

84年の作品です。メンバーを一新しております。ボーカルが後の新生バッドカンパニーに参加するBrian Howeになり、ベースがDoug Lubahn、ドラムがBobby Chouinard、そしてキーボードのAlan St. Jonと言う布陣になります。ゲストでPeter Wolfが参加しています。サウンドも80年代ポップスになって、ギターもギンギンに弾きまくっていますが、もはやハードロックでは無くなっています。
1. Tied Up In Love
2. (Where Do You) Draw the Line
3. Knockin' at your Door
4. Don't you want my Love?
5. Go Down Fighting
6. Thunder Thighs
7. No Man's Land
8. Blame it on the Night
9. Lean Mean Rock and Roll Machine
10. Take Me Home
売り上げが落ちているので必死なのでしょう。曲もかっちり創り上げていますが、途中で転調するなどの小賢しい小細工をする時点でハードロックとは呼べないシロものになっています。MTV用のPVも創って、80年代サウンドになりきっています。デジタルシンセのアレンジ、コーラスでの厚みなどを加えたり、サウンドはハードでもテッドならではのものが感じられません。ありきたりの80年代サウンドになっているのです。
アメリカの脳天気なキッズは騙せても、これでは、それまでのファンは納得いかないでしょう。一生懸命売れる作品を創ろうともがいていますが、これでは逆効果です。演奏もしっかりしているし、構成もよく考えられていますが、ファンがテッドに求めているもの、他のバンドには真似出来ないものを提示しないと、こんな平均化されたスタイルでは他の若手の方に注目がいって、テッドのアピールにはなっていないと思います。ただ、出来は悪くないので、80年代サウンドが好きな人には受け入れられると思います。
Tied Up In Love