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[20121130]

Optical RaceOptical Race
(2009/05/19)
Tangerine Dream

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Optical RaceOptical Race
(1990/10/25)
Tangerine Dream

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88年のアルバムで、Private Musicへレーベル移籍してからの作品です。これまでトリオ編成を基本としてきましたが、Christopher Frankeが脱退して、Paul HaslingerとEdgar Froeseの二人だけになりました。基本Edgar Froeseがいればタンジェリンドリームなのですが、オリジナルメンバーのEdgar Froeseの独裁的な感じになっていきます。

1. Marakesh
2. Atlas Eyes
3. Mothers Of Rain
4. Twin Soul Tribe
5. Optical Race
6. Cat Scan
7. Sun Gate
8. Turning Off The Wheel
9. The Midnight Trail
10. Ghazal (Love Song)

もうデジタルシンセの爽やかな80年代サウンドというのも定着してきて、そのバリエーションでどこまでやれるかになっています。毎年のようにアルバムをリリースし続けるタンジェリンは膨大な作品を残しいます。大体同じようなパターンになっているので、アルバム1枚持っていれば事足りるくらいですが、それdめおこういうサウンドが好きな人にはたまらないのでしょう。

シンセによるシンフォニックサウンドという事で、ギリシャのヴァンゲリス辺りにも近い感じですが、タンジェリンこれまで以上にポップな要素を取り入れています。シンセドラムなど、今聴くとダサイ感じで、当時もそれほど人気のあるサウンドだとは思えませんでした。少し前は90年代みたいなドラムサウンドでかっこ良かったのですが、このいかにも80年代なシンセサウンドは感心いたしません。

Marakesh
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[20121129]

LivemilesLivemiles
(2000/01/01)
Tangerine Dream

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88年の作品で、ライブによる新曲披露で1曲だけという、いつものパターンです。今回はデジタルシンセを多用しているので、いつもと雰囲気が違いますが、さすがにライブ演奏では幻想的な雰囲気を作るのが巧いです。ドラムは打ち込みになっていて、16ビートのはねた80年代ならではのリズムになっています。ですからいつものライブ演奏よりもポップです。

1. Livemiles Part One
2. Livemiles Part Two

ちょうどELPがコージーパウウェルをドラムにして再結成した時のように、デジタルシンセなので、どんなに頑張っても昔のようなかっこいいサウンドにならないのに似ています。最近のシンセならもっとレイヤーを重ねて分厚い音にしていますが、レイヤーの少ないチープな音色は、この雰囲気には似合いません。ライブ音源とスタジオでのオーヴァダビングになっているので、音の厚みをもっとつけるような考えにはならなかったみたいです。

現在の耳で聴けばそうですが、当時はこれでもいい気分になれていたのでしょう。ヴォイスコーラス音色も薄っぺらいです。ピアノ系のサウンドもチープですね。今では、こんな音色は4、5万のシンセでしか出せないのではないでしょうか。ただ、ドラムのタイトな音処理は90年代風であり、80年代には珍しいサウンドです。この辺の感覚はタンジェリン独特のものです。

Livemiles Part One
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[20121128]

TygerTyger
(1996/03/10)
Tangerine Dream

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87年の作品です。女性ボーカリストJocelyn Bernadette Smithの歌が入った、歌ものありのアルバムです。サウンドは今まで以上にクリーンなサウンドで、タンジェリンドリームじゃなくてもいいような音楽になってしまっています。当時のシンセポップでよく使われるデジタルシンセサウンドでシンフォニックにやっており、それに女性ボーカルが入るので、誰の作品なのか知らなければ分からないと思います。

1. TYGER
2. LONDON
3. ALCHEMY OF THE HEART
4. SMILE
5. 21ST CENTURY MAN (PART I)
6. 21ST CENTURY MAN (PART II)
7. VIGOUR

ほとんどプリセット音に近い音を使って、工夫しているのか疑問に思うほどありきたりな音色です。当時はデジタルリバーブも、それまでのアナログなリバーブとは違った奇麗な残響音が創れるので、多用している作品が多いのですが、このアルバムもたっぷり使われています。本当に音は奇麗ですが、だから何なんだ、というような事になっています。

わざわざこんな作品を創る意味が理解出来ないのです。もはやプログレでもありません。聴きながしてもいいようなB.G.Mに成り下がってしまっているのです。演奏していても多分つまらないだろうな、と思えるくらい演奏する意味すら分からないような音楽です。聴いてても、演奏してもつまらない音楽って何なんだ。と思ってしまいます。残響音を大事にしているので、同時発生音は極端に少ないですし、何をやりたいのか理解に苦しむアルバムです。

TYGER
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[20121127]

Underwater SunlightUnderwater Sunlight
(2011/08/29)
Tangerine Dream

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86年の作品で、こちらはデジタルシンセによるニューエイジミュージックになっています。このアルバムからJohannes Schmoellingに代わってPaul Haslinger が参加して、新しいトリオ編成になります。彼はキーボードの他にギターも弾きます。実に爽やかなGreen Desertとは異なった世界観になっています。同じバンドでも時代が変われば、ここまで違ってくるのです。

1. Song Of The Whale Part One: From Dawn...
2. Song Of The Whale Part Two: ...To Dusk
3. Dolphin Dance
4. Ride On The Ray
5. Scuba Scuba
6. Underwater Twilight
7. Dolphin Dance (12" Single Version)

アナログシンセは音色を変えるたびにつまみをいじりまわさなければなりませんでした。つまみに目印をして分かり易い工夫をしたりと大変でしたが、デジタルシンセは創った音色を記憶させて、すぐ呼び出せるようにプログラミングが出来るようになって便利になりました。あらかじめ入っているプリセット音をいじって音を作り替える事も出来ますし、最初から新しく音色を創りだす事も出来ます。しかし、それなりに理屈を理解していないと出来ないものですし、曲を創るのに一生懸命で、そこまで手が回るミュージシャンはあまりいません。

そこで登場するのがマニュピレーターという新しい職業です。音色を創ったり、シーケンスをプログラミングしたり手間のかかる作業をミュージシャンの希望通りにやってくれる人です。このアルバムでもChristian Gstettnerという人が担当しています。ミュージシャンの抽象的な言葉から音色を創ったりします。そうした地味な作業の上に、このようなエレクトロニカな作品が出来宛いるのです。そういう事を考えながら聴けば、この軽薄な80年代サウンドも退屈せずに聴けるかもしれません。

Song Of The Whale Part One: From Dawn...
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[20121126]

九州場所は久々に白鵬の優勝で幕を閉じました。日馬富士は連敗して二桁も勝てませんでした。横綱になって二桁勝てないのは珍しいくらいですが、最初の場所という事でおおめに見てもらえるのでしょうか。琴欧洲、琴奨菊はなんとか勝ち越して角番脱出出来ましたが、休場した把瑠都は大関陥落でやり直しになります。

上位の成績
白鵬 14勝1敗 優勝
日馬富士 9勝6敗
鶴竜 9勝6敗
稀勢の里 10勝5敗
琴奨菊 8勝7敗
琴欧洲 9勝6敗
把瑠都 1勝2敗12休
妙義龍 11勝4敗
豪栄道 11勝4敗
安美錦 7勝8敗 
豊真将 4勝11敗


地元松鳳山が10勝して、来場所は初めての三役になります。豪栄道は関脇の地位で11勝あげましたので、後同じような相撲を二場所続ければ大関に昇進出来ます。三場所連続集中力を保つのは難しいですが、やるしかありません。魁聖は7勝で負け越しましたが、来年に繋がる相撲をとれていると思います。相手は魁聖の足腰の強さを分かっているので、対策を練っている力士に敗れています。そこを逆に利用するような相撲をとれば勝てると思います。稽古あるのみです。

白鵬 vs 日馬富士
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[20121126]

Green DesertGreen Desert
(1999/06/01)
Tangerine Dream

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86年の作品ですが、録音されたのは73年で、お蔵入りになっていたテープを再度リミックスし直してリリースされました。まだ抽象的なアンビエントミュージックを演奏していた頃の作品なので、80年代のタンジェリンに愛想つかしていたファンにとっては嬉しいリリースとなりました。アナログシンセの良さがこの時代だからこそ分かるというものです。

1. Green Desert
2. White Clouds
3. Astral Voyager
4. Indian Summer

このバンドが昔から現在にかけていえる事は、ピンクフロイドの影響がかなり大きいという事で、この内容もシドバレットが抜けた頃の初期の頃のような抽象的な音楽になっています。80年代での新しい作品でもファンはついていましたが、それよりも昔の音源の方が魅力的だとメンバー自身も感じていたのでしょう。デジタルシンセでは出せない豊かな音色は、80年代だからこそよく分かるはずです。

ただ、当時としてはデジタルシンセの方がありがたがっていましたので、この作品の良さは伝わっておらず、さほど売れませんでした。この魅力が分かるようになるのは90年代まで待たなければなりません。アナログシンセ復興になるからです。どう考えても初期の頃のデジタルシンセの音は奇麗だけどチープなのです。倍音が少ないからであり、音は空気に触れて耳に届きますから、ライン録りでノイズの少ないデジタルシンセは嘘っぽいのです。リミックスしてあるだけ、80年代でも通用する作品だと思います。

Green Desert
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[20121125]

LE PARCLE PARC
(2012/06/20)
TANGERINE DREAM

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Le ParcLe Parc
(2008/01/01)
Tangerine Dream

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85年の作品です。世界中の有名な公園をテーマにした作品になっています。サウンドは完全な80年代シンセポップであり増すが、当時のシンプルなシンセポップに比べると、その中でもシンフォニックでプログレ畑出身ならではな展開はタンジェリンドリームにしか創れない世界になっています。

1. Bois De Boulogne (Paris)
2. Central Park (New York)
3. Gaudi Park (Guell Garden Barcelona)
4. Tiergarten (Berlin)
5. Zen Garden (Ryoanji Temple Kyoto)
6. Le Parc (L.A. Streethawk)
7. Hyde Park (London)
8. Cliffs Of Sydney (Sydney)
9. Yellowstone Park (Rocky Mountains)
10. Streethawk(Radio Remix)

テクノポップはドイツで生まれて日本で活性化されました。その代表格がY.M.O.でありますが、それとは完全に違う方向を向いています。これはさすがに日本人では真似出来ない世界であり、イギリスでのシンセポップとも違うものです。この時代のタンジェリンはエレクトロポップした時代とバカにされがちですが、さすがにそれだけでは終わっていない彼らなりのこだわりを持った内容になっています。

テクノのお決まりのようなシーケンスパターンは無く、踊る為の音楽とは違ったクラシック王国ドイツならではのものになっています。そして第二のトリオ編成をになってきたJohannes Schmoellingにとっては最後のアルバムとなりました。ゲストボーカリストを入れたスキャットものもあり、ピンクフロイドの狂気辺りの影響が強いバンドだと分かります。当時の流行に乗っているだけの作品とは違った風格を感じさせます。名盤です。

Bois De Boulogne
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[20121125]

POLANDPOLAND
(2012/10/20)
TANGERINE DREAM

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84年の作品で、VirginレーベルからJiveレーベルへ移籍してからの作品です。ライブアルバムでの新曲披露というパターンです。CDでもアナログ盤と同じように2枚組になっています。テクノポップというよりかシンセポップな作品です。シーケンサーも同じ事を繰り返すだけではなく、1曲全て打ち込めるようになっています。

ディスク:1
1. Poland
2. Tangent
3. Rare Bird
ディスク:2
1. Barbakane
2. Horizon

サンプラーはEmulatorを使っています。シンセドラムなど80年代らしいサウンドですが、ライブ作品という事もあって、聴き易いだけの音楽では終わっていません。シーケンスも細かい刻みを使ってテクノ以上のサムシングを生み出しています。テーマがポーランドですが、暗く冷たいイメージではないという所は東洋人には無い発想です。

テクノのようなリズムシーケンスも、テクノには無いポリリズムになっていて、打ち込みにしては人間的だったりしています。これは当時の打ち込みものにしてはかなり異色な事で、タンジェリンドリームの音楽的な奥の深さが伺えます。既に90年代に起こりうるスタイルが駆逐されています。この凄さは、今聴き返してこそ分かる事であり、当時はその凄さに気づいておりませんでした。

Poland
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[20121125]

HyperboreaHyperborea
(1994/05/17)
Tangerine Dream

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83年の作品で、完全にデジタルシンセに移行してしまった作品です。サウンドもニューエイジミュージックのような爽やかな感じになっていますが、ビートはその後のハウスに通じるようなリズムを既に使っています。つまりヨーロッパ的だった彼らが完全にアメリカ市場をターゲットにしてしまった作品になっています。

1. No Man's Land
2. Hyperborea
3. Cinnamon Road
4. Sphinx Lightning

デジタルシンセやサンプラーの80年代ならではのサウンドですが、ドラムをサンプラーの音源を使ってコンプでつぶしたハウス以降のサウンドが既に聴けます。この頃はゲートリバーヴサウンドのドラムが流行りだした頃で、その流れでドラムにエフェクト処理をしているのですが、その派手なサウンドではなく、サンプリング独特のコンプレッションがかかったサウンドを選んでいるところは素晴らしいセンスだと思います。

多少幻想的な感じもありますが、聴き易い爽やかな音色を選んでいるので、BGMみたいですが、BGMにしては小技が多いです。80年代を生き抜くには仕方の無い選択だったと思いますが、もっとダークなテクノに進む道もあったと思います。そうしなかったところが本来彼らはテクノよりもプログレ指向だったのだという事が分かります。

No Man's Land
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[20121125]

Logos: Live at the Dominion 82Logos: Live at the Dominion 82
(1988/05/31)
Tangerine Dream

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82年の作為でライブアルバムです。例のごとく、ライブでも新曲なので、オリジナルアルバムと同じ価値があります。Logos という40分近い曲と、アンコールでDominion という曲を演奏しています。サウンドとしては昔ながらのアナログシンセを多用しているので、久しぶりに幻想的な音楽になっていますが、ドラムマシーンやデジタルシンセも使っています。

1. Logos
2. Dominion

タイトル曲はIntroからCodaまで、組曲のような構成になっています。久しぶりにシンフォニックなアレンジですが、場面場面で80年代ならではのポップなスタイルになったりして、あらかじめ練り込まれた曲をライブで一発録音しています。シンフォニックなプログレの部分と、ポップになってしまった部分がバランス良く配置されているので、昔からのファンの人も満足出来ると思います。

新しくポップになってからのファンはどうでしょうか。これほど長い曲を聴き続けるだけの根気を持っているでしょうか。それでも飽きさせないような豊かな構成になっています。クリーンになっている部分ばかりではないので、私としては納得出来る内容です。ただ時代に歩み寄っただけのような作品ではないので、音楽として満足出来ます。

Logos Part 1
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[20121124]

White EagleWhite Eagle
(1994/05/17)
Tangerine Dream

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82年の作品です。前作同様ポップになってしまったタンジェリンドリームでが、20分以上あるMojave Planでは何とか幻想的な雰囲気のある曲を心がけています。それでもデジタルシンセで幻想的なサウンドを創るとなると逆に難しく、アナログシンセのほうが感覚的に創り易かったので、かなりありきたりなサウンドを並べている感じです。

1. Mojave Plan
2. Midnight In Tula
3. Convention Of The 24
4. White Eagle

デジタルシンセが量販され、アマチュアでも頑張ればプロと同じ楽器を手に入れられる時代になりました。アマチュアでも多重録音出来る環境が整ってきて、ある程度の事が出来るようになると、それと同じような事をやっているプロのミュージシャンには幻滅するものです。これくらいの事なら自分でも出来ると思ってしまうと、昔は雲の上の人だったのが、単なるその辺のおじさんに思えてきて幻滅していますのです。

この時代は便利なりましたが、そうしたプロとアマチュアの垣根が最初に落とされた時期です。インディーズものが流行りだしたのもこの頃で、このアルバムに入っているような音色は自分が買ったシンセにも入っていたりするので、感動が薄れてしまいます。特に現在のDTM環境ならおちゃのこさいさいで創れるような音楽です。そうなると単なる古くさい時代を感じさせる作品でしかなくなります。こうした落とし穴がある事を、当時のミュージシャンで気づいていtのはほとんどいなかったと思います。みんなありがたがってデジタルシンセを手にしていたのです。デジタルになったからこそ、自分にしか出せないような音を出していたミュージシャンのみが今でも通用する作品を残しています。残念ながらこの作品はそうではありません。

Mojave Plan
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[20121124]

ExitExit
(1989/03/07)
Tangerine Dream

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81年の作品で、デジタルシンセも使うようになって、サウンド更に軽薄になってしまった作品です。いきなりマイケルのスリラーに出てくるようなサンプリング音が出てきた時には拍子抜けしてしまいます。サンプラーと言っても彼らがこの時使っているのはSynclavierです。Synclavierはサンプラーだけではなく、ワークステーション的なスーパーシンセであり、複数のトラックシシーケンスを管理出来る、今でいうDTMと変わらない性能を持っていたシンセで、当時は高級外車が買えるほどの値段だったはずです。

1. Kiew Mission
2. Pilots Of Purple Twilight
3. Choronzon
4. Exit
5. Network 23
6. Remote Viewing

ドラムマシーンにRoland TR-808を使用していたり、あたらしいデジタル機器を手にしています。それで爽やかな曲を演奏すれば、昔の幻想的な雰囲気はそれこそ幻ーになっています。デジタルシンセの出始めは、音が奇麗で、アナログシンセみたいに不安定さが無くなり、プリセットも豊富で使い易かった頃から、多くのプロミュージシャンも使用していましたが、そこに落とし穴があり、音が奇麗な分、太さやアタック感にかけていたりして、昔のアナログシンセの個性的な音色が失われている事です。

均一化された音色といいますか、プロが弾いても、アマチュアが弾いても大差ないサウンドであるため、プロとして、その音はどうなんだ。という疑問がリスナーに芽生えてきます。最初から完成された音でありますが、プロなら、もう少し工夫したらどうなんだという思いになります。昔は差別化を計る為に、独自工夫をこらしてこそ、流石プロミュージシャンと唸っていたのに、そういう努力をする気持ちを萎えさせるような魔法がかかっていたのです。それは90年代になって解決するのでいいのですが、そんな工夫の無い作品でありますし、曲が短い分、単なるポップアルバムになってしまっています。

Kiew Mission
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[20121124]

PERGAMONPERGAMON
(2012/04/28)
TANGERINE DREAM

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Pergamon LivePergamon Live
()
Tangerine Dream

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80年の作品で、ライブアルバムです。いつものごとく、ライブですが新曲なので、オリジナルアルバムとして成り立っています。Quichotteという1曲のみが入っていて、当初はQuichotteというアルバムタイトルでリリースされていましたが、86年にPergamonというタイトルに変えて再リリースされました。

1. Quichotte Part I
2. Quichotte Part II

アメリカナイズされたトーマトの頃のようなイエスのサウンドのように爽やかな音色、ニューエイジミュージックのような残響音の使い方、これまでのアグレッシヴで抽象的だった頃タンジェリンドリームとは別物になっています。まだアナログシンセを使っていますが、音色が優しいものになっています。テクノの時代なのに、テクノ的なシーケンスは多様していません。天の邪鬼なのでしょうか。

音数は多くなく、シンプルですっきりしたサウンドであり、シンフォニックで牧歌調であり、ヨーロピアンでありながら、リズムははねるようになり、黒人音楽っぽい部分もあります。でも、今回はヨーロッパ的な部分が多いです。ベースがシンセベースなのでテクノな雰囲気もありますが、リズムが完全に違います。安いプログレって感じです。

Quichotte Part I
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[20121124]

TangramTangram
(2005/05/17)
Tangerine Dream

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80年の作品です。新しくキーボードにJohannes Schmoellingが加わり、ギターも弾くキーボードのEdgar Froese、パーカッションも叩くキーボードのChristopher Frankeの新たなトリオ編成になりました。アルバムに1曲のみで二つのパートに分けられている、いつもの彼らの作風ではありますが、シンフォニックなだけではなく、ポップフュージョンなアレンジもやるようになっています。

1. Tangram (Set 1)
2. Tangram (Set 2)

イントロの部分はこれまで通り、シーケンスの静かな立ち上がりですが、盛り上がるにつれて16ビートのファンキーなコードプロセッシングになっていきます。つまり、これまでヨーロッパ調のシンフォニックなスタイルだけだったのが、アメリカ的な黒人音楽も取り入れるようになっているのです。多くのプログレバンドがアメリカナイズされたように、彼らも同じ道を歩んでしまったのです。

イギリスのバンドに比べると、足並みが遅いですが、プログレバンドとしての生き残りをかけて歩み寄っています。時代はテクノポップブームでもあるので、そちらに進んでも良かったのですが、クラフトワークもタンジェリンも、テクノポップブームの元祖でありながら、逆についていけないくらいブームが盛り上がり過ぎて、そこから退いたところで細々とやっています。

Tangram (Set 1)
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[20121123]

Force MajeureForce Majeure
(1995/04/24)
Tangerine Dream

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79年の作品です。ボーカリストだったSteve Jolliffeが脱退して、再びインスト作品に戻りました。代わりにチェロとしてEduard Meyerが加わっています。この時代にはSequential Circuits社からProphet-5という、アナログながらポリフォニックシンセが発売されて、シンセによる和音の時代が始まります。Prophet-5というくらいで分かるように、同時発音数は5音までですが、和音構成には寿分は数です。

1. Force Majeure
2. Cloudburst Flight
3. Thru Metamorphic Rocks

そうい訳で、音もすっきりシンプルにまとめあげられています。曲自体は相変わらず長めの曲でシンフォニックではありますが、サウンド自体は80年代前に、80年代を予感させるようなクリアな音になっています。イギリスの多くのプログレバンドが生き延びる為にアメリカナイズされた作品を出すようになっていましたが、タンジェリンはまだヨーロッパ的です。

ただでさえオリジナルアルバムの数が多い彼らですが、それとは別にサントラ作品も多数制作していきます。サントラはある程度、映画の場面を想定した曲創りになっていますが、オリジナルアルバムもサントラ的な性質をもっています。クリアでシンプルでありながらも多少幻想的なシンフォニックプログレになっていますが、この後どんどんポップ化していきます。

Force Majeure
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[20121123]

CycloneCyclone
(1995/04/24)
Tangerine Dream

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サイクロン(紙ジャケット仕様)サイクロン(紙ジャケット仕様)
(2009/02/25)
タンジェリン・ドリーム

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78年の作品で、新体制となってからの作品になります。新しく、ボーカリスト、そしてマルチプレイヤーとしてSteve Jolliffe、そして、ドラム、パーカッション類を担当するKlaus Kriegerが加入して四人体制になりました。ヴォコーダーも使っていますが、ここで初めてボーカルが入ります。歌が入れば普通のプログレであり、しかもポップになっています。

1. Bent Cold Sidewalk
2. Rising Runner Missed By Endless Sender
3. Madrigal Meridian

曲は相変わらず長い曲ばかりですが、歌入り、曲はシンプルでポップという事で、普通のプログレと変わらないスタイルになっています。しかも、時代はパンク、ニューウェイヴからテクノポップが流行り始めた頃であり、こうした仰々しい作品は無視されるような時代に、これまでのアグレッシヴな感じを弱めた作品を出した事で、タンジェリンも終わったような印象を受けました。

しかし、映画、恐怖の報酬などのサントラも手がけるようになり、タンジェリンドリームとしては新しい境地を拡げ始めました。パンクやテクノが創りだした概念は簡略化であり、より無駄を省いた、言葉というよりも暗号、もしくは信号として言葉を発するだけで意味を伝える術を獲得していきます。そうした中、独自に自分達の生きながらえる場所を見つけたタンジェリンは賢かったのだと思います。

Bent Cold Sidewalk
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[20121123]

Encore: LiveEncore: Live
(1994/05/17)
Tangerine Dream

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77年のライブアルバムです。タンジェリンドリームの場合、ライブでも曲は新曲なので、オリジナルアルバムとして成立します。又、トリオシンセ構成としてのメンバーだったPeter Baumannがこのアルバムを最後に脱退しますので、黄金時代最後のアルバムでもあります。

1. Cherokee Lane
2. Monolight
3. Coldwater Canyon
4. Desert Dream

ライブでありながら、しっかりと構成を整えられた演奏、即興もあるのでしょうが、ライブ音源を元にきっちり編集されているので、作品としての完成度も高いです。即興といっても、ジャズとは違って、クラシック的な即興なので、曲の範疇から抜け出す事は無く、フレージングの延長として成り立っています。シーケンスは反復ミニマルですが、旋律が加わる事によって、ミニマルの意味を成し得ません。

Moogはアナログモノフォニックシンセですから、多重録音で和音を出す必要がありますので、そこはメロトロンやオルガンで和音パートを担います。三人で複数のMoogを操る事により、ライブでも複雑なアレンジをこなしています。まだ、当時はドラム、ベース、ギター、キーボードというバンドフォーマットが絶対の時代でしたから、このトリオ編成によるシンセ集団という、現在では珍しくないフォーマットも独特の世界でした。

Cherokee Lane
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[20121123]

StratosfearStratosfear
(1995/02/27)
Tangerine Dream

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76年の作品で、このアルバムから大きく音楽的に変わっていきます。これまで抽象的だった音楽が、はっきりと明快な旋律を持ったシンフォニックテクノになっているのです。アコースティックギターやアコースティックピアノ、エレキベース、ハープシコードなど、一般的なバンドでも使われる楽器を用いて、プログレッシヴロックと変わらぬ音楽になっています。

1. Stratosfear
2. The Big Sleep In Search Of Hades
3. 3am At The Border Of The Marsh From Okefenokee
4. Invisible Limits

リズムはシーケンスを用いたテクノなスタイルで、その上に重なるアレンジがシンフォニックなものになっています。普通にプログレではないのです。クラフトワークの生み出したテクノが世界に求められた事により、新しいスタイルとしてテクノというフォーマットをしっかり出しています。勿論彼らもテクノの原型を創りだしたバンドの一つですが、ここまで露骨にテクノしているのは初めてです。ヴォコーダーも使っています。

これまでのアンビエントな部分は、あくまでも味付け的な意味合いになって、旋律という明確なテーマを持った音楽を書いています。フルートの音色はメロトロンで、プログレらしいサウンドであり、これまでの作品に比べるとかなりポップになっています。時代的にはプログレもハードロックも下火になり、ディスコミュージックが流行っていた頃で、ディスコ的な部分としてテクノビートになっていて、シンフォニックな部分も大げさにはならずにコンパクトに、シンプルに仕上げているところをみると、明らかに時代に迎合しています。それでも彼ららしい風格は存在しています。

Stratosfear
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[20121122]

RicochetRicochet
(1995/02/27)
Tangerine Dream

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75年の作品でライブアルバムです。ライブで演奏されたパートをまとめあげて、新曲としてアルバムにしています。スタジオでも生演奏していますが、ライブとなるともっとエモーショナルな演奏になります。その良さをスタジオ編集することにより、壮大な1曲としてまとめあげています。これまでのスタジオ盤でもアイデアをまとめあげた作品ですが、ライブバンドでもある事を強調したような作品になっています。

1. Ricochet Part 1
2. Ricochet Part 2

三人ともシンセを演奏しますが、Edgar Froeseはギターを、Christopher Frankeはドラムを演奏するので、バンドとして成り立っています。ベースのパートがはっきりしていないので、アンビエントな雰囲気になりますが、これもれっきとしたプログレッシヴロックなのです。ライブ音源ですが、スタジオでエフェクト処理し直しているので、構成としてもしっかりとした内容になっています。

この頃がバンドとしては黄金期であり、作品も風格があります。当時ドイツと言えばタンジェリンドリームが第一に名前が挙がるほどの存在でした。ミニマルとは違った変化のあるシーケンスなど、イギリスでも多大な影響を受けています。アヴァンギャルドまでは逝かずに、音楽としても成立している構成力。知らない間に一遍の映画を見終わったときの感動のようなものに包まれます。名盤です。

Ricochet Part 1
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[20121121]

RubyconRubycon
(1995/02/27)
Tangerine Dream

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RubyconRubycon
(2002/12/17)
Tangerine Dream

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75年の作品で、前作のギリシャ神話に基づいたテーマからローマ時代の神話へ。完璧なアンビエントミュージックに洗練されていて、これ以降に出されるアンビエントものの手本となっている名作です。パッドサウンドの基本となるヴォイス系やストリングス系の他にパルス系など、現在のシンセプリセットの基本となるようなサウンドが確立されています。

1. Rubycon (Part One)
2. Rubycon (Part Two)

これまで以上に緩やかでありながら、声明の息吹を感じさせる盛り上がり方、シンセの音色も更に豊かになり、シンセトリオ編成が定着し、ほぼギターの存在が分からないくらいにエレクトロな内容になっています。どこか牧歌的であり、クラフトワークの機械的なテクノスタイルとは違った人間味があります。シーケンスパターンもセンスがいいです。シーケンスはあっても、まだコンピューター制御出来ていませんので、シンセの生演奏という事になります。

勿論多重録音はしていますが、精密に計算された生演奏は人間の奥底に隠れ持った本性を浮き彫りにするような刺激に満ちています。アナログ盤だったからパート1とパート2に分けられていますが、1曲だけの作品です。プログレッシヴな構想ですが、明らかにイギリスのプログレとは違う雰囲気があります。これこそがタンジェリンドリームの世界なのです。そして、それはやがてテクノの時代になると、元祖としてあがめられる事になります。歴史的な名盤です。

Rubycon (Part One)
⇒ 続きを読む

[20121120]

PhaedraPhaedra
(1995/02/27)
Tangerine Dream

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74年の作品で、当時は新興レーベルだったヴァージンからリリースされました。この事により、より世界的に飛躍する事になります。いつもの三人のメンバー全員がシンセサイザーを操り、やっとシンセらしいサウンドが使われるようになっています。現在販売されているシンセサイザーやシンセ音源にはプリセットされているような定番サウンドも、こうした作品がシンセサウンドとして定着してきているからです。

1. Phaedra
2. Mysterious Semblance At The Strand Of Nightmares
3. Movements Of A Visionary
4. Sequent C

Moogにはシーケンサーが装備されていて、シーケンサーによる機械的なサウンドもテクノ的でありながら手動でパターンを変化させる事により躍動的なベクトルを持っています。ピンクフロイドも狂気でこうしたシーケンスを楽しんでいましたが、そういう影響もあると思います。このバンドはやはりピンクフロイドに近いのです。シーケンスも今ではプログラムすれば様々な変化をつけられますが、当時のアナログシンセは手動で動かさなければこのようにはなりません。

非常に抽象的で感覚的なサウンドでありますが、シンセを使いこなせるようになった事によって、より豊かな表情を生み出しています。ノイジーなサウンドは奥の方で鳴っているので、音が鮮明で透明感があります。メロトロンも効果的に使われ、フェイザーをたっぷりかけたオルガンサウンドもピンクフロイドの専売特許であります。これまで以上にドラマティックに繰り広げられる音のパノラマ、大名盤です。

Phaedra
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[20121119]

連続白星の日馬富士は1敗しました。ずーと勝ち続けてくると訳が分からなくなりがちだったので、この1敗で気合いが入り直した感じです。白鵬と豪栄道が負け無しで勝ち越しました。豪栄道は攻めの勢いが良く、関脇ですので、大関取りへの足がかりになる場所にして欲しいと思います。

中日までの上位の成績
白鵬 8勝0敗
日馬富士 7勝1敗
鶴竜 5勝3敗
稀勢の里 6勝2敗
琴奨菊 5勝3敗
琴欧洲 5勝3敗
把瑠都 1勝2敗5休
妙義龍 2勝6敗
豪栄道 8勝0敗
安美錦 1勝7敗
豊真将 2勝6敗


角番だった把瑠都が怪我で休場、来場所は大関陥落となりますが、来場所勝ち越せば大関に戻れます。上位陣とばかりあたる魁聖は経験の場所になります。彼は押し込まれても耐える足腰があるので、どうしてもいつも受ける事が多いので、自分から攻める事を覚えれば上位陣にも通用するようになるでしょう。白鵬は雑な取り口は直っていませんが、久々に優勝してもらいたいです。

日馬富士ー平成24年11月場所五日目魁聖
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[20121119]

AtemAtem
(2002/11/11)
Tangerine Dream

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Atem  Tangerine DreamAtem Tangerine Dream
(2011/08/29)
Tangerine Dream

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73年の作品で、Edgar Froese、Christopher Franke 、Peter Baumannの三人のみで創り上げた作品です。シンセもある程度使いこなせるようになって、三人だけでも求めているサウンドが創れるようになった為です。Edgar Froeseはメロトロンも使っています。これは各鍵盤にテープがあって、そこに音源を録音して再生させる機械で、現在でいうサンプラーに近いものがありますが、テープに録音する事で独特の響きになります。

1. Atem
2. Fauni Gena
3. Circulation Of Events
4. Wahn

サウンドとしては前作をひきついでおり、このアルバムまでがドイツのレーベルOhrからのリリースで、次回作からワールドワイドになっていきます。つまり、ここまでが初期の作品というくくりになります。ほとんどキーボード類による音源で、ギターもノイズ的な扱いです。歌はありませんし、緩やかに場面転換していきますので、集中して聴いていないと全体像が見えてきません。それでもヨーロッパ映画のサントラのような響きです。

傾向としては、静かな流れから驚かせるような激しいサウンドへのうねりというパターンで、曲目として覚えられるような印象的な旋律がありません。これも現代音楽的な発想であり、普通では考えられないような作品ですが、ロックミュージシャンが、こうした音楽をやるようになった歴史があって、現在のアンビエントテクノが許容される環境になっていきます。第一人者という風格すら感じさせます。

Atem
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[20121118]

ZeitZeit
(2006/05/22)
Tangerine Dream

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ツァイト(われら、時の深渕より叫びぬ!)ツァイト(われら、時の深渕より叫びぬ!)
(2012/04/25)
タンジェリン・ドリーム

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72年の作品で、初期の代表作になります。アナログ盤では2枚組で、4曲しか入っていません。全て20分弱の大作になっています。いかにも大掛かりなプログレ作品ではありますが、彼らの場合歌が入っていないので、どうしてもアンビエントな作品というイメージが強くなりますが、かなり動きのある音楽ではあります。

1. Birth Of Liquid Plejades
2. Nebulous Dawn
3. Origin Of Supernatural Probabilities
4. Zeit

またしてもメンバーに変動があり、ギターとサウンドエフェクトのEdgar Froese、キーボード、ビブラフォン、シンセサイザーのPeter Baumann、キーボード、シンバル、シンセサイザーのChristopher Frankeの三人になります。このトリオ編成で黄金期の作品を創り続けていきます。ゲスト扱いでFlorian Frickeがシンセサイザーを、Steve Schroyderがオルガンを演奏しています。そしてThe Cologne Cello QuartetがBirth of Liquid Plejadesに参加しています。

オーケストラとロックバンドの共演というのはプログレでは良く行われていましたが、ここではシンセ的なドローンサウンド、つまりパッドサウンドみたいな扱いになっています。当時のシンセサイザーはアナログ、モノフォニックで、単音しか出せませんから、それを幾重にも重ねて重厚なサウンドを構築しています。オーケストレーションの重厚さをシンセと生弦楽器で表現しています。ですからアナログな質感ですが、やっている事は現在のテクノ、アンビエントと大差ありません。それどころか、アナログなので音が分厚いです。大名盤です。

Birth Of Liquid Plejades
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[20121118]

Alpha CentauriAlpha Centauri
(2008/03/12)
Tangerine Dream

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Alpha CentauriAlpha Centauri
(1999/06/15)
Tangerine Dream

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71年のセカンドアルバムで、Klaus SchulzeとConrad Schnitzlerが脱退した事により、オリジナルメンバーはEdgar Froeseただ一人という事になりましたが、タンジェリンドリームのサウンドというのは、これから確立されていくので、Klaus SchulzeとConrad Schnitzlerがいた時代は前身バンド的な扱いになっていきます。このアルバムから初めてシンセサイザーも使われるようになります。

1. SUNRISE IN THE THIRD SYSTEM
2. FLY AND COLLISION OF COMAS SOLA
3. ALPHA CENTAURI
4. OZILLATOR PLANET CONCERT (LIVE)
5. ULTIMA THULE PART ONE
6. ULTIMA THULE PART TWO

心機一転のメンバーは、ギター、オルガン、ベースというマルチプレイヤーのEdgar Froeseを中心に、オルガンやサウンドエフェクトのSteve Schroyder 、ドラム、パーカッションのChristopher Franke、フルートのUdo Dennebourg、シンセサイザーのRoland Paulyckの5人編成となります。この後もメンバーの変動はありますが、サウンドは一貫してアンビエントで環境音楽のようなプログレであり、ピンクフロイドのような精神世界の表現になっています。

この後サントラとかも手がけますが、シリアスな映画音楽を聴いているような気分になってきます。テンポは非常にゆったりしていますが、その中でも激しい感情の高揚などがあり、眠くなるというより、五感を刺激されるような覚醒的な音楽だと思います。エコーマシーンによるフィードバックなど、まだシンセに頼っていないサウンドが初期の頃のピンクフロイドなどと共通するものです。これも名作ですね。

SUNRISE IN THE THIRD SYSTEM
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[20121118]

Electronic MeditationElectronic Meditation
(2002/10/29)
Tangerine Dream

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ドイツから初めて世界的に名前が知られるようになったバンド、タンジェリンドリームです。ジャーマンプログレという扱いですが、当時から一般的なプログレはひと味違っていて、それが後のテクノの誕生にも繋がっていきます。特に初期の頃はアグレッシブな部分もあって圧倒されてしまいます。70年のデビューアルバムです。

1. GENESIS
2. JOURNEY THROUGH A BURNING BRAIN
3. COLD SMOKE
4. ASHES TO ASHES
5. RESURRECTION

今で言うパッドサウンドやホワイトノイズ的なサウンドによるアンビエントな内容ですが、まだシンセサイザーを持っていなかった彼らはギターなどで、それらしきサウンドを創り上げています。サイケと言ってもいいのかもしれませんが、薬というより現代音楽的な発想なのがドイツです。イギリスのイーノをはじめとする前衛的なミュージシャン達は、こうしたドイツの音楽から影響を受けています。このファーストでのメンバーはギターやキーボード、サウンドエフェクトを担当するEdgar Froese、チェロやバイオリンのConrad Schnitzler、ドラムパーカッションのKlaus Schulzeの三人です。

Klaus Schulzeはこのアルバムのみの参加で、後に脱退してソロ活動をしてジャーマンロックのご意見番みたいな存在になっていきます。これ以外にオルガンのJimmy Jackson、フルートのThomas Keyserlingがゲスト参加しています。ゆったりとしながらも激しい静と動のコントラストのつけ方などはピンクフロイド的であり、プログレと言ってもいいですが、とても精神的な部分を強く感じます。シンセ無しでここまでのサウンドを作り上げるなんて、恐ろしいバンドであります。歴史的名盤です。

GENESIS
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[20121118]

Rite Time (Hybr)Rite Time (Hybr)
(2006/05/30)
Can

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89年の作品です。活動停止というか、解散していた彼らですが、なぜかこの時、一度限りで再結成しています。メンバーは初期メンバーで、ボーカルは初代ボーカリストのMalcolm Mooneyです。サウンドは80年代サウンドですが、このMalcolm Mooneyのボーカルは昔のままで、ジャストなタイミングの演奏に対して下手くそなままです。

1. On The Beautiful Side Of A Romance
2. The Withoutlaw Man
3. Below This Level (Patient's Song)
4. Movin' Right Along
5. Like A New Child
6. Hoolah Hoolah
7. Give The Drummer Some
8. In The Distance Lies The Future

ギターのMichael Karoliもいっこうに巧くなりません。60年代のギタースタイルそのままです。ですが、サウンドはしっかり80年代していて、バランスの悪い内容になっています。なぜこの時期に再結成したのか理解に苦しみます。こんなつまらない作品を出すくらいなら、解散したままの方が良かったと思います。鐘が欲しかったのでしょうか。

サンプリングも使って、昔は苦労していたテープ編集をしなくても済むようになっていますが、80年代サウンドを使って、全く斬新さの影もありません。思えば、最後となったバンド名をタイトルにしたCanが彼らの最高傑作だったと思います。このアルバムはいりませんね。ソロアルバムで面白い事をやっているので、わざわざ再結成して黒つまらない作品を残しても、汚点が残るだけです。ポップですが、いい曲はありませんし、どういうモチベーションでこの作品を制作したのか理解できません。しかし、これが正真正銘の最後のアルバムとなりました。

On The Beautiful Side Of A Romance
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[20121117]

Can (Hybr)Can (Hybr)
(2006/05/30)
Can

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81年の作品で、このアルバムの後、活動停止状態になります。新しいメンバーでの録音ですが、テープ編集でHolger Czukayが呼ばれています。 ボーカルはギターのMichael Karoliだけがとっていて、歌よりも演奏を重視した内容になっています。それは前作でもそうでした。演奏力は明らかに初期の頃よりも上達していて、フュージョンバンドとして胸を張れる作品になっていると思います。

1. All Gates Open
2. Safe
3. Sunday Jam
4. Sodom
5. Aspectacle
6. Ethnological Forgery Series No. 99: 'Can Can'
7. Ping Pong
8. Can Be

このバンドは決して過去の栄光にあぐらをかくようなバンドではなく栄光といえるほど成功もしていませんが、きちんと演奏家としての成長を見せていたバンドだったと思います。初期の頃は斬新な事をやっていたので、ファンとしても、どうしてもそうした事に期待してしまうので、後期は音楽的には充実していましたが、評価がついてこなくなっていました。ファンの勝手な思い込みというのも恐いものです。

Holger Czukayはソロになって、自由に斬新な音楽を創れるようになっていました。再びこのバンドに依頼されて施した編集作業はこれまでには無かったくらいにエレクトリックでテクノ的というか、現代音楽的な手法も様になっています。このアルバムで一旦活動停止する彼らですが、時代は本格的にテクノ、ニューウェイヴの時代となっていき、それらの音楽に多大な影響を与えたバンドとして、彼らは高く評価されていく事になります。一旦最後となるこのアルバムも素晴らしい内容になっています。名盤です。

All Gates Open
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[20121117]

Out of ReachOut of Reach
(2008/09/16)
Can

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78年の作品で、Holger Czukay脱退後のアルバムだけに、バンドメンバー自身さえも納得していない作品です。新しくメンバーとしてボーカル、シンセ、パーカッションのRebop Kwaku Baah、Michael Karoliはギターとバイオリン、キーボードのIrmin Schmidt、ドラムのJaki Liebezeit、そしてベース、ピアノ、ボーカルのRosko Geeというラインアップになりました。

1. Serpentine
2. Pauper's Daughter And I
3. November
4. Seven Days Awake
5. Give Me No Roses
6. Like Inobe God
7. One More Day

サウンドとしては、フュージョン、ジャズロックを基調としてきたバンドがやっとやりたい音楽にたどり着いたような理想のスタイルになれたという感じがします。Holger Czukayというマニアックな人間がいなくなった事で、やっと分かり易い感じになったはずですが、メンバーが不満に思っているというのが理解出来ません。メンバーもHolger Czukayのような存在が必要だったのでしょう。

フュージョンスタイルのアレンジに、アフリカンやラテンなパーカッションがからみ、インプロヴィゼーションのような演奏を繰り広げる。フュージョンバンドとしては完成度の高い作品になっていると思います。フュージョンファンの私としては一番聴き易い内容になっています。ライトフュージョンが流行っていた時代でもあり、テクノなど最初から期待していませんから、私はこれで満足ではあります。名盤と言っていいでしょう。

Serpentine
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[20121117]

Saw DelightSaw Delight
(2012/04/24)
Can

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77年の作品で、メンバーを増やしています。Holger Czukayが音響処理に徹して、ベースとボーカルにRosko Gee、パーカッションとボーカルにRebop Kwaku Baahが参加しています。これにより、よりラテンでアフリカンなリズム構成になっており、歌い方もソウルフルになり、黒人音楽とは無縁だったドイツにおいて、ブラックなサウンドに変貌しています。

1. Don't Say No
2. Sunshine Day and Night
3. Call Me
4. Animal Waves
5. Fly by Night

黒人音楽とは無縁だった事からテクノのような機械的な音楽が生まれたのに、それに反して、黒人の肉感的な音楽を吸収してという事では、ドイツでも異質なサウンドになっています。しかし、ドイツならではの構成力は残っており、そこがまだマニアックな部類に属する事の出来るサウンドになっています。バンドの中心人物だったHolger Czukayがこの作品の後に脱退した事によって、より変化に拍車がかかっています。

現代音楽のマテリアルが一番豊富なHolger Czukayの最後のサウンドエフェクトが何とかCanらしさを保っています。イギリスで言えばブライアンイーノのようなサウンドイクイップメント処理担当ではありますが、イーノほど音響にはこだわっていないような気がします。基本がジャズロック、フュージョンであったので、こうしたファンキーな流れになっているようですが、やけに陽気ですね。

Don't Say No
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