79年の作品です。キッス、エアロスミス、クィーンの御三家は確固たる人気を築いていたので、この後も生き延びていきますが、パンク、テクノ、ニューウェイヴの旋風はいとも簡単に第二期ハードロックブームを吹き飛ばしていきました。完全に主役交代の時期でありましたが、それでも潔いくらいにアメリカンハードロックに徹している見事なアルバムです。
1. Paralyzed
2. Take It Or Leave It
3. Alone
4. It Don'T Matter
5. State Of Shock
6. I Want To Tell You
7. Satisfied
8. Bite Down Hard
9. Snake Charmer
10. Saddle Sore
まだ売れていますが、ハードロックブームも翳りが見え始めてきます。ヴァンへイレンなどの後続のバンドも頑張っていますが、主役は完全にパンクスであり、演奏が下手でもパンクであれば売れる時代になっていきます。前作ではリバーヴを深くかけたサウンドでしたが、原点回帰で、リバーブも控えめにソリッドなサウンドになっています。ですから、ドライブ感が復活しています。
まだまだこのスタイルでもバリエーションを出せるだけのアイデアに溢れ、素晴らしい内容になっています。エアロスミスというよりヴァンへイレンに対抗しているようにも感じます。新しいボーカリストのCharlie Huhnもこなれてきた感じで、彼に歌わせる事でバッキングのギターをかなり頑張っています。ハードロックファンを唸らせるだけの見事な出来映えです。名盤だと思います。
Paralyzed