82年の作品です。売れなくなって焦ったのか、早いインターバルで作品を出しています。ニューウェイヴ、テクノ時代に対応すべく、シンセサイザーも使用したり、シンプルなロックンロールに徹しています。パンク世代にも受け入れられるように、60年代風のスリーコードなビートロックを元にして、何とか80年代にも受け入れられるように気を使っていますが、ニューウェイヴの本質が理解出来ていないので、オールドウェイヴにしか聴こえません。
1. I Read the News
2. Sleepwalk
3. Save Me
4. Back to Eden
5. An Eye for an Eye
6. Don't Think About Me
7. Heart in the Fire
8. Here Come Caroline
9. Barbara's Vacation
プロデューサーにEddie Kramerを迎えていますので、ハードロックアルバムとしては素晴らしいものですが、Eddie Kramerも70年代の人ですから、既成のロックとは違う、新しい若者によるロックを生み出そうとした、初期のパンクやニューウェイヴの志を分かっているものがいない環境では、感覚がずれているようにしか聴こえません。MTV用にPVも創っていますが、FramptonのPVなんて当時は見た事がありません。それだけ全く相手にされていなかった時期なのです。
ニューウェイヴにはなっていない作品ですが、ビートロック作品としてはさすがに素晴らしい内容になっていると思います。何とかヒット曲が欲しかったのでしょうが、ポップでキャッッチーな曲を創っていますが、ギタリストとしてもヴァンへイレンのような新しいギターヒーローが登場している中では、Framptonはテクニックがあっても古いタイプのギタリストでしかないのです。アメリカンハードロック化していますが、これを売り出す為には相当なプロモーションが必要だったでしょう。アメリカンハードロックアルバムだと思えば、良く出来ている作品です。
I Read the News
VIDEO Sleepwalk
VIDEO Save Me
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