1. Old Dan Tucker 2. Jessie James 3. Mrs. McGrath 4. Oh, Mary, Don't You Weep 5. John Henry 6. Erie Canal 7. Jacob's Ladder 8. My Oklahoma Home 9. Eyes On The Prize 10. Shenandoah 11. Pay Me My Money Down 12. We Shall Overcome 13. Froggie Went A-Courtin' 14. Buffalo Gals (bonus track) 15. How Can I Keep From Singing (bonus track)
Pete Seegerはギターではなくてバンジョー奏者だったので、バンジョーが全編にフューチャーされています。この作品を創る為に集められたメンバーでのセッションは一発録りにこだわっています。昔のレコーディングはダビングが出来なかったので一発録りが当たり前だったからです。ただカバーしているだけではなく、曲の持ち味はそのままに、ホーンやバイオリンなどのアレンジをつけて豪華なサウンドにしています。
2005年の作品でプロデューサーは前作同様Brendan O'Brienです。今作は基本トリオ構成での演奏になっており、ギターボーカルのSpringsteen、ドラムのSteve JordanにベースのBrendan O'Brienの演奏にバイオリンやキーボードが加わって来るもので、内省的なThe Ghost of Tom Joadがトリオ編成になったものと思っていただければいいと思います。ですから基本フォークロックです。
1. Devils & Dust 2. All The Way Home 3. Reno 4. Long Time Comin' 5. Black Cowboys 6. Maria's Bed 7. Silver Palomino 8. Jesus Was an Only Son 9. Leah 10. The Hitter 11. All I'm Thinkin' About 12. Matamoras Banks
未発表曲も収められていたベストアルバムTracksをはさんで2002年に発売された作品で、久々にE Street Bandが復活しています。プロデューサーはBrendan O'Brienで、オルタナなロックアルバムになっています。9.11以降の作品だけに、Springsteenのような影響力のあるミュージシャンがどういう態度を示すのか興味がありましたが、彼はかなりクレバーに曲によってメッセージを放っています。大切な人を失った悲しみを表現する事で、被害者としてのアメリカだけの代弁者にはならない、何を憎むべきなのかを本質的に暴いた作品になっています。
1. Lonesome Day 2. Into The Fire 3. Waitin' On A Sunny Day 4. Nothing Man 5. Countin' On A Miracle 6. Empty Sky 7. Worlds Apart 8. Let's Be Friends (Skin to Skin) 9. Further On (Up The Road) 10. The Fuse 11. Mary's Place 12. You're Missing 13. The Rising 14. Paradise 15. My City Of Ruins
今回の東日本大震災からも偽善的な発言をして、いい気になっている連中をよくテレビで見かけて嫌悪感を憶えますが、それに比べて、この作品でのSpringsteenは何と優しく、暖かく、逞しい事か。悲しみや怒りだけでは解決出来ない現実を包み込むようなおおらかさに満ちています。売り上げ的にも久々にトップの売り上げを記録して、その健在ぶりを魅せつけました。音楽的にも優れていて、Born in the U.S.A.なんか幼く見えてくるくらい優れた作品だと思います。U2に似てきている所もありますが、ギミックが無い分、こちらが優れていると思います。名盤です。
1. Ghost of Tom Joad 2. Straight time 3. Highway 29 4. Youngstown 5. Sinola cowboys 6. Line 7. Balbo Park 8. Dry lightning 9. New timer 10. Across the border 11. Galveston Bay 12. Best was never enough
Human Touchと同時発売されたアルバムで、ジャケットも同じようなデザインになっています。Human Touchが完成する直後に浮かんだアイデアをそのまま即興的に録音された作品で、勢いでつくあった感はありますgあ、それだけアイデアが新鮮なまま録音されているので、とてもSpringsteenらしい作品に仕上がっています。Human Touchのほうが明るいと言うイメージがありますが、こちらが暗い訳ではありません。とてもポジプティブで自然なSpringsteenの格好良さがそのまま収められています。
1. Better Days 2. Lucky Town 3. Local Hero 4. If I Should Fall Behind 5. Leap Of Faith 6. The Big Muddy 7. Living Proof 8. Book Of Dreams 9. Souls Of The Departed 10. My Beautiful Reward
オルタナに触発されたような感じもあり、とても若々しい内容です。80年代の時の方が売れていましたが、90年代のSpringsteenのほうがいいですね。気負わずに若い頃の作品と同じベクトルを発しています。急遽創らずにはいられなかった気持ちが良く分かります。それだけ素晴らしい内容になっています。アイルランド民謡のようなIf I Should Fall Behindなど、アメリカのルーツミュージックを紐解きながらも、等身大のアメリカンロックを体現しています。
Human Touchも素晴らしい内容でしたが、こちらも負けていません。全く別な感じでも無く、同じ暗いエモーショナルですが、どちらかと言うとHuman TouchはSpringsteenの外側にある音楽をかき集めたような感じで、こちらはSpringsteenの内面から発しているような音楽になっています。オルタナブームのおかげで、自分らしい作品を創っても時代遅れにならずに済んでいる事がラッキーでもあり、無理をする事も無く、自然と出て来る音楽をそのまま出せば良い訳ですから、後は彼の才能次第という事ですが、そういう良い環境がいい結果を生み出したアルバムだと思います。名盤です。