

80年の作品です。時代としてはパンク、ニューウェイヴの時代ですが、それとは別にイギリスではネオヘヴィメタブームもあり、元気がなくなっていたハードロック勢はこのヘヴィメタブームに乗っかるようになります。テッドもその影響をかぶっており、歌い方がハイトーンのシャウトスタイルになっています。しかし、曲自体はいつも通りのハードロックなので、ネオヘヴィメタ特有の形式ばった退屈さはありません。
1. Wango Tango
2. Scream Dream
3. Hard as Nails
4. I Gotta Move
5. Violent Love
6. Flesh & Blood
7. Spit It Out
8. Come and Get It
9. Terminus Eldorado
10. Don't Cry (I'll Be Back Before You Know It Baby)
曲自体はハードロックでもギタースタイルは多少ヘヴィメタやヴァンへイレンの影響を受けています。デビュー当時はサバスやバッジーのようなヘヴィメタスタイルのギターを弾いていたので、そこは問題ないでしょう。この時代のデフレパードもハードロックだったと思いますし、ハードロック残党の生き残りをかけたバンドはみなヘヴィメタ扱いにされていました。でもこのアルバムはまぎれも無くハードロックアルバムであります。
ヘヴィメタは様式美を追求していたので、ありきたりの曲ばかりになって、私はネオヘヴィメタにはついていきませんでした。それよりもニューウェイヴの方が新しい事をやっていたので面白かったのです。ですからテッドもこの辺りから興味を失っていましたが、まだまだハードロックしていて、曲もバリエーションがあって面白いです。アーミングやライトハンドなどこの時代ならではのギタースタイルで、演奏もうまくなっていますし、それでいて痛快なハードロックは健在です。
Wango Tango