82年の作品で、マイアミ&LA録音で、高中らしい夏をイメージさせる作品になっています。久々に打ち込み無しの生演奏になっているので、昔のサウンドに戻っています。シングルコイル系のギターに持ち替えての往年のスタイルの復活なので、昔とは少し違うニュアンスもあります。ライトフュージョンとも言えますが、高中の曲には歌心があるのです。
1. Turquoise Summer
2. Once In A Blue Moon
3. Shades Of Morning
4. My Love
5. Heaven
6. Bahama Mama
7. T.G.I.F.
8. Oh!Tengo Suerte
9. Talk To The Wind
10. Besame Mucho
11. Ballade 2U
スタイルは昔のようですが、ギターの表現力は昔以上で、様々な表情のフレージングが、単なるBGMミュージックとは違う、簡単には聴き流せない説得力のある作品にしています。海外録音という事で、バックの演奏も素晴らしく、かなり質の高いものになっています。高中のいいところは、日本のミュージシャンに多い、ライン録りで癖の無いギター音にしてしまいがちなところを、あくまでもマイク録りでギターを録音しているので、70年代の心地いいギターサウンドは一貫しているところです。
ギターアンプからマイク録りする事で、空気の揺れる響きも録音されているので、シンセなどの音に負けない際立った存在感を出せるのです。これはとても大事な事で、ギターを軽くみられていたテクノブーム以降は、ギターはライン録りが当たり前になっていました。ですから余計にギターの人気は落ちていったのです。ライン録りはノイズが少なくなりますが、それだけ響きが貧困に聴こえるのです。それを避けていた高中は偉いです。ギターの何たるかを分かっていてくれるギタリストなのであります。
Turquoise Summer
VIDEO My Love
VIDEO Heaven
VIDEO