84年のJulian Copeのファーストアルバムです。ここから歴史が一気に動き出します。Teardrop Explodesとは全く違うサイケポップの名盤。まだXTCはブリットポップになっていません。サイケリバイバルもまだです。それに先駆けて制作されたこのアルバムが後のネオサイケ、ブリットポップの礎となっているのです。70年代は脱ビートルズの時代だったと言えます。しかし時間が経った80年代にはビートルズっぽい曲は新鮮に聴こえるようになり、
サイケデリックリバイバルが興ります。
1. Bandy's First Jump
2. Metranil Vavin
3. Strasbourg
4. An Elegant Chaos
5. Quizmaster
6. Kolly Kibber's Birthday
7. Sunshine Playroom
8. Head Hanglow
9. Pussyface
10. Greatness & Perfection
11. Lunatic & Fire-Pistol
このアルバムには後のXTCやオアシスが眠っています。あまりにも早過ぎているので日本ではリアルタイムで話題にはなっていませんが、明らかにこのアルバムが火付け役になって後のブームが生まれています。歴史的な名盤なのです。パンクの時代も経ているので、60年代のサイケとはひと味違っています。それこそがブリットポップであり、既にこの時点で90年代のブリットポップの形が完成しています。懐かしさだけではないのです。パンクに疲れたオーディンスにとっては、サイケって、ポップって気持ちいいと認識させるに値する名作なのです。
ピンクフロイドのようなビート感のあるサイケ、糞食らえと叫ぶパンクの時代にあって、ポップである事は軟弱な事であり、批判の対象でありました。その時代にためらいも無くポップな旋律を口ずさむJulian Copeは逆にアナーキーでさえあります。サイケは気持ちいい。気持ちいい事は大好き。そう正直に言える時代になるきっかけとなったアルバムです。そして
サイケデリックのリバイバル、ネオアコなどのムーブメントが生まれていきます。それはパンクの終焉をも意味していました。歴史上重要な名盤であります。
Bandy's First Jump