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[20130715]

WilderWilder
(2000/11/09)
Teardrop Explodes

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81年のセカンドアルバムです。ギターは最終的にTroy Tateに落ち着きます。サードアルバムの製作中に解散したバンドなので、当時はこれがラストアルバムとなっていました。短命のバンドだったので日本まで響いてこなかったようです。しかし、このリバプールから出てきたバンドはイギリスではそれなりに影響力を持ったバンドで、後のネオサイケバンドに多大な影響を残しています。

1. Bent Out Of Shape
2. Colours Fly Away
3. Seven Views Of Jerusalem
4. Pure Joy
5. Falling Down Around Me
6. The Culture Bunker
7. Passionate Friend
8. Tiny Children
9. Like Leila Khaled Said
10. ...And The Fighting Takes Over
11. The Great Dominions
12. Window Shopping For A New Crown Of Thorns
13. East Of The Equator
14. Rachael Built A Steamboat
15. You Disappear From View
16. Suffocate
17. Ouch Monkeys
18. Soft Enough For You
19. The In-Psychlopedia

シンセの出番が増えていて、アレンジ構築がかなり立体的になっています。ホーンアレンジも加える辺りは、この頃からポップ感覚を持ったバンドだった事がよく分かります。当時のニューウェイヴバンドはXTCのように実験的なサウンドメイキングを作るバンドが多くいて、そこがパンクバンドと大きな違いがありました。パンクもダブやレゲエを取り入れるようになりますが、ニューウェイヴバンドは初期のロキシーミュージックのようなコンパクトプログレ的なバンドでした。

パンク旋風により音楽はよりシンプルなものが好まれるようになります。プログレのような大げさな音楽には駄目出しが出ていました。それだけ演奏力が無かったと言うのもありますが、シンプルな中でもプログレッシヴな指向を持ったバンドがシーンを面白くしていました。このセカンドアルバムではその部分が良く出ています。Julian Copeの才能もこのシンプルな枠組みが窮屈になっていたに違いありません。バンドはこの後解散となります。

Bent Out Of Shape
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[20130715]

KilmanjaroKilmanjaro
(2000/11/09)
Teardrop Explodes

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続きましてはイギリスのポップ職人Julian Copeを紹介します。まずは彼が在籍していたバンドTeardrop Explodesの80年のファーストアルバムからです。日本ではあまり売れなかったバンドでしたが、Julian Copeがいたバンドとして後に知られるようになります。正統なくらいのニューウェイヴバンドであり、当時流行っていた音が統べ詰まっているような作品です。

1. Ha Ha I'm Drowning
2. Sleeping Gas
3. Treason
4. Second Head
5. Poppies In The Field
6. Went Crazy
7. Brave Boys Keep Their Promises
8. Bouncing Babies
9. Books
10. The Thief Of Baghdad
11. When I Dream
12. Reward
13. Kilimanjaro
14. Strange House In The Snow
15. Use Me
16. Traison
17. Sleeping Gas (Live)

パブロックのようなニューウェイヴな曲にダブやスカ的なアレンジがいかにも80年代らしいサウンドです。メンバーはボーカルとベースのJulian Cope、キーボードのDavid Balfe、ドラムのGary Dwyer、ギターはまだ定まっておらずMichael FinklerとAlan Gillが担当しています。キーボードはコステロみたいに和音よりも単音を使ったアレンジがいかにもニューウェイヴしています。

ギターの使い方は、早くも後のU2やエコバニのようなポストパンクバンドがやるコードを分解したような演奏をやっています。日本では布袋寅泰がボウイーでやっていたような演奏です。ただし、後のJulian Copeのソロ作品に比べるとまだ抑えめに時代に合わせているような感じになっています。それだけ器用な人なのでしょう。兎も角、当時有象無象に現れてきたパンクニューウェイヴバンドの一つでした。

Ha Ha I'm Drowning
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[20130715]

Not the Weapon But the HandNot the Weapon But the Hand
(2012/02/28)
Steve Hogarth & Richard Barbieri

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2012年の作品です。現在までの最新作となります。今回はMarillionなどにいたSteve Hogarthとのコラボレート作品になっています。Steve Hogarthの世界観が強く、彼の歌を中心にアレンジされているので、音的にはおとなしめでしょうか。XTCのDave Gregory が数曲参加しています。エレクトリックポップみたいな作品になっています。

1. Red Kite
2. A Cat With Seven Souls
3. Naked
4. Crack
5. Your Beautiful Face
6. Only Love Will Make You Free
7. Lifting The Lid
8. Not The Weapon But The Hand

エレクトリックポップと言っても80年代のものではなく、90年代的な感じで、Steve Hogarthのはかない歌い方はRadio Headみたいです。でもダウナーと言う感じではありません。そこまで悲壮感はありません。ドラマティックな表現なのだと思います。Marillionはジェネシスのフォロワーですから、劇的なプログレバンドでした。それを90年代テクノな音で表現しているような感じです。

Richard Barbieriもわりとオーソドックスな演奏と音色を使っています。サウンドとしてはアンビエント感もありますし、古くささは感じません。でも新しさも見つけにくいです。あくまでも歌を中心とした作品ですから、どうしてもオーソドックスになってしまいます。ただし構成の仕方はかなり考え抜かれていて、流石にベテランであり、この時点でもまだ創作意欲が失われていない二人に敬服いたします。ポップ作品としても上出来でしょう。かなりの力作です。

Red Kite
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[20130715]

中日までの全勝は白鵬一人のみとなっております。今場所優勝したら綱取りと無謀な事を言われていた稀勢の里は早くも3敗。全勝優勝したとしても、それだけで横綱になっていたら由々しき問題だと思っていましたが、1敗した時にはまだ望みがあるようなアナウンス。2敗でもまだ諦めていない。3敗してようやく話題にしなくなってくれました。二場所連続優勝するくらいモチベーションが保つ事が出来る力士でないと横綱の重責は背負えないと思います。稀勢の里はまだまだ精神的にもそこまでの成長は伺えません。話が振り出しに戻って良かったです。このまま横綱に推挙されていたら大相撲の歴史に汚点を残すところでした。

中日までの上位の成績
白鵬 8勝0敗
日馬富士 6勝2敗
稀勢の里 5勝3敗
琴奨菊 6勝2敗
鶴竜 6勝2敗
琴欧洲 7勝1敗
妙義龍 4勝4敗
豪栄道 2勝6敗
松鳳山 2勝6敗
時天空 1勝7敗


千代大龍や魁聖などの若手が調子がいいので面白くなっています。魁聖は攻める相撲に徹しているのがいい結果に結びついていると思います。今日の翔天狼戦では横を向かせられていました。大きな力士は横へ揺さぶられるともろい事になりますので、魁聖も常に相手を正面で捉える相撲を心がければかなり上位に上れるはずです。

ヨーロッパ勢では碧山が調子がいいです。勢はまだ自分の型が定まっていませんが、若々しい相撲で勢いがあっていいと思います。白鵬は全場所からの38連勝中でしたが、今日の取り組みは非常に危なかったです。運動神経で何とか勝てた相撲でした。それでも波乱が起きなければ今場所も白鵬が濃厚です。

鶴竜 vs 松鳳山

[20130714]

Stranger InsideStranger Inside
(2008/09/30)
Richard Barbieri

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2008年の作品で、これもRichard Barbieriのソロアルバムになっていますが、流石に自分にはドラムのセンスが無い事を自覚したのか、今回はSteve JansenとGavin Harrisonがパーカッション系は担当しています。ウッドベースはDanny Thompsonで、それ以外はRichard Barbieriの演奏になっています。ですから完全なソロ作品としては前作のみになりますが、これも個人名義になっています。

1. Cave
2. All Fall Down
3. Hypnotek
4. Decay
5. Abyssyn
6. Byzantium
7. Morphia
8. Retina Blur
9. Stranger Inside

サウンドはいつものようにエレクトロニックな民族音楽のアグレッシヴさを出したもので、不気味な感じがします。前作のドラムは打ち込みとサンプリングになっていましたが、今回は打ち込みと生ドラムが巧く配列されていて、ジャズ的な躍動感が生まれています。それにしてもこれまたシンセサウンドが凄い事になっています。

ギターのような音色を創っていますが、リアルタイムで演奏すれば恐らくギターをデジタルっぽくエフェクトしたような感じで、ギターも弾いているような感じがしますが、それをあえて細かくキーボード的な演奏にしているので、本物のギターではありませんよと主張させています。もしくは、この時期なら生演奏したギターを機械的にジャストなタイミングに編集する事も可能になっているので、それをやっているとしたら、相当なり労力を経て創られている事になります。どちらにしてもこれだけの音を出すには相当根気がいる作業になっているはずです。恐れ入ります。これも名盤ですね。

Hypnotek
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[20130714]

Things BuriedThings Buried
(2010/04/20)
Richard Barbieri

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2005年の作品で、Richard Barbieri初の完全なソロ作品になります。全てのパートを彼一人で演奏しています。エレクトロニカで、アンビエントなサウンドですが、かなり民族音楽色が強いものになっています。この辺りはカーンもシルヴィアンもやっている事ですが、Richard Barbieriはキーボーディストですから音色のプログラミングは他のメンバーには真似出来ないものがあります。

1. Nevada
2. Fear And Trembling
3. Light On Glass
4. Drops Of Mercury
5. Flaw
6. Medication Time
7. Red Square
8. Path Not Taken

ドラムのプログラミングも彼が創っていますが、ここはドラマーではないだけにドラマーが創るプログラミングのように細かなアクセントは出来ていません。それは仕方が無い事で、フレーズサンプリングのドラムループで何とかいい感じのグルーヴを創れています。これまでは他のミュージシャンとのコラボレート作品ばかり創ってきましたが、本格的に自分だけで創ったと言う事で、シンセプログラミングの気合いが違っています。

とにかくシンセやサンプリングの音色が凄過ぎます。テクノでもよく使われるような音色もありますが、細かな工夫が施されていて、こういう音を創ろうと思ったら、かなりシンセをいじくり倒さないといけません。そのシンセ音の凄さに比べるとドラムの方があまりにも素人臭い感じがしてしまいます。そこがもったいないのですが、テクノ作品としてもかなり上質なものに仕上がっています。隠れた名盤です。

Nevada
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[20130714]

T\'ai (Peace)T\'ai (Peace)
(2010/10/19)
Barbieri、Roedelius 他

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2001年の作品です。今回はドイツの音響派Hans Joachim RoedeliusとClaudio Chianuraとのジョイントアルバムになります。オムニバス形式で、三人がそれぞれ1曲づつ曲を提供しています。アンビエント曲の強い作品です。

1. Breaking the Silence / Light Years
2. Frieden fr Adjan / Verweht / Bonheur
3. T'AI

Breaking the Silence / Light YearsがRichard Barbieriの曲で、水の音がする静かなアンビエント曲になっています。Frieden fr Adjan / Verweht / Bonheurは大御所Hans Joachim Roedeliusの曲で、タイトル曲にもなっているT'AIはClaudio Chianuraの作品です。こちらはサンプリング音源を組み合わせたエスニックなリズムのエレクトロニカになっています。

それぞれの曲が全て21分以上の長い曲で、音響派のゴッドファーザーとも呼ばれているHans Joachim Roedeliusとの競作として曲を提供しているようです。テクノの源泉はドイツにありますから、そこからの影響を受けた部分をそれぞれが現在出来る感性で作品にしたような内容になっています。

Breaking the Silence / Light Years
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[20130714]

Changing HandsChanging Hands
(1998/05/19)
Steve Jansen、Richard Barbieri 他

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97年の作品で、日本のエレクトロニカミュージシャンの竹村 延和とJansen/Barbieriがコラボレートした作品です。ですからリズムが普通のブレイクビーツになっています。完全に三人でトラックメイキングが成されており、ブレイクビーツに現代音楽的なアンビエントサウンドが乗っかったようなサウンドになっています。

1. Sun Trap In The Sea
2. Subtle Bodies
3. At Eleven
4. Spaced
5. Empty Orchestra
6. The Children Gathering Around The Lake
7. Memory And Listening

この二人はと言うか、JAPAN のメンバーはバンド名の通り親日家であり、日本のミュージシャンやエンジニアとよく仕事をしています。それで実現したアルバムであります。流石にSteve Jansenが創ったトラックは普通のブレイクビーツとは違っていますが、ほぼ全編ブレイクビーツだと思っていいです。恐らく生ドラムは使われておらず、全てサンプリング編集によるビートになっています。

Steve Jansenは長いフレーズのようなドラムパターンをループさせるのが得意で、ループ鵜させる事により、複雑なドラムパターンも意識に埋め込まれていきます。ただし、音楽好きな人と言っても、その大半がシンプルなリズム以外は難解と感じる人が多く、今回のように複雑なリズムとシンプルなリズムが同居したような作品は比較的受け入れ易いと思います。彼らも最新の技術の恩恵を受けていますが、やる人によって、こうも違ってくるのかと言う事が改めて分かる作品だと思います。

Sun Trap In The Sea
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[20130713]

Indigo FallsIndigo Falls
(1998/12/15)
Richard Barbieri

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96年の作品で、今度はRichard Barbieriが妻のSuzanne Barbieriとコラボレートしている作品です。Suzanne Barbieriは歌を歌っていまして、バックミュージシャンがまtあいつものメンバーでドラム系がSteve Jansen、ベースとギターがMick Karn、サックスのTheo Travis、ギターがJakko M Jakszykで、Richard Barbieriも少し歌っています。

1. Only Forward
2. World's End
3. Feed The Fire
4. Falling Into Years
5. The Wilderness
6. Towards The Light
7. Sky Fall

奥方のSuzanne Barbieriは普通に歌が巧いです。そういう女性と結婚していたら普通は歌わせたくなります。しかし、作品としてはこれだけになります。何か歌の感じはBlackmore's Night のCandice Night みたいな感じです。このプロジェクトを続けていればきっと売れていたと思いますが、Richard Barbieriのやりたい音楽とは少し違うのでしょう。それでも結構彼のキーボードもいろんなアプローチをしていて面白いです。

トラッドフォークな感じをシンセで表現していて、結構面白いと思いますが、やっぱりRichardのイメージとは違います。しかもマイナーレーベルからのリリースなので、あまり知られていません。もっと大々的に売り出していたら結構な売り上げをもたらしたと思いますが、そういう方面に行かないのがJAPANのメンバーのらしいところでもあります。気まぐれで創った作品かもしれませんが、かなり良く出来ています。かなりの名盤だと思います。

Only Forward
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[20130713]

Stone to FleshStone to Flesh
(1997/12/09)
Jansen & Barbieri

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95年の作品でJansen/Barbieri名義による作品です。今回はSteve Jansenが歌いますので、けだるい感じですが、どこかブルース色があったりして、デジタルの冷たい感じではありません。ギターのSteven WilsonやDavid Tornなど、、この時期の他のセッションともかぶっているメンツになります。しかし、作品ごとに見事に違う感じになっていて、かなり面白いセッションを繰り広げていたようです。

1. Mother London
2. Sleepers Awake
3. Ringing the Bell Backwards: Part 1- Siren/Part 2-Drift
4. Swim There
5. Closer Than 'I'
6. Everything Ends in Darkness

Mark Felthamによるブルースハープで、彼らにしては珍しい感じになっていますが、いつもの頽廃感はあります。Steve Jansenによるパーカッションはエスニック的でありながらも哲学的なパターンになっているように感じます。この人の創りだすリズムパターンはJAPAN後期からユニークであり、パターンと言うよりフレージングと言う表現の方が合っていると思います。

既にドラムンベースの時代になっていますので、それと同じテクノロジーを使ってのプログラミングだと思いますが、使用用途が全く違います。そしてドラムが一般的なリズムになり始めると、今度はシンセが暴れ始めます。ギターとバトルするようなインプロヴィゼーションを展開するのです。そういう意味でテクノには無い躍動感を感じられる作品になっています。凄い事をやっています。素晴らしい名盤です。

Mother London
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[20130713]

FlameFlame
(1994/04/14)
Bowness-Barbieri

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94年の作品で、Richard BarbieriがイギリスのシンガーソングライターTim Bownessとコラボレートした作品になります。ドラムプログラミングなどににはSteve Jansenが参加しているので、三人のコラボレートでもいいと思いますが、アイデア的な部分でこの二人なのでしょう。スタイル的にはTim Bownessの歌を中心にしているポップな作品です。

1. A Night In Heaven
2. Song Of Love And Everything (part I)
3. Song Of Love And Everything (part Ii)
4. Brightest Blue
5. Flame
6. Trash Talk
7. Time Flow
8. Torch Dance
9. Feel

80年代後半に出てきた80年代ポップスから90年代へかけてのポップソングのような感じです。Mick Karnもベースで参加していますが、ウネウネベースではなく、Tim Bownessの歌に合わせた演奏になっています。JAPANの三人が関わっていますが、JAPANっぽさはありません。シルヴィアンとは全く違うタイプのシンガーだからです。その他にはウッドベースでDanny Thompson、ギターでMichael Bearpark、Steven Wilsonが参加しています。

Richard Barbieriもいつもの演奏ではなく、あくまでも歌ものとしてバックに徹しています。Richard Barbieriはこの頃からPorcupine Treeと言うバンドにも参加していて、バンド活動とは別にこうしたコラボレート作品も出していきます。素材があればいかようにもアレンジ出来る引き出しは持ち合わせているようです。つぶやくように歌うTim Bownesはスクポリみたいでイギリスでは受けがいいと思います。

A Night In Heaven
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[20130713]

Stories Across BordersStories Across Borders
(1998/08/28)
Jansen & Barbieri

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91年の作品で、再びJansen/Barbieriとして活動を再開しました。サウンドとしては同時期に発売されたRain Tree Crowに非常に近い感じですが、こちらはインストもので、キーボードが主役になっているので、音色も多彩です。エスニックの要素も強いので、ワールドミュージックのような音楽なのですが、スタンスはあくまでもテクノなのでロックミュージックであります。

1. Long Tales, Tall Shadows
2. When Things Dream
3. Lumen
4. The Insomniac's Bed
5. The Night Gives Birth
6. Celebration
7. Nocturnal Sightseeing
8. One More Zombie

ほぼSteve Jansen と Richard Barbieriの二人で制作されていますが、エスニックな女性ボーカルはSuzanne J. Murphyです。Long Tales, Tall ShadowsにはMick Karnがゲスト参加してウネウネベースを弾いています。彼らの音楽はロキシーミュージックがテクノ、ニューウェイヴを経て、よりプログレッシヴになったようなサウンドだと思います。どこか退廃的でありながらすましたダンディズムがあり、そしてニューウェイヴバンドにはない求道心があります。

90年代に入ってからはよりデジタルなダンスミュージックが早っており、それとは別にオルタナが勃興していた時期であり、その中でこれだけ素晴らしい内容にもかかわらず、地味な印象として受け止められていた事は致し方ありませんが、この時代とは別に独自に進化している音楽にももっと正統な評価があってもいいと思います。あくまでもファンやマニアックな愛好家だけで楽しむにはもったいないサウンドです。

Long Tales, Tall Shadows
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[20130712]

Rain Tree CrowRain Tree Crow
(2006/04/07)
Rain Tree Crow

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91年の作品で、実質上JAPANの再結成となったRain Tree Crow名義によるアルバムです。David Sylvian、Mick Karn、Richard Barbieri、Steve Jansenの四人が再び同じ音楽を創ると言う一度きりのバンドでしたが、大いに注目を集めました。しかし内容的にはJAPAN を超えるものではなく、この時点で四人が集まったらこういう音楽になったと言うだけの作品になっています。

1. Big Wheel In Shanty Town
2. Every Colour You Are
3. Rain Tree Crow
4. Red Earth (At Summertime Ends)
5. Pocket Full Of Change
6. Boat's For Burning
7. New Moon At Red Deer Wallow
8. Blackwater
9. Reassuringly Dull Sunday
10. Blackcrow Hits Shoe Shine Citys
11. Scratchings On The Bible Belt
12. Cries & Whispers
13. I Drink To Forget (B-Sides To Blackwater)

四人以外にもゲストミュージシャンが多く参加していますので、JAPANとしての再結成ではない事を主張する為の別名儀になっています。Mick Karnのベースもウネウネベースではありませんし、David Sylvianのソロの延長線上にあるようでいて、どちらかと言うとサウンド的にはJansen/Barbieriのスタイルに近いです。でも流石にDavid Sylvianの歌が乗っかると落ち着きます。

JAPANの再結成だと思って飛びつくと地味だしがっかりするかもしれません。あくまでも各メンバーのソロのモチベーションで集まったバンドだと解釈した方が良さそうです。思ったよりギターが多くフューチャーされていますが、ギターを弾いているのはDavid Sylvianです。アナザーサイドオブジャパン的な内容であり、JAPANではやってこなかった事をここで吐き出しているようにも感じます。ただ、四人が再び集まったと言う事だけでも価値のある作品だと思います。

Every Colour You Are
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[20130711]

キャッチ・ザ・フォールキャッチ・ザ・フォール
(1991)
ドルフィン・ブラザーズ

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87年の作品で、やはりSteve JansenとRichard Barbieriのコラボレートなのですが、Dolphin Brothersというグループ名を名乗っています。今回は歌もののポップなスタイルであり、テクノポップですね。この時期ではニューロマンティックという事になりますが、若手のニューロマンティックとはセンスが違います。流石にグラムロックからニューウェイヴの間を生き抜いてきただけの事はあります。

1. Catch The Fall
2. Shining
3. Second Sight
4. Love That You Need
5. Real Life Real Answers
6. Host To The Holy
7. My Winter
8. Pushing The River

シルヴィアンみたいな歌い方をしているのは弟のSteve Jansenです。ギターはDavid Rhodes、ベースがDanny Thompson、バックコーラスはPP Arnoldです。かなりのベテラン揃いの顔ぶれなので、当時のパワーステーションに対抗していたのではないかと思われますが、パワステほどインパクトはありません。しかしRichard Barbieriのシンセ打ち込みは既に80年代のそれとは違って、32分割したリフレインを入れるなど、当時としてはかなり斬新な使い方をしています。

サウンド的には80年代サウンドでありますが、80年代ポップサウンドでシルヴィアンが歌っているようなあり得ない感じがイケてます。デュランデュランみたいな感じではありますが、センスの良さが一枚も二枚も上です。かなり話題にはなりましたが、思ったほどは売れませんでした。Steve Jansenは悪くないのですが、シルヴィアンというより高橋幸宏みたいで少し弱い感じだからでしょう。それでもJAPAN関係では一番ポップな作品となりました。

Catch The Fall
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[20130710]

Other Worlds in a Small RoomOther Worlds in a Small Room
(1998/09/15)
Steve Jansen

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続きましては残りのメンバー、Steve Jansen とRichard Barbieri、両方を紹介していきます。ほとんどかぶっているからです。このアルバムは85年に日本のみでリリースされたWorlds In A Small Roomを96年に編集し直してOther Worlds in a Small Roomとして世界にリリースされた作品です。Jansen/Barbieriと言う連名ユニットになっています。

1. Remains Of A Fragile Illusion
2. Light Years
3. Disturbed Sense Of Distance
4. Breaking The Silence
5. Blue Lines
6. The Way The Light Falls
7. Distant Fire

Richard BarbieriのシンセサイザーとSteve Jansenによるパーカッションのみで構成されています。歌無しのインスト作品ですが、アンビエントと言うには音数が多いですね。当時の彼らは日本にやって来て高橋幸宏とか矢野顕子のレコーディングに顔を出していました。恐らくその時にレコーディングされたもののようです。この二人は他のメンバーのソロ作品にも顔を出していますし、バンド解散後はセッションミュージシャンのような活動を行っています。

その傍らで自分達のプロジェクトを様々な形で行っています。JAPANではシルヴィアンのアイデアを忠実に表現しながらも、自分達のアイデアを振り絞っていた事が分かるくらい彼ら自身だけでもこれだけのアイデアのある作品が創れる事が分かります。特にRichard BarbieriはJAPANのステージでは無表情でツンケンした感じでしたが、シンセサイザーのプログレミングなど、当時からサウンドメイキングに積極的だったようです。意外に注目されていないこの二人の作品は面白い事をやっています。

Remains Of A Fragile Illusion/Disturbed Sense Of Distance
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[20130709]

ManafonManafon
(2009/09/15)
David Sylvian

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2009年の作品で、現在のところオリジナルソロアルバムとしては最新作になります。前作で追求していたアンビエントノイズというか、空間を録音した空間のノイズとアコースティック楽器だけをバックにアカペラのようにシルヴィアンが歌い上げるスタイルになっています。ドラムレスであり、不協和音を多用してコード感をあやふやなものにしています。その中で安定した音程を保ちながら歌うシルヴィアン。やはり歌は巧いですな。

1. Small Metal Gods
2. The Rabbit Skinner
3. Random Acts of Senseless Violence
4. The Greatest Living Englishman
5. 125 Spheres
6. Snow White in Appalachia
7. Emily Dickinson
8. The Department of Dead Letters
9. Manafon

前衛音楽、現代音楽の手法でありますが、このモノクローム感は彼の得意技でもあります。空間で話をしている言葉は日本語にも聴こえます。Samadhi Soundレーベルを立ち上げてからは前衛的な音楽に傾倒するようになっています。それでも歌の旋律はしっかり創っていて、普通の演奏を元に歌って、その演奏を消して前衛的な演奏を付け足すやり方なら容易でしょうが、最初からこの演奏をバックに歌うのは普通は困難です。実際はどうなのかは不明です。

歌詞先行型でそれに曲をつけるのなら、このやり方は面白いと思います。言葉のイントネーションで曲が創れますので、言葉もはっきり伝わり易くなります。実際に言葉の発音が綺麗に聴こえる旋律になっています。ただ闇雲に創っている訳ではなく、テーマが明確でありながら自由に創れている感じがします。不協和音に慣れていない人にとっては苦痛かもしれませんが、それも彼が意図している表現の内でありましょう。

Small Metal Gods
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[20130708]

今年も暑い名古屋場所が始まりました。稀勢の里が綱取りと言っていますが、先場所は準優勝であり、この後全勝じゃなくても二場所連続優勝したら横綱というなら分かりますが、今場所優勝で綱取りと言う事であれば、横綱委員会の公式八百長と言わざるおえません。いくら長く日本人の横綱が不在になっているとはいえ、そうそう甘くすると立派な横綱には成れないでしょう。貴乃花は二場所連続優勝しても全勝じゃ無かったので横綱に成れませんでした。そこで意地でも全勝優勝を連続でやって、文句無く横綱に成れました。それだけの力が今の稀勢の里にあるとは思えません。

初日の上位の取組結果
白鵬 ○ 寄り切り ● 時天空
松鳳山 ● 上手出し投げ ○ 日馬富士
稀勢の里 ○ 押し出し ● 豪風
高安 ● 寄り切り ○ 琴奨菊
鶴竜 ● 寄り切り ○ 栃煌山
臥牙丸 ● 寄り倒し ○ 琴欧洲
妙義龍 ● 反則 ○ 千代大龍
安美錦 ○ 下手投げ ● 豪栄道
旭天鵬 ○ 押し倒し ● 富士東
勢 ○ 押し倒し ● 豊ノ島


蒼国来が八百長問題の解雇処分を解かれて帰ってきました。魁聖の初日は圧力を前に出すいい相撲でした。粘り腰は持っているので、後は攻める相撲に徹すれば上が見えてきます。把瑠都は傷が治らず休場。この休場の間にどれだけ自分の相撲に気づけるかが今後の鍵となるでしょう。豪栄道は先場所後半の悪い流れを引きずっているようです。妙義龍は相撲では勝っていたのにまげをつかんでしまって反則負け。今場所も安定感で言えば白鵬でしょうか。

安美錦 vs 豪栄道
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[20130708]

When Loud Weather...When Loud Weather...
(2007/08/06)
David Sylvian

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2007年の作品です。日本の香川県直島諸島で開催されたアート・プロジェクト 直島スタンダードの為に書かれた音楽です。内容としてはコンクリートミュージック、アンビエントの類いですが、風の音、波の音などをロングサンプリングして、サウンドコラージュさせていく手法が使われています。サンプラーの進化により昔のようにテープ編集する必要がなくなったので、後はセンスの問題になっていると思います。

1. When Loud Weather Buffeted Naoshima

直島諸島周辺へ言って音を集めてきたものなのかは不明ですが、恐らくそういう事をやっています。大自然のグルーヴですから人工的なグルーヴに慣れている人にとっては拍の取り方が分からず、最初は馴染めないと思いますが、私たちが育ってきた生活の中で無意識にでも耳に入っている音でありますから、それを音楽として捉えられるかどうかという感性の問題になる事でしょう。映像があれば聴ける音楽かも知れません。

映像が無いのに聴く人は、相当な想像力の豊かな人だと思います。想像力を人任せにしている人には退屈なだけの音楽です。シルヴィアンの歌は入っていません。誰かが歌っている歌をサンプリングしてシンセサイズ加工した歌が断片的に流れるだけです。Samadhisoundレーベルだからこそ制作出来た作品かもしれません。

When Loud Weather Buffeted Naoshima Full

[20130707]

BlemishBlemish
(2006/01/02)
David Sylvian

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2003年の作品で、Samadhisoundレーベルを立ち上げて、よりマニアックな音楽を創っていく事にあります。手始めにこのアルバムはアンビエントエレクトロニカなデジタル感たっぷりな作品になっています。前作の穏やかな状態は夫婦間がうまくいっていた頃であり、この頃にはそれも破局を迎えていて、その状態がそのまま音楽に反映されているようです。

1. Blemish
2. The Good Son
3. The Only Daughter
4. The Heart Knows Better
5. She Is Not
6. Late Night Shopping
7. How Little We Need to Be Happy
8. A Fire in the Forest

これまでは多くのミュージシャンが参加していましたが、このアルバムは少ないです。シルヴィアン以外にはギターのDerek Bailey、エレクトリックトリートメントのChristian Fenneszだけで演奏されています。リフレインされるシンセ音にギターノイズ、それだけおバックに孤独に歌い上げるデヴィッド。しかし、自暴自棄になっているようには感じられません。きちんと現実を受け止めて自分の音楽に消化しているのです。

前作ではやっと一般的なオーディエンスでも聴ける作品を創っていましたが、再びマニアックな世界にのめり込んでしまった感じがします。この人にとっては普通である事は恥ずかしい事のようにも感じられます。本来ミュージシャンと言うものはそういうものであり、レコード会社の言うがままの音楽を創っている現在の日本のシーンのような中にはミュージシャンと呼べるものはいないのかもしれません。サラリーマンと一緒です。又シルヴィアンの孤独な旅が始まりました。

Blemish
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[20130707]

Dead Bees on a CakeDead Bees on a Cake
(1999/03/17)
David Sylvian

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99年の作品です。前作から12年ぶりのソロアルバムになります。その間、Holger Czukay、Russell Mills、Robert Frippらと競演していました。そして再びソロ活動に入り、どんな音楽になるのか、プロデュースはシルヴィアン自身によるものです。まず、リズムはハウスとかネオアコみたい。ポップなのです。これまで既成の音楽とは一線を引いていましたが、心境の変化なのか、普通のドラムパターンなのです。

1. I Surrender
2. Dobro #1
3. Midnight Sun
4. Thalheim
5. God Man
6. Alphabet Angel
7. Krishna Blue
8. The Shining Of Things
9. Cafe Europa
10. Pollen Path
11. All Of My Mother's Names (Summers With Amma)
12. Wanderlust
13. Praise (Pratah Smarami)
14. Darkest Dreaming

またしても坂本龍一が関わっています。この妖しい関係は消えないようです。Marc RibotやBill Frisellなどのネイティヴ系のギタリストだったり、タブラでドラムンベースをやるTalvin Singhも参加しています。Steve Jansenはお決まりですね。やはりジャズの質感を持ったフォークの面持ち。しかしポップなのです。とりあえず時代の音楽はやっておいて、その上で自分の音楽を主張しようとしているのかもしれません。

これまでは特定の音楽ジャンルにあてはまらないような融合具合で独自の世界を創っていましたが、ブルースやススワンプ感があったり、これまででは信じられないような分かり易い音楽をやっています。ただ、それをアンビエントな感じで表現しているので普通ではありませんが、分かり易い音楽になっています。そうした音楽でもシルヴィアン節は揺るぎありません。神が人間界に降り立って一緒に生活しているみたいな音楽です。

I Surrender
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[20130707]

Secrets of the BeehiveSecrets of the Beehive
(1993/08/16)
David Sylvian

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887年の作品です。プロデュースはSteve Nyeに完全に任せています。アコースティックでモノクロームな叙情詩、これまでのようなポップさはより私的な内省の世界感となり、そして暗いけど美しいシルヴィアン節の極地。決して否定的な暗さではなく、肯定的な暗さ、ロバートワイアットのようなイギリス的なジャズの解釈。キースジャレットのような詩的な音楽。シルヴィアン節の最高傑作ではないでしょうか。

1. September
2. The Boy With The Gun
3. Maria
4. Orpheus
5. The Devil's Own
6. When Poets Dreamed Of Angels
7. Mother And Child
8. Let The Happiness In
9. Waterfront
10. Forbidden Colours

坂本龍一が大きく関わっています。Steve Jansenは必ずいます。ミックカーンと大きく関わっているDavid Torn も参加しています。ウッドベースのDanny Thompson、パーカッションのDanny Cummings、スライドギターのPhil Palmer、フリューゲルホーンのMark Ishamなど、生オーケストラも素晴らしいアレンジになっています。イギリスの田園風景や庭園などのビジョンが浮かんできます。Let The Happiness Inのような名曲も書ける幅の広さ。フォーク調なジャズのような独自の世界を構築しています。

Forbidden Coloursはボーナストラックで坂本龍一との共作になっています。戦メリのボーカル版ですね。シンセも使っていますが、デジタル臭さがまったくありません。質感はアコースティックです。アンビエント空気感は緊張感を感じさせ、緩やかなのに決して安堵の状態で聴ける作品ではありません。ポップ化していくデヴィッドボウイには創れないようなダンディズム。しかし男性的でない音楽。これぞシルヴィアン節であります。名盤です。

September
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[20130707]

Gone to Earth (W/CD)Gone to Earth (W/CD)
(2006/04/07)
David Sylvian

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86年の作品で、再びSteve Nyeとの共同プロデュースになっています。前作で知り合ったRobert Frippが音楽面で大きく貢献しています。これが後のThe First Dayへつながっていきます。ソロになってからは外交的なサウンドになっていましたが、内省的なシルヴィアン節が復活しています。音楽的にはより様々な音楽を融合させたプログレッシヴフュージョンになっていくのですが、ここからの歌はより内省的に内へ内へと向かっていきます。

ディスク:1
1. Taking The Veil
2. Laughter And Forgetting
3. Before The Bullfight
4. Gone To Earth
5. Wave
6. River Man
7. Silver Moon
8. River Man (Remix)
9. Gone To Earth (Remix)
10. Camp Fire: Coyote Country (Remix)
ディスク:2
1. The Healing Place
2. Answered Prayers
3. Where The Railroad Meets The Sea
4. The Wooden Cross
5. Silver Moon Over Sleeping Steeples
6. Camp Fire: Coyote Country
7. A Bird Of Prey Vanishes Into A Bright Blue Cloudless Sky
8. Home
9. Sunlight Seen Through Towering Trees
10. Upon This Earth

アナログ盤では2枚組でしたが、CDでは当初インスト曲を省いた1枚でリリースしていました。後にリミックスを含めてCDでも2枚組に編集されています。今回もSteve Jansenがドラム、Richard Barbieriも参加、しかし、ソロになってからはシルヴィアンの美学はJAPANの焼き直しをするような事はしません。よりアダルトな音楽性を目指しています。Mel CollinsやB.J. Coleも参加して、より深い世界へと誘います。タイトル曲はRobert Frippとの共作で、JAPAN以外のミュージシャンとのセッションを楽しんでいます。

ファッションはビジュアル系としてデビューしていますが、既にグラムロックは終焉していて、JAPAN はイギリスでは売れていませんでした。しかし、クィーンと一緒で、日本でバカ売れしたのです。日本にはビジュアル系に弱いロック好きな女性が多くいて、デビュー当時のJAPANを支えていました。しかし、見た目とは裏腹にどんどん音楽性を深めていき、ソロになってからもその追求は留まりません。暗い奴なシルヴィアンらしい世界観が溢れています。

Taking The Veil
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[20130706]

Alchemy: An Index of PossibilitiesAlchemy: An Index of Possibilities
(2006/04/07)
David Sylvian

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85年のセカンドアルバムです。当時はテープでのみの販売でした。アナログレコードばっかりあさっていた私はこのアルバムの存在に気づいていませんでしたが、最近はCD化されているようです。Nigel Walkerとの共同プロデュースで、Words With The Shamanは組曲形式で、民族音楽をプログレッシヴフュージョンで表現した作品になっています。

1. Words With The Shaman - Part 1 (Ancient Evening)
2. Words With The Shaman - Part 2 (Incantation)
3. Words With The Shaman - Part 3 (Awakening (Songs From The Treetops))
4. Preparations For A Journey
5. The Stigma Of Childhood (Kin)
6. A Brief Conversation Ending In Divorce
7. Steel Cathedrals

弟のSteve Jansenは仲良しなようで、今回も参加しています。Holger Czukayもdictaphoneという昔の電話みたいなものを使っています。そして面白いのがミックカーンではなく、彼が真似ているPercy Jonesの方が参加しています。ウネウネベースの元祖です。Jon Hassellのトランペットによりジャズの要素がある事を明示しています。19分近いSteel Cathedralsでは坂本龍一の他、Robert Frippも参加しています。この競演が次のアルバムに流れていきます。

JAPANのラストツアーにギタリストとして日本から招聘されたMasami Tsuchiyaも参加しています。彼はいまだにイギリスで活動するくらいあちらの生活に馴染んでいます。時代がワールドミュージック、特にアフリカに向いていた時期でもあり、民族音楽を取り入れていますが、かなりプログレッシヴな扱い方になっています。特にボーカリストであるシルヴィアンがまったく歌っていないで、民族音楽のテープコラージュになっています。イーノとデヴィッドバーンのブッシュオブゴーストの影響でしょうか。と言う事で、彼の作品の中でも一番知られていない作品でありますが、結構面白いです。

Words With The Shaman - Part 1 (Ancient Evening)
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[20130706]

Brilliant TreesBrilliant Trees
(1993/01/20)
David Sylvian

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続きましてはJAPANの顔ともいうべきデヴィッドシルヴィアンです。84年のファーストソロアルバムです。Steve Nyeをプロデューサーに迎えて、80年代のホワイトファンクを独自の美学で奏でています。彼が一番競演したかったHolger Czukayも参加しています。JAPANのファーストアルバムは見事なファンクロックの名盤でした。ここではそれをアコースティックでアダルトな雰囲気でダンディズムで東欧のモノクロ映画のような質感に仕上げています。

1. Pulling Punches
2. The Ink In The Well
3. Nostalgia
4. Red Guitar
5. Weathered Wall
6. Backwaters
7. Brilliant Trees

ドラムは実弟のSteve Jansen、なぜか名字が違いますが、イケメン兄弟です。キーボードも元JAPANのRichard Barbieri、ベースがWayne BraithwaiteとDanny Thompson、イケナイ関係だった坂本龍一も参加しています。Red GuitarはモノクロのPVで体を土に埋められたシルヴィアンが印象的でした。JAPANの後期から彼の書く詩は自信の内面の葛藤を描いたもので、イケメンなのにこの苦悩の激しさは何なんだと思っていました。矢野顕子のセッションに参加したシルヴィアンの印象派暗い奴でした。その後デヴィッドと言う曲を彼の為に創っています。

彼は名前と歌い方からデヴィッドボウイの影響があるのかと思いきや、どちらかと言うとブライアンフェリーをアイドルとしています。Nostalgiaはタルコフスキーの映画からインスピレーションを受けています。JAPANの曲の帆トンを手がけていましたので、JAPANのブレインであり、その創作意欲はソロになってからも止む事はありません。ですから他のメンバーに比べてもソロになってからのテーマがいつも明確になっています。ブラックコンテンポラリーとヨーロッパのデカダンが融合した見事な名盤です。

Pulling Punches
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[20130706]

InGladAlonenessInGladAloneness
(2012/04/04)
Dalis Car

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2012年の作品で、ミックの本当の遺作となったアルバムです。ミックの癌が公表されてから、お互いに不完全燃焼のまま終わっていたPeter MurphyからDalis Carの作品を創ろうともちかけられます。ほぼ死の直前まで製作されていたアルバムで、時間がなかったのか、ミニアルバム、EP晩としてのリリースになっていますが、Dalis Carの新作が世に出る事があるとは、ファンも想像もしていなかった事でしょう。

1. King Cloud
2. Sound Cloud
3. Artemis Rise
4. Subhanallah
5. If You Go Away

Steve Jansenもドラムで助太刀。最初の作品よりも力強く、Peter Murphyも大分アイデアを出しているようです。ロジャー辺りのデヴィッドボウイを継承したようなスタイルであり、これまでの彼らの音楽人生を悔いなく叩き付けたようなエネルギッシュなサウンドになっています。病と戦いながらもミックのベースはアグレッシヴにウネウネしまくっています。

ミックにとっても久々の打ち込み無しの演奏ですから、いつも以上にエモーショナルに感じられます。ジギースターダストの子供達は死の直前までその夢の続きを見続けているようです。友の死に直面するPeter Murphyの歌もいつ以上に心を揺さぶるように感じるのは気のせいでしょうか。グラムロックの申し子達は正統にその遺伝子を21世紀に受け継いでいます。そんな安心するような音楽になっています。一人の偉大なる音楽の騎士のご冥福を祈ります。

King Cloud
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[20130706]

Concrete TwinConcrete Twin
(2010/05/18)
Mick Karn

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2009年の作品です。癌との闘病中に製作されていましたが、このアルバムが最後のオリジナルアルバムとなってしまいました。内容的にはこれまでの作品のようにコンピュータープログラミングされたトラックにミックのベースの生演奏を重ねたものになっています。前作まではそのベースも控えめだったのですが、今作では昔みたいにウネウネベースが健在になっています。

1. Ashamed To Be Part Of Them
2. Presence
3. T.V.Woo
4. Confabulation
5. Yes I've Been To France
6. Tender Poison
7. Vote For Lies
8. J.B. Meknee
9. Antisocial Again

オーケストラのマルチサンプリングを手に入れたのか、オーケストラアレンジが目立ちます。完璧にベースで主旋律を弾いたり、死期を悟ったのか。あくまでもベースプレイヤーとしての誇りにかけた作品のように思えます。例えば凄みではかないませんが、ジャコパストリアス以上の構成力を持っているとも思えます。ドラムパターンがドラムンベースそのままだったりするところはご愛嬌でしょうか。

クレジットがないので、ロバートフィリップみたいなギターもミックが弾いていると思われます。そういえばJAPAN の脱退したギタリストはE-BOWなる磁石でギターを弾く武器を使っていました。あれだとこんな音色になるはずです。そしてあまりにも突然にミックの死が報道されました。52歳と言うあまりにも早いその死は多くのファンを悲しませました。これだけ才能があって、まだその先も期待出来る予感が会っただけに惜しまれます。この次の作品もきっともの凄い事になっていたに違いありません。しかし、これまで彼が残してきた音源は間違いなくロック史に残る貴重な財産である事は間違いありません。

Ashamed To Be Part Of Them
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[20130705]

Three Part SpeciesThree Part Species
(2012/01/16)
Mick Karn

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2006年の作品で、Love's Gloveからの流れを汲んでいます。音色は普通ではないのにポップだというベテランならではの音楽。マニアックになりすぎる事も無く自分も楽しめるポップな音楽と言う事なのだと思います。でもこういう音楽に慣れていない人とっては凝り過ぎなのでしょうか。本来のファンにとっては物足りない状態なのかもしれませんが、このファジーな感覚が私は心地良いと思います。下手に力んでいません。

1. Of & About
2. Twitchy Hand Mover
3. Floating Home
4. All You Have
5. I'll Be Here
6. Dreaming
7. Red Film
8. Chocolate Was A Boy
9. Pitta Pop
10. The Wrong Truth
11. Regretted

誰かの期待に応えなければならないプレッシャーも無く、最新のテクノロジーを自分の好きなように料理する。ミュージシャンとしてはとてもいい状態の作品だと思います。彼はイギリス人ではなく、キプロス出身である為、民族音楽系のエッセンスが多く含まれているのでしょうが、キプロスの音楽と言う訳でもないようです。そういう彼がデヴィッドボウイみたいに髪の毛をオレンジ色に染めたりするのもある意味コンプレックスを持っていたのだと思いますが、音楽を聴いているとそのコンプレックスも自分の特色として強みに変えています。

ボーカルをオーディションで選んで採用していますが、自分でも歌っています。ベースもアンサンブルの一つでしかありませんが、それでもリード楽器の一つとして使っていながらベースとしての役割を果たさせると言う使い方が特色です。普通にリズムをキープする事やコード感を出す事を気にしているベーシストでは思いつかないようなフレージングを生み出しています。

Floating Home
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[20130705]

Love\'s Glove E.PLove\'s Glove E.P
(2012/09/04)
Mick Karn

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2005年のミニアルバム、EP晩です。オリジナルアルバムと曲がかぶっていないので紹介しておきます。当初はダウンロード曲としてリリースされていましたが、CDでもリリースされています。次回作の宣伝的な役割なのかもしれませんが、EPまで創る余裕があるほど創作活動が充実していたと思われます。

1. Mustard Grapes
2. Outline ... Sandcastle
3. Milk The Filthy
4. Regretted

サンプリングも含めてのほぼコンピュータープログラミングで制作されていて、それにウネウネベースを重ねると言う手法。これが次々にアイデアが浮かぶのでしょう。サンプリングの音素材も、かなり貪欲にコレクトしているようです。一つ一つの音が普通ではありません。しかし、どこかで聴いた事がある音。つまりポップなのです。

ある意味フレーズサンプリングを編集するビッグビートなのかもしれません。SAMARQANDがやっている音楽に近いので、非常に親近感が持てます。私はこの辺の作品に影響を受けている訳ではなく、昔からロックを聴き続けてきて、あえて自分なりのアプローチをしているだけなので、方法論としてはミックと同じ事をやっているのかもしれません。昔からロックを聴いてきて、そして既成のロックに飽きている人にとっては痛快な音楽だと思います。

Outline ... Sandcastle
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[20130705]

More Better DifferentMore Better Different
(2004/05/04)
Mick Karn

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2004年の作品です。ハイパーファンク、エスニック、ウネウネベースというテーマは変わっていませんが、何かポップ。踊れるビートになっていたりと、何か心境の変化でもあったんでしょうか。大分大衆向きになっていますし、PVも創っていますし、少し欲張って売れようとしていたのでしょうか。それにしてはアグレッシヴな音色を使っています。

1. The Jump
2. Atyan B-Boot
3. It's His Birthday This Year
4. Never Thought
5. The Show
6. The End Gag
7. Wishy-Washy Wishing
8. Pulsating Puddles
9. Great Day In The Morning

サンプリング素材もユニークですが、JAPAN時代からのシンセ音も使っているところは新旧織交ぜた感覚になり不思議な感じになります。基本、自分の感性に合う音色しか使わないし、そういう音楽しか創らないのでしょうが、ここは百歩譲って一般向けな音楽を創ってみました的な感じなのかもしれません。ベースのフレージングもうねり方が変わってきていて、それでもファズをかけてみたり、ベースのフレージングにかけては一番重要視しているようです。

ドラムンベースでもジャングルでもブレイクビーツでもないのにテクノしているという、90年代以降のテクノとは違う感性。それこそが全てだと思います。昔からやっているベテランならではの引き出しの多さ、時代の音は受け入れても、独自のスタイルに持ち込んでしまうやり方は、ミュージシャンとしては健全にして正当な在り方だと思います。みんなこうなればいいのに。

The Jump
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[20130705]

Each Eye a PathEach Eye a Path
(2012/01/23)
Mick Karn

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2001年の作品で、久々の純粋なソロアルバムになります。作風も変わりましたが、ハイパーファンクと中東系のエスニックサウンドというモチーフは継続しています。ただ、生演奏よりもコンピュータープログラミングの比重の方が多くなっているので、盛り上がり方が変わっています。

1. Up To Nil
2. The Salmon Of Knowledge
3. Latin Mastock
4. The Forgotten Puppeteer
5. My Mrs T, Angel's Got A Lotus
6. Serves You Rice
7. The Night We Never Met
8. Venus Monkey
9. Left Big

所謂打ち込みベースに生演奏のベースにパーカッションみたいな感じでありますが、80年代のうち込みと違って、DTMコントロールで、サンプリングも細かな編集が出来るようになっているので、機械臭さが感じられません。それでも生演奏のビートではありませんので、独特の雰囲気になっています。フランジャーなど、昔のエフェクターを再利用するなどヒップホップ、ダヴ系の発想を用いながら独自の世界感を生み出しています。

反復音楽のようにパターンループさせていますが、そのパターンが複雑な為にランニングハイにはなりません。複雑だけれど反復させる事で難解すぎるのを防いでいる感じです。ベースパターンもかなり変えてきています。もうパーシージョーンズの真似事は卒業して、更なる進化を遂げています。新たなカオスを楽しんでいるかのような名盤です。

Up To Nil
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