自宅にレコーディング出来る環境を作って、リラックスした状態で製作されたアルバムです。それだけに、前作のような派手な性格のアルバムとは対照的な内容になっているにもかかわらず、前作で創り上げた人気に拍車がかかり、この作品も大ヒットしました。Born in the U.S.A.以前の内省的な性格に戻っていますが、80年代特有の軽さを持っています。悪い意味での軽さですから、私はあまり感心しない音になっています。
1. Ain't Got You 2. Tougher Than the Rest 3. All That Heaven Will Allow 4. Spare Parts 5. Cautious Man 6. Walk Like a Man 7. Tunnel of Love 8. Two Faces 9. Brilliant Disguise 10. One Step Up 11. When You're Alone 12. Valentine's Day
デビュー当時にはあった繊細さは、筋肉となって力ずくで曲を生み出しているような感じさえします。この売れまくっている時期にクレバーさを全く感じさせないというのも皮肉なものです。素朴でシンプルな作品なので、全盛期ではない時期の作品だと思えば納得出来るものですが、これが売れまくっていた全盛期の作品というのは不思議です。Springsteenは絶対売れる作品を創ろうと思って創っていなかったと思います。カッコいいのはタイトル曲のTunnel of Loveくらいでしょうか、後はかなり地味です。