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[20120630]

Mars Audiac QuintetMars Audiac Quintet
(1999/04/30)
Stereolab

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94年の作品で、キーボードでKatharine Giffordが加入して、又メンバーが増えました、女性ボーカルが二人になった事で、より音楽的な幅が広がっています。世界的な認識度もこの頃から高まっていきます。マルチプレイヤーの集まりなので、曲によって楽器のパートを入れ替えて、いろんな組み合わせになるのですが、グループ内では、どの楽器を弾くのかというディスカッションがあったりと楽しい事でしょう。楽器パートの奪い合いで、意外と険悪だったりして。

1. Three-Dee Melodie
2. Wow And Flutter
3. Transona Five
4. Des Etoiles Electroniques
5. Ping Pong
6. Anamorphose
7. Three Longers Later
8. Nihilist Assault Group
9. International Colouring Contest
10. The Stars Our Destination
11. Transporte Sans Bouger
12. L'Enfer Des Formes
13. Outer Accelerator
14. New Orthophony
15. Fiery Yellow

アナログシンセやオルガンを多用しているのに未来的なサウンドという不思議な感じは、映画、未来世紀ブラジルのような、トランジスタが発明されずに真空管のまま未来になった架空の近未来のようなイメージがあります。違う空間での違う未来のようなパラレルワールド。それこそがこのバンドの魅力だと思います。メンバーが増えただけではなく、音圧も厚みを増しながらポップになっています。ボーカルのLaetitia Sadierはフランス人と言う事もあって、独特のアンニュイ感があります。

ドラムンベースとは違う未来感は、少し安心感がある未来のようですが、惑星ソラリスのような不気味さもあります。当時は、あまりメンバーの顔写真も公開していなかったので、得体の知れない集合体のようなイメージでした。スウェディッシュポップが流行っていたので、その辺りのヨーロッパ系のバンドだと思っていましたが、イギリスのバンドであり、影響されている音楽がドイツ系だったので、こんな感じになっていたのです。このアルバムからはPing Pongがヒットして、彼らの名前も広く知れ渡るようになりました。名盤です。

Three-Dee Melodie
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[20120630]

Transient Random Noise Bursts With AnnouncementsTransient Random Noise Bursts With Announcements
(1993/08/19)
Stereolab

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93年のアルバムで、ここからメジャーレーベルへ移籍しており、このアルバムから世界的なデビューとなります。邦題は騒音的美学の終焉と題されて、ノイジーエレクトロニカ好きな心理を揺さぶらせます。メンバーが増えており、Sean O'Haganがギターとキーボード、Andy Ramsayがオルガン、パーカッション、bazoukiといったマルチプレイヤーが増えて6人組となります。それだけサウンドも厚みが増しています。

1. Tone Burst
2. Our Trinitone Blast
3. Pack Yr Romantic Mind
4. I'm Going Out Of My Way
5. Golden Ball
6. Pause
7. Jenny Ondioline
8. Analogue Rock
9. Crest
10. Lock-Groove Lullaby

デジタルシンセが当たり前になっていた時代でしたが、テクノ界でもアナログシンセの太いサウンドが見直されていて、彼らもモーグなどのアナログシンセを多用したサウンドは時代遅れではなく、時代に求められていたサウンドでした。デジタルよりも暖かみのあるサウンドで、感情を殺したような淡々とした音楽を演奏すると言う、アンニュイなスタイルが特徴です。当時はアナログシンセが高値で売買されるような時代になり、シンセメーカーもアナログモデリングシンセを出すような流れになっていきます。不安定だったアナログシンセをデジタルという安定した環境で制御しながらアナログシンセのような音を出すと言う使い易いシンセが登場する事になります。

当初は金のない若者が、二束三文で売られていたアナログシンセを使って、制作した作品が売れるようになったのがきっかけです。確かに最初のデジタルシンセは奇麗な音がしましたが、音楽としては感動のない者ばかりでした。アナログシンセの方が心を良さぶれる音を出します。ステレオラブのサウンドも音としては古くさいものですが、90年代には音響派というありがたい認識がされて一目置かれるバンドになっていきます。テクノ系ほど冷淡ではない暖かみがあり、憎めないバンドと言えるでしょう。このジャンルとしては名盤と言っていいです。

Tone Burst
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[20120630]

Peng!Peng!
(2007/05/21)
Stereolab

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ステレオラブの92年のデビューアルバムです。ステレオラブはクラウトロック、つまりは、ドイツのロックバンドに影響を受けたバンドとして知られています。イギリスでは、パンクにしろ、ニューウェイヴにしろ、ドイツのバンドからの影響から始まっていて、ロック第三国であるドイツからの逆輸入からの影響が大きいです。テクノにしても、クラフトワークからの影響であり、感情を抑えたような淡々としたミニマルミュージックが多いですが、このステレオラブも、80年代にデビューしていればニューウェイヴで片付けられていた事でしょう。

1. Super Falling Star
2. Orgiastic
3. Peng! 33
4. K-Stars
5. Perversion
6. You Little Shits
7. The Seeming And The Meaning
8. Mellotron
9. Enivrez-Vous
10. Stomach Worm
11. Surrealchemist

政治的な歌をアコースティックギターで演奏していたMcCarthyが発展して出来たバンドで、メンバーはボーカルのLaetitia Sadier、ギターとキーボードのTim Gane、ドラムのJoe Dilworth、ベースのMartin Keanの四人組です。女性ボーカルと言う事で、キュートでポップな感じでもあるのですが、抑揚のない歌と感情を表に現さないようなクラウトロックらしいスタイルが特徴で、バンドサウンドに少しばかりのエレクトリックサウンドが絡んで、90年代では音響派として認識されていきます。

爆発的には売れていないバンドですが、マニアックなスタイルは早くから話題を呼んで、知る人ぞ知るバンドとして90年代は人気を獲得していきます。徐々にエレクトロニカ系になっていきますので、エレクトロニカの少しニュアンスの違うバンドとして親しまれます。このファーストアルバムではMcCarthy時代のギターバンド的なサウンドがまだ残っていて、ノイなどの影響を感じさせます。

Super Falling Star
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[20120629]

Bang Goes the KnighthoodBang Goes the Knighthood
(2010/06/09)
Divine Comedy

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Bang Goes the KnighthoodBang Goes the Knighthood
(2010/05/31)
The Divine Comedy

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2010年の作品で、現在までの最新作です。Parlophoneレーベルから自身のレーベルDivine Comedy Recordsに移籍してからの作品になります。とてつもなく美しく、程よくポップで彼女にするには最高の女のような極上のポップスです。Divine Comedyの音楽、ここに極めりといえる作品で、ポールマッカートニーのような音楽を場末のバーで演奏しているようなそんなメランコリックなアルバムです。どうも前作あたりからフレンチに傾倒しているようです。

1. Down In The Street Below
2. The Complete Banker
3. Neapolitan Girl
4. Bang Goes The Knighthood
5. At The Indie Disco
6. Have You Ever Been In Love
7. Assume The Perpendicular
8. The Lost Art Of Conversation
9. Island Life
10. When A Man Cries
11. Can You Stand Upon One Leg
12. I Like

これがもっと大げさなアレンジになっていれば、きっとクィーンのような感じになっているのでしょう。場末のシャンソンのようでありながら、プログレッシヴロックのように劇的な場面展開が施されていて、そしてほろ苦く泣かせてくれます。At The Indie Discoはまるでキンクスのような感じですし、ブリットポップもしているみたいです。その辺の音楽に精通していれば、正にツボを得たような音楽である事が明白でありましょう。こんなおいしい音楽は久しくありません。こんな音楽をたしなめない人達がきっと現在の音楽シーンをつまらなくしているのでしょう。音楽とはいろんな意味で心を豊かにしてくれないといけないものだと思います。

それは無限のイマジネーションを広げてくれたり、日常生活では体験出来ないようなファンタジーであったり、失恋にしても悲しむ感情だけではなく、それまでになかった感情を学んでいく事が出来る事を教えてくれるのが音楽です。このアルバムは正にそんな心を豊かにしてくれるような素晴らしい名盤です。Divine Comedy Recordsはフランスを拠点にしている事から、フレンチポップなウィットに富んだ内容になっていますが、それはロックファンにも馴染み易いものであり、そういう創りになっています。これからもこんな素晴らしい作品を提供してくれると思いますが、もっと売れてくれてもいいと思います。最高です。

Down In The Street Below
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[20120629]

Victory for the Comic MuseVictory for the Comic Muse
(2006/06/28)
Divine Comedy

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2006年の作品で、今回はオーソドックスなポップソングを創っています。しかし、オーケストレーションもしっかり絡めて、Divine Comedyらしいゴージャスな感じは失っていません。スタイルにこだわらずに、持てる引き出しを全部開いて、出来る最高の作品を提供してくれています。自分の音楽がある程度確立出来たからこそ出来る極上のポップソング達です。

1. To Die A Virgin
2. Mother Dear
3. Diva Lady
4. A Lady Of A Certain Age
5. The Light Of Day
6. Threesome
7. Party Fears Two
8. Arthur C. Clarke's Mysterious World
9. The Plough
10. Count Grassi's Passage Over Piedmont
11. Snowball In Negative

映画アメリに曲が使われたりと、彼らの名前も広く伝わるようになり、そんな新しいファンも楽しめる内容になっています。Party Fears TwoはAssociatesのカバーです。ソフトロック系の遺伝子を引きついている事が分かります。オーケストラは控えめで、バンドサウンドが中心ですが、こじんまりとまとめる気はなく、豪華に着飾る時には躊躇がありません。必要な時に必要な音をしっかり出していく、かといって過剰に音を重ねている訳でもなく、その辺のセンスは皮下を寄せ付けません。

Diva Lady、To Die a Virgin、A Lady of a Certain Ageがシングルカットされて、ヨーロッパ圏ではヒットしています。日本ではマニアックすぎるのか、いまいちですが、ソフトロックファンにはたまらないサウンドになっていると思います。流行にこだわらず、良質な音楽に触れる事が出来る数少ない作品の一つだと思います。フレンチポップなキュートな曲が多く、軽やかです。何かNeil Hannonの歌はリンゴスターを連想させるとぼけた感じがあります。名盤です。

To Die A Virgin
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[20120628]

Absent FriendsAbsent Friends
(2010/05/18)
Divine Comedy

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2004年の作品で、再びオーケストラを使ったアレンジに戻っています。映画音楽をイメージした雄大な曲調が多く、前作でやっていたポップ感もなくはないですが、Fin de SiècleやA Short Album About Loveの頃の音楽を更に突き詰めたような内容になっています。ただの映画音楽を真似ただけの域を超えて、完全にこのスタイルをものにしている者にしか創れない極上の音楽を生み出しています。

1. Absent Friends
2. Sticks And Stones
3. Leaving Today
4. Come Home Billy Bird
5. My Imaginary Friend
6. The Wreck Of The Beautiful
7. Our Mutual Friend
8. The Happy Goth
9. Freedom Road
10. Laika's Theme
11. Charmed Life

タイトル曲のAbsent Friendsはまるで西部劇のようなオーケストレーションでポップソングを歌い上げています。これでこそDivine Comedyと呼べるサウンドです。プロデュースはNeil Hannong自身が担当して、ミックスをNigel Godrichに任せています。バンドサウンドも基礎にはありますが、上もののオーケストレーションが優雅であり、歌もそれに合わせてドラマティックです。前作で挑んだダウナーなイメージはなく、楽しい曲が多いです。ユーモアとセンス溢れる素晴らしい内容になっています。

アメリカンポップスではなく、映画音楽と言う事で、ヨーロッパ調のウィットに富んだセンスが光ります。普通にポップソングとしても楽しめますし、完全に他者を寄せ付けないくらい自分の世界観を築き上げています。映画音楽風と言う表現しか出来ませんが、映画音楽を超えた次元で音楽しています。ちょっと変わったプログレだと言う解釈だと思えば、ロックアルバムとして納得出来ると思います。もう誰も真似出来ない世界です。見事な名盤です。

Absent Friends
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[20120627]

RegenerationRegeneration
(2001/02/17)
Divine Comedy

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2001年の作品で、EMIに移籍してからの作品になります。メジャーになったのです。前作での成功は、相当大きかったようで、オーケストレーションによるポップミュージックも満足のいくものが出来上がった事で、ここからは一転して、オーケストラ抜きの普通のポップミュージックに変わってしまいました。どちらかと言うとブリットポップなないようですが、アレンジは普通ではありませんし、Divine Comedyにしか創れない新しいポップソングになっています。

1. Timestretched
2. Bad Ambassador
3. Perfect Lovesong
4. Note To Self
5. Lost Property
6. Eye Of The Needle
7. Love What You Do
8. Dumb It Down
9. Mastermind
10. Regeneration
11. The Beauty Regime

プロデューサーはNigel Godrichを起用しています。バンドスタイル以上の音がかぶさっていますが、ロックなアルバムです。オーケストラではなく電気楽器により新しい可能性を模索するようになっています。シングルはLove What You Do、Bad Ambassador、Perfect Lovesonがカットされ、前作で獲得したファンはついてきていますが、これまでの彼のトレードマークだったアメリカンポップス的な世界観が無くなって、イギリスのミュージシャンらしい湿度のある音楽になっているので、これまでの彼の音楽を期待していると満たされないかもしれません。

Neil Hannonの歌い方もトムヨークみたいなダウナーな感じになっています。当時はそれが流行でありましたので、仕方ありませんが、ここまで変貌してしまうと全く別の音楽のようですが、アレンジを取っ払ってみると、これまでの音楽とあまり変わりは無いようにも聴こえます。アレンジが違うだけで、これほど表情が変わってしまうと言う良い見本と言えるでしょう。それだけ個性的なアレンジを心がけているのです。少し暗い感じはありますが、音楽的にはかなり良く出来ていて、これも名盤と言えます。

Timestretched
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[20120625]

Fin De SiecleFin De Siecle
(1998/09/02)
Divine Comedy

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98年の作品で、Divine Comedyの中では一番売れた作品であり、最高傑作アルバムです。前作でポップオーケストレーションを確立し、この作品では、それを更に極めながらもポップな内容に仕上げました。それでいて優雅であり、洒落ています。世界的にも彼らの名前がやっとメジャーレベルで知れ渡ります。ブリットポップやテクノが蔓延する中、彼らのようなアメリカンポップスを再現したようなスタイルは異質であり、それだけに差別化が明確でありました。

1. Generation Sex
2. Thrillseeker
3. Commuter Love
4. Sweden
5. Eric The Gardener
6. National Express
7. Life On Earth
8. The Certainty Of Chance
9. Here Comes The Flood
10. Sunrise

アメリカンポップスとしてヒットチャートに入りそうなGeneration SexとNational Expressのシングルがヒットした事も大きかったと思います。ここまでマニアックな存在からシングルヒットを出せると言うのは素晴らしい幸運です。時期も熟していて、新しい音楽に飢えていたリスナーにとっては、またとない作品に出会えました。アメリカンポップスの優雅さとヨーロッパ音楽の荘厳さが融合して、Divine Comedyにしか創れない珠玉の名作となりました。

The Certainty of Chanceもシングルカットされて、ヒットしました。後にも先にもこんな音楽に真剣に取り組んだミュージシャンは彼らくらいなもので、ドラムンベースもジャングルもパターン化した感じになってしまい、違うフォーマットのリズムに飢えていた私にとては、この豊かなリズムと旋律は心洗われるようでした。非ロックな印象が強かったのですが、このアルバムはロックならではの野心に溢れています。プログレファンなら理解してもらえる範囲だと思います。ちょっと大人なポップスとして聴いてもらいたい作品です。90年代を代表する名盤です。

Generation Sex
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[20120624]

A Short Album About LoveA Short Album About Love
(1997/02/13)
The Divine Comedy

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97年の作品で、今回も映画音楽のようなストーリー性のある作品になっています。オーケストレーションの使い方も映画音楽的なアレンジになっています。ミニアルバムですが、ラブストーリーを劇的に歌い上げています。日本でも前作あたりから、このアルバムにかけて話題になっていきますが、まだまだ知名度は低かったのですが、マニアの間では高い評価になっています。

1. In Pursuit Of Happiness
2. Everybody Knows (Except You)
3. Someone
4. If...
5. If I Were You (I'd Be Through With Me)
6. Timewatching
7. I'm All You Need

ブリットポップ全盛の時代でしたが、ブリットポップに飽きた人向けの大人の音楽です。今回はバンド体制プラスオーケストラとなっており、メンバーとしてはギターのIvor Talbot、ベースのBryan Mills、オルガンのStuart "Pinkie" Bates、ドラムのMiguel Barradas、キーボードのJoby Talbotはオーケストラアレンジも手がけています。Neil Hannonは今回はマルチプレイではなく、歌とギターだけになっています。一緒にあわせて演奏するのは大変かもしれませんが、その方が時間的には短くて済みます。

レッツダンス前のデヴィッドボウイ辺りのダンディズムのような雰囲気もありますが、アメリカンポップスを起用にこなすイギリス人と言った趣です。オーケストレーションもドラマティックであり、ロマンティックでもあります。クラシックとは違って、ポップなシーケンスをさせるストリングスなど、アレンジのセンスの良さも光ります。全体的なバランスも良くなり、ロックファンでも充分楽しめます。感動的なくらい素晴らしい名盤です。

In Pursuit Of Happiness
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[20120624]

CasanovaCasanova
(2001/01/01)
The Divine Comedy

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CasanovaCasanova
(1996/04/24)
Divine Comedy

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96年の作品で、このアルバムからやっとDivine Comedyと言う名前が世界的にも知られるようになっていきます。このアルバムから本格的にオーケストラによるアレンジで創り上げています。オーケストラを雇うのは金がかかりますので、やりたくてもやれなかった音楽を、やっと思い通りに創り上げた作品と言えます。憧れのScott Walkerのソロ作品のような作品を再現できたのです。

1. Something For The Weekend
2. Becoming More Like Alfie
3. Middle Class Hereos
4. In and Out of Paris and London
5. Charge
6. Songs Of Love
7. The Frog Princes
8. A Woman Of The World
9. Through A Long And Sleepless Night
10. Theme From Casanova
11. The Dogs And Horses

曲のタイトルは、どれも映画のタイトルのようなイメージを与えてくれます。当時はバートバカラックが再評価されていた時期であり、まるでバカラックのようなアレンジをやるミュージシャンとして注目を集めました。まだイギリスでだけ売れるようになっただけですが、バカラックということで、ジャズ理論も必要な訳で、これまでの非黒人音楽というのは違う解釈になってきます。ヨーロッパ音楽だけではなく、アメリカンポップスの手法も入りだしたのです。明らかに白人音楽ではありますが、理論的にはジャズの要素も絡んでくるのです。

ですから、とてもスタイリッシュになり、おしゃれな音楽になっています。映画音楽っぽい音楽ということで、コーデュロイなどアシッドジャズ方面でも映画音楽がキーポイントになっていて、時代としては、正に求められていたサウンドだったのです。ただ、ここまでたどり着くには相当マニアックになっていなければならないでしょうが、誰が聴いても楽しい音楽になっていると思います。フランスやイタリア映画音楽が好きな人にもお勧めですし、スタイルカウンシルに通じるセンスも感じます。素晴らしい名盤です。

Something For The Weekend
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[20120624]

PromenadePromenade
(1994/03/31)
The Divine Comedy

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PromenadePromenade
(2002/07/02)
Divine Comedy

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94年の作品で、前作同様のスタイルですが、よりオーケストレーションの人数が増えていて、より非ロック度を増しています。ロック色と言うのは、黒人音楽が根底にありますが、黒人音楽が入らなかったヨーロッパ音楽によるポップスを創る事により、非ロックなスタイルが生み出されています。それはロックに慣れ親しんでいる人にとっては異質なものであり、本来なら受け付けないシロものであるはずなのに、Divine Comedyの音楽はなぜか魅力的なのです。

1. Bath
2. Going Downhill Fast
3. The Booklovers
4. A Seafood Song
5. Geronimo
6. Don't Look Down
7. When The Lights Go Out All Over Europe
8. The Summerhouse
9. Neptunes Daughter
10. A Drinking Song
11. Ten Seconds To Midnight
12. Tonight We Fly
13. Ode to the Man

海辺で過ごす二組の恋人をモチーフに創られたコンセプトアルバムであり、ヌーベルバーグ映画のようなイメージで綴られています。Neil HannonはWalker BrothersのScott Walkerの影響を受けており、それはデヴィッドボウイが低音で歌う時に参考にしていましたので、デヴィッドボウイファンなら、彼の良さが分かるはずです。曲のアイデアもボウイに似ていますので、非ロックであっても魅力を感じるのは、デヴィッドボウイに慣れ親しんでいたからだと思います。Walker Brothersと言う事で、ソフトロックになっているのもうなずけます。

これまで、そんなミュージシャンがいなかった事が不思議なくらいで、Walker Brothersのような音楽を再現出来るミュージシャンが表れてもおかしくないくらいWalker Brothersは魅力的なバンドでした。しかし、それで売れる時代ではなかったというのもありますが、Neil Hannonの勇気ある選択は、素晴らしい音楽を再評価させるきっかけになりました。映画音楽からのサンプリングというユニークな試みも見事で、非ロックのようで、これまでのロックの歴史の上に生み出された産物なのであります。素晴らしい名盤です。

Bath
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[20120624]

LiberationLiberation
(1993/08/19)
The Divine Comedy

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LiberationLiberation
()
The Divine Comedy

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93年の初のフルアルバムになります。Neil Hannonはギター、ベース、キーボードとマルチプレイしていて、その他にドラム、バイオリン、ビオラ、チェロ、フレンチホルンを担当するバックミュージシャンで創り上げた作品です。前作ではバンドフォーマットで作っていましたが、このアルバムからバンドフォーマットにはこだわらないアレンジになっていきます。ですからより非ロックな作品になっています。

1. Festive Road
2. Death Of A Supernaturalist
3. Bernice Bobs Her Hair
4. I Was Born Yesterday
5. Your Daddy's Car
6. Europop
7. Timewatching
8. The Pop Singers Fear Of Pollen Count
9. Queen of The South
10. Victoria Falls
11. Three Sisters
12. Europe By Train
13. Lucy

曲自体はギターで弾き語りが出来るような内容ですが、ハープシコードやストリングスなどが骨格を作っているので、まるで映画音楽のような雰囲気になっています。非ロックなのに魅力的と言うのが特徴で、ロックファンでもプログレが好きな人なら、バンド演奏とは違うアレンジの良さも分かるものと思われます。それだけ耳が肥えてきているはずです。バンドスタイルにこだわる必要はないのです。90年代にはドラムンベースなどでそのスタイルの神話は見事に崩れ去っていますので、時期的にも受け入れ易い土壌は出来ていたと思います。

Europopはなぜかテクノポップです。しかし、ハープシコードを使ったりして、微妙な感じに仕上げています。Neil Hannonはおそらく80年代サウンドの影響をたっぷり受けているようで、そこからの脱却を図っている途上の作品になるのだと思います。ですから、微妙に80年代サウンドを引きずっていますが、ブルーノートを使わない、黒人音楽とは無縁の音楽、ヨーロッパの伝統的な音楽を若い感性で創っています。名盤です。

Festive Road
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[20120624]

Fanfare for the Comic MuseFanfare for the Comic Muse
(1998/05/25)
The Divine Comedy

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Fanfare for the Comic MuseFanfare for the Comic Muse
(1998/05/25)
The Divine Comedy

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デバインコメディーはパワーポップではありませんが、バートバカラックなどのソフトロックを継承するミュージシャンとして、当時は珍しい特異な存在としてデビューしました。このアルバムは90年にリリースされたミニアルバムですが、これによりデビューしました。まだ、ネオアコみたいなアレンジで、オーケストレーションもシンセで代用しています。まだ金がなかったんですね。

1. Ignorance Is Bliss
2. Indian Rain
3. Bleak Landscape
4. Tailspin
5. The Rise And Fall
6. Logic Vs Emotion
7. Secret Garden

Divine Comedyとは、ダンテの神曲の原題ですが、Neil Hannonと言う人物のプロジェクト名です。バックメンバーは、ギターのLawrence Hoy、ベースのJohn McCullagh、ドラムのKevin Traynorで、インディーレーベルからデビューしています。ですから、当時はほとんど話題にはなりませんでしたが、90年代に入ってから、徐々にソフトロックブームが静かに始まりだした頃から、現役のミュージシャンが流行も無視してソフトロックしているとして、徐々に名前が知られるようになっていきます。

私も当時バートバカラックを研究していた時期だったので、タイミング的には見事にハマりました。このアルバムはまだロック色がありますが、徐々にロック色が無くなっていき、ロックフォーマットじゃないのに、ロックミュージシャンの匂いがプンプンして、とても気に入りました。既成のロックに飽き飽きしていたので、非ロックな作品の方が魅力的だったのです。その為、民族音楽にものめり込むようにもなり、現在のSAMARQANDのへんてこりんな音楽が形成されるようになりました。私にとっては、80年代より90年代の方が刺激的だったのです。この作品はまだネオアコみたいで、音楽的には完成されていませんが、ファンとしては見逃せない名盤です。

Ignorance Is Bliss
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[20120623]

Spilt MilkSpilt Milk
(1993/02/09)
Jellyfish

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93年のセカンドアルバムで、彼らの最高傑作であり、ラストアルバムとなってしまった名盤です。既にメンバーはAndy Sturmer、Roger Joseph Manning, Jr.、Tim Smithの三人だけになっていますので、バンドとしては危うい状態ですが、バンドフォーマット以外の楽器を複数使い分ける事によって、マジカルポップワールド全開になっています。しかし、そのやりすぎるくらいのサウンドメイキングに嫌気がさして、バンドはこの作品を最後に解散してしまう事になります。

1. Hush
2. Joining a Fan Club
3. Sebrina, Paste And Plato
4. New Mistake
5. The Glutton Of Sympathy
6. The Ghost At #1
7. Bye, Bye, Bye
8. All Is Forgiven
9. Russian Hill
10. He's My Best Friend
11. Too Much, Too Little, Too Late
12. Brighter Day

サージェントペッパーみたいにオーバープロデュースなのかもしれませんが、この時代にそんな事を気にするのも子供じみていますが、出来上がった作品に偽りはなく、見事な内容になっています。発売当時よりも、その後に語り継がれていくような名作として評価されていきます。勿論当時も話題になりましたが、日本の方が多いに盛り上がって、奥田民生がAndy Sturmerと仲良くなり、PUFFYというコンビ名をAndy Sturmerがつける事になります。

日本ではビートルズ直径のポップスが愛され続けていて、90年代は70年代リバイバルの時代でもあり、彼らのサウンドは、正に時代が求めていたサウンドだったのです。邦題はこぼれたミルクに泣かないでという、おちょくったようなタイトルであり、サウンドもひねくれポップ全開であり、オーケストレーションも大胆に使ったり、クィーンのようなコーラスワークなど、このバンドのクォリティーの高さが見事に華開いた内容であり、こうなると次回作がもっと楽しみになるところですが、メンバーはこのオーバープロデュースが嫌になり、もっとシンプルな演奏をする活動を始めます。贅沢な話ですが、それだけに、このアルバムの価値も上がってきます。70年代サウンドによるサージェントペッパーみたいな愉快な名盤です。

Hush
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[20120623]

BellybuttonBellybutton
(1990/08/07)
Jellyfish

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パワーポップと言うカテゴリーでは一番有名なのは、このジェリーフィッシュではないでしょうか。わずか2枚のアルバムしか残していませんが、その2枚とも歴史的な名盤になっています。このアルバムが出た90年にはまだパワーポップというカテゴリはなく、彼らのようなバンドが増えてきた事で、他のオルタナバンドと区別する為につけられたカテゴリです。元々はザフーのピートタウンゼントが自分達の音楽をパワーポップと呼んだ事が始まりです。

1. The Man I Used to Be
2. That Is Why
3. The King Is Half-Undressed
4. I Wanna Stay Home
5. She Still Loves Him
6. All Want Is Everything
7. Now She Knows She's Wrong
8. Bedspring Kiss
9. Baby's Coming Back
10. Calling Sarah

メンバーはボーカルとドラムのAndy Sturmer、キーボードのRoger Joseph Manning Jr.、ギターのJason Falkner、ベースのSteven Shane McDonaldで、Andy Sturmerは日本のPUFFYの名付け親でもあります。サウンドはロック色が強く、演奏力もかなりしっかりしています。しかし、全体的な仕上がりがポップで、チープトリックのようなポップなアメリカンロックバンドみたいな感じです。プロデュースはAlbhy GalutenとJack Joseph Puigです。

アメリカより日本で最初に話題になりました。日本人好みのサウンドなのです。グランジバンドだと言っても良いのですが、それにしてはバンドサウンド以上のアレンジが豊かなため、グランジ特有の反骨精神とは無縁のポップさが特徴です。しかし、ポップと呼ぶにはかなり迫力がありますので、パワーポップと言う表現がしっくりくるのです。名盤です。

The Man I Used to Be
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[20120623]

Kaleidoscopin\': Exploring Prisms of the PastKaleidoscopin\': Exploring Prisms of the Past
(2009/12/01)
Wondermints

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2009年の作品で、初期の頃の未発表音源を集めたものです。前作発表後、ブライアンウィルソンのSMILEのリメイクに参加して以来、バンドとしては活動停止状態で、ほとんど現在も解散状態になっており、この未発表テイク集で、何とかその存在感を再び見せつけました。初期の頃から、これほどの完成度の高い音源をボツにしていたほど、その才能を持て余していたのかと思うと、もったいない限りです。

1. AND PENNY KNOWS
2. WONDERMINTS
3. NO ONE'S GIRL
4. GONE
5. I SHOULD FALL
6. SILLY PLACE
7. TRUTH OR CONSEQUENCES
8. GALACTIC PATROL
9. RUNNIN' THRU THE NITE
10. REALITY CHECK
11. INVISIBLE PAINT
12. Mis'ry Train
13. SHE KNOWS
14. PLAYTEX AVIARY (REVISITED)
15. THE PARTY
16. AUSTIN POWERS
17. YOU NEED LOVE
18. FULL MOON
19. SKI PARTY
20. REJECTED X-MAS MESSAGES

AUSTIN POWERSで使われた曲など、モッドな時代を表現させても一流です。これほど優れたバンドが時代の中に埋もれてしまうのは実に惜しいです。もう少し時間が経てばマニアックファン達のレアアイテムになる事は間違い無しです。今のうちに入手しておいた方が良いと思います。どんな時代でもポップスだけは普遍ですから、良い曲はいつまでも残るのです。

ロックだけに留まらず、アメリカンポップス、など、古き良き時代のミュージックアイテムが見事に再構築されて、90年代でも通用するようなロックに仕上げています。オリジナルアルバムの雰囲気に合わなかったと言うだけでアウトテイクになっているだけで、曲自体は手抜きもなく、素晴らしい仕上がりです。未発表曲集なのに名盤と言えます。こんなバンドがもっと活躍出来る時代になって欲しいものです。

NO ONE'S GIRL
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[20120622]

Mind If We Make Love to YouMind If We Make Love to You
(2008/10/20)
Wondermints

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2002年の作品で、ブライアンウィルソンのバックメンバーとしてDarian Sahanajaが抑えられていた為に、バンドは一時活動停止状態でしたが、このアルバムで復活いたしました。しかし、ベースのBrian Kassanは脱退しており、三人での活動となります。その為か、彼らが大人になったからなのか、ブライアンウィルソンの影響なのか、以前の作品のような元気はなくあんっており、じっくりと聴かせるポップスになっています。

1. On the Run
2. Ride
3. Shine on Me
4. Time Has You
5. Another Way
6. Project 11
7. Out of Mind
8. Sweetness
9. If I Were You
10. Something I Knew
11. Listen
12. So Nice
13. Out Of Mind (new/alternate version)
14. Ride (Instrumental version)

もはやパワーポップと言う部類ではなく、プログレッシヴポップな内容になっています。それだけ円熟されているので、音楽的な完成度は上がっています。ただ、昔のようなはじける感じが無くなっています。それだけ聴き易くなっていますし、良い曲を書いています。コーラスワークも更に豊かになっていて、ビーチボーイズでは出来ない事が出来るバンドだとブライアンが惚れ込んだだけあって、素晴らしいハーモニーです。

そのブライアンウィルソンもバックコーラスで参加しています。アメリカンソフトロックファンにはたまらない作品です。演奏自体もスマートになっていますし、素晴らしい作品なのですが、ブライアンウィルソンの存在が大き過ぎて、このバンド自体の評価はそれほど広まりませんでした。もう少しバンドの活動に専念していれば違っていたかもしれませんが、ブライアンの大きなプロジェクトが動いていたのです。それでも作品としては名盤です。

On the Run
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[20120621]

BALIBALI
(1998/11/21)
ワンダーミンツ

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BaliBali
(1999/09/14)
Wondermints

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98年のサードアルバムで、オリジナル作品としては2枚目になります。ですから、彼らの本領が発揮され始めた作品であり、バリという南国の楽園をイメージした作品であり、民族音楽になっている訳ではありませんが、どこかサイケな雰囲気として、単純なポップアルバムでは終わっていない作品です。彼らの頂点とも言える傑作です。

1. Arnaldo Said
2. Sting O’Luv
3. In And Around Greg Lake
4. My ID/Entity
5. Telemetry
6. Chris-Craft No.10
7. Cellophane
8. Dreamachine
9. Spoke Of A Wheel Whirled
10. Hypnolove
11. Puppet Grrls R Go
12. Wanderlust
13. Bali

Greg Lakeなんて名前まで出てきますが、曲自体はビートルズみたいな曲です。一つの曲の中での場面展開も豊かで、ポップワールド全開の、音の玉手箱みたいな作品です。この後、ブライアンウィルソンから招集がかかってから、バンド自体の活動にブレーキがかかったりしますので、この作品までが自由奔放で楽しいです。楽器も様々な楽器を使用してカラーバリエーションも豊かです。カバー作品とか作らずにオリジナルをひたすら作り続けていれば、もっとバンドとしても認められていた事でしょう。

ビートルズというよりビーチボーイズ的なサイケ感がアメリカのバンドらしいです。でもパワーポップな迫力ある演奏もあったり、バンドとしての実力が遺憾なく発揮されています。シングルヒットの一つでもあればもっとメジャーになれたはずですが、このB級感も彼ららしさかもしれません。器用貧乏な所は10CCみたいです。はじけ方も勢いがあって申し分がありません。かなりの名盤です。

Arnaldo Said
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[20120620]

Wonderful World ofWonderful World of
(2000/10/23)
Wondermints

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ワンダフル・ワールド・オブ・ワンダーミンツワンダフル・ワールド・オブ・ワンダーミンツ
(1996/11/01)
ワンダーミンツ

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96年のセカンドアルバムはカバー曲集になっています。彼らのポップ性を現すのにカバー曲を演奏した方が分かり易いと思ったのでしょう。Tracy Hideだけセルフカバーですが、後は有名な曲ばかりで、選曲から彼らの若さが伺えます。ブライアンウィルソンの曲もたっぷりカバーしているので、これがブライアンの目に留まったのでしょう。アレンジ的にはパワーポップな元気のいいアレンジになっています。

1. Porpoise Song
2. Guess I'm Dumb
3. Louise
4. Don't Go Breaking My Heart
5. My Friend Jack
6. Barbarella
7. Ooh Child
8. Arnold Layne
9. Darling
10. So You Are A Star
11. Skyman
12. Knowing Me, Knowing You
13. Love In The City
14. Tracy Hide

アメリカのバンドらしくモンキーズのカバーがあったり、アバを選曲するとは意表をつあkれます。バートバカラックや、シドバレットがいた時代のピンクフロイドだったり、ソフトロックやサイケな彼ららしい選曲になっています。オリジナル曲でもこれだけの曲を作れたでしょうが、あえて、誰でも知っている曲を演奏する事によって、彼らのカラーをより鮮明にしています。演奏が巧いだけではなく、若いバンドらしい元気さと、曲のポイントをしっかり把握した表現など、ブライアンウィルソンが耳を傾けたくなる要素がたっぷりあります。

原曲だけではなく、原曲とは関係ない曲の雰囲気を取り入れたりして、選曲されていないグループもファンですよとアピールしています。楽しい曲ばかりで、カバー作品とは思えなくらい彼らの良さが出ています。ジャケットには日本語が書かれていたり、ゴングみたいな絵だったり、ロックファンにはツボになる要素をいっぱいちりばめています。トッドラングレンのカバー作品みたいですかね。これも名盤です。

Porpoise Song
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[20120619]

WondermintsWondermints
(1996/11/05)
The Wondermints

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WondermintsWondermints
(2000/10/23)
The Wondermints

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いつもご来訪いただきありがとうございます。
おかげさまで10万アクセスを超えました。
今後ともよろしくお願いいたします。

ワンダーミンツはアメリカのバンドで、95年にこのアルバムでデビューしました。彼らもパワーポップと呼ばれる事もありましたが、パワーポップというより、アメリカのソフトロック路線のバンドだと思います。彼らの才能に惚れ込んだブライアンウィルソンは、後に彼らをバックメンバーに起用し、幻の名盤、スマイルをリメイクしました。彼らならビーチボーイズには出来なかった彼の音楽を表現出来る逸材だと見込んだのです。

1. Proto-Pretty
2. Fleur-De-Lis
3. Tracy hide
4. She Opens Heaven's Door
5. Libbyland6. Shine
7. Thought Back
8. Time
9. Global Village Idiot
10. Playtex Aviary
11. In A Haze
12. Carnival Of Souls

マシュースウィートのようなストレートなポップソングではなく、10CCのようなひねくれポップスになっています。まだデビューアルバムなので、これからもっと凄くなっていくのですが、この完成度は凄いです。メンバーは結構いろんな民族が混じり合っていますが、キーボードのDarian Sahanaja、ボーカル、ギターのNick Walusko、ドラムのMike D' Amico、ベースのBrian Kassanの四人です。ブライアンが惚れ込んだ彼らの魅力の一つは、全員によるコーラスワークの安定感です。

サイケ感も満載ですが、ビーチボーイズのような爽やかな雰囲気はブリットポップでは出せない雰囲気です。当時ブリットポップに少し飽きてきた私が見つけたアメリカのポップバンドであり、ブライアンに引き抜かれて有名になるのかと思いきや、ブライアンの陰に隠れてしまって、彼らの本来の良さは、どこまで世間に広まる事が出来たのでしょうか。ブライアンの声がかかる前から、これだけの音楽を作れる才能がある事が分かるファーストアルバム。名盤です。

Proto-Pretty
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[20120618]

Modern ArtModern Art
(2011/09/27)
Matthew Sweet

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2011年の作品で、現在の最新作です。これまではストレートなポップソングを作ってきましたが、このアルバムではサイケな効果音をちりばめた内容になっており、ひねくれポップな作品になっているのですが、曲自体はカントリーロックやフォークロックなど60年代後半、70年代辺りの感じに仕上げています。Susanna Hoffsとのカバーアルバムの評判が良かったからか、彼なりに手応えを持っていいるようで、その影響のある作品になっていると思います。

1. Oh Oldendaze
2. Ivory Tower
3. She Walks the Night
4. When Love Lets Go Im Falling
5. Ladyfingers
6. A Little Death
7. Late Nights with the Power Pop
8. Baltimore
9. My Ass Is Grass
10. December Dark
11. Modern Art
12. Sleeping

サイケの時代にはアートロックと呼ばれていた音楽がありましたが、その辺りを再構築しているのだと思います。それにしても歌はかなりスウィートな旋律で、タイトルもそのもののLate Nights with the Power Popなんて曲もあります。トッドラングレンの初期の頃の作品に似た音になっているし、バラエティー豊かな感じもトッドの影響だと思います。パワーポップの元祖はトッドラングレンなんですね。

本来ならこれだけ凝った創りでも良かったのですが、彼の場合は最初の頃はストレートすぎるくらいピュアな曲がおおかったので、そこが受けていたのですが、本来なら、これくらい玄人受けする曲があった方がバランスがとれていたと思います。今年はSusanna Hoffsとのカバーアルバム第三弾が予定されているみたいなので、楽しみです。最近はカバー曲集の方が出来が良かったりしますが、オリジナル作品でも、もっとはじけてて欲しいです。

Oh Oldendaze
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[20120617]

Under the Covers 2 (Dig)Under the Covers 2 (Dig)
(2009/07/21)
Matthew Sweet

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2009年の作品で、再びBanglesのSusanna Hoffsとのコラボレートでカバー曲集を制作しています。今回は70年代のヒット曲が網羅されています。Vol.1同様爽やかな歌声が心地良い作品になっています。アレンジもあまりかえずに素直にカバーしていますが、オリジナル以上の暖かみを感じる曲ばかりです。今回は選曲がプログレとかだったりして、マシューの好みが分かる内容になっています。

1. Sugar Magnolia
2. Go All The Way
3. Second Hand News
4. Bell Bottom Blues
5. All The Young Dudes
6. You're So Vain
7. Here Comes My Girl
8. I've Seen All Good People: Your Move/All Good People
9. Hello It's Me
10. Willin'
11. Back Of A Car
12. Couldn't I Just Tell You
13. Gimme Some Truth
14. Maggie May
15. Everything I Own
16. Beware Of Darkness

今回の選曲はマシューの好みがはっきり出ていて、Fleetwood MacのSecond Hand Newsでは、マシューの憧れの人Lindsey Buckingham本人がギターで参加しています。プログレのYESのI've Seen All Good PeopleではSteve Howeが参加。オリジナルに忠実な演奏を展開しています。George HarrisonのBeware of DarknessではGeorgeの息子のDhani Harrisonが参加しています。夢の共演です。

その他にもGrateful DeadやLittle Feat、Derek and the Dominosなどアメリカらしい選曲と、イギリス側ではMott the HoopleのAll the Young Dudesでマシューはイアンハンターばりのボーカルを披露して笑わせてくれます。一番シングル向きなのがCarly SimonのYou're So Vainで、Susanna Hoffsの魅力が引き出されています。Todd Rundgrenの曲は2曲あり、ポップの魔術師がマシューに与えた影響は計り知れません。ボーナストラックではパンク系の曲が選ばれていますが、本編にはそぐわなかったみたいですが、興味があります。これも名盤です。

Second Hand News
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[20120617]

Sunshine LiesSunshine Lies
(2008/08/26)
Matthew Sweet

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2008年の作品で、Shout! Factoryに移籍してからは、初めてのオリジナルアルバムになります。甘いスウィートな歌声なのに、アレンジはしっかり凝っていると言うパワーポップらしい作品になっています。ただ、前作でのひねくれポップ感はなく、ストレートに表現してる方だと思います。昔に比べて雰囲気は違っていますが、彼のスタイルを更に貫いた内容だと思います。

1. Time Machine
2. Room To Rock
3. Byrdgirl
4. Flying
5. Feel Fear
6. Let's Love
7. Sunshine Lies
8. Pleasure Is Mine
9. Daisychain
10. Sunrise Eyes
11. Around You Now
12. Burn Through Love
13. Back Of My Mind

Susanna Hoffsも参加していて、カバーアルバムで再確認した音楽への愛情をもって制作された作品である事は間違いないでしょう。初期の頃にはなかったビーチボーイズなど、ブライアンウィルソン節も取り入れた曲創りになっています。コーラスワークもそうですね。ですから、もはやパワーポップという狭いジャンルの音楽ではないと思います。アメリカを代表するポップ職人に成長しています。

ミュージシャンは元々、オタク気質じゃないと良い音楽は生み出せないものですが、オタクなマシューもやっとその領域に達したと思います。ただ音をいじって楽しんでいるだけのオタクとは違って、そうした中で、何かと交信するかのごとく、何かと繋がったように感じる時があるのです。その時に出てきた旋律は無敵ですね。絶対その旋律じゃなきゃ駄目だと言うものを見つける瞬間があるのです。これまで名曲と呼ばれてきた音楽はそうして出来ていると思いますし、このアルバムにもその領域に達した感じが伝わってきます。名盤です。

Time Machine

Room To Rock

Byrdgirl
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[20120617]

Under the Covers 1 (Dig)Under the Covers 1 (Dig)
(2006/04/18)
Matthew Sweet、Susanna Hoffs 他

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2006年の作品で、Shout! Factoryレーベルへ移籍後の作品で、Banglesの歌姫、Susanna Hoffsとのコラボレート作品です。内容はカバー曲集で、Beatles、Bob Dylan、Fairport Convention、Neil Young、Beach Boysなどの有名な曲をカバーしているので、新鮮味は期待出来ないみたいですが、意外や意外、この爽やかさは予想以上に心地良く、親しみ聴いている曲達が素朴に歌われて、その曲の新しい魅力が表れています。

1. I See The Rain (The Marmalade)
2. And Your Bird Can Sing (The Beatles)
3. It's All Over Now, Baby Blue (Bob Dylan)
4. Who Knows Where The Time Goes? (Fairport Convention)
5. Cinnamon Girl (Neil Young And Crazy Horse)
6. Alone Again Or (Love)
7. Warmth Of The Sun (The Beach Boys)
8. Different Drum (The Stone Poneys, featuring Linda Ronstadt)
9. The Kids Are Alright (The Who)
10. Sunday Morning (The Velvet Underground)
11. Everybody Knows This Is Nowhere (Neil Young And Crazy Horse)
12. Care Of Cell #44 (The Zombies)
13. Monday Monday (The Mamas And The Papas)
14. She May Call You Up Tonight (The Left Banke)
15. Run To Me (The Bee Gees)

Van Dyke Parksも再び参加していて、Richard Lloydも久々に参加しています。Richard Lloydが活躍するのはWhoやVelvet Underground)、Neil Young の曲などです。その他にもZombiesやLove、amas & the Papas、Bee Geesなどのラブ&ピース時代の曲をカバーしています。それほど大きなアレンジは加えておらず、素直にカバーしてるのですが、力む事なく歌われる彼らの歌には心が洗われます。

Matthew Sweet とSusanna Hoffsという意外な組み合わせですが、これが意外とハマっています。彼らに取っての青春の曲なのでしょうが、ここまで心に響く作品は久々です。新しい音楽が生まれなくなってしまった21世紀には、こうした懐かしい曲のカバーアルバムでもオリジナル作品よりも説得力があります。本当に音楽が輝いていた時代の曲達は、今も色あせる事なく輝いています。カバー曲集ですが、名盤です。見事です。

I See The Rain

And Your Bird Can Sing

It's All Over Now, Baby Blue
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[20120617]

Living Things [soft digipack]Living Things [soft digipack]
(2004/09/29)
Matthew Sweet

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2004年の作品で、Van Dyke Parksが参加しており、アメリカンソフトロックの歴史に新たな1枚が加わりました。内容はかなり凝ったアレンジのロックアルバムなのですが、パワーポップらしいスウィートな歌が心地良いです。これまでにはなかったビーチボーイズ的なポップさが加わって、より音楽的な幅が広がっていると思います。ピュアな歌声とマニアックなアレンジで、ひねくれポップな感じに聴こえるのは意外にも初めてだと思います。

1. The Big Cats Of Shambala
2. You're Not Sorry
3. Dandelion
4. Push The Feelings
5. In My Tree
6. Cats Vs. Dogs
7. I Saw Red
8. In My Time
9. Sunlight
10. Season Is Over
11. Tomorrow

Van Dyke Parksの参加は大きいようで、ストレートなままでは終わらないポップミュージックの玉手箱のような楽しさがあります。ロックファンとしてはひねくれポップの方が馴染めるのですが、彼の場合は、あまりひねくれる事もなく、ストレートのポップしていたので、そこがパワーポップの所以なのだと思っていました。でもここまで遊び心を持って作ってくれればロックファンでも大満足です。

アメリカならではのソフトロック的なアレンジは、アメリカの歴史が培ってきた多民族の融合から生まれた音楽であり、それがロックとなっていくのですが、そのロックになる前のソフトな感じをポップスとして再構築していく事がVan Dyke Parksの偉業であり、その偉業にあやかったような作品です。そしてロックにもなっているので、とても楽しい作品です。彼の最高傑作ではないでしょうか。名盤です。

The Big Cats Of Shambala

Dandelion

Push The Feelings

[20120616]

Kimi Ga SukiKimi Ga Suki
(2004/10/05)
Matthew Sweet

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Kimi Ga SukiKimi Ga Suki
(2004/10/05)
Matthew Sweet

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2003年の作品で、RCAM Recordsへ移籍後の作品となります。移籍した事で、又微妙にサウンドに変化があります。このアルバムは日本のファンに捧げられており、日本語のタイトルがついています。そして日本のファンが好きな傾向に応える形で、昔のようなパワーポップで、ときめくような歌になっています。

1. Dead Smile
2. Morning Song
3. The Ocean In-Between
4. I Love You
5. I Don't Want To Know
6. Warning
7. Spiral
8. Love Is Gone
9. Hear This
10. Wait
11. Tonight We Ride
12. Through Your Eyes
13. Silent Track 1

Richard Lloydが再び協力してくれています。昔のような胸キュンな歌ですが、ミキシングと言うか、リバーブ成分が違っているので、昔とは印象が違います。津あkっている楽器はギターとベースとドラムだけというシンプルな構成にも関わらず、充分隙間が埋もれたミキシングがそうさせているのだと思います。キーボードがない分、コーラスワークが効果的に響いています。

日本びいきなアルバムと言う事で、ジムオルークの作品を連想してしまいますが、アメリカのオタクミュージシャンであるMatthew Sweetらしい作品だと思います。久々にファンが求めている内容になっているだけあって、人気がありますが、もう少し新しい何かがあっても良いと思います。でも、演奏も曲も素晴らしい出来映えで、名盤と言っても良いと思います。

Dead Smile

The Ocean In-Between

I Don't Want To Know
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[20120616]

In ReverseIn Reverse
(1999/10/12)
Matthew Sweet

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イン・リヴァースイン・リヴァース
(1999/11/25)
マシュー・スウィート

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99年の作品で、インディーズですが、Volcano Recordsに移籍してからの作品になります。レーベルが変わる事でサウンドが変わるパターンが多いですが、このアルバムもこれまでのシンプルな彼の作風とは違っています。基本的なバンドサウンド以外にもたっぷり音が詰まっています。参加ミュージシャンも多く、Jim Keltnerという大物も参加しています。

1. Millennium Blues
2. If Time Permits
3. Beware My Love
4. Faith In You
5. Hide
6. Future Shock
7. Split Personality
8. I Should Never Have Let You Know
9. Trade Places
10. What Matters
11. Write Your Own Song
12. Worse To Live
13. Untitled
14. Thunderstorm

ここまで音が完成されるとパワーポップというより、普通にロックアルバムと呼んだ方が分かり易いと思います。基本的なバンドフォーマットはMatthewがマルチプレイしていますが、それ以上の付加サウンドがゴージャズに使われています。いつもよりリバーブ成分が多いので、これまでとは全く違うサウンドに聴こえます。デビュー当時の豪華さ、80年代サウンドではありませんが、同じくらいきらびやかになっています。

原点回帰した作品と言えるでしょう。それだけにGirlfriendからファンになった人にとっては戸惑いはあるでしょうが、かれはデビュー当時から、これだけのサウンドを創れる人だったのです。あえてオルタナの時代にあった作風にして売れたのですが、オルタナのブームも終わっている頃なので、本当にやりたい音楽をやりだしたと見るのが良いでしょう。ポップ作品としてはこれまで以上に素晴らしい出来映えです。名盤です。

Millennium Blues

Beware My Love

Split Personality
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[20120616]

Blue Sky on MarsBlue Sky on Mars
(1997/03/25)
Matthew Sweet

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ブルー・スカイ・オン・マーズブルー・スカイ・オン・マーズ
(1997/04/23)
マシュー・スウィート

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96年の作品で、Brendan O'Brienとの共同プロデュースになっています。これもパワーポップなのですが、グラムロック的なノリがあります。ギターが今回はMatthew 一人で担当しているので、よりコンパクトでシンプルになっているからだと思います。ロック色が増しているのですが、オルタナになっている訳ではなく、しっかりと作品としての完成度を目指すと言う意味でロックしています。

1. Come To California
2. Back To You
3. Where You Get Love
4. Hollow
5. Behind The Smile
6. Until You Break
7. Over It
8. Heaven And Earth
9. All Over My Head
10. Into Your Drug
11. Make Believe
12. Missing Time

いつもと違うのは、爽やかさを出す事には興味が無くなって、新しいスタイルでのポップロックを目指す意思が感じられます。ギターコードリフという事を強調した曲創りがグラムロックっぽかったりしていると思いますし、それが狙いでしょう。でもギンギラギンな感じではなく、あくまでもソフトにポップです。ドラム以外の楽器をMatthewが多重録音して作っていると言う事でもいつもと違う感じになっていると思います。

それでもバンドっぽかったりしているのは、当時のブリットポップからの影響もあったのかもしれません。でも全然違う感じにしてしまうのが彼らしいところです。アメリカではグラムロックは流行りませんでしたが、そのスタイルは意外にアメリカンハードロックに活かされているところがあって、そうしたサウンドだけの影響を受けたスタイルでのパワーポップスタイルなのだと思います。結構心地良いです。名盤です。

Come To California

Where You Get Love

Hollow
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[20120616]

100% Fun100% Fun
(2008/04/01)
Matthew Sweet

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95年の作品で、再びパワーポップな内容になっていますが、前作でのオルタナへの接近もあり、トキメクようなポップにはならずに、多少落ち着いた感じになっています。ただ歌はポップになり、Brendan O'Brienのプロデュースで、大人のポップスになっています。Girlfriendは青春真っ直中の作品であったのに対して、このアルバムは青春を懐かしむような郷愁を感じさせます。

1. Sick of Myself
2. Not When I Need It
3. We're the Same
4. Giving It Back
5. Everything Changes
6. Lost My Mind
7. Come to Love
8. Walk Out
9. I Almost Forgot
10. Super Baby
11. Get Older
12. Smog Moon

ブリットポップみたいな感じに近いかもしれませんが、あくまでもアメリカのポップロックです。シンプルなコード進行だけで、ここまでのポップさを出すと言うのもパワーポップの特徴で、ストレートな感じを出す為に、あえて複雑なコード進行は避けています。それを物足りないと感じるのか。心地良いと感じるのかでハマり具合が変わってきます。ジャケットから推測すると、子供の頃に楽しんでいたポップスを再構築していると思われます。

アメリカのポップスですから、どこかにカントリーフレイバーが感じられます。以前ははっきりカントリーしていましたが、このアルバムではそこからポップソングに転換した曲創りになっています。でもピュアな感じが戻ってきているので、人気のアルバムになっています。ビートルズの系図をたどっていないポップス。そこを楽しめるようになるのも、音楽的な幅が広がったような気分になれます。名盤です。

Sick of Myself

Not When I Need It

We're the Same
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[20120615]

Altered BeastAltered Beast
(1993/07/13)
Matthew Sweet

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Altered BeastAltered Beast
(1999/07/12)
Matthew Sweet

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93年の作品で、オルタナの影響を感じさせる作品です。特にR.E.M.のようなフォーキーで、カントリーフレイヴァーもあります。ですから、これまでのような胸キュン青春ポップではなく、少し斜に構えたような作品になっています。そういうのが受けていた時代でしたから、それは彼の名前を広めるのには都合が良かったのですが、本来の彼の持ち味は、どんどん時代に感化されていきます。

1. Dinosaur Act
2. Devil With The Green Eyes
3. The Ugly Truth
4. Time Capsule
5. Someone To Pull The Trigger
6. Knowing People
7. Life Without You
8. Intro
9. Ugly Truth Rock
10. Do It Again
11. In Too Deep
12. Reaching Out
13. Falling
14. What Do You Know?
15. Evergreen

バーズのようなスタイルになっていると言えるでしょう。勿論ポップではありますが、最小限のアレンジにまとめているところがオルタナの影響だと思います。音楽的な完成度ではこれまでの作品の方が高かったのですが、それが売れずに、シンプルにまとめたこういった作品が売れているのは時代ですね。参加ミュージシャンも豪華になり、Mick Fleetwood、Nicky Hopkins、Pete Thomasなどが、顔を揃えています。Richard LloydとRobert Quineの参加は定番です。

これまでは演奏がハードでも歌は美しい旋律を乗せていたのですが、この作品では、歌も演奏にあったものになっています。こうなるとパワーポップとは言いがたく、単なるオルタナとなってしまいます。オルタナ作品だと思えばいい感じですが、Matthew Sweetのイメージを期待して聴くと物足りないかもしれません。しかし、ここからは単なる青春胸キュンソングだけではない多様性も加わってきますので、これはその前哨戦です。

Dinosaur Act

Devil With The Green Eyes

The Ugly Truth
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