88年のセカンドアルバムです。前作同様短い曲が沢山入っています。そしてニューウェイヴ調の曲が増えています。基本ニューウェイヴバンドなのでしょうが、それにしてはポップすぎるところが特徴であり、他のバンドや流行には左右されない、独自の世界観こそがThey Might Be Giantsワールドであり、ルーツミュージックや民謡、つまりフォークソングの影響をニューウェイヴ感覚で料理しています。
1. Ana Ng 2. Cowtown 3. Lie Still, Little Bottle 4. Purple Toupee 5. Cage & Aquarium 6. Where Your Eyes Don't Go 7. Piece Of Dirt 8. Mr. Me 9. Pencil Rain 10. The World's Address 11. I've Got A Match 12. Santa's Beard 13. You'll Miss Me 14. They'll Need A Crane 15. Shoehorn With Teeth 16. Stand On Your Own Head 17. Snowball In Hell 18. Kiss Me, Son Of God
オルタナやブリットポップの要素を持っていながら、そのどれとも違う、カテゴライズされるのを拒否するような軽やかさがあります。You'll Miss Meはヒップホップ感覚のある曲でありながらポップスになっていると言う、他の誰も真似出来ないような曲です。ラップのつもりがラップになっていないという所も彼ららしいところです。ポップロックの遊園地のような楽しい作品でもあり、曲が多すぎるので曲を覚えるのも大変なところがありますが、名盤である事に間違いはありません。
ブリットポップへと通じるバンドとして、このThey Might Be Giantsも忘れてはなりません。ただし、このバンドはアメリカ出身のバンドであり、アメリカから、こんなポップな曲を創りだすバンドが出てくる事は非常に珍しい事です。アメリカにはソフトロックと言うジャンルはありますが、それとは違い、明らかにブリットポップしているのです。勿論アメリカ的な曲もありますので、不思議なポップワールドに紛れ込んでしまいます。
1. Everything Right Is Wrong Again 2. Put Your Hand Inside The Puppet Head 3. Number Three 4. Don't Let's Start 5. Hide Away Folk Family 6. 32 Footsteps 7. Toddler Hiway 8. Rabid Child 9. Nothing's Gonna Change My Clothes 10. (She Was A) Hotel Detective 11. She's An Angel 12. Youth Culture Killed My Dog 13. Boat Of Car 14. Absolutely Bill's Mood 15. Chess Piece Face 16. I Hope That I Get Old Before I Die 17. Alienation's For The Rich 18. The Day 19. Rhythm Section Want Ad
They Might Be GiantsはJohn FlansburghとJohn Linnellの二人のユニットであり、ほとんどのパートを彼ら二人で演奏しています。このファーストアルバムは86年のリリースですが、発売当時から玄人方面では話題をさらっていました。ニューウェイヴ感覚もあるポップワールドであり、ポップゆえに曲も短めで、19曲も入っています。いろんなスタイルのポップスが詰め込まれており、これこそ音の玉手箱状態と言える作品です。流行の音は入っていますが、時代を感じさせないユニークなポップスのオンパレードです。
1. Stars In Her Eyes 2. In Every Place 3. My Heavy Head 4. The Chelsea Sky 5. Just Like Sorrow 6. Closer 7. The Goodbye Man 8. Reach Out For The Sun 9. Today 10. I Don't Really Know You 11. Dear Miss Finland 12. The Man You Used To Be 13. 3 Colours 14. The Brightest Pearl 15. A Beautiful Place
それを受けてニックヘイワードなど、ストレートにビートルズの真似をする事を避けていた世代のミュージシャンも、躊躇する事なくビートルズ万歳みたいな曲を素直に書ける日が来たのです。そうなってしまっては、誰も止められないくらいに曲のアイデアが溢れかえり、これまで以上に精力的に作品を出すようになっています。世代による緩和というのでしょうか、これまでは暗黙了解として避けていたビートルズ臭さが、消す必要が無くなれば、いくらでもいい曲が創れるようになったのです。聴く方も、気持ちよければ良い訳ですから、歯止めが無くなれば素直に楽しめるのです。ちなみにブレイクビーツしているのはStars In Her Eyesだけですが、この印象が強すぎる作品でもあります。素晴らしい名盤です。
この後は2001年にGreg Ellisと共作でOpen Sesame Seedという絵本と音楽が一緒になった作品を出し、2006年にはIndia Dupreと共作でThe Mermaid and the Lighthouse Keeper と言う作品を出していますが、日本ではリリースされていません。まだ現役のミュージシャンですので、再びメジャー級のヒット作を出して欲しいと思います。
1. Kill Another Day 2. Blinded 3. Backdated 4. She Says She Knows 5. The World 6. Carry On Loving 7. I Love The Things You Know I Don't Know 8. Can't Explain 9. Believe In Me 10. Rollerblade * 11. The Breadwinnder 12. London 13. She's Another Girl 14. 1961