Sure Nuff
2. Thinking Of You
3. Obsession
4. Straight From The Heart
5. It's Now Or Never
6. As You Wish
7. If Tomorrow Comes
8. A Night For Love
9. Poobli
10. One More Time
11. Give The Drummer Some
12. I Remember Spain

今回は単なるイージーリスニングに終わらずに、ドラマーとしてドラムソロもたっぷり聴かせてくれます。全体的に彼のドラムも元気になった感じがします。ギターもムゾーンが演奏していますので、ちょっとぎこちない感じがイージーリスニングにはしていないので面白いです。ソフトフュージュン辺りに戻ったでしょうか。

ファンキーな感じもあって、しかし、昔の感じに戻っていますが、80年代の終わりにこの内容はどうだろうと思います。マルチ演奏にしては楽しそうに演奏している感じが伝わってくるので、いい作品だと思います。曲も頑張って作ってくれるともっといいのですが、カバー曲をアレンジするする方が好きなのかもしれません。

If Tomorrow Comes

[20100822]

Early SpringEarly Spring
(1993/06/01)
Alphonse Mouzon

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スタンダードやマイルスやウェザーリポートのカバー曲、そして自分の曲のセルフカバーなどで構成されています。音楽的には完全にイージーリスニングになっていて、ソフティケイテッド路線にを突き進んでいます。アメリカでは売れていたのかも分かりませんが、日本ではほとんど注目されなくなっていました。

1. Early Spring
2. Alone In Paris
3. Come Fly With Me
4. We Almost Made It
5. The Lady In Red
6. Seven Steps To Heaven
7. I Can Give You Love
8. Waterfall
9. By All Means

イージーリスニングなら、もっと売れる作品を創ればいいと思うのですが、選曲も日本では地味な感じがします。もう曲を創る意欲もなくなっていたのかもしれませんが、あまりにも綺麗にまとまっているので、ジャズファンもロックファンも満足出来ないものだと思います。

ただ、何気なく流れて来るBGMに使われていたら、ドラムがいいな、とは思うと思います。ちょっと気になる感じにはなると思いますが、ムゾーンの作品だと思って聴くと物足りないかもしれません。この辺の作品の需要がどれほどあるのかは分かりません。

Early Spring

Alone In Paris

[20100821]

Love FantasyLove Fantasy
(1993/06/01)
Alphonse Mouzon

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Love FantasyLove Fantasy
(1993/06/01)
Alphonse Mouzon

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完全にメロウなAORフュージュンになっている作品です。マイルスのクールジャズの名曲Milestonesもソフトフュージュンにアレンジしてカバーしています。病気から復帰したマイルスもちゃんとした曲を演奏するようになって、ジャズ界はソフトフュージュンの時代になっていますので、流行の音ではあるのですが、昔からのファンにとっては物足りない作品かもしれません。

1. Milestones
2. Love Fantasy
3. Your Eyes Are Beautiful
4. Hello, I Must Be Going
5. Baby Let Me Do It
6. Get Down With The Funk
7. Give It Up
8. Shake It Baby

耳障りのいい音楽であり、こうした音楽が金になるのですから、昔のようにアドリブに燃えるようなジャズは少なくなっていきます。その反面、マルサリスのような先祖帰りなモダンジャズの復興もあるのですが、ムゾーンの場合はモダンジャズよりも、ポップスとしての音楽創りが好きなようです。

あくまでも曲重視なので、ドラムが出しゃばる事もありません。彼にとっては総合的な音楽創りの方が重要であり、そのパートの一つとしてドラムを叩いています。ドラム以外にもシンセなどもプレイしますので、ドラマーという事は他のミュージシャンに呼ばれた時の職業になっています。ソフトすぎる感じもしますので、もう少しメリハリがあった方がカッコいいと思います。

Alphonse Mouzon drums solo

[20100821]

Back to JazzBack to Jazz
(1993/06/01)
Alphonse Mouzon

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Back to Jazzというタイトルですが、モダンジャズに戻った訳ではありません。80年代サウンドのポップ路線からスムーズジャズ、ソフトフュージュンに戻った程度です。80年代サウンドはあまりにもプレイヤーとしての力量を押し殺す事になっていたので、この路線に戻したのだと思います。ファンとしてはその方が嬉しい限りです。

1. St. Thomas
2. The Time We Love
3. Poobli
4. Space Commander
5. Peace On Earth
6. The Baker's Daughter
7. Just Because Of You
8. Step Into The Funk
9. When We Were Young
10. Hello, I Must Be Going

今回の参加ミュージシャンは、 Paul Jackson Jr、Nathan East、Ray Parker Jr.というお馴染みに加えて、久々にStanley Clarkeが参加しています。Tom Scottも加わり、ジャズ趣向に戻っているのは確かです。曲もスタンダードなものもあり、穏やか感じになっています。彼のドラムプレイは魅力的ですが、不思議と攻撃的な作品はありません。それは人柄によるものでしょうか。

演奏する側も、聴く側も楽しめる。それがムーゾンの作品の特徴だと思います。だから特に目立つ作品はないですが、いつまでもみんなが楽しめる作品が残されています。彼の演奏が鬼気迫っていたのはウェザーリポート時代だけでしょう。他の作品はどれも穏やかなものばかりです。この作品もそれを象徴するようなリラックス出来る作品になっています。

Just Because Of You

[20100821]

Sky Is the LimitSky Is the Limit
(1996/04/16)
Alphonse Mouzon

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この前にStep Into the Funkというアルバムがあるのですが、CD化されていないので紹介出来ません。全てのタイトルがCD化されていないというのは残念です。レアグルーヴとしてはおいしい所だらけなのですが、レコード会社が作品の魅力を分かっていないといかんともしがたいです。

1. Why Don't You Break It
2. Jean-Pierre
3. Do You Want To Dance
4. Making Love With You
5. Come And See What I've Got
6. The Sky Is The Limit
7. Starting All Over Again
8. The Rock 'N' Roll Waltz
9. Don't Break My Funk
10. Old Friends
11. A Night For Love
12. One More Time

この作品はいかにも80年代サウンドによるファンクアルバムになっています。打ち込みやリンドラム、デジタルシンセの和音。スクラッチなど、80年代を代表する音で溢れています。今聴くとチープな音ですが、当時はこれが流行だったのです。それに加えて参加ミュージシャンは今回も豪華です。Ray Parker Jr.、Larry Coryell、Nathan East、Paul Jackson Jrなどですが、全体的には打ち込みを中心にレコーディングされているので、リズムがジャストです。ここに80年代サウンドのチープさがあります。

リズムがジャストだと軽く聴こえてしまうのです。多少揺らいでいた方が豪華に感じます。それは人間の生理的なタイム感と時計のタイム感とのずれがあるからです。その重要なポイントに気づかない80年代は平気でジャストなタイミングで打ち込んでいました。後にブレイクビーツでサンプリングによるリズムが創られるようになっていき、多少ずれた方が心地良いという認識に変わっていきます。このアルバムはジャストではありますが、微妙に何とか聴ける音楽になっているのは、ゲストミュージシャンの力量によるものだと思います。

Why Don't You Break It

[20100821]

Morning SunMorning Sun
(1996/04/23)
Alphonse MouzonAlphonse Mouzon

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前作とほぼ同じメンバーで、ハンコック、リトナー、ハバート、それにポールジャクソン、ノーザンイースト、そしてSeawind Hornsという豪華メンバーで、今回はよりメロウで、AORなソフトフュージュンになっています。80年代はソフトフュージュンが主流になるのです。アドリブよりも曲の良さで勝負となっていきます。

1. I'm Glad That You're Here
2. When Linda Smiles
3. A Lullabye For Little Alphonse
4. To Mom With Love
5. Tell Me
6. Morning Sun
7. If Tomorrow Comes
8. Just Because Of You
9. Do I Have To?
10. Space Invaders

とてもおしゃれで、イージーリスニングな感じになっていますが、腕に覚えのあるミュージシャンばかりなので、単なる軟弱な音楽にはならない所がミソです。ただ演奏力を競うようなジャズの時代は終わり、クールジャズのようにしっかりと曲の構成を考えたスタイルになっていきます。マイルス不在のリーダー的な存在だったウェザーリポートがそういう方向になった事が大きな要因ですが、ウェザーはそれでも演奏力が最大の魅力でした。

ディスコブーム以降、ジャズも本来の踊る為の音楽に回帰して、このようなダンサブルな音楽にになっていきます。その再先鋒のハービーハンコックが呼ばれているのは、そうした狙いがあるからでしょう。全員がテクニシャンでありながら、曲のパートを担う事に徹しており、調和は保たれていますが、緊迫感がありません。唯一最後のSpace Invadersでムーゾンのドラムソロが爆発して気持ちよく締めくくっています。

When Linda Smiles


Morning Sun

If Tomorrow Comes

Just Because of You

[20100820]

By All MeansBy All Means
(1993/06/01)
Alphonse Mouzon

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Eleventh Houseの再結成や、自身のエレクトリックバンドで作品をだしていましたが、エレクトリックバンドの作品はCD化されていません。そしてこのソロアルバムでは豪華ミュージシャンが共演しています。ハービー・ハンコック、リーリトナー、ポール・ジャクソンJr.、フレディ・ハバードなど、蒼々たるメンバーです。

1. Do I Have To?
2. Space Invader
3. The Next Time We Love
4. The Jogger
5. By All Means

特にハービーハンコックは自分の作品では見せない、オーソドックスなプレイでの超人プレイで頭でっかちにならないクレイジーさがあります。リーリトナーもバッキングに徹していて、とても贅沢な作品です。曲数が少ないのですが、それだけ1曲が長く、たっぷりと、この豪華のメンバーの演奏を堪能出来ます。

スタイルとしてはフュージュンですが、かなりダンサブルになっています。時代はディスコブームからニューウェイヴの時代になっていましたので、かなり古いスタイルになっているのですが、この豪華メンバーでそれは帳消しでしょう。ダンサブルになった時期のハービーの演奏なので、フュージュン系の中では、このスタイルが流行っていたのですが、音楽的にはもう時代遅れです。ブラッドウルマーが出現しますので。

The Jogger

By All Means

[20100819]

VirtueVirtue
(2009/03/03)
Alphonse Mouzon

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4枚目のアルバムThe Man Incognitoは廃盤となっている為、5枚目のアルバムを紹介します。Eleventh House譲りのフュージュンサウンドと、ファンキーなナンバーが一緒になっています。ディスコブームが始まろうとしていた時期なので、それっぽい曲も入っています。それでもハードフュージュンスタイルも残っています。

1. Master Funk
2. Baker's Daughter
3. Come Into My Life
4. Nyctophobia
5. Virtue
6. Poobli
7. The Mouzon Drum Suite

リズムは複雑でも、主旋律はシンプルなので、ムーゾンの曲は難しく考える必要はありません。The Mouzon Drum Suiteではドラム組曲という事に挑戦しています。ドラマーとして、レニーホワイトやビリーコブハムにも負けていない事を示しています。彼等ほどカリスマ的な存在ではありませんでしたので、それほど重要視されていませんでしたが、ここまでのプレイは見過ごす訳にはまいりません。

ファンキーで陽気な曲と、ハードフュージュンの緊迫感溢れる曲とのバリエーションが楽しめます。一通りのフュージュン作品に飽きてきたら、この辺りを追求していただくと、フュージュンを今でも新鮮な感じで体感出来ると思います。ラリーコリエルのフュージュンスタイルを継承しえちるので、目立ちはしませんが、十分にスリリングです。

Nyctophobia

Virtue

[20100818]

Mind TransplantMind Transplant
(2003/01/30)
Alphonse Mouzon

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リターントゥフォーエヴァーやマハヴィシュヌオーケストラのようなギターが主人公のハードフュージュンとなったアルバムです。参加ミュージシャンも豪華で、ギターにLee Ritenour、Jay Graydon。そしてパープルに参加前のTommy Bolinが参加して、トリプルギター編成になっています。三人の独特のギタープレイを聴き比べるだけでも楽しくなってきます。

1. Mind Transplant
2. Snow Bound
3. Carbon Dioxide
4. Ascorbic Acid
5. Happiness Is Loving You
6. Some Of The Things People Do
7. Golden Rainbows
8. Nitroglycerin

トミーボーリンはジェイムスギャングでファンキーなギタープレイに定評があります。トーキングモジュレイーターを使っているのは恐らくトミーボーリンでしょう。時は三大フュージュンバンドによりフュージュンブームであり、ジェフベックによりロックファンもフュージュンに目覚める時期です。その時期に出されたこのアルバムはその時代の一番かっこいい音が入っています。

メロウだったり、ファンキーだったりしていたレアグルーヴファン向けの作品とは違って、硬派なハードフュージュン作品になっています。ムーゾンのドラムプレイもジョンハイズマンばりにローリングしまくっています。フュージュンファンにとってはヨダレものの名盤となっています。リズムが弱冠スパニッシュなスタンスを持っているのはリターントゥフォーエヴァーの影響でしょう。かっこいいです。

Mind Transplant

Snow Bound

Carbon Dioxide
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[20100817]

ファンキー・スネイクフットファンキー・スネイクフット
(2001/05/23)
アルフォンス・ムーザン

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ファンキー・スネイクフットファンキー・スネイクフット
(2006/03/23)
アルフォンス・ムザーンアルフォンソ・ムザーン

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アルフォンス・ムザーンといえばこのアルバムと言えるほど、彼の代表作になっている作品です。ビースティ・ボーイズ二サンプリングされたタイトル曲の他、レアグルーヴのバイブルとも言える作品です。ファンキージャズからの流れを汲んでいるので、ソウルフルでファンキーで、メローな曲が揃っています。

1. I've Given You My Love
2. You Don't Know How Much I Love You
3. I Gotta Have You
4. My Life Is So Blue
5. Funky Snakefoot
6. My Little Rosebud
7. Perryanent Love
8. Begger
9. Oh Yes I Do
10. Tera Tera
11. Where I'm Drumming For
12. ISM

参加ミュージシャンはランディーブレッカー、バリーロジャース、ゲイリーキングなどで、ファンキーなフュージュンにAORなメロウな曲がありますが、I Gotta Have Youのようにレゲエをやっていたりもします。タイトル曲のFunky Snakefootでのドラムパターンはブレイクビーツのリズムではありませんが、跳ねてファンキーな演奏で、よくサンプリングの題材にされています。

ファーストアルバムからブルーノートに吹き込まれた作品は、こうしたレアグルーヴ受けする作品ばかりで、特にこのアルバムは人気があります。ファンキージャズのように熱く、踊れるジャズを信条としています。My Little Rosebudのようにカントリーにシンセサイザーというユニークな曲もやっています。かなりポップで多彩な内容になっています。90年代以降のクラブシーンで再評価された名盤です。

You Don't Know How Much I Love You

Funky Snakefoot

ISM

[20100816]

ジ・エッセンス・オブ・ミステリージ・エッセンス・オブ・ミステリー
(1998/10/28)
アルフォンス・ムゾーン

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ジ・エッセンス・オブ・ミステリージ・エッセンス・オブ・ミステリー
(1998/10/28)
アルフォンス・ムゾーン

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アルフォンスムゾーンも初期ウェザーリポートのドラマーであり、その後はラリーコリエルのEleventh Houseに参加したしているドラマーです。つまりフュージュン系のドラマーであります。このアルバムは彼のファーストソロアルバムとなります。参加ミュージシャンも豪華で、ライフタイムのLarry Willis。ハービーのバンドにいたBuster WilliamsやSonny Fortuneなどです。

1. The Essence of Mystery
2. Funky Finger
3. Crying Angels
4. Why Can't We Make It
5. Macrobian
6. Spring Water
7. Sunflower
8. Thank You Lord
9. Antonia

アルフォンスムゾーンはドラム以外にもメロトロン、クラヴィ、エレピの他、ボーカルもとっています。ウェザーのような緊張感のあるタイトル曲The Essence of Mysteryの他、ファンキーな曲も目立ちます。その為、レアグルーヴからは神様のような扱いをされています。ファンクナンバーでもフュージュンドラマーらしくメリハリがあって、それでいてポップセンスも身につけています。Macrobianではドラマーのソロアルバムらしく、ドラムソロだらけの曲になっています。サンプリングしまくれます。

ジャズロック系のメンバーでよりロックポップス、ファンクに近い演奏をしているのが興味深い作品です。他のセッション作品はフュージュン系が多いのですが、ソロアルバムではファンク系が多いので、レアグルーヴの素材としても宝物が詰まった作品ばかりです。本来ファンクはルーズなリズムが多かったのですが、こうしたフュージュン系のドラマーにより、タイトなファンクが量産されるようになっていきます。

Why Can't We Make It

[20100815]

Life After ThatLife After That
()
Airto Moreira

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2003年発表の作品で、今の所最新作となります。現在も現役ではありますが、もう60後半になろうかとしています。このアルバムもブラジル音楽に徹しており、ジャズの要素はほとんどありません。しかし、所々にテクノな音色をつかったりしていたり、アフロな要素もあるので、純粋なブラジル音楽とは言えません。

1. Ritmo Do Mundo
2. O Tunel
3. Baba And Malonga Went Home
4. Fica Mal Com Deus
5. Live Solo
6. Hala, Tumba And Timbal
7. Redland
8. Mulata And Futebol
9. Let It Out Let It In

アメリカに渡る前から斬新なブラジル音楽をやっていましたので、本来の路線に戻っているという事になります。ブラジル音楽としても革新的なのです。ブラジル音楽が8割で2割がテクノになっています。そして一番重要なのはパーカッションオーケストレーションであり、複数のパーカッションのコンビネーションこそが彼の命題なのです。

現在はセッションなどでも活動中ですが、ソロアルバムはここのところありません。伝統性と革新性のバランスがとても心地良くて、その可能性はもっと無限大にあると思います。70年代以降精力的に活動してきた強者であり、もっと若い感性とのコラボレートで、面白い事が出来ると思います。今後も彼の活躍がある事を願っております。

Ritmo Do Mundo

airto solo

[20100815]

Airto Presents: Code BrazilAirto Presents: Code Brazil
(2000/06/20)
Airto Moreira

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Airto Presents: Code BrazilAirto Presents: Code Brazil
(2000/06/20)
Airto Moreira

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純粋なブラジル音楽に立ち返ったアルバムです。サンバの熱狂やそれ以外のブラジル音楽を世界中に紹介しようとしている作品です。アフロアフリカンとも共通するリズムなど、あまり知られていないブラジル特有の知るきっかけとなる作品だと思います。

1. Salú Na Rabeca É Bom
2. Marchinha Do Pé Canhoto
3. Homeless (Around the Fire)
4. Forró Em Caruaru
5. Maracatus
6. Forró Da Lourinha
7. Forró Brecado
8. Ciranda Do Norte
9. Musica de Rua
10. Forró Arengueiro
11. Viajando Pelo Brasil
12. Vira Poeira (Turn to Dust)

カーニバルなどの喧噪も聴き取れます。アフリカからカリブを通ってニューオリンズにたどり着いた音楽がジャズを生み出し、南米に渡った音楽がサンバのような音楽に発展していったことが感じられる内容です。Vira Poeiraだけテクノやフュージュン的な曲になっていますが、その他は純粋なブラジル音楽です。

日本の全く裏側にあるブラジル音楽は、日本とは音楽的にも共通点はありません。それだけに興味深い音楽である事は確かです。デヴィッドバーンもアフリカの次はブラジルだと張り切っていましたが、ブラジルブームまでには至りませんでした。それだけに、まだまだ開発の余地のある音楽だと思います。

solo piece percussion piece with vocal

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