

2010年の作品で、テーマは夏でも軽井沢での夏になります。つまり大人の夏という事です。軽井沢に住んでいる高中が、軽井沢のスタジオで録音した作品です。年を取ってからは、無理して昔みたいな曲も創っていましたが、基本はミディアムテンポのじっくりと聴かせる曲を創るようになっていて、このアルバムはそんな無理をしていない現在の高中の
音楽が素直に創られています。
1. 風がいいよね
2. TONO
3. 月と金星
4. WINDING ROAD
5. 卒業~蜃気楼の山へ~
6. Blue Lagoon Surf
7. ミステリーの小径
8. キツツキ
9. BBQ
10. LAGOON DAYDREAM
TONOは自殺したトノヴァンこと、加藤和彦への追悼曲となっています。泣きのギターと優しいタッチが感情豊かに演奏されています。ここまで感情をストレートに出している曲も珍しいと思います。夏なので海のイメージもありますが、海というよりはせせらぐ小川と言った感じでしょうか。まさに、はしゃがない大人の夏です。Blue Lagoon Surfだけノリノリの曲です。プレゼントされたモズライトで演奏しており、ベンチャーズのようなミュート奏法、ピックによるスクラッチ、テケテケテケなど子供のようにはしゃいでいます。
LAGOONに頼っている感じもありますが、基本は現在進行形の高中正義の
音楽スタイルを貫いています。LAGOON DAYDREAMは昔とは違う太いギターサウンドですし、少しも海を感じさせません。まさに白昼夢なのです。もはやフュージョンでもなく、タカナカサウンドなのです。ロックポップスの分類でいいと思います。それでもいろんな要素が混じっているのでフュージョンとも言えますが、大人が楽しみながらも、年齢に関係なく楽しめる作品に仕上がっています。
TONO
月と金星
卒業~蜃気楼の山へ