93年の作品です。メンバーはトランペットのNicholas Payton、フルートとピッコロのKent Jordan、サックスのRavi ColtraneとJavon Jackson、ピアノのWillie Pickens、ベースのBrad Jonesです。若手のミュージシャンと火花を散らすハードバップ大会になっています。John Coltraneの息子のRavi Coltraneとも再び共演しています。アレンジも攻撃的で、懐古主義的にハードバップしているのではなく、挑戦的な演奏になっています。
1. The Shell Game
2. Going Home
3. Cross Purpose
4. You've Changed
5. Truth
6. East Of The Sun
7. In 3/4 Thee
8. April 8
エルヴィンによるオリジナル曲が多いですが、Truthは奥方のKeiko Jonesが作曲しています。才能のある方なんですね。ムーディーな曲も多く、大人の
ジャズとしても楽しめますし、若々しい演奏は情熱的であり、とても余生を送っているような年齢の人とは思えません。打ち込みが多くなってきた頃の作品ですが、打ち込みではない生演奏の
ジャズは呼吸するリズムが脈打っており、テクノでは到底表現出来ない世界です。
演奏が巧みな人が打ち込みをする必要はありませんし、昔は演奏力がない人がミュージシャンになることは拒まれていたはずですが、現在は演奏力がなくても立派な曲が創れる時代になっています。それはそれで新しい感性が生まれる事になるのでいいのですが、これだけの演奏が出来る人達が集まれば、流行の
音楽をやらなくても説得力があります。エルヴィンも若手に負けないくらいパッショナブルです。名盤ですね。
The Shell Game