92年にLucky Townというアルバムと同時発売した作品です。このアルバムは90年には完成していましたが、リリースが見送られていたため、新作と同時リリースという異例の発売となりました。こちらのアルバムにはポップな曲が集められています。Born in the U.S.A.の時のような印象的なAメロのフレーズを元にしたような曲の創り方になっています。このやり方でBorn in the U.S.A.をヒットさせた事で、自信をつけていたはずですが、前作は全く違う方法で曲が創られていました。だから、このアルバムのような曲がストックされていたのでしょう。
1. Human touch 2. Soul driver 3. Fifty seven channels (and nothin' on) 4. Cross my heart 5. Gloria's eyes 6. With every wish 7. Real world 8. All or Nothin' at All 9. Man's job 10. I wish I were blind 11. Long goodbye 12. Real man 13. Pony boy
ジャケットもLucky Townと姉妹品みたいになっていますが、こちらの方が売れています。ゲストにTOTOのJeff PorcaroやRandy Jacksonが参加しています。その他にSam & DaveのSam Moore、Bobby Hatfieldなどの大御所が参加しています。The E Street Bandでは無いのです。Born in the U.S.A.ほどの派手さはありませんが、Born in the U.S.A.が好きな人は気に入ると思います。前作よりは音楽的に工夫が見られます。
前作はカントリーフォークロック的な感じでしたが、このアルバムはロックンロール、リズム&ブルースになっています。初期の頃のような明るさがあります。シリアスにならなくても、ロックンロールしていれば昔からのファンは安心するというものです。90年代はオルタナの時代ですから、Springsteenも元祖的な貫禄を見せていればいいのです。私はBorn in the U.S.A.よりも好きかもしれません。