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[20101231]

Beautiful VisionBeautiful Vision
(1999/12/28)
Van Morrison

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今度はイギリスに住む事になったヴァンモリソンでしたが、アメリカで録音された作品になります。この頃になるとアイリッシュソウルが当たり前になっていて、ライトフュージュンなアレンジとアイリッシュなソウルミュージックが融合したような独特のスタイルが確立されつつあります。歌詞の内容は相変わらず宗教的なものが多いのですが、サウンドはポップでスタイリッシュです。

1. Celtic Ray
2. Northern Muse (Solid Ground)
3. Dweller On The Threshold
4. Beautiful Vision
5. She Gives Me Religion
6. Cleaning Windows
7. Vanlose Stairway
8. Aryan Mist
9. Across The Bridge Where Angels Dwell
10. Scandinavia

Cleaning WindowsとAryan Mistの2曲でマークノップラーがギターを弾いています。時代は80年代に入っていますが、音の創り方は基本的に変わっていません。80年代特有のデジタル臭さが無いのが今も聴き続けられる普遍性を持っています。ニューヨーク系のソウルフュージュン系のアレンジとジャクソンブラウンのようなウェストコースト系のアレンジが共存しているのも面白いです。

女性コーラスやホーンアレンジなど、これまでとスタイルは変わりませんが、前作が問題作だっただけに、ポップな仕上がりになっています。このアルバムは売れてもおかしくないと思える内容です。ケルトミュージックというのも、当時はワールドミュージックが注目されていたので、受け入れ易い状況になっていたはずです。でも売り方が下手なのでしょうか、彼の作品の中では地味な扱われ方をされています。しかし、内容は素晴らしい曲が多いと思います。結構隠れた名盤ではないでしょうか。

Celtic Ray

Northern Muse

Dweller on the Threshold
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[20101231]

Common OneCommon One
(2008/07/08)
Van Morrison

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元々宗教的な曲が多いヴァンモリソンですが、このアルバムは全体を通してコンセプト的に宗教色が漂う内容になっています。かといって押し付けがましいものではなく、崇高に音楽として昇華させているのです。曲数が少なく、15分台の曲が2曲あり、プログレッシヴささえ感じる作品になっているのです。

1. Haunts Of Ancient Peace
2. Summertime In England
3. Satisfied
4. Wild Honey
5. Spirit
6. When Heart Is Open

ヴァンモリソンは初期こそヒット曲がありましたが、徐々にヒット曲もなくなっているので、名前は知っていても曲を聴いた事の無い人が多いと思います。それだけに渋くて地味な印象があるかと思います。マニアックな存在ですが、聴き込むとその魅力に取り付かれるようになります。それだけ聴いていない人が多いという事になりますが、このアルバムは特にマニアックな1枚となります。

歌は魂がこもったソウルミュージックではありますが、アンビエントジャズのような、アイリッシュ感覚もあり、壮大で崇高な音楽性が脈打っています。ウェザーリポートがアイリッシュソウルをやっている感じです。Astral Weeksとは又違った浮遊感をもっています。Astral Weeksでやりたかった事が明確になったとも捉えられます。進化しているのです。宗教とかに囚われる事無く感動出来る名盤です。

Haunts Of Ancient Peace

Summertime In England

Satisfied
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[20101231]

Into the MusicInto the Music
(2008/04/29)
Van Morrison

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再びアイリッシュソウルという、自分のアイデンティティーに触れる作品を創りだしました。アイルランドにいただけでは創れなかっただろうけど、アメリカにいるだけでも創れなかった、ヴァンモリソンにしか創れないようなソウルミュージックです。音楽は純正よりも、混血する事で発展してきたと思います。その究極がジャズであり、いろんな民族のたまり場であるアメリカという大陸があったからこそ、ロックやソウルといった素晴らしい音楽が生まれたのだと思います。

1. Bright Side of the Road
2. Full Force Gale
3. Steppin' out Queen
4. Troubadours
5. Rolling Hills
6. You Make Me Feel So Free
7. Angeliou
8. And the Healing Has Begun
9. It's All in the Game
10. You Know What They're Writing About
11. Steppin' out Queen [Alternate Take]
12. Troubadours [Alternate Take]

ドラッグの常用から立ち直る為に、一時活動を止めていた彼が、本格的にドラッグから足を洗ってからの作品になるそうです。ドラッグによって素晴らしい作品が生まれてきたというのは歴史的な事実ではありますが、ドラッグ無しでも数多くの名曲が生まれているのも事実です。という事で、Veedon Fleeceのような内向的な作品ではなく、肯定的な明るさももった、強さも感じる作品になっています。

ゲストでライクーダーが参加しています。アメリカの音楽はアイルランド民謡の影響もありますが、アイルランド色の強いソウルミュージックというのは生まれていません。これはヴァンモリソンならではの産物なのです。意識して創っているか、無意識のうちに生まれたのかという疑問は、問う意味も無いほどに感動的な音楽が創られています。凄く素直に、柔らかくも逞しい素晴らしい音楽になっています。名盤です。

Bright Side of the Road

Full Force Gale

Steppin' out Queen
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[20101231]

Wavelength (Exp)Wavelength (Exp)
(2008/01/29)
Van Morrison

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ニューソウルとヴァンモリソン独自のリズム&ブルース感覚が融合した作品です。フュージュン系のミュージシャンが集められているので、A.O.R.感覚のあるニューソウルになっています。ファンクやロックンロールのテンポのいいリズムもあり、かなり明るい作品になっています。アイルランド時代とは正反対の内容です。

1. Kingdom Hall
2. Checkin' It Out
3. Natalia
4. Venice U.S.A.
5. Lifetimes
6. Wavelength
7. Santa Fe / Beautiful Obsession
8. Hungry For Your Love
9. Take It Where You Find It
10. Kingdom Hall
11. Wavelength

ニューソウルのおしゃれなアレンジなのにヴァンモリソンはリズム&ブルースした歌い方というニューソウルにはなりきっていない感じがヴァンモリソンらしい所でもあります。Bobby Tenchという第二期ジェフベックグループにもいた人が参加しています。ですからソウルフルでもありながらライトフュージュンしたサウンドになっています。この辺の感覚が彼の渋さでもあります。

もう少しおしゃれにしていれば売れていたはずなのに、そこまでもっていかないところがヴァンモリソンらしさでもあります。最初にアメリカにいた時とは違うアメリカらしさがあります。レゲエ的なリズムも、そう感じさせないようなミクスチャー感覚で、ソウルミュージックを創作しています。ザバンドのGarth Hudsonもキーボードで参加しています。南部と西部のミクスチャー感覚がどこか不器用に合わさっています。

Kingdom Hall

Checkin' It Out

Natalia
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[20101230]

Period of TransitionPeriod of Transition
(1997/06/03)
Van Morrison

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Period of TransitionPeriod of Transition
(1990/10/25)
Van Morrison

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3年近く活動停止していたヴァンモリソンが再びアメリカに戻って製作したアルバムです。共同プロデュースにドクタージョンを選んで、ニューオーリンズスタイルのファンキーなリズムと、ヴァンモリソンのソウルミュージックを融合させた作品です。前作が内向的だったので、久々の元気なヴァンモリソンの歌が聴けます。

1. You Gotta Make It Through The World
2. It Fills You Up
3. The Eternal Kansas City
4. Joyous Sound
5. Flamingos Fly
6. Heavy Connection
7. Cold Wind In August

独特のニューオリンズスタイルを吸収していますが、そのままではありません。きちんとヴァンモリソンの歌に合わせて変化させています。つまり、ヴァンモリソンの血の方が濃いのです。ドクタージョンもA.O.R.なピアノを弾いています。ですから、ドクタージョンの起用はいい方向に出ています。南部の泥臭さよりも西海岸の洗練されたサウンドの方が強いです。

そんなミクスチャーなスタイルでもソウルフルな歌の存在感はブレていません。この辺りはジャクソンブラウン辺りのスタイルに近いものです。フォークも、ソウルも一つのアメリカの音楽として混じりあっているのです。ドクタージョンが関わっていますが、予想以上に都会的なサウンドになっています。ドクタージョンもA.O.R.な時代があったので不思議ではありませんが、都会ともデルタ地方ともいいがたい微妙な感じが狙いだったのではないでしょうか。

You Gotta Make It Through the World

The Eternal Kansas City

Joyous Sound
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[20101230]

Veedon FleeceVeedon Fleece
(1997/06/03)
Van Morrison

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最初のアメリカでの活動の総決算としてライブアルバムIt's Too Late to Stop Nowを出した後、アイルランドに戻ってから製作されたアルバムです。レコーディング自体はアメリカのスタジオでレコーディングされていますが、生活基盤はアイルランドになっているので、気持ちのあり方も変化してるようです。アイリッシュソウルといういわれ方もするアイルランド色の強いものになっています。

1. Fair Play
2. Linden Arden Stole The Highlights
3. Who Was That Masked Man
4. Streets Of Arklow
5. You Don't Pull No Punches, But You Don't Push The River
6. Bulbs
7. Cul De Sac
8. Comfort You
9. Come Here My Love
10. Country Fair

このアルバムの発表後、精神的な疲れから、一時活動停止状態となるヴァンモリソンですが、その疲れ方がストレートに伝わって来る哀愁溢れえる名盤となっています。基本的にはソウルミュージックですが、アイリッシュトラッドのような空気の寒さを感じさせます。音数も少なめで、ヴァンモリソンの肉声が浮き彫りにされています。これぞ男の哀愁と言える作品です。とても内省的で地味な作品なのですが、音の張りつめ方は尋常ではありません。

スローな曲が多いというのも特徴的です。Astral Weeksとは性格的に違いますが、同じように異色な作品です。ヴァンモリソンの孤高の叫びは感動的であります。カントリーとは違ったアイリッシュトラッドなアレンジなど、アメリカに傾倒していた彼にとってはアイルランド色も武器の一つなった事を分からせる作品となっています。張りつめた空気感はありますが、重くて聴くのがつらくなる事はありません。それほど音楽が美しいのです。かなりの名盤です。

Fair Play

Linden Arden Stole The Highlights

Who Was That Masked Man
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[20101230]

Hard Nose the HighwayHard Nose the Highway
(1997/06/03)
Van Morrison

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Hard Nose the HighwayHard Nose the Highway
(1990/10/25)
Van Morrison

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前作から起用していたカレドニアンソウルオーケストラがツアーで大絶賛された事もあり、カレドニアンソウルオーケストラを活かしたアレンジによって創りだされたアルバムです。プロデュースはヴァンモリソン自身となっています。前作で完成させた総体的なアメリカ音楽によるソウルミュージックをより押し進めた内容になっています。

1. Snow In San Anselmo
2. Warm Love
3. Hard Nose The Highway
4. Wild Children
5. The Great Deception
6. Bein' Green
7. Autumn Song
8. Purple Heather

アルバムジャケットはまるで、70年代のハービーハンコックを思わせる絵になっています。Snow In San Anselmoはボブディランのコーヒーもう一杯のような民族音楽的な旋律をもったブルースフォーク調で始まり、途中でジャズのスウィングアレンジに変化していきます。コーヒーもう一杯よりも先にリリースされていますので、、かなり斬新なスタイルと言えるでしょう。後はカレドニアンソウルオーケストラによるホーンセクションを活かしたソウルミュージックが躍動的に演奏されています。

Bein' Greenはフランクシナトラのカバーで、Purple Heatherはトラディショナル曲です。それ以外は全てヴァンモリソンが創っています。このアルバムの発表後、永く戦いの場として親しんできたアメリカを離れて、アイルランドに戻る事になります。それでもアメリカで経験した数々の刺激は、この後の彼の制作活動にも引き継がれていきます。とりあえずは、アメリカの自由な時代によって触発された活動は、ここで一区切りをうつ事となりました。

Snow In San Anselmo

Warm Love

Wild Children
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[20101230]

Saint Dominic\'s PreviewSaint Dominic\'s Preview
(1997/06/03)
Van Morrison

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Saint Dominic\'s PreviewSaint Dominic\'s Preview
(2009/01/12)
Van Morrison

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前作に引き続き、テッドテンプルマンとヴァンモリソンでプロデュースしたアルバムです。今回もロニーモントローズが参加しています。今回はカントリーというよりもソウルミュージックを極めようとしている感じがします。というより、これまでやってきた、ジャズ、フォーク、カントリー、サザンロックなどを全て融合して一つのソウルミュージックを生み出すという、スケールの大きなサウンドを創りだしています。

1. Jackie Wilson Said (I'm In Heaven When You Smile)
2. Gypsy
3. I Will Be There
4. Listen To The Lion
5. Saint Dominic's Preview
6. Redwood Tree
7. Almost Independence Day

Dexys Midnight RunnersがカバーしたJackie Wilson Saidが入っているのがこのアルバムです。ジャズ的なスウィング感をもった曲ですが、この1曲にジャズもフォークも、カントリーも全て含まれていてソウルミュージックになっているという素晴らしい名曲です。この1曲があるだけでも、このアルバムの価値がありますが、他の曲も素晴らしい出来映えになっています。私はヴァンモリソンの作品の中では、このアルバムが一番好きです。アメリカの音楽が一つにまとまって勢いのある素晴らしいソウルミュージックとなっているからです。ジャクソンブラウンの作品と共通する映像が目に浮かぶほどです。

カントリーミュージックは彼の故郷でもあるアイルランド移民がもたらしたものです。そのアメリカの音楽に魅せられて、アイルランドから来た彼が、更にその音楽を極めたものを生み出すと言う、壮大なるスケール感を感じずにはおられません。Jackie Wilson Saidも当時は小さなヒットしかしませんでしたが、80年代になってDexys Midnight Runnersがカバーした事によって、彼のソングライティングの高さが再評価されました。歌詞も素晴らしいです。タイトル曲のSaint Dominic's Previewもカントリー的な始まりからソウルミュージック的な盛り上がりを魅せる素晴らしい曲です。名盤です。

Jackie Wilson Said (I'm In Heaven When You Smile)
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[20101229]

Tupelo Honey (Exp)Tupelo Honey (Exp)
(2008/01/29)
Van Morrison

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テッドテンプルマンをプロデューサに迎えて製作されたアルバムです。よりアメリカ的なものを表現しようとしていたようで、カントリー色が強く、テンポの早い曲はロックンロールになっています。ソウルミュージックが基本ですが、同時期のザバンドの作品に近いものになっています。つまり、南部の音楽、特にタイトルにもなっているテュペロはエルヴィスが住んでいた町であり、エルヴィスへの敬愛も含んでいます。

1. Wild Night
2. (Straight To Your Heart) Like A Cannon Ball
3. Old Old Woodstock
4. Starting A New Life
5. You're My Woman
6. Tupelo Honey
7. I Wanna Roo You (Scottish Derivative)
8. When That Evening Sun Goes Down
9. Moonshine Whiskey

Wild Nightはコード進行はリズム&ブルースですが、ロックンロールになっています。とてもかっこいい曲です。ホーンアレンジなど、とてもポップな仕上がりになっています。シングルカットされたLike A Cannon Ballもカントリー調のロックンロールになっています。といってもロカビリーとはちょっと違う漢字です。Old Old Woodstockやタイトル曲Tupelo Honeyはザバンドのようなカントリーバラードです。ウッドストックというのはニューヨーク郊外にあって、自然の豊かな田舎町です。そののどかさが良く表現されています。

ギターとマンドリンでロニーモントローズが参加しています。これはテッドテンプルマンが連れてきたのでしょうが、ハードロックギタリストの彼が場を壊さずに溶け込んだ演奏をしているのが驚きです。アメリカの音楽を愛し、アメリカに移り住んでまで追求したヴァンモリソンの音楽の旅はまだ途上ですが、アストラル・ウィークスから始まったいろんな試みは、ここにきてある程度の完成を見たと言っていいでしょう。素敵な曲ばかりです。名盤です。

Wild Night

You're My Woman

Tupelo Honey
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[20101229]

His Band & Street ChoirHis Band & Street Choir
(1987/08/10)
Van Morrison

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当時、ザバンドやボブディランが拠点としていたウッドストック周辺のミュージシャン達と創り上げた作品です。その為、よりフォーク、カントリーロック色が強く出ていますが、彼の作品を全体的に見つめていると、よりリズム&ブルースへの道を突き進んでいる事が分かります。いろんな装飾は変化していますが、彼の基本的なスタンスは一度としてブレていないのです。

1. Domino
2. Crazy Face
3. Give Me A Kiss
4. I've Been Working
5. Call Me Up In Dreamland
6. I'll Be Your Lover, Too
7. Blue Money
8. Virgo Clowns
9. Gypsy Queen
10. Sweet Jannie
11. If I Ever A Needed Someone
12. Street Choir

ライブでの定番となっているDominoはシングルヒットもしました。I've Been Workingはファンキーながらもしっかりリズム&ブルースしています。リズム&ブルースというと、ある程度で尽くした感があるジャンルですが、ヴァンモリソンの凄い所は、新曲として、スタンダードとなり得るような名曲を次々と生み出していった事にあります。白人でありながら、しかもアイルランドから出てきた彼が、まるで、昔から歌い親しまれてきたようなリズム&ブルースを新曲としてリリース続ける偉業は、地味ではありますが、とてつもなく凄い事なのです。並の人間には出来ない所業です。正に求道者なのです。

このアルバムに収められている曲も、どれも素晴らしい出来映えで、それでいて、まるでカバー曲のようにリズム&ブルースというスタイルにおいて、どれも高い完成度をもっています。そうしてもAstral Weeksのイメージが強過ぎて見失われがちですが、彼のスタンスはあくまでもリズム&ブルースの追求という事で一貫しています。底を理解していないと、この後の作品にはついていけに事になります。その中で、新しい出会いから新しい要素を取り入れながら突き進んでいた時期の名盤です。

Domino

Crazy Face

I've Been Working
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[20101229]

MoondanceMoondance
(1994/10/26)
Van Morrison

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ヴァンモリソンは本来のリズム&ブルースへの追求を開始しますが、前作でのジャズミュージシャンとのやり取りにも得るものを感じて、このアルバムでも同じようなスタイルを持ち込んでいますが、やりたい音楽が明確になっているので、このアルバムからは彼のリズム&ブルースへの追求の旅が始まります。

1. And It Stoned Me
2. Moondance
3. Crazy Love
4. Caravan
5. Into The Mystic
6. Come Running
7. These Dreams Of You
8. Brand New Day
9. Everyone
10. Glad Tidings

前作からの雰囲気ももちながら、より分かり易い音楽になった事により、このアルバムもかなり人気が高いです。彼のライブでの定番となる曲も多く、自分のスタイルが見えてきているようです。And It Stoned Meはカントリーロック、サザンロックのようなレイドバック感がありますが、歌うは相変わらずソウルフルです。タイトル曲となるMoondanceはジャズ的な曲で、彼のソングライターとしての力量を感じさせる名曲です。即興ではなく、明確な指示の元に演奏されているので、前作のような浮遊感はありませんが、力強さが宿っています。

Caravanも名曲です。実はSAMARQANDの曲には、この曲のコード進行を頂いた曲があります。この時代のヴァンモリソンの曲を聴いた人にとっては、彼は新しいソウルミュージックを創りだすと期待してたはずですが、彼はこの後より純粋にリズム&ブルースを追求していくようになります。それは地味な作業ですので、この時期のミックスカルチャーなスタイルの方が最初は面白いと感じるはずです。全体的にはカントリー色が加わっています。これもアメリカに渡った成果でしょう。名曲が多く、このアルバムも名盤です。

And It Stoned Me

Moondance

Crazy Love
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[20101229]

Astral WeeksAstral Weeks
(1999/05/17)
Van Morrison

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ヴァンモリソンはソロ活動をするにあたって、アメリカに移住しました。アイルランドからロンドンに出てから、アメリカに渡ったのです。当時のアメリカはサイケデリック、フラワーカルチャームーヴメントの真っただ中でした。そうした中で製作されたこのアルバムは彼の作品の中でも異色の作品ですが、彼の代表作でもあるので、このアルバムのイメージも強いです。

1. Astral Weeks
2. Beside You
3. Sweet Thing
4. Cyprus Avenue
5. The Way Young Lovers Do
6. Madame George
7. Ballerina
8. Slim Slow Slider

ヴァンモリソンはリズム&ブルースの求道者というイメージが強いのですが、このアルバムはジャズミュージシャンを集めて即興で演奏した作品を収めています。ですからレコーディング期間も二日ほどと言われています。その為、当時から難解と言われていますが、歴史的な名盤とも評されています。ジャズの即興的な演奏とアシッドフォークの浮遊感をもった作品で、サイケというイメージではありませんが、当時の自由な思想を反映したような作品として高く評価されています。しかし、難解というイメージが強いので売り上げはそれほど高くありません。ドラムレスの演奏が多いので浮遊感が強いのですが、基本はヴァンモリソンの歌はソウルミュージックを創っています。基本的なコード進行はフォークギターで演奏しているので、アイルランド民謡のようにも聴こえます。

それ以外のパートはジャズミュージシャンが演奏しており、ヴァンモリソンからは自由に演奏して欲しいと言われただけだったので、何の打ち合わせも無しに、その時の空気感だけで演奏が進められています。その為、このような不思議な音楽が生まれたのです。オーヴァーダビングも少なめで、ほとんど一発録りでレコーディングされています。それなのに、どの演奏も説得力をもった演奏をこなしています。そこが、このアルバムの凄い所で、何度聴いても心に迫って来る美しさをもっているのです。当時のサブカルチャームーヴメントが生み出した歴史的名盤ですが、時を超えてもその存在感を放ち続ける名作です。

Astral Weeks

Beside You

Sweet Thing
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[20101228]

Blowin Your MindBlowin Your Mind
(2010/07/13)
Van Morrison

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ブロウィン・ユア・マインド(紙ジャケット仕様)ブロウィン・ユア・マインド(紙ジャケット仕様)
(2009/10/25)
ヴァン・モリソン

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ゼムのボーカリスト、ヴァンモリソンのソロアルバムを紹介していきます。ゼムでは黒人のようなボーカルを聴かせていたヴァンモリソンでしたが、アルバム2枚を出した後、脱退してソロ活動に入ります。そしてこのファーストアルバムがヒットして、ソロキャリアがスタートします。このアルバムでも黒人っぽいリズム&ブルースが中心ですが、ゼムの頃から比べると大分ポップになっています。

1. Brown Eyed Girl
2. He Ain't Give You None
3. T.B. Sheets
4. Spanish Rose
5. Goodbye Baby (Baby Goodbye)
6. Ro Ro Rosey
7. Who Drove the Red Sports Car?
8. Midnight Special
9. Spanish Rose [Alternate Take]
10. Ro Ro Rosey [Alternate Take]
11. Goodbye Baby (Baby Goodbye) [Alternate Take]
12. Who Drove the Red Sports Car? [Alternate Take]
13. Midnight Special [Alternate Take]

シングルBrown Eyed Girlが大ヒットします。ちょっとトロピカルな雰囲気もある明るくポップな曲ですが、ヴァンモリソンの歌声はソウルフルです。Spanish Roseもスパニッシュというよりはトロピカルです。大半の曲をヴァンモリソン自身が作曲しており、ソングライターとしても評価される事となります。まだこの後、凄いアルバムを出していくのですが、このファーストアルバムに収められている曲も凄くレベルが高いです。

アニマルズのエリック・バードンと比較されるほど、黒人的な歌声はモッズを熱狂させました。ジャケットからも分かるようにサイケデリックな雰囲気もあります。これは時代を反映させているもので、ファズギターややたら分厚いベース音など、ロック的なアレンジですが、オリジナルで創った曲なのに、既に黒人が歌っていた曲のように見事な節回しのメロディーラインなど、白人とは思えない感性です。ゼムとこれからのソロ活動の中間点のような存在のアルバムですが、かなりの名盤です。

Brown Eyed Girl

He Ain't Give You None

T.B. Sheets
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[20101227]

Gospel According to Ike & TinaGospel According to Ike & Tina
(2002/02/05)
Ike Turner & Tina

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アルバムLet Me Touch Your Mind 、Strange Fruit、Tina Turns the Country Onといったアルバムがありましたが、なぜかCD化されていません。なんとかこのゴスペルばかり集めたアルバムは見つかりましたので、この作品を紹介します。全盛期は過ぎていたにしても、この時期のアルバムが再発されていないというのは納得いきません。

1. Father Alone
2. Walk With Me (I Need You Lord to Be My Friend)
3. Glory, Glory
4. Just a Closer Walk With Thee
5. What a Friend We Have in Jesus
6. Amazing Grace
7. Take My Hand Precious Lord
8. Nearer the Cross
9. Our Lord Will Make a Way
10. When the Saints Go Marching In

Amazing Graceをはじめ、お馴染みのゴスペルソングを歌っています。When the Saints Go Marching Inなど、ちょっと明るめの歌が多いので、かなりポップです。これまでのロックな感じが後退しているので、彼等の人気も段々陰りが見えてきます。やがてティナターナーはザフーの映画トミーにアシッドクィーンとして出演して、そのダイナマイトな歌声を披露して、ソロ活動に入っていきます。アイクはドラッグに溺れて、ティナDVを繰り返すようになります。

ティナはそんな地獄のような日々から逃れる為に、彼の元を離れ、離婚してソロ活動に専念していきます。しかし、ティナもやがてドラッグ中毒となり、活動すら出来なくなっていきます。しばらく彼女の名前は耳に入らなくなりますが、仏教と出会って、ドラッグ中毒から立ち直り、再起してから又ヒット曲を出していくようになります。アイク&ティナとしては、最後は尻つぼみな感じで終焉してしまいますが、彼女達が残した素晴らしい演奏の数々は今聴いても感動ものです。

Walk With Me

What a Friend We Have in Jesus

Nearer the Cross
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[20101226]

Nutbush City Limits / Feel GoodNutbush City Limits / Feel Good
(2006/09/19)
Ike Turner & Tina

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アルバムFeel GoodとNutbush City LimitsのカップリングCDです。よりロック色が強くなっています。昔の曲のリメイクなども入っていますが、よりパワフルに再演されています。スワンプロック的なダウントゥアースなロックだったり、70年代初期のロックをものにしています。かなりサイケでストンプです。

1. Nutbush City Limits (Lp Version)
2. Make Me Over
3. Drift Away
4. That's My Purpose
5. Fancy Annie
6. River Deep, Mountain High
7. Get It Out Of Your Mind
8. Daily Bread
9. You Are My Sunshine
10. Club Manhattan
11. Chopper
12. Kay Got Laid (Joe Got Paid)
13. Feel Good
14. I Like It
15. If You Can Hully Gully (I Can Hully Gully Too)
16. Black Coffee
17. She Came In Through The Bathroom Window
18. If I Knew Then (What I Know Now)
19. You Better Think Of Something
20. Bolic
21. Nutbush City Limits (Extended Disco Version)
22. Help Him
23. I Love Baby
24. Way You Love Me
25. Can See For Miles (Tina Turner Solo)

Nutbush City Limitsはあからさまにロックンロールです。You Are My Sunshineのカバーを始め、スモールフェイセスのBlack Coffeeのカバーは、スティーヴ・マリオット自体黒人的に歌っている歌ですが、ティナにぴったりの曲です。今回もビートルズのカバーがあり、She Came In Through The Bathroom Windowをソウルフルに歌い上げています。ボーナストラックで入っているザフーのカバーI Can See for Milesはティナのソロ作品です。

本来はロックボーカリストが黒人の歌い方を真似して叫ぶように歌うようになったのですが、そのロック的な歌い方を昔からやっているのがティナターナーです。ですからロックな曲も彼女には似合っています。気持ちがしっかり入っているのでソウルフルになりますが、本来は歌とはそういうものでしょう。テクノ以降無感情な歌い方も流行りますが、本来人間が歌うという事は魂の叫びである訳でして、特に黒人にとっての歌は魂の歌であり、ティナはその中でもトップシンガーであります。

Nutbush City Limits

Make Me Over

River Deep, Mountain High
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[20101226]

Come Together/Workin\' TogetherCome Together/Workin\' Together
(2010/08/02)
Ike And Turner

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Workin' Together と前後して出されたCome Together とNuff SaidのカップリングCDです。どちらもWorkin' Togetherに近い内容で、ファンク、ロック、ポップスという新しいフォーマットをまといながらもソウルクィーンとしてのティナターナーの魅力が満載の作品になっています。彼女達の絶頂期の作品です。

1. It Ain't Right (Lovin' To Be Lovin')
2. Too Much Woman (For A Henpecked Man
3. Unlucky Creature
4. Young And Dumb
5. Honkey Tonk Woman
6. Come Together
7. Why Can't We Be Happy
8. Contact High
9. Keep On Walkin' (Don't Look Back)
10. I Want To Take You Higher
11. Evil Man
12. Doin' It
13. I Love What You Do To Me
14. Baby (What You Want Me To Do)
15. Sweet Flustrations
16. What You Don't See (Is Better Yet)
17. Nuff Said (Part One)
18. Tell The Truth
19. Pick Me Up (Take Me Where Your Home Is)
20. Moving Into Hip Style - A Trip Child
21. I Love Baby
22. Can't You Hear Me Callin'
23. Nuff Said (Part Two)

特にCome Togetherの方はWorkin' Togetherに匹敵する出来映えで、タイトル曲のCome Togetherはビートルズのカバーで、格好良く歌っています。そしてストーンズのHonkey Tonk Womanのカバー、スライ&ザファミリーストーンのI Want To Take You Higherのカバーなど、時代を代表する楽曲をカバーしては、完全に自分達のカラーに塗り替えています。ロックやファンクの格好良さとリズム&ブルースの楽しさも加えた、最高のソウルミュージックになっています。

エンターティナーとしても、ティナは最高のアーティストです。それほど美人ではなかったので、日本では人気が出るのに時間がかかっていましたが、アメリカでは最高のエンターティナーとして讃えられていました。後にザフーの映画トミーでアシッドクィーンとして、より知名度を上げていきますが、この最高のパフォーマンスを同時代で体現している人は、日本では少ないと思います。それほど日本ではソウルミュージックが一般的には広まっていませんでした。現在は黒人音楽が日本でも主流になっていますが、この格好良さは現在の若者でもノックアウトする事間違い無しです。

It Ain't Right

Unlucky Creature

Young And Dumb
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[20101226]

Workin TogetherWorkin Together
(2001/05/22)
Ike Turner & Tina

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Workin\' TogetherWorkin\' Together
(1996/09/01)
Ike Turner & Tina

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アイク&ティナはこの時期、マイナーレーベルからいくつかアルバムをリリースしていますが、マイナー過ぎて、現在は再発されていないようです。そして71年に発売されたこの名盤Workin Togetherに至ります。ブルースからロックへとポップスへと、音楽の幅を広げながらも、ティナターナーという希代の女性ボーカリストの才能をより鮮明に世に示しています。

1. Workin Together
2. (As Long As I Can) Get You When I Want You
3. Get Back
4. The Way You Love Me
5. You Can Have It
6. Game Of Love
7. Funkier Than A Mosquitas Tweeter
8. Ooh Poo Pah Doo
9. Proud Mary
10. Goodbye So Long
11. Let It Be

ニューソウルなA.O.R.的なアレンジも加えながら、ファンクもしっかり吸収して、より黒い感じを出しています。そしてビートルズのGet BackやLet It Beはゴスペル的にカバーして、ソウルフルなビートルズというものを表現しています。そして彼女らの最大のヒット曲となるCCRのカバーProud Maryのスタジオ盤はこのアルバムに収められています。ライブでは一番盛り上がるこの曲は、彼等の代表曲にもなるくらいにハマっています。アレンジもカッコいいですが、ロックンロールするティナターナーの歌は最高にしびれます。

70年代という事もあって、演奏の状態も非情に良く聴こえますし、ポップ感覚もありながらも黒いファンキーなスタイルはカッコいいです。ロックファンもポップスファンも十分楽しめながら、ティナターナーのダイナマイトボイスにノックアウトされる事間違い無しです。ディオとしても華々しい時代でありながら、アイクはドラッグに溺れDVを繰り返し始めていました。そんな悲しい時期でありながら、届けられている音楽は最高のものです。名盤です。

Get Back

The Way You Love Me

Game Of Love
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[20101226]

THE HUNTER-OUTTA SEASONTHE HUNTER-OUTTA SEASON
(2009/03/07)
IKE&TINA TURNER

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アルバムOutta SeasonとThe HunterのカップリングCDです。Outta Seasonは、オーティスレディングなどのリズム&ブルースをカバーした曲が集められています。オーティスは新しいリズム&ブルースの担い手として登場しており、その白熱ぶりはティナにとってはハマり易い曲が多かったのです。オーティスに負けないくらいの魂を揺さぶる歌を堪能出来ます。

1. Hunter
2. You Don't Love Me
3. You Got To Be Running
4. Bold Soul Sister
5. I Smell Trouble
6. Things I Used To Do
7. Early In The Morning
8. You're Still My Baby
9. I Know
10. I've Been Loving You Too Long
11. Mean Old World
12. 3 O'clock In The Morning Blues
13. Five Long Years
14. Dust My Broom
15. Grumbling
16. I Am A Motherless Child
17. Crazy 'Bout You Baby
18. Reconsider Baby
19. Honest I Do
20. Please Love Me
21. My Babe
22. Rock Me Baby

The HunterはシングルヒットしたThe Hunterを中心としたアルバムで、アルバート・ キングのカバー曲The Hunterはフリーでもお馴染みですが、彼女のバージョンもビッグブルースな名演になっています。この頃からロック的な勢いが出てきます。元々ロック的な歌い方を持ち合わせているティナですが、River Deep - Mountain High辺りからロックファンも注目するようになり、既にカリスマ的女性ボーカリストとして君臨していました。

2枚分のアルバムを一気に聴ける作品なだけに、ものすごくパワフルです。ハードロックが流行る前はビッグブルースの時代であり、彼女らもブルースを畳み掛けるように演奏しています。アイクもブルースギターを身につけて、これまでの軽快なサウンドからヘヴィーなサウンドに変わっています。ティナの歌はブルースでもおかまい無しに叫びまくっています。当時のブルースの女王はジャニスジョップリンですが、ティナも負けていません。

I've Been Loving You Too Long

Mean Old World

O' Clock In The Morning Blues
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[20101225]

River Deep: Mounain HighRiver Deep: Mounain High
(2001/03/20)
Ike Turner & Tina

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フィルスペクターがプロデュースした歴史的名盤です。フィルのウォールオブサウンドとアイク&ティナが融合した作品です。フィルが導入したオーケストレーションによって芸術的な作品に仕上がりました、その為か、本来のワイルドさが洗練された形となった為か、アメリカでは売れませんでした。しかし、イギリスでは大ヒットして、その成功のおかげで、ローリングストーンズのアメリカ公演ではオープニングアクトに抜擢されました。それにより、彼等は世界的にも有名になっていく事になります。

1. River Deep Mountain High
2. I Idolize You
3. A Love Like Yours (Don't Come Knocking Every Day)
4. A Fool In Love
5. Make 'Em Wait
6. Hold On Baby
7. I'll Never Need More Than This
8. Save The Last Dance For Me
9. Oh Baby! (Things Ain't What They Used To Be)
10. Every Day I Have To Cry
11. Such A Fool For You
12. It's Gonna Work Out Fine

タイトル曲のRiver Deep Mountain Highはフィルスペクターが用意した曲で、オーケストレーションによりドラマティックな展開とソウルフルでありながら雄大な曲となっています。後にディープパープルもカバーした名曲です。その他にHold On Baby、I'll Never Need More Than Thisなどをフィルが用意しており、Save The Last Dance For Meは有名なスタンダードのカバーです。その他の曲は、既にリリースされている彼女らの曲にフィルスペクターがオーケストラをかぶせてリメイクしています。つまり、今で言うリミックスを施しているのです。

その為、このアルバムのレコーディングにはアイクターナーは参加しておりません。ティナのボーカルのみを録音しているのです。当時としては特殊なこの手法により、芸術的な作品となっているのですが、それはアメリカのファンには受けなかったようです。しかし、時代はビートルズによるサイケでコンセプチャルな作品が求められていた時代です。このアルバムはそのニーズに十分応えられる内容になっていたのです。ですからイギリスを中心にヒットしていきました。現在の耳で聴いてもその素晴らしさは通用するものになっています。芸術的でありながらもティナの歌は実に魂がこもっています。ソウルミュージックの垣根を飛び越えた歴史的名盤です。

River Deep Mountain High

I Idolize You

A Love Like Yours
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[20101225]

Ike & Tina Turner Revue LiveIke & Tina Turner Revue Live
(1996/06/07)
Ike Turner & Tina

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この時期のスタジオアルバム、Please Please PleaseとOoh Poo Pah DooはCD化されていません。ですから、この時期大量に出されたライブアルバムの中から、特に迫力のあるこのアルバムを選んでみました。Please, Please, PleaseやThinkなどのジェイムスブラウンのカバー曲など、ライブならではの迫力のある演奏がものすごいバイブレーションで収められています。

1. Please, Please, Please
2. If I Can't Be The First
3. Feelin' Good
4. Love Of My Man
5. Think
6. Drown In My Own Tears
7. I Love The Way You Love
8. For Your Precious Love
9. All In My Mind
10. Am I A Fool In Love
11. All I Could Do Was Cry / Please, Please, Please
12. My Man He's A Loving Man
13. I Know You Don't Love Me No More
14. It's Gonna Work Out Fine
15. Way You Love Me
16. I Can't Stop Lovin' You
17. You Should Have Treated Me Right
18. He's Mine

勿論主役はティナターナーですが、バンドとしての凄さを思い知らされる内容になっています。これまでの持ち歌以外にもカバー曲が多く、ショーとしての楽しさもストレートに伝わってきます。歌だけではなく、ティナのライブパフォーマンスはエンターティナーとしても抜群の魅力を放っています。日本ではまだ、あまり知られていなかった時期の音源だけに、貴重な作品だと思います。

アメリカではビートルズのような外来種よりも、こうしたアメリカならではの音楽の方がまだまだ人気があった為に、熱狂のライブになっています。バンドメンバーも歌ったりと、大騒ぎなライブで、実に楽しそうです。このバンドが何故人気があったのかが一目瞭然にして分かる作品です。バンドもエキサイティングだし、何よりもティナターナーの魅力が満載です。ライブの方がスタジオ盤よりも凄いというのは実力のある証です。

Please, Please, Please / Goodbye So Long

Feelin' Good

I Love The Way You Love
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[20101225]

It\'s Gonna Work Out FineIt\'s Gonna Work Out Fine
(1990/04/20)
Ike Turner & Tina

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初期の代表作It's Gonna Work Out Fineを引っさげての作品です。以前インストで演奏された曲に歌詞をつけたものですが、元祖バービーボーイズともいえる、アイクとの掛け合いがある曲です。夫婦デュオである事を印象づける曲で、この曲のヒットで瞬く間に全米中の人気者となっていきます。テレビへの露出も多くなり、ティナの歌声は大絶賛される事となります。

1. Gonna Find Me A Substiitute
2. Mojo Queen
3. Kinda' Strange
4. Why Should I
5. Tinaroo
6. It's Gonna Work Out Fine
7. I'm Gonna Cut You Loose
8. Poor Fool
9. I'm Fallin In Love
10. Foolish
11. This Man's Crazy
12. Good Good Lovin

ジェイムスブラウンも曲を提供するなど、楽曲も充実しています。アップテンポの曲が多くなったのは、やはりビートルズ後の影響だと思われます。リズム6ブルースから徐々にロックンロールのノリも出てくるようになっています。彼女の迫力のある歌声を十分に活かせる迫力のある曲が目立ちます。

アレンジも普通の黒人音楽としては、かなり工夫されていて面白いです。It's Gonna Work Out Fineでのギターもフェイザーというよりは、アンプについているビブラート機能を使ったものと思われますが、音色にも気を配るようになったのは、明らかにビートルズによる影響でしょう。単なるソウルミュージックから白人にも訴える事が出来る内容になっています。その為か、イギリスではモッズを中心に人気が出てきます。

Mojo Queen

It's Gonna Work out Fine

Poor Fool
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[20101225]

Don\'t Play Me CheapDon\'t Play Me Cheap
(1997/04/03)
Ike & Tina Turner

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人気が出てきたIke & Tinaは、ここから短期間にアルバムを連発してリリースします。ティナの歌唱力は、どんな楽曲でも歌いこなせる実力が宿っており、レパトリーも確実に増えていった為です。前作がインストだった事もあり、彼女の歌が入っている作品は明らかにKings of Rhythm Band の作品よりも売れていったのです。

1. Wake Up
2. I Made A Promise Up Above
3. Desire
4. Those Ways
5. Mamma Tell Him
6. Pretend
7. Don't Play Me Cheap
8. The Real Me
9. Forever Mine
10. No Amending
11. Love Letters
12. My Everything To Me

ファーストアルバムと同じくリズム&ブルースのソウルフルな作品になっていますが、前年にデビューしたビートルズの影響は黒人音楽にも少なからずも起こっており、よりポップで親しみ易い曲が並んでいます。女性コーラスやストリングスなど、アメリカンポップなアレンジも含まれるようになり、より広い範囲で彼女らの音楽はアメリカ中に広まっていきます。

黒人だからと言って、全員が全員リズム感が良くてエモーショナルという訳ではありません。黒人の中にもリズム感が悪くて、歌も下手な人はいるのです。日本人からすると黒人はみんなソウルミュージックが得意と思いがちですが、彼女のような歌唱力は天賦の才なのであります。そして彼女には聴衆をじっとしていられなくするほどのバイブレーションが備わっていたのです。

Wake Up

I Made a Promise Up Above

[20101224]

Kings of Rhythm Band DanceKings of Rhythm Band Dance
(1996/11/05)
Ike Turner & Tina

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Kings of Rhythm Band DanceKings of Rhythm Band Dance
(1996/11/05)
Ike Turner & Tina

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Kings of Rhythm BandはいつしかIke & Tinaのバックバンドという存在となっていました。ティナターナーを前面に出した方が売れるからです。そのKings of Rhythm Bandが演奏するダンスナンバーが集められた作品です。踊らせる為の演奏なので、歌が入っていません。インストなのですが、この演奏をバックにアイクとティナが踊ると言う趣旨のようです。

1. The Gulley
2. Twistaroo
3. Trackdown Twist
4. Potato Mash
5. It's Gonna Work Out Fine
6. Steel Guitar Rag
7. Doublemint
8. The Rooster
9. Prancing
10. Katanga
11. The Groove
12. Going Home

後に歌入りでヒットするIt's Gonna Work Out Fineのインストバージョンが入っています。やっぱりティナの歌が入っていないと迫力不足というのは事実ですが、Kings of Rhythm Band自体実力のあるバンドでありまして、まだツィストなどが流行っていた時期ですが、体がじっとしていられないくらいのパッショナブルな演奏が満載です。若い頃のアイクターナーはまるで初期の頃のプリンスのような出で立ちです。

Kings of Rhythm Bandはロックンロールバンドであり、底にティナのソウルフルな魂が宿って、極上のダンスアルバムになっています。ティナは歌っていくても、それだけの存在感を持っていたのです。まだベンチャーズのようなギターとホーンの絡みは、アイクによるアレンジ力の賜物です。まだビートルズがイギリスで売れ始めた頃なので、ビートルズ以前のスタイルではありますが、なかなかクールでホットなアルバムです。

It's Gonna Work out Fine

Ike Turner & his Kings of Rhythm

[20101223]

Soul of Ike & Tina TurnerSoul of Ike & Tina Turner
(1994/06/25)
Ike Turner & Tina

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Soul of Ike & Tina TurnerSoul of Ike & Tina Turner
(1994/06/25)
Ike Turner & Tina

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アイクターナーはロックンロールの歴史の時に紹介しましたが、彼のバンドThe Kings of Rhythmと平行してIke & Tina でも活動していました。どちらかと言うと、こちらの方が人気がありました。The Kings of Rhythmのステージでは、観客をステージに上げて歌わせると言うコーナーがありました。そこに勇敢にも上がって、爆発的なボーカルを披露したのがティナターナーでした。彼女の歌に圧倒されたアイクは、バンドのボーカリストが来ない時に彼女に歌わせレコーディングしたところ、これは行けると判断して、彼女の歌を前面出したIke & Tinaというコンビを始める事になりました。

1. I'm Jealous
2. I Idolize You
3. If
4. Letter From Tina
5. You Can't Love Two
6. I Had A Notion
7. A Fool In Love
8. Sleepless
9. Chances Are
10. You Can't Blame Me
11. You're My Baby
12. The Way You Love Me

このファーストアルバムでは、タイトルのようにソウルミュージックになっています。リズム&ブルースと言ってもいいでしょう。ティナターナーの爆発的な歌とステージパフォーマンスは瞬く間に聴衆を虜にしました。テレビに出るようになってからは、その人気にも火がついてThe Kings of Rhythmよりも売れるようになりました。アイクとティナは結婚もして、夫婦として活動していく事になります。

ソウルダイナマイトと呼ぶに相応しいティナのボーカルは、まだ荒削りですが、その迫力はジェイムスブラウンもアレサフランクリンも凌ぐほどの迫力を持っています。まだビートルズも誕生する前ですから、これほどシャウトする歌い方は相当インパクトがあったと思います。天才女性シンガーの登場です。そのティナの歌を活かしきったアイクも凄いですが、夫婦関係は決して平和なものではなかったようです。彼女の最初期の歌声に触れられるアルバムです。

I'm Jealous

I Idolize You

Letter From Tina
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[20101223]

Two Sides of the Moon (Exp)Two Sides of the Moon (Exp)
(2006/08/15)
Keith Moon

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フランクザッパと共にロック界きっての奇人変人として有名なキースムーンが唯一残したソロアルバムです。現在は未発表音源も合わせたCD2枚組のものもあります。作曲もしないし、歌も巧くなかったキースムーンは本来ソロ活動する気はなく、ツェッペリンには参加出来なかったけれでも、ザフーの一員として活動出来れば良かったのですが、みんながソロアルバムを出していたので、何とか1枚だけですが、ソロアルバムを出してくれました。

ディスク:1
1. Crazy Like A Fox
2. Solid Gold
3. Don't Worry Baby
4. One Night Stand
5. The Kids Are Alright
6. Move Over Ms. L
7. Teenage Idol
8. Back Door Sally
9. In My Life
10. Together
11. Lies
12. I Don't Suppose
13. Hot Rod Queen
14. Don't Worry Baby
15. Teenage Idol
16. Back Door Sally
17. One Night Stand
18. Crazy Like A Fox
19. In My Life
20. Move Over Ms. L
21. Solid Gold
22. We Wish You A Merry Xmas
23. Do Me Good
24. Real Emotion
25. Naked Man
ディスク:2
1. Keith & Ringo 'Together'
2. Don't Worry Baby
3. Don't Worry Baby
4. Teenage Idol
5. Crazy Like A Fox
6. Solid Gold
7. A Touch Of Moon Madness
8. Move Over Ms. L
9. Lies
10. My Generation
11. The Kids Are Alright
12. Keith & Ringo 'Together'
13. Together
14. Together
15. Together
16. I'm Not Angry
17. Hot Rod Queen
18. Solid Gold
19. Teenage Idol
20. Solid Gold
21. Real Emotion
22. 'Ok Mr. Starkey'
23. Do Me Good
24. Keith & Ringo 'Together (Again)'
25. In My Life

ステージではドラムセットを破壊しながら叩きまくると言うパフォーマンスが有名ですが、ツィンバスドラムや、おかずだらけのそのドラミングは後のハードロックやヘヴィメタのドラマーに多大な影響を与えています。とにかくいたずら好きで、このアルバムでも裏ジャケットでケツを出しておちょくっている感じはそのまま音楽に反映されるくらい陽気なロックンロールアルバムになっています。ほとんどがカバー曲で、友人ミュージシャンから提供されている曲もあります。

友人というのは、当時アメリカでの飲み仲間だったジョンレノンや、ニルソン、リンゴスター達です。ジョンレノンが提供したのはMove Over Ms. Lで、ニルソンとリンゴスターと共作したTogetherがあります。その他にザフーのカバーThe Kids Are Alright。ビートルズのIn My Lifeなど、良く知っている曲が入っていますが、そのアレンジのセンスの良さは抜群です。歌は巧くないという事で有名だったのですが、ここで聴ける彼の歌は巧いとはいえませんが、愛嬌があって親しみ易い歌になっています。悪くありません。

ザフーのメンバーのソロアルバムの中では一番期待されていなかったかもしれませんが、メンバーのソロアルバムの中では一番満足出来る作品です。ザフーの中でも一番人気があった彼の人間性がきちんと反映されている作品になっているからです。参加ミュージシャンはリンゴ・スター、ジョー・ウォルシュ、ジェシ・エド・デイヴィス、ハリー・ニルソン等の豪華メンバーになっています。32歳の若さでアルコール依存症の治療の為に服用していた薬を過剰摂取して亡くなってしまいますが、ロックファンは彼の事が大好きであり、このアルバムも愛すべき名盤だと思います。私にとってロックとは反逆のヒーローでもなんでもなく、キースムーンのような変態性こそがロックの本質だと思っています。変態でなければロックなんて素晴らしい音楽は生み出せないと思います。

Crazy Like A Fox

Solid Gold

Don't Worry Baby
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[20101223]

Rocks in the HeadRocks in the Head
(2004/10/12)
Roger Daltrey

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オリジナルソロアルバムとしては最後の作品になります。92年の作品で、久々にロックな作品になりました。それでもアメリカンロックな感じになっています。ロジャーダルトリーのソロアルバムは最初の頃からアメリカンなものが多かったのですが、最後までそれは貫かれているようです。パンクの元祖というイメージはピートタウンゼントの方だけで、彼には関係なかったようです。

1. Who's Gonna Walk On Water
2. Before My Time Is Up
3. Times Changed
4. You Can't Call It Love
5. Mirror Mirror
6. Perfect World
7. Love Is
8. Blues Man's Road
9. Everything A Heart Could Ever Want (Willow)
10. Days Of Light
11. Unforgettable Opera

80年代に入ってからつまらない作品が続いていただけに、久々にロックを感じさせてくれる作品になっています。これまでずっとラスバラードの曲を歌ってきましたが、このアルバムには入っていません。歌が巧いだけに、どんな曲でも歌いこなせるのですが、それだけに選曲が大事になってきます。彼のソロアルバムではいい作曲者に恵まれていなかったというのが、私個人の感想です。本人はいいと思って創っていたのでしょうが、私の求めていたものとは違っていました。

ザフーとしてのバリエーションとして、やはりイギリス的なものを求めていましたが、ロジャーダルトリーの作品の中ではイギリス的なものは二つくらいしかありません。ロジャーダルトリーは、この後ソロ活動は行わず、ピートタウンゼントと2人でTHE WHOを再結成して、トミーを又やったりと、過去の栄光にしがみつくような活動を行っています。

Who's Gonna Walk on Water

Days of Light

Unforgettable Opera

[20101223]

Can\'t Wait to See the MovieCan\'t Wait to See the Movie
(2004/10/12)
Roger Daltrey

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Can\'t Wait to See the MovieCan\'t Wait to See the Movie
(2001/06/05)
Roger Daltrey

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相変わらずRuss Ballardの曲を中心にした作品ですが、David Fosterなど、80年代のサウンド構築に必要なブレインを集めて製作されています。その為か、80年代の一番つまらないスタイルになってしまっています。80年代の恥部ともいえるポップだけどどうでもいいようなサウンドなのです。一番陥っては行けない所にたどり着いてしまいました。本人はこれで売れると思っていたのでしょうが、当時としても全く売れないような作品になってしまいました。現在聴き直しても、全くつまらない作品になっています。

1. Hearts Of Fire
2. When The Thunder Comes
3. Ready For Love
4. Balance On Wires
5. Miracle Of Love
6. The Price Of Love
7. The Heart Has Its Reasons
8. Alone In The Night
9. Lovers Storm
10. Take Me Home

80年代アメリカのどうでもいいようなシンガーが歌うような曲ばかりです。AORというか、アメリカの特に西海岸辺りのバブルに浮かれて、何も考えていないようなメタボリックなサウンドが当時は売れている曲もありましたが、70年代ロックのカッコいい部分を支えてきたロジャーダルトリーが、こんなチンケなサウンドを手がけるというのは、まったくもって時代の迷路に迷い込んだとしか言いようがありません。

ポップシンガーとしての力量を試したかったのでしょうが、売れない新人シンガーでも、こんなアホ臭い曲は遠慮するべきで、これがいいという判断をしただけでも、ロジャーダルトリーは終わった。という感じがしてしまうアルバムです。売れなかった事により、本人も失敗だった事は後に認識する事になります。ただ、好みもあると思うので、こういうサウンドが好きな人は聴いて損は無いと思います。

Hearts Of Fire

Roger Daltrey interview

[20101222]

Under a Raging MoonUnder a Raging Moon
(1990/10/25)
Roger Daltrey

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McVicarの次に売れたアルバムです。80年代当時のヒットメーカー達に曲を創らせて、とにかく売れる作品を創ったと言う内容です。いかにも80年代らしいサウンドですが、軽い感じではなく、タイトな感じのサウンドになっています。MTV時代でもあり、PVを創って何とかヒットを出そうと苦労している感じですが、単なる売れる作品とは違って、ちゃんと内容のある作品に仕上げています。

1. After The Fire
2. Don't Talk To Strangers
3. Breaking Down Paradise
4. The Pride You Hide
5. Move Better In The Air
6. Love Me Like You Do
7. Let Me Down Easily
8. Fallen Angel
9. It Don't Satisfy Me
10. Rebel
11. Under A Raging Moon

ピートタウンゼントが作曲したAfter The Fireがヒットしました。この曲は後にブライアンアダムスがカバーしてからもヒットしています。そのブライアンアダムスがLet Me Down Easyを提供しています。圧巻はタイトル曲のUnder a Raging Moonで、 Martin Chambers, Roger Taylor, Cozy Powell, Stewart Copeland, Zak Starkey, Carl Palmer and Mark Brzezicki という顔ぶれのドラマーが次々にドラムソロを展開していくという、売れ線とは無縁の斬新な流れは、かなり冒険していると思います。

ザフーというメインとなる活動が終了した事によって、ソロアーティストとしても成功しなければならないと言う思いが生み出した作品だと思います。前作は80年代というには中途半端だったので、ここでは徹底して時代の音を取り入れています。シンガーとしてのロジャーダルトリーを売り出すには格好の素材となりました。しかし、往年のザフーファンにとっては、今ひとつ満足出来ないものがあります。

After The Fire

Under A Raging Moon

after the fire pete townshend

[20101221]

Parting Should Be PainlessParting Should Be Painless
(2004/10/12)
Roger Daltrey

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Parting Should Be PainlessParting Should Be Painless
(2004/10/12)
Roger Daltrey

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THE WHOが解散した事により、本格的にソロ活動を始めた作品です。80年代なサウンドになっています。ジャケットも、まるでブームタウンラッツになっています。Chris SpeddingやMick Gallagher などが参加しています。80年代といっても、演奏者は70年代からの付き合いがあるだけに、骨太なサウンドは失われていません。

1. Walking In My Sleep
2. Parting Should Be Painless
3. Is There Anybody Out There?
4. Would A Stranger Do?
5. Going Strong
6. Looking For You
7. Somebody Told Me
8. One Day
9. How Does The Cold Wind Cry
10.Don't Wait On The Stairs

Bryan Ferry作のGoing StrongやユーリズミックスのAnnie Lennox, Dave Stewartが書いたSomebody Told Meなど、これまでには無かったスタイルを創りだそうとしています。その為か、前作は売れたのですが、このアルバムは思わしくありませんでした。キースムーンがいなくなったザフーにはみんながっかりきていて、ソロアルバムでも、こんな感じでは相手にされません。ピートタウンゼントは何とかいい作品を創れましたが、ロジャーにはファンが求めているものは分からなかったようです。

基本は70年代バンドサウンドでのポップスですが、何とか80年代風の味付けを施して、ソロとしても成功したかったのでしょうが、新しさと言う所でも中途半端です。でも80年代風を中途半端にしていたおかげで、現在でも通用するようなサウンドにはなっています。ただ、新しい方向性がハッキリと伝わってこないもどかしさがあります。

Parting Should Be Painless

Is There Anybody Out There?

[20101220]

McVicar: Original Soundtrack RecordingMcVicar: Original Soundtrack Recording
(1996/02/27)
Jeff Wayne

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イギリスの実在する犯罪者、ジョン・ロジャー・マックヴィカーの自伝を映画化した作品のサントラ盤になります。ロジャーダルトリーのソロアルバムの中では一番売れた作品なだけに、オリジナルソロアルバムとしても評価されています。THE WHOのメンバーが全員参加していて、音楽的にも一番THE WHOに一番近いものになっています。

1. Bitter And Twisted
2. Just A Dream Away
3. Escape Part One
4. White City Lights
5. Free Me
6. My Time Is Gonna Come
7. Waiting For A Friend
8. Escape Part Two
9. Without Your Love
10. McVicar

ロジャーダルトリーはトミーでの演技が評価されたことにより、役者としてもいくつかの作品に出演しています。トミーの監督だった奇才ケンラッセルのリストマニアやこのMcVicarで役者としても活躍しています。80年代の作品なだけに、シンセによるシーケンスやアフリカ的なリズムなど、これまでに無かったスタイルも取り入れていますが、音は結構ラウドでラフなハードロックに仕上がっています。

Free MeやWithout Your Loveなど、その後も彼の大事なレパートリーとして親しまれています。美しいバラードもありますが、これまでのようなポップな感じよりはハードな仕上がりになっているだけに、売れたのだと思います。映画は日本ではあまり話題にはなりませんでした。映画抜きにしても十分楽しめるアルバムになっています。

Bitter And Twisted

Just A Dream Away

Escape Part One
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