

2006年の作品です。Tom Zé 流ダンスミュージックと言うコンセプトになっていて、ジャケットではターンテーブルをまわすTom Zéが描かれていますが、残念ながらターンテーブルをまわすなら2台必要だという概念は無いようです。あくまでもヒップホップのパロディーであり、完全にヒップホップを小馬鹿にしたような内容で、ダンスミュージックと言うコンセプトですが、これで踊るのは結構難しいです。
1. Uai-uai - Revolta Queto-Xambá 1832
2. Atchim - Revolta Paiaiá 1673
3. Triú-triii... - Revolta Malê 1835
4. Cara-cuá - Revolta Nagô-Oió 1830
5. Acum-mahá - Revolta Jege-Mina-Fon 1834
6. Taka-tá - Revolta Banta 1910
7. Abrindo as urnas - Encourados de Pedrão 1823
音楽制作の手法としてヒップホップのやり方を応用していますが、ブレイクの時にボサノヴァになったりサンバになったり、踊りと言う概念でいえば完全にブラジリアンであり、クラブなどで流れてくるような音楽ではなく、カーニバル用でしょう。民族楽器もいつものように使っているし、踊れるものなら踊ってみろ、と挑発しているような作品だと思います。
今更ダンスミュージックかよ、と落胆する事も無く、いつもの独創的な音楽であります。踊るならサンバの腰使いじゃないと踊れないでしょう。退屈なヒップホップよりも遥かに面白いし、そんなものとっくの昔に超越しているTom Zéですから、あくまでも冗談のようなコンセプトなのだと思います。創作ダンス系の作品の明るい盤だと思います。発想は冴えています。この猥雑感も良いです。これも名盤ですね。
Uai-uai