

元クラフトワークのKlaus DingerのドラムとMichael Rotherの二人によるユニットで、後の
パンク、ニューウェイヴ、P.I.L.やジョイディヴィジョンの原型となるスタイルを既に確立させている、イギリスに多大な影響を与えたバンドです。72年のファーストアルバムでプロデュースはConny Plankです。淡々と続くシンプルなドラムパターンにギターのカッティングが絡むというだけの、まるでデモテープのような作品です。
1. Hallo Gallo
2. Souderoujebob
3. Weimensee
4. Im Gluck
5. Negativland
6. Lieber Houig
肥大化していくハードロックやプログレへのアンチテーゼとして生まれた
パンクやニューウェイヴは、簡素化こそがテーマなので、このバンドのスタイルがそのまま継承されています。しかし、このバンドはただ金がなかったというだけで、スタジオ代をケチっただけで、延々と続くドラムパターンにギターやベースを重ねて行っただけのしろもので、本来なら未完成な内容なのですが、現代
音楽盛んなクラウトロックにおいて斬新な印象を与える事に成功しました。
日本でもリアルタイムで紹介されましたが、ドイツの変わったバンドという印象だけでした。しかし、イギリスではこの方法論が金のない若者に新しいロックの可能性を感じさせたのです。まだ最初の作品なので、サイケデリックな曲もあったりします。歌の無いドアーズみたいで、これに社会的なメッセージを乗っければ
パンクやニューウェイヴの出来上がりなのです。未完成な
音楽だからこそ、完璧な
音楽とは違う世界の広がりを感じさせてくれています。歴史的名盤です。
Hallo Gallo