

82年の作品で、初のオリコンチャート1位を獲得したヒット作品であり、彼の最高傑作とも言える名盤です。プロデューサーに第二期マハビシュヌオーケストラのドラマー、ナラダマイケルウォルデンが担当しています。ジェフベックのワイアードもプロデュースした人です。ドラムでも参加しており、久々に
フュージュンスタイルのドラミングを堪能出来ます。この頃はブラコンな歌ものをやっていた時期だったので、
フュージュンスタイルは特別な対応だったと思います。
1. A Fair Wind
2. Saudade
3. Eona
4. Breakin’Loose
5. Ride’em High
6. Chill Me Out
7. New York Strut
8. The Forest of My Heart
9. Manifestation
T.MスティーブンスやシーラEなどアメリカのミュージシャンが参加しているので、いつものスタイルでありながらも、一つ一つの演奏の質の違いがはっきりと分かります。曲も軽快な曲や情緒的な曲まで幅広くそろえられており、作品としての完成度の高いものになっています。80年代でも絶好調なのであります。打ち込み無しの生演奏ですから、80年代のチープなサウンドにはなっていないところがいいと思います。ラテンのリズムは前作から薄れてきていますので、純粋にフュージョン作品として楽しめます。
高中の場合、ジェフベックを手本としているのがよく分かると思います。ブルーノートのスケーリングでギターを弾くのでロックフィーリングに溢れ、モノシンセとの絡みなど、基本がジェフベックで、サウンドはサンタナも手本としていて、ロックファンには分かり易い作りになっています。そんなやりたい事が全て詰まっていながら作品としても素晴らしいものになっています。他にも素晴らしい作品はたくさんありますが、本人もお気に入りのこの作品が最高傑作でしょう。名盤です。
A Fair Wind
Saudade
Eona