97年の作品で、元JAPANのメンバー三人が集まったユニット、シルヴィアン抜きの再結成みたいな感じですが、キーボードのRichard Barbieriがハウス、
テクノなサウンドを習得していて、JAPAN とは違ったまとまりになっています。それにミックのアヴァンギャルドなファンクネスを加えて、Steve Jansenの東洋的なドラムパターンが加わると独自の世界が広がっていきます。
1. Beginning To Melt
2. The Wilderness
3. March Of The Innocents
4. Human Age
5. Shipwrecks
6. Ego Dance
7. The Orange Asylum
またしてもDavid Tornが加わってノイジーなギターを加えています。ドラムループも使っていますが、Steve Jansenが創りだすパターンは独特で、ドラムンベースのようなものとは違った進化を遂げたアナザーサイドな
テクノになっています。しかし、
テクノ系のファンにも通じるような質感は時代に反しているものでもなく、話題性だけに留まらない内容を持っています。
デジタル感がありながらも生演奏しているグルーヴ感が心地良いです。ミニマルパターンもRichard Barbieriらしい突き放すようなツンデレ状態になっていて面白いです。それぞれに成長した上での競演ですから、引き出しも増えています。歌も入っていますが、明らかにシルヴィアンを意識した旋律で、もしかしたらシルヴィアンも誘っていたけどふられたのでしょうか。でもシルヴィアンが入っていたらもっとくらい感じになっていたでしょうから、これでちょうどいい感じだと思います。素晴らしい名盤です。
Beginning To Melt