

リーリトナーの代名詞となったヒットアルバムです。このアルバム以降リーリトナーの愛称はCaptain Fingersとなりました。ジョンマクラフリンがマハヴィシュヌオーケストラで築き上げた、ギターとシンセ、ギターとバイオリンによるユニゾンバトルなどを継承したリターントゥフォーエヴァーが更に洗練させてきた、ギターが主役になる
フュージュンスタイルをリーリトナーも継承しています。しかいs、大きな違いはアレンジです。先輩達がやっていた難解なスタイルではなく、あくまでもポップに分かり易く、聴き心地が良いサウンドを心がけています。
1. Captain Fingers
2. Dolphin Dreams
3. Fly By Night
4. Margarita
5. Isn't She Lovely
6. Space Glide
7. Sun Song
タイトル曲のCaptain FingersはGentle Thoughtsでも演奏していた、リーリトナーの代表作です。テクニックも凄いのですが、もっと凄いのが表現力です。スティーヴルカサーのような単なる速弾きだけではない、場面場面で、イントネーションをつけています。エフェクターはフェイザーやコーラスなどを多用していますが、基本はナチュラルトーンなので、ピッキングの強弱だけによる弾き分けが絶妙です。クロスオーヴァーとしてはメロウさも売りですが、それだけではなく、メリハリのあるプレイをしています。
参加ミュージシャンもHarvey Mason、Jeff Porcaro、Victor Feldman、Dave Grusin、そしてA.O.R.の立役者David Fosterも参加しています。Jay GraydonやRay Parker,Jr.といったサイドギターも充実させています。スティーヴィーワンダーのカバーIsn't She LovelyではBill Champlinが歌を歌っています。そしてこのアルバムでは早くも、リーリトナーはギターシンセも使用しています。77年の作品ですから、最初期のギターシンセなので、今聴くとそれほど凄い音は確認出来ていません。しかし、このアルバムをきっかけにクロスオーバーブームは大盛り上げをみせてきます。名盤です。
Captain Fingers
Dolphin Dreams
Fly By Night