

2006年の作品で、Love's Gloveからの流れを汲んでいます。音色は普通ではないのにポップだというベテランならではの
音楽。マニアックになりすぎる事も無く自分も楽しめるポップな
音楽と言う事なのだと思います。でもこういう
音楽に慣れていない人とっては凝り過ぎなのでしょうか。本来のファンにとっては物足りない状態なのかもしれませんが、このファジーな感覚が私は心地良いと思います。下手に力んでいません。
1. Of & About
2. Twitchy Hand Mover
3. Floating Home
4. All You Have
5. I'll Be Here
6. Dreaming
7. Red Film
8. Chocolate Was A Boy
9. Pitta Pop
10. The Wrong Truth
11. Regretted
誰かの期待に応えなければならないプレッシャーも無く、最新の
テクノロジーを自分の好きなように料理する。ミュージシャンとしてはとてもいい状態の作品だと思います。彼はイギリス人ではなく、キプロス出身である為、民族
音楽系のエッセンスが多く含まれているのでしょうが、キプロスの
音楽と言う訳でもないようです。そういう彼がデヴィッドボウイみたいに髪の毛をオレンジ色に染めたりするのもある意味コンプレックスを持っていたのだと思いますが、
音楽を聴いているとそのコンプレックスも自分の特色として強みに変えています。
ボーカルをオーディションで選んで採用していますが、自分でも歌っています。ベースもアンサンブルの一つでしかありませんが、それでもリード楽器の一つとして使っていながらベースとしての役割を果たさせると言う使い方が特色です。普通にリズムをキープする事やコード感を出す事を気にしているベーシストでは思いつかないようなフレージングを生み出しています。
Floating Home