フュージュン に傾倒していたサンタナでしたが、新しくマネージャーとなったビルグラハムが
ラテン への回帰を提案してるくられた作品です。それこそがファンが求めていたサウンドであり、このアルバムは久々のビッグヒットとなりました。特にサンタナの代名詞とも言える哀愁のヨーロッパが入っています。情熱の
ラテン には戻っていますが、初期の頃のような凶暴な感じではなく、
フュージュン をやって洗練する事も身につけた事により、繊細さも持ち合わせたスタイルになっています。つまり進化しているのです。
1. Dance Sister Dance (Baila Mi Hermana)
2. Take Me With You
3. Let Me
4. Gitano
5. Tell Me Are You Tired
6. Europa (Earth's Cry Heaven's Smile)
7. Let It Shine
ラテン だけではなく、ファンクの要素も取り入れて、よりポップで、ロック寄りなサウンドになっています。黒人ではない有色人種によるファンクは結構複雑な刻みになっています。それに反して、テーマとなる旋律はシンプルで分かり易いものになっているので、本来のサンタナらしいスタイルに戻っています。特に哀愁のヨーロッパのテーマは誰でも聴いた事が有ると思います。ここでのロングサスティーンは有名で、ゲイリームーアはそれ以上長いロングトーンをパリの遊歩道で対抗してやっていました。先日ゲイリームーアは帰らぬ人となりましたが、優れたギタリストでありました。
ジャケットは日本の横尾忠則似よるもので、日本製のヤマハのSGモデルを愛用していました。日本びいきなのです。Gitanoではスパニッシュギターにも挑戦しており、サンタナはワールドミュージックと言う点でも先駆者でした。当時のギターキッズは誰もがコピーしていたEuropaはもうサンタナのスタンダードとも言える形式美を誇っています。
ラテン のリズムとブルーノートペンタトニックによるギターフレーズは教本ともいえる定番です。全体的には
フュージュン からきているファンクのリズムが目立ちます。ワウワウをかませたクラビネットプレイは、黒人とは違った
ラテン のリズム感とも相まって凄まじいです。初期の頃に比べると優等生的なイメージがあり、名盤と呼ぶにはもう一つとどきません。
Dance Sister Dance
VIDEO Take Me With You
VIDEO Let Me
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