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[20131031]

Say No MoreSay No More
(2000/10/31)
Badfinger

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81年のアルバムです。なんとかメンバーをまとめて、この時のメンバーはギターのJoey Molland、ベースのTom Evans、キーボードは元イエスのTony Kaye、ギターのGlenn Sherba、ドラムのRichard Bryansとなっています。ニューウェイヴの時代となっているので、彼らはパワーポップな部分を強調していますが、オールドウェイヴの人がニューウェイヴを勘違いしているパターンで、ロックンロールのノリとニューウェイヴは違う事が分かっていないパターンになっています。

1. I Got You
2. Come On
3. Hold On
4. Because I Love You
5. Rock N' Roll Contract
6. Passin Time
7. Three Time Loser
8. Too Hung Up On You
9. Crocadillo
10. No More

パワーポップというスタイルであれば正解な作品です。曲はよく出来ています。しかし、ニューウェイヴには対応しきれていませんから、まったく注目されませんでしたし、売れませんでした。それも仕方ない事だと思います。彼らにはこのスタイルしか出来ないのです。今聴くとこれで良かったと思います。下手にニューウェイヴやパンクになりきっていたらバッドフィンガーでは無くなっていますから、彼らは彼らのスタイルを守ったのです。

しかし、ここまでが限界で、Tom EvansとJoey Mollandが分かれて、それぞれのバッドフィンガーを結成して二つのバッドフィンガーが同時に存在する事になります。そして裁判にまで発展し、Tom Evansは自殺し、バッドフィンガーは再び解散状態となります。正に呪われたバンドだった印象になってしまいます。しかし、残された音楽のなんと清々しいことか。苦悩がつきまとうのは世の常ですが、素晴らしい音楽が残された事は音楽家にとっては本望であると私は思ってしまいます。

I Got You
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[20131030]

AirwavesAirwaves
(2004/09/21)
Badfinger

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バンドの中心人物だったPete Hamが75年に自殺した事によって解散状態でしたが、再びバンドを再開して79年にリリースされたアルバムです。Tom EvansとJoey MollandとJoe Tansinが中心になって、ゲストミュージシャンを迎えて制作されています。プロデュースはDavid Malloyで、Nicky Hopkinsなどが参加しています。悲劇のバンドと呼ばれるだけあって、最初から最後までままならない現実と向き合っていました。

1. Airwaves
2. Look Out California
3. Lost Inside Your Love
4. Love Is Gonna Come At Last
5. The Winner
6. The Dreamer
7. Come Down Hard
8. Sail Away

サウンドはハードポップを更に追求したもので、シンセサイザーも導入して、フォリナーのようなアメリカンプログレ的な感じもあります。レーベルもElektraに移籍していて、なんとかバンドを盛り返そうとしていますが、Pete Hamがいないという事はもはやバッドフィンガーとは言いにくいものもありますが、共に曲を作ってきたメンバーによって、良い曲の作り方は心得ているようです。

当時イギリスのプログレバンドはアメリカをターゲットにしていて、音もアメリカを意識したものが多くありました。このアルバムからもその雰囲気が感じ取れます。ただし、アメリカンのバンドはこんなに複雑な曲は作りませんので、曲自体はイギリス的、出音がアメリカンな感じです。ポップ感覚も時代によって変わってきますので、彼らもしっかりその辺を感じ取っていたのでしょう。しかし、やはりもう売れないのでありました。

Airwaves/Look Out California
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[20131029]

Wish You Were HereWish You Were Here
(2007/09/18)
Badfinger

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74年のアルバムです。Chris Thomasよの相性がいいのか、引き続きChris Thomasがプロデュースしています。パワーポップ、特にブリットポップな秀作になっています。特にビートルズのリボルバー辺りのサウンドに近いものになっています。Average White Hornsを起用したアレンジなど、バンドとしては売れなくなってしまっていましたが、より完成度の固い作品を創り上げています。

1. Just A Chance
2. Your So Fine
3. Got To Get Out Of Here
4. Know One Knows
5. Dennis
6. In The Meantime Some Other Time
7. Love Time
8. King Of The Load
9. Meanwhile Back At The Ranch Should I Smoke

グラムロックをもっとポップにしたようなスタイル、当時は形容するのが難しかったのですが、今ではパワーポップという言葉で型つけられます。正に90年代のパワーポップのプロトタイプとも言えるような内容になっています。当時加藤和彦と離婚してChris Thomasと再婚したサディスティックミカバンドのMika KatoがKnow One Knowsで日本語による語りを入れています。

タイトでパワフルなサウンドに処理されていますが、ポップで良い曲を作っています。ちょうどクィーンのアクの無いような感じだと思いますが、クィーンもデビュー当時はイギリスでは売れていませんでしたので、どちらもグラムロックくずれみたいな印象だったのでしょう。しかし売れていたELOと相違無いくらい素晴らしい作品になっていると思います。こういう作品がひそかに浸透していたイギリスの伝統が後のブリットポップを生み出していく事になります。これも隠れた名盤です。

Just A Chance
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[20131028]

BadfingerBadfinger
(2000/03/13)
Badfinger

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74年のアルバムです。アップルからワーナーレコードに移籍しました。やっとアップルの呪縛から逃れ、大手レコード会社は宣伝費をたっぷりかけて売り込みました。ですからこのアルバムジャケットはかなり有名だと思います。しかし、みんなが目にしてるはずなのに売り上げは回復しませんでした。プロデュースは引き続きChris Thomasです。彼はセックスピストルズのアルバムもプロデュースする事になるのですが、バンドサウンドを大事にしながらもパワフルな出音にするタイプです。

1. Shine On
2. I Miss You
3. Love Is Easy
4. Lonely You
5. Give It Up
6. Andy Norris
7. Song For A Lost Friend
8. Why Don't We Talk
9. Island
10. Matted Spam
11. Where Do We Go From Here?
12. My Heart Goes Out

バンド名をタイトルにもってきて心機一転巻き返しを図ろうと制作されたアルバムで、パワーポップでありながらもかなりビートルズ色、特にポールの感じが戻っています。それもウィングスになってからのポールの創る曲な感じです。カントリーフレイバーの曲があったり、曲創りの質はまったく落ちていません。それでも売れませんでした。ブリットポップ、パワーポップブームを経た現在ならその良さがよく分かると思います。

10CCほどひねくれておらず、ELOほど甘からず。ちょうどいい感じのポップさだと思います。時代的にはグラムロックが終焉を迎え、第二期ハードロックブームが起ころうかとしている頃です。その流れの中ではどうしても外れている感じがしていました。ちょうどベイシティーローラーズ旋風も起こり始めた頃で、彼らよりは実力があるし、絶対こちらの方がお薦めです。再評価されるべきバンドだと思います。

Shine On
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[20131027]

Ass (Chi)Ass (Chi)
(2004/05/12)
Badfinger

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73年のアルバムです。プロデューサーはロキシーミュージックで有名なChris Thomasです。そしてこれまで通りに素晴らしい曲を創っていますが、アップルレコードが経営破綻してアップルからは最後のアルバムになっています。アップルレコードというのは私たちに取っては憧れのレーベルであり、その影響でAppleのMacを必然的に利用していますが、気まぐれなビートルズのメンバーによって立ち上げられたこの会社は人任せにしている事もあってこのバンドにとっては厄介な存在でした。

1. Apple of My Eye
2. Get Away
3. Icicles
4. The Winner
5. Blind Owl
6. Constitution
7. When I Say
8. Cowboy
9. I Can Love You
10. Timeless
11. Do You Mind (previously unreleased version)
12. Apple of My Eye (previously unreleased early mix)
13. Blind Owl (previously unreleased version)
14. Regular (previously unreleased)
15. Timeless (previously unreleased version)

アップルの終焉にともなってしっかりしたセールスがなされなかったというのもあって、いきなり売り上げが落ち込みます。作品としての出来映えは素晴らしいものになっていて、Chris Thomasも良い仕事をしています。しかし前作で頂点に達した彼らはこのアルバムから低迷の時代を迎えてしまいます。時代はグラムロックの時代ということでChris Thomasの起用は正解です。そしてパワーポップの道を進んでいくのですが、時代は化粧した男達に注目が集まっていきます。

そういう訳で彼らの隠れた名作であります。あまり知られていない作品だけに今では注目すべきアルバムだと思います。少しグラムロックを意識したパワーポップはいい味を出しています。ただ作曲が巧過ぎるのでグラムロック扱いはされていません。もっとデヴィッドボウイみたいに影がある感じにすれば良かったかもしれません。完全にビートルズからは自立したバンドとして行けるだけの内容をもっています。名盤だと思います。

Apple of My Eye
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[20131027]

Straight UpStraight Up
(1993/01/01)
Badfinger

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71年の作品で、彼らの最高傑作アルバムです。まずプロデューサーがTodd RundgrenとGeorge Harrisonという事で、ポップの魔術師による魔法がかかった作品であります。そしてGeorge Harrisonがゲストに呼んだミュージシャンがLeon Russell、Bobby Diebold、Klaus Voorman、そしてアコーディン奏者のBill Collinsという顔ぶれであります。そしてこれだけのバックアップに負けないくらいバンドも良い曲を書いているという事が一番大きいと思います。

1. Take It All
2. Baby Blue
3. Money
4. Flying
5. I'd Die Babe
6. Name of The Game
7. Suitcase
8. Sweet Tuesday Morning
9. Day After Day
10. Sometimes
11. Perfection
12. It's Over
13. I'll Be The One
14. Name of The Game (earlier version)
15. Baby Blue (U.S. single mix)
16. Baby Please (previously unreleased)
17. No Good At All (previously unreleased)
18. Sing For The Song (previously unreleased)

このアルバムからはDay After Dayというヒット曲が生まれています。パワーポップになろうとしているバンドにTodd RundgrenとGeorge Harrisonがいい感じで憂いを与えるトリートメントを施しています。サザンロックの影響も出てきていたという事もあって、Leon Russellなどのエッセンスは絶妙です。これまではポール的な曲を創っていたのがジョージっぽい曲を創っているのは笑えますが、かなりひねくれポップになっています。

イギリス的なポップ感覚というのは独特なもので、それがブリットポップというものになっていくのですが、国によって子供の頃に聴いていた曲は違いますから、そういう影響も大きいと思います。それに加えてサザンロックブームでアメリカ的な感覚を持ち込む事で、より複雑にひねくれてくる訳です。そういう訳で70年代前半のイギリスには隠れた名作が沢山ありますので、発掘する楽しみになります。このアルバムも当時は売れていましたが、今ではマニア好みになっているのではないでしょうか。私は個人的には前作の方が好みですが、彼らの最高傑作であり、これも歴史的な名盤であります。

Take It All
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[20131027]

No DiceNo Dice
(2004/05/12)
Badfinger

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70年の作品です。ギターのTom Evansが脱退して新しくJoey Mollandが加入。ビートルズの解散という歴史的な大事件と時を同じくして、ビートルズから自立してやっていけると宣言するような内容になっています。プロデューサーもGeoff Emerickを起用。全曲オリジナル作品になっています。サザンロックブームでもあり、ブギスタイルの曲にはサザンロックの影響が伺えます。

1. I Can't Take It
2. I Don't Mind
3. Love Me Do
4. Midnight Caller
5. No Matter What
6. Without You
7. Blodwyn
8. Better Days
9. It Had To Be
10. Watford John
11. Believe Me
12. We're For The Dark
13. Get Down
14. Friends Are Hard To Find
15. Mean Mean Jemima
16. Loving You
17. I'll Be The One

ヒット曲も沢山生まれ、No Matter WhatやBetter Daysなど聴き覚えのある曲が沢山あると思います。特に多くのミュージシャンにカバーされているWithout Youはこのバンドが原曲であります。この名曲が当時はシングルのB面になっているというのも凄いです。これだけのヒット曲を自分達で創り上げた事は、彼らにとってかなりの自信になった事でしょう。ここから彼らの独自のキャリアが始まるのです。

アイドル的なポップグループではありますが、実力もついてきて今で言うパワーポップ的な曲を創るようになっています。70年代初期は脱ビートルズが暗黙の了解でありましたが、その影でビートルズに影響を受けた、所謂ひねくれポップというものも存在していて、そのカテゴリーで語っても良いと思います。結構ストレートにポップではありますが、まだパワーポップという言葉が無い時代ですから、ハードロックの時代にはまだポップな曲やってるくらいの感じでした。脱ビートルズ、自立出来ているくらい立派な作品であり、歴史的な名盤であります。

I Can't Take It
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[20131027]

Magic Christian MusicMagic Christian Music
(2004/05/12)
Badfinger

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Iveys改めBadfingerに改名してからの70年のファーストアルバムになります。Iveys時代は不運にもアルバムリリースが一時中止されるというアクシデントに見舞われ、やっと一般的に自分達の作品を届ける事が出来ました。当時はジョンレノンはオノヨーコの事で頭がいっぱいで、アップルレコードを何とかしようとしていたのはジョージとポールでした。そのPaul McCartneyが曲を提供したりプロデュースにも関わっています。

1. Come And Get It
2. Crimson Ship
3. Dear Angie
4. Fisherman
5. Midnight Sun
6. Beautiful And Blue
7. Rock Of All Ages
8. Carry On Till Tomorrow
9. I'm In Love
10. Walk Out In The Rain
11. Angelique
12. Knocking Down Our Home
13. Give It A Try
14. Maybe Tomorrow
15. Storm In A Teacup
16. Arthur (Previously Unreleased)

ポールがバックアップしたという事もあってか、曲調はほとんどポール風であります。曲作りに頑張っているのはPete Hamであり、売れなかった時代もあったので、頑張ってこの後彼の作曲能力が華開いていきます。ビートルズの弟分バンドという払拭するように頑張るのですが、このアルバムでは思いっきりビートルズ色を出して何とか売れようともがいています。映画ピンクパンサーにも曲が使われたり、宣伝効果は絶大でした。

ビートルズが解散した年でもあり、この後は脱ビートルズの時代になるので、彼らのデビューは少し遅過ぎたのですが、彼らは自分達の力でその逆境を乗り越えていきます。Tony Viscontiもプロデューサーとして残っており、ストリングスアレンジは彼によるものでしょう。ビートルズと入れ替わるように登場した彼らへの期待は相当なプレッシャーだったと思いますが、それに応えるだけの曲を書いています。名前だけは知られていて、曲を知らない人も多かったと思いますが、隠れたブリットポップの名作を生み出しています。

Come And Get It
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[20131026]

メイビー・トゥモロウ(紙ジャケット仕様)メイビー・トゥモロウ(紙ジャケット仕様)
(2005/02/23)
アイビーズ

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続きましてはアップルレコード関係のミュージシャンを紹介します。まずはBadfingerですが、その前身バンドThe Iveysが唯一残した69年のアルバムです。ビートルズの跡を継ぐポップバンドとしてデビューさせましたが、当時のアップルレコードの社長アラン・クレイン商才に長けていませんでしたので、このバンドを売り出すのに失敗します。やがて名前を変えてBadfingerとなってからはヒット作品を出す事になりますが、このアルバムは発売を停止していたりして幻のファーストアルバムとなっていました。

1. See-Saw Granpa
2. Beautiful And Blue
3. Dear Angie
4. Think About The Good Times
5. Yesterday Ain't Coming Back
6. Fisherman
7. Maybe Tomorrow
8. Sali Bloo
9. Angelique
10. I'm In Love
11. They're Knocking Down Our Home
12. I've Been Waiting
13. No Escaping Your Love
14. Mrs Jones
15. And Her Daddy's A Millionaire
16. Looking For My Baby

バンドメンバーはギター、キーボード、ボーカルのPete Ham、ギターのTom Evans、ベースのRon Griffiths、ドラムのMike Gibbinsの四人組です。その他にBill CollinsとNicky Hopkinsがピアノで参加しています。プロデュースは後にT-REXやデヴィッドボウイで有名になるTony Viscontiです。これだけのバックアップがあって売れない訳が無いのですが、アラン・クレインのせいで出だしでつまずきました。

アップルレコードはビートルズだけでなく、新しいミュージシャンを育てる必要がありました。特にビートルズは終焉に向かっていましたから、代わりになる商品が必要だったのです。しかし、ミュージシャンが始めた初めてのレーベルであり、それでは成功しない前例となる事になるくらい、ビジネスには素人の集まりでした。なので悲劇のバンドとも言えるのですが、アップルが最初に売り出したビートルズ以外のバンドでありますから、それだけでも注目度は桁外れでした。曲もまだ未熟な感じがしますが、ポップソングライターとしての資質は期待がもてるものであり、ブリットポップの元祖とも言える内容になっています。

See-Saw Granpa
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[20131026]

DedicatedDedicated
(2011/08/04)
Steve Cropper

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2011年の作品で、ソロアルバムとしては現在までの最新作となります。この作品はクロッパーがルーツとするドゥワップグループThe 5 Royalesのカバーアルバムになっています。The 5 Royalesは多くの大物ミュージシャンへ影響を与えたグループで、多くの大物ミュージシャンが参加しています。演奏形態としてはロカビリーな感じで演奏しています。

1. Thirty Second Lover
2. Don't Be Ashamed
3. Baby Don't Do It
4. Dedicated To The One I Love
5. My Sugar Sugar
6. Right Around The Corner
7. Help Me Somebody
8. I Do
9. Messin Up
10. Say It
11. The Slummer The Slum
12. Someone Made You For Me
13. Think
14. Come On & Save Me
15. When I Get Like This

B.B. King, Shemekia Copeland, Buddy Miller, Dan Penn, Brian May, Steve Winwood, John Popperと多くのミュージシャンとジョイントしています。Brian Mayは歌も披露しています。ドゥワップのカバーなのにドゥワップに聴こえない感じも凄いです。それだけ原曲からの時代の流れは長いもので、昔の感じを出そうとしてもそれほど古くなっていない感じがします。クロッパーだけのアイデアではないはずなので、曲によって雰囲気ががらりと変わります。

クロッパーはナチュラルトーンにこだわっていますが、テレキャスのナチュラルトーンはロカビリーにしか聴こえません。ソウルミュージックの原点とも言える曲ばかりで、それを現代に蘇らせる事は容易であります。なぜなら、直接影響を受けたミュージシャンがまだ現役だからです。音楽が気の利いた時代の音楽なので、聴いていて心地がいいです。

Thirty Second Lover
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[20131026]

Midnight FlyerMidnight Flyer
(2010/06/15)
Steve Cropper、Felix Cavaliere 他

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2010年の作品で、引き続きFelix Cavaliereとのコラボレートアルバムとなっています。方法論は変わっておらず、リズム&ブルースを16ビートで演奏するというやり方は、ブラコンになるはずのところをリズム&ブルースとして演奏するという、恐ろしいほど他の人には真似出来ない芸当をやってのけています。ほとんど前作を継承していますので、出来映えもほぼ同じです。

1. You Give Me All I Need
2. Midnight Flyer
3. Now
4. When You're With Me
5. I Can't Stand It
6. Chance With Me
7. Move The House
8. Sexy Lady
9. Early Morning Riser
10. All Night Long
11. I Can't Stand The Rain
12. Do It Like This

ドラムやパーカッションのリズム隊だけ16ビートで他は8ビートにほぼ徹してるので、独特の感覚が生まれています。リズムが16ビートなので他の楽器も16ビートで演奏をしていますが、歌が8ビートなので歌に引き寄せられている時とリズムに引きずられている時とあって、どっち付かずな感じが独特なのです。曲自体は8ビートで作曲されていて、アレンジの段階で16ビートにしているのではないでしょうか。

この無理矢理感が不自然ではないのですが、本来のブラコンやネオアコとは違った感性になっています。あくまでも本人達はリズム&ブルースとして演奏しているのでしょうから、ニューソウルにすらなっていない状態の不思議な感じがします。他のアーティストでは聴いた事がありません。唯一無二のコンビネーションなのであります。

Groove With Me

[20131026]

Nudge It Up a NotchNudge It Up a Notch
(2008/07/29)
Steve Cropper

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2008年の作品です。新生スタックスレーベルに復帰した御大とブルーアイドソウルの元祖、元ヤングラスカルズのボーカリスト兼キーボードプレイヤーのFelix Cavaliereのコラボレート作品になります。ドラムはChester ThompsonでベースはSam "Shake" Andersonです。老舗レーベルの復活にふさわしいリズム&ブルースフィーリングたっぷりの名作になっています。

1. One of Those Days
2. If It Wasn't for Loving You
3. Without You
4. Full Moon Tonight
5. To Make It Right
6. Impossible
7. Still Be Loving You
8. Cuttin' It Close
9. Make the Time Go Faster
10. Jamaica Delight
11. Imperfect World
12. Love Appetite

昔ながらのリズム&ブルーススタイルでありますが、リズムはハウスやグラウンドビートだったりして、新旧入り交じったソウルミュージックになっています。ちょうどネオアコのような感覚なので、渋くもあり、かっこ良くもあります。白人によるソウルミュージックなのにともて黒い感じがして、ちょい悪オヤジが意気にかっこ良く決めてくれています。

例のごとく、最新のレコーディング環境でアナログな演奏をしているので、音が良くて太いです。ドラムパターンはライトフュージョン以降の16ビートになっていますが、新しさに媚びる事無い感じが好感が持てます。この辺はセンスの問題であり、Steve Cropper と Felix Cavaliere のセンスはもはや神の領域です。最近の黒人の作品よりも黒くて熱いです。こういう音楽が流行る時代になって欲しいと思います。そうであれば歴史的名盤にもなりうる名作です。

One of Those Days
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[20131025]

Jammed TogetherJammed Together
(1990/06/25)
Steve Cropper、Pop Staples 他

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91年の作品です。Albert King とPops Staplesというブルースバンドとのコラボレート作品になっています。曲もブルースソウルのカバー曲になっています。プロデュースしているのも複数いて、Booker T Jones、David Porter、Homer Banks、Isaac Hayes、Raymond Jacksonなど、セッション曲を複数のプロデューサーによっていじり倒している感じのアルバムです。

1. What'd I Say
2. Tupelo
3. Opus de Soul
4. Baby, What You Want Me to Do
5. Big Bird
6. Homer's Theme
7. Trashy Dog - Steve Cropper, Albert King
8. Don't Turn Your Heater Down
9. Water
10. Knock on Wood

わざと古い感じのミキシングにしたり、ギターはファズで歪ませたりと、古いと言っても60年代風のブルースロックな感じに仕上げています。ただし、90年代の作品でありますから、音が良い訳であります。わざと複数の楽器を一つのトラックにまとめている感じを出していますが、ピンポンしている訳ではないので、音が明確であり、リズムも音がつぶれていたりせず、全体的には古いイメージは感じません。

その違和感が新しい感じです。こんなブルース作品はワンアンドオンリーであり、実にユニークなアルバムだと思います。やっている当人達は古い感じで演奏していますが、空気感が古い感じになっていないのです。アナログな機材を使っているにしても、そのアナログ機器も70年代辺りのものでしょうから音が良いのです。このファジー感が唯一無二のブルース作品に仕上げています。なので懐古主義にも聴こえませんし、かといって90年代の作品とも思えないような不思議な作品であります。面白いから結果的には良いアルバムだと思います。

What'd I Say
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[20131024]

night after nightnight after night
()
steve cropper

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82年のアルバムです。フィリーソウルを基盤にしながらもA.O.R.ライトフュージョンなおしゃれなアレンジになっています。当時、カントリー系をA.O.R.にしたものや、ソウルミュージックをA.O.R.にしたものなどがアメリカで流行っていました。ソウル系はブラコンとも呼ばれていましたが、ブラコンというほどダンス系ではありません。そこがスティーヴクロッパーらしいところです。

1. Night After Night
2. Make You Feel love Again
3. Sad Eyes
4. There Goes My Baby
5. 634-5789
6. Heartbeat
7. Can't Break The Habit
8. Love's Sweet Sinsation
9. Hold Your Fire

歌ものであり、必然的にポップな作品になっています。しかもおしゃれな感じなので、軟派なお方々に好かれていました。パンクニューウェイヴなイギリス勢とは対局にある音楽です。しかし、クロッパーのテレキャスプレイがおしゃれなだけでは済ませていません。そこが好感がもてるところであります。かなりオーソドックスな感じがしますが、ありきたりに聴こえないところが凄いです。

演奏が良いという事と、曲の良さが作品を質の高いものに仕上げています。当時のラリーカルトンよりも歌よりで、ブラコンよりもフュージョン寄りなので、非常にバランスの撮れた作品だと思います。この辺のセンスは流石です。しかしながら現在はCD化されていないようで、廃盤になっているみたいです。レコード会社の意識の低さが良い音楽を失わせようとしています。残念です。

Make You Feel love Again
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[20131021]

Back to Stax: Soul Collection [DVD] [Import]Back to Stax: Soul Collection [DVD] [Import]
(2009/07/20)
Various

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81年のアルバムです。忙しいプロデューサー業の合間でソロアルバムを制作しているので、前作からは10年ぶりとなります。スタジオミュージシャンによるバンドの後継としてTOTOのメンバーが参加しています。ですからA.O.R.色が強くなっています。しかし、音の質感的にはサザンロックのような雰囲気を感じます。

1. Give 'Em What They Want
2. Let The Good Times Roll
3. Playin' My Thang
4. Fly
5. Sandy Beaches
6. With You
7. Feet
8. Why Do You Say You Love Me
9. Ya Da Ya Da

アルバムジャケットはSteve Cropper としては一番有名ではないでしょうか。しかしこのアルバム、CD化はされていないのでしょうか、ビニール盤でしか見つけられませんでした。ですからジャケットのリンク先はでたらめです。Steve Cropper は歌も歌っています。巧くはありませんが、カントリーミュージシャンみたいで味わいがあります。全体的にリラックスした感じの作品です。

ギタースタイルもフュージョン系な感じになっています。当時はパンクの時代でもありますが、アメリカでは平和にライトフュージョンが流行っていました。特に西海岸ですが、テレキャスの渋い枯れた音が心地良いです。あまりTOTOな感じになっていないのが好感が持てます。文字通り大人が楽しむ音楽のような気がしますが、これも又歴史的な名盤ではないでしょうか。

Playin' My Thang
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[20131020]

With a Little Help From MyWith a Little Help From My
(1991/10/31)
Steve Cropper

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続きましてはミスターテレキャスターSteve Cropperのソロアルバムを紹介します。71年、MG'S在籍時にリリースされたファーストソロアルバムになります。この後はプロデューサー業で忙しくなりますが、数枚のソロアルバムをリリースしています。ギタリストのソロアルバムという事で、MG'Sと同じようなソウルミュージックをベースにしていますが、MG'Sではバッキングに徹していたようで、思いっきり彼のギターがフューチャーされています。

1. Crop-Dustin
2. Land Of 1000 Dances
3. 99-1/2
4. Boo-Ga-Loo Down Broadway
5. Funky Broadway
6. With A Little Help From My Friends
7. Oh, Pretty Woman
8. I'd Rather Drink Muddy Water
9. The Way I Feel Tonight
10. In The Midnight Hour
11. Rattlesnake

ギターが歌っています。選曲も有名なポップソングのカバーですが、ギターアレンジが見事で、とてもセンスのいいフレージングの応酬になっています。恐らくこのアルバムでジェフベックが気に入って、ソウルミュージックを取り入れた第二期ジェフベックグループのプロデューサーに起用したのだと思われます。あのオレンジアルバムですが、質感がとても似ています。滅茶苦茶ギターが巧いという訳ではありませんが、フレージングのセンスの良さにジェフベックも感銘を受けたのだと思います。

いつもBooker Tのオルガンの影に隠れていた彼のギターが主役ですので、とても聴き応えがあります。ギターキッズには参考にして欲しい作品です。早弾きだけがテクニックでは無いのです。ファズで歪ませたサイケデリックなギターも披露したり、様々なニュアンスの違うギターを弾き分けて表情が豊かな演奏には目を見張ります。バックに徹する時は徹底してバックギタリストになっていますが、主役になるとこれだけの爆発力があるのです。ビートルズのカバーのWith A Little Help From My Friendsはジョーコッカーバージョンのソウルフルな6拍子のアレンジです。これはSAMARQANDのテーマ曲SAMARKANDの元ネタでもあります。ギタリストが愛するギタリストの大名盤であります。

Crop-Dustin
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[20131020]

That\'s the Way It Should BeThat\'s the Way It Should Be
(1994/05/24)
Booker T & Mg\'s

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94年に再び再結成した時のアルバムです。今回はドラムにSteve Jordanを起用しています。このアルバムから10年近く経っていますので、これが最後のアルバムだと思われます。この時代だとテクノやヒップホップの時代になっていますので、時代にあわせる事はせず、自分達のカラーを打ち出した大物再結成的な集まりだったのだと思います。

1. Slip Slidin'
2. Mo' Greens
3. Gotta Serve Somebody
4. Let's Wait Awhile
5. That's The Way It Should Be
6. Just My Imagination (Running Away With Me)
7. Camel Ride
8. Have A Heart
9. Cruisin'
10. I Can't Stand The Rain
11. Sarasota Sunset
12. I Still Haven't Found What I'm Looking For

スタイル的には70年代後半の感じのライトフュージョン系の演奏になっています。U2のI Still Haven't Found What I'm Looking Forをカバーする辺りは意外でしたが、ボブディランのGotta Serve Somebodyという選曲もあります。Booker T. Jonesが歌も歌っています。都会的なアレンジをスワンプな雰囲気で演奏するという渋くもおしゃれな作品になっています。

黒人音楽の美味しいところ、ツボを押さえたセンスの良さではこのバンドが随一だと思います。そしてこのバンドに影響を受けた音楽が現在でも受け継がれています。スタジオミュージシャンバンドの元祖として、影に隠れがちだったスタジオミュージシャンにもスポットを当てる働きがあったと思います。ブラックミュージック以外にもロック界でも大いに賞賛されるべき偉大なるバンドでありました。

Gotta Serve Somebody
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[20131020]

Universal LanguageUniversal Language
(2011/01/06)
Booker T. & The Mg\'s

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一時解散状態だったBooker T. & the M.G.'sでしたが、73年にBooker T. JonesとSteve Cropper抜きのThe MG.sとしてアルバムを出しましたが、これはCD化されておらず、ほぼ廃盤状態のようです。そして今度はドラマーのAl Jackson, Jr.が亡くなってしまいましたが、新しくドラムにWillie Hallを起用して再結成された77年のアルバムになります。しかし、一時的な再結成であり、このアルバムで再び解散となります。

1. Sticky Stuff
2. Grab Bag
3. Space Nuts
4. Love Wheels
5. Moto Cross
6. Last Tango In Memphis
7. M.G.'s Salsa
8. Tie Stick
9. Reincarnation

時はソウルブームを通り越してディスコブームになっているという事もあって、ファンキーなスタイルになっています。Booker T. Jonesもオルガン以外にクラヴィネットやシンセサイザーを演奏するようになっています。この時代になれば完璧に16トラック録音であり、ドラムがステレオで録られています。これだけでもかなり雰囲気が違ってしまいます。

ライトフュージョンな感じの曲もあり、Steve Cropperがクロスオーヴァーなギターを披露しています。ソウルミュージックとディスコの大きな違いはドラムパターンであり、ソウルミュージックでははねた複雑なリズムを構成していましたが、ディスコはビージーズによってシンプルな踏切の信号機のリズムになった事により、白人でも気軽に踊れるリズムになった事によって爆発的に広まっていきました。このアルバムでもファンキーですが、シンプルなリズムになっています。ハイハットだけが16ビートを刻んでいます。時代の音とも言えますが、再びバンドは解散となります。

Sticky Stuff
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[20131020]

Melting PotMelting Pot
(1991/07/01)
Booker T & Mg\'s

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71年のアルバムです。久々のシングルヒットのタイトル曲を含み、大ヒットとなったアルバムです。前作が全てカバー曲だった為か、売り上げがかんばしくなったのですが、全てオリジナル曲になるこのアルバムで盛り返してきました。この時代は黒人音楽シーンではニューソウルというスティーヴィーワンダーやマーヴィンゲイなどにより、更に洗練されたソウルミュージックが確立されていました。ニューソウルはそのままフュージョンへと進化してきますが、このアルバムではそこまでの洗練さはありません。

1. Melting Pot
2. Back Home
3. Chicken Pox
4. Fuquawi
5. Kinda Easy Like
6. Hi Ride
7. L.A. Jazz Song
8. Sunny Monday

リズムを創ってからリフやメロディーを決めると言う作曲法はこの頃にスティーヴィーが確立していて、後の80年代の作曲法の基礎となっています。このバンドもデビュー当時からその手法を用いていて、リズムありきは黒人音楽の骨格であります。たとえばドラムンベースではリズムそのものが重要であり、上ものはオマケな感じになっていきます。その流れで生まれたアシッドジャズは、このバンドやオルガンジャズを手本としています。ネオアコのスタイルカウンシルのMick Talbotもその影響が大です。

つまり80年代以降の未来を予見している作品だとも言えます。レアグルーブとしても上質なものではありますが、このアルバムからサンプリングを切り出すのは至難の技です。ドラムだけの演奏の部分が無いからです。ですからサンプリングするというよりも、その作曲法を参考にするにはうってつけだと思います。この辺の音楽を元に現在でも通用するような音楽を創ると、とてもかっこいい曲が出来上がると思います。いろんな応用が効く音楽だと思います。

Melting Pot
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[20131019]

Mclemore AvenueMclemore Avenue
(1990/04/16)
Booker T & Mg\'s

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70年の作品です。ビートルズが解散した事によるオマージュ作品となっています。全てビートルズのカバーで、特にアビーロードのメドレー曲をカバーしています。ジャケットもアビーロードをパロディーにしたもので、Mclemore Avenueってスタックスレコードの近くの通りのなのかもしれません。それほど彼らもビートルズには影響されていたのでしょうが、ビートルズとは違う流れを創ってきたのも彼らです。

1. Medley [Golden Slumbers, Carry That Weight, The End, Here Comes The Sun, Come Together]
2. Something
3. Medley [Because, You Never Give Me Your Money]
4. Medley [Sun King, Mean Mr. Mustard, Polythene Pam, She Came In Through the Bathroom Window, I Want You (She's So Heavy)]
5. You Can't Do That
6. Day Tripper
7. Michelle
8. Eleanor Rigby
9. Lady Madonna
10. You Can't Do That [alternate take]
11. McLemore Avenue

バラード曲はバラードとしてカバーしていますが、黒人ならではの盛り上がり方になったり、徐々にファンキーな演奏に変化していったり、ビートルズと自分達のスタイルの違いを認識していたからこそ出来る鮮やかなアレンジになっています。まだ4トラックしか使っていないみたいですが、テープエコーやコンプレッサーも良くなっているのでしょう。かなり音が良くなっています。この時期には8トラックが主流になっていたはずですので、スタックスは儲かっていなかったのでしょうか。

それでもピンポン録音はしていませんので、一つ一つの楽器の音が鮮明です。しかし、アビーロードがリリースされて間もない時期に、アルバム丸ごとカバーして更に自分達ならではのアレンジで演奏して作品にするなんて、何と思い切った事をしたものか。それだけビートルズの解散というのは重大事件だったのでしょう。メドレーになっているのはファンにとっては馴染み深い曲ばかりですが、一般的にはよく知られていません。それでもその曲がいかに優れた音楽であったか再認識させられます。

Something
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[20131019]

Booker T. SetBooker T. Set
(1990/10/25)
Booker T. & The Mg\'s

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69年のアルバムです。オリジナルアルバムではどうしてかカバー曲が多くなっています。オーティスレディングとの死別や所属レーベルスタックスがアトランタに吸収されたりと、ゴタゴタ続きでありましたが、このアルバムでは久々にヒットに恵まれ、リフレッシュされたような活気に溢れた内容になっています。

1. The Horse
2. Love Child
3. Sing A Simple Song
4. Lady Madonna
5. Mrs. Robinson
6. This Guy's In Love With You
7. Light My Fire
8. Michelle
9. You're All I Need To Get By
10. I've Never Found A Girl
11. It's Your Thing

ビートルズやサイモンとガーファンクル、ドアーズなどのカバーをファンキーに演奏しています。時代的にもスタジオ機材の進化も影響していると思いますが、音がカラフルに聴こえます。ジェイムスブラウンが声を大にして黒人である事に誇りを持とうと言った歌により、黒人音楽シーンはこの時期に素晴らしい作品を残しています。このバンドは白人と黒人が半々ですが、黒人音楽に対するリスペクトというものを感じさせます。

Black Riot、黒人による暴動が激化し、キング牧師が暗殺され、白人と黒人の間に大きな溝が深まっていましたが、音楽はそれとは逆行してより黒人と白人が密接した音楽が生まれています。この差別を無くした一つの要因として音楽が果たし役目は大きかったと思います。そうした境目を無くす事によって、音楽はより美しく放たれたと思います。音楽的には実に幸福な時間であります。

The Horse
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[20131019]

UptightUptight
(1991/07/29)
Booker T & Mg\'s

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69年の作品です。同タイトルの黒人音楽のサントラとして制作されています。当時はイージーライダーを始めとしたアメリカンニューシネマと黒人アクション映画が流行っていました。黒人と白人は社会の中で完全に差別化されていたので、黒人向けの映画が盛んに創られていました。そしてそのサントラは当然黒人音楽であり、優れた音楽が沢山あります。燃えよドラゴンも中身も音楽も黒人アクション映画を手本に制作されています。

1. Johnny, I Love You
2. Cleveland Now
3. Children, Don't Get Weary
4. Tank's Lament
5. Blues In The Gutter
6. We've Got Johnny Wells
7. Down At Ralph's Joint
8. Deadwood Dick
9. Run Tank Run
10. Time Is Tight

映画の中身は見ていないので何とも言えませんが、スパイ映画風の音楽を沢山作ってきたバンドだけに、サントラとしてはうってつけの音楽を創っています。インストバンドでありますが、この作品の中では歌も入っています。Booker T. Jonesによる歌はJohnny, I Love Youで、Children, Don't Get WearyではJudy Clayが歌っています。おしゃれな曲もありますが、サントラという事で、かっこいい曲が多くなっています。

Children, Don't Get Weary意外は全てオリジナル曲で、このバンドはカバー曲よりもオリジナルの方がかっこいいのではないかと思わせるような素晴らしい曲ばかりです。このように作品としてはテーマをもって作曲した方が方向性が明確になっていいと思います。ギターも昔とは違って大型のアンプを仕様していると思われ、音が格段に良くなっています。バンドの良さが存分に発揮された名盤です。

Johnny, I Love You
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[20131019]

Soul LimboSoul Limbo
(2006/02/09)
Booker T & Mg\'s

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68年の作品です。よりロック色が強くなっています。カバー曲が多くなり、オリジナルは3曲ほどしかありません。ロックはより多様性を極め、ソウルもリズム&ブルースも包括するようになり、時代のイニシアティヴはジャズからロックへとなっていきます。その中心はビートルズであり、ビートルズの曲もカバーするようになっています。

1. Be Young, Be Foolish, Be Happy
2. La La Means I Love You
3. Hang 'Em High
4. Willow Weep For Me
5. Over Easy
6. Soul Limbo
7. Eleanor Rigby
8. Heads Or Tails
9. (Sweet Sweet Baby) Since You've Been Gone
10. Born Under A Bad Sign
11. Foxy Lady

ロックの曲をよりソウルフルに、よりブルージーに演奏しています。カバー曲が多くなる事により、スリーコードだけではない曲構成を演奏するようになっています。タイトル曲のSoul Limboはオリジナル曲ですが、どこかで聴いた事があるようなポップでラテン系の曲です。ビートルズのEleanor Rigby、ジミヘンのFoxy Ladyなど、同じ時代に優れたミュージシャンが同時に名作を
生み出していた幸福な時代でした。

Eleanor Rigbyではオルガンにフェイザーとワウワウをかましています。あくまでも黒人的なスタイルに仕様という試みです。クラシカルな曲がソウルミュージックになっています。ブルース曲のBorn Under A Bad Signの演奏はまるでロックバンドです。ブルースをよりへヴィーに、パワフルに演奏するような時代であり、それがハードロックへと進化していきます。彼らの演奏もヘヴィーであり、ダンスミュージックだけではなくなっています。

Be Young, Be Foolish, Be Happy
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[20131018]

Doin\' Our ThingDoin\' Our Thing
(1992/06/23)
Booker T & Mg\'s

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68年の作品です。ソウルミュージックもより洗練され、ポップになっており、メンフィスソウルを取り入れた演奏になっています。又、モータウン系のポップな音楽により、ソウルミュージックは白人にも人気となっていて、そうした選曲になっています。まだまだ白人と黒人の差別問題は残っていますが、音楽的にはかなり分け隔てが無くなっていた時代になっています。

1. I Can Dig It
2. Expressway to Your Heart
3. Doin' Our Thing
4. You Don't Love Me
5. Never My Love
6. Exodus Song
7. Beat Goes On
8. Ode to Billie Joe
9. Blue on Green
10. You Keep Me Hangin' On
11. Let's Go Get Stoned

ポップになったと言ってもこのバンドのセンスは変わっておらず、洗練されればされるほどその良さが出てきています。ブラックフィーリングは失っておらず、その中での変幻自在な演奏は見事です。社会的には白人と黒人が激しくぶつかりあっていた時代でしたが、音楽としては黒人音楽がかなりおしゃれになっていた時代で、後の80年代にその良さが見直されますが、ブルーアイドソウルという白人によるソウルミュージックも盛んになっていました。

この時代の黒人音楽は今やレアグルーヴとなって重宝されています。現在のミュージックシーンの骨格が出来上がっていた時代とも言えます。そのおしゃれでかっこいい音楽が詰め込まれています。アナログでまだ4トラックによる録音のようで、音としてはまだチープかもしれませんが、四人のメンバーの演奏しか収録されていないので、4トラックでも充分です。バンドとしても絶頂期だと思います。

Expressway to Your Heart
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[20131017]

Hip Hug HerHip Hug Her
(1992/06/22)
Booker T & The MGs

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67年のアルバムです。ビートポップスからサイケへと時代が変わろうとしている最中、オーティスの活躍でリズム&ブルースも脚光を浴びる中、メンフィスソウル洗練されたスタイルを取り入れながらも彼ららしい演奏により大ヒットしたアルバムになります。Young RascalsのカバーGroovinもシングルヒットしています。バンドとしても絶頂期であります。

1. Hip Hug-Her
2. Soul Sanction
3. Get Ready
4. More
5. Double Or Nothing
6. Carnaby St.
7. Slim Jenkins' Joint
8. Pigmy
9. Groovin'
10. Booker's Notion
11. Sunny

日本でもグループサウンズが流行り、彼らの影響を受けたバンドもかなりいたと思います。映画音楽のカバー、Moreのような洗練された曲も演奏するようになっています。黒っぽさも感じさせつつ、白人音楽的なポップサウンドを取り入れたスタイルは多くのファンを獲得しています。そういう意味ではロック的な感覚になっていると思います。演奏もより複雑になっています。

泥臭さから都会的になったとも言えます。黒人シンガーもティンパンアレイなど作曲陣により、より洗練されたソウルミュージックを歌うようになっていますので、MG’sとしても多様な演奏をするようになっています。それでも彼ららしさが失われていないのは、彼らこそがそのルーツ的な存在だったからだと思います。Steve Cropperも初期の頃から聴き比べるとかなりこなれた演奏をするようになっています。サマーオブラブな感じの名盤であります。

Hip Hug-Her
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[20131016]

In the Christmas SpiritIn the Christmas Spirit
(1991/10/29)
Booker T & The MGs

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66年の作品で、Booker T & The MG'sによるクリスマスアルバムになっています。アップテンポの曲だとどうしてもモータウンみたいな感じになってしまいます。フィルスペクターのクリスマスアルバムもそうですが、黒人音楽によるクリスマスソングは楽しいものになります。それに加えて少しスワンプな感じのアレンジが非常にクールです。

1. Jingle Bells
2. Santa Claus Is Coming To Town
3. Winter Wonderland
4. White Christmas
5. The Christmas Song
6. Silver Bells
7. Merry Christmas Baby
8. Blue Christmas
9. Sweet Little Jesus Boy
10. Silent Night
11. We Three Kings
12. We Wish You A Merry Christmas

あくまでも題材はクリスマスソングですが、やっている事はリズム&ブルースであり、その基本がしっかりしているから面白いものになっています。誰もが知っているクリスマスソングの魔力に負けないアレンジ力は見事です。本来は静かに過ごす聖なる夜ですが、黒人の陽気な雰囲気で楽しいクリスマスになっています。レクイエムさえも陽気に演奏する気質な楽観主義な頼もしさを感じます。

時にはジャズ風のオルガンが渋くてかっこいいです。Al Jackson, Jr.のハネたドラミングが単なるポップソングじゃない印象を与えてくれます。このアルバムからバンドでプロデュースするようになっていて、必要以上の演奏よりも、バンドの雰囲気を大事にした配列になっています。単なるBGMではないクリスマスソング。フィルスペクターの名盤と同じくらいに評価されてもいいんじゃないでしょうか。

Jingle Bells
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[20131015]

And Now!And Now!
(1992/05/12)
Booker T & Mg\'s

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66年のアルバムです。Donald "Duck" Dunnが正式にベーシストとなり、Lewie Steinbergが脱退しました。これにて黄金期を迎える訳ですが、作品としてはカバー曲が多くなっています。それだけ自分達のスタイルが確立され始めたという事で、カバー曲も自分達ならではのアレンジで演奏しています。バックバンドとしてはきっちりした演奏をやって、自分達の作品ではいろいろ試したいという事でありしょう。

1. My Sweet Potato
2. Jericho
3. No Matter What Shape
4. One Mint Julep
5. In The Midnight Hour
6. Summertime
7. Working In The Coal Mine
8. Don't Mess Up A Good Thing
9. Think
10. Taboo
11. Soul Jam
12. Sentimental Journey

Steve Cropperはテレキャスターしか演奏しませんが、これまでのナチュラルな音色からフェイザーをかけるようになって、音に丸みが出ています。Booker T. Jonesもオルガンの音色に凝った音創りをしています。スタジオミュージシャンの集まりによるバンドという事で、後のStuffやTOTOのハシリになりますが、バンドとしての面白みも出てきています。Donald "Duck" Dunnの加入が刺激になったのか、各メンバーがそれぞれの持ち味を活かそうとし始めています。

60年代の白黒映画によるヌーベルバーグ作品で流れてきそうな音楽、モッズが喜びそうな音楽、ビートルズとは違う流れの音楽がここにはあります。どうしてもGreen Onions風なアレンジが多くなってしまいがちですが、かなりバリエーションも出てくるようになっています。もうオーティスのバックを務めている頃で、Staxレーベルとしても全盛期であります。

My Sweet Potato
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[20131014]

Soul DressingSoul Dressing
(1991/11/05)
Booker T & Mg\'s

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65年のセカンドアルバムです。ベースでDonald "Duck" Dunnが加入して、更にバンドとしての絶頂期を迎えます。ホーンセクションも加えてサウンドは更に強力になっています。ビートロックの元になっている演奏だけに、当時のスパイ映画のサントラに使われそうなクールな曲が並んでいます。歌もののバックは嫌というほどやっているので、このバンドの作品としてはあくまでもインスト曲にこだわっています。

1. Soul Dressing
2. Tic-Tac-Toe
3. Big Train
4. Jellybread
5. Aw' Mercy
6. Outrage
7. Night Owl Walk
8. Chinese Checkers
9. Home Grown
10. Mercy Mercy
11. Plum Nellie
12. Can't Be Still

ゴーゴーやモンキーダンスで踊られるような音楽で、黒人音楽を愛するモッズが好きそうな曲ばかりです。オルガンジャズなどのソウルジャズに通じるものがあります。ジャズに比べると演奏力は低いかもしれませんが、それだけ敷居が低い音楽なので、多くのリスナーを獲得しています。本来ジャズも踊る為の音楽でありましたので、そういう意味ではハードバップ、ソウルジャズの趣旨に沿っています。

そしてこの手の音楽をコピーしていたのがヤードバーズやマンフレッドマンなどのモッズ時代のイギリスのミュージシャン達で、ビートポップスの大きな流れになっていきます。当時のビートロックバンドが全てビートルズっぽい訳じゃないのは、このバンドの影響が大きいと思います。オースチンパワーみたいなモッドな世界ですね。それは後のコーデュロイのようなアシッドジャズにも影響していきます。

Soul Dressing
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[20131014]

Green OnionsGreen Onions
(1999/03/16)
Booker T & The MGs

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続きましてはBooker T. & the M.G.sの紹介です。スタックスレーベルのスタジオミュージシャンとして、数多くの作品のバックを務めていた彼らの62年のデビューアルバムです。62年といえばビートルズと同じデビューですが、その時に既にこれだけ優れた音楽を演奏していたのです。ソウルミュージックのルーツ的な作品となっていますが、その後のポップ界に与えた影響は計り知れないものがあります。

1. Green Onions
2. Rinky Dink
3. I Got A Woman
4. Mo' Onions
5. Twist And Shout
6. Behave Yourself
7. Stranger On The Shore
8. Lonely Avenue
9. One Who Really Loves You
10. You Can't Sit Down
11. "A Woman, A Lover, A Friend"
12. Comin' Home Baby

メンバーは黒人のキーボードのBooker T. Jones、ドラムのAl Jackson, Jr.、白人のギターのSteve Cropper 、ベースのLewie Steinbergという、黒人二人、白人二人の混合グループで、当時は白人と黒人が同じバンドにいるというのは珍しかったと思います。又、バックバンドをやっていただけにボーカリストがいませんので、全編インスト曲にも関わらず、永遠の名曲Green Onionsがシングルヒットして、バックバンドとしてではなく、主役としてこのバンドの名前が世界的に広まっていきます。

オーティスレディングのバックバンドとしても活躍し、Steve Cropperは後にジェフベックグループのプロデュースやBlues Brothersのバックを務めた事でも有名で、このバンドの付加価値をつけています。リズム6ブルース、ソウルミュージックの演奏なので、必要な演奏しかしていません。シンプルでありながら、その黒人音楽をかっこよく聴かせるというセンスは業界随一であります。リズム&ブルースというのは黄金のコード進行で作曲されていますので、曲が良くない訳が無いのですが、それの一番美味しいところを心得ているバンドでありました。歴史的なる名盤であります。

Green Onions
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[20131014]

Last Train HomeLast Train Home
(2010/06/15)
Foghat

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2010年の作品です。現在までの最新作で、アルバムタイトルからはまるでラストアルバムみたいなイメージがありますが、バンドはまだ継続されているので、次の作品が出る可能性はあります。この時点でのメンバーはスライドギターのBryan Bassett、キーボードのColin Earl、ドラムのRoger Earl、ベースのJeff Howell、リードボーカルとギターのCharlie Huhn、ギターのEddie Kirkland、ハーモニカのLefty "Sugar Lips" Lefkowitzと七人所帯になっています。

1. Born for the Road
2. Needle & Spoon
3. So Many Roads, So Many Trains
4. Last Train Home
5. Shake Your Money Maker
6. It Hurts Me Too
7. Feel so Bad
8. Louisiana Blues
9. 495 Boogie
10. Rollin' & Tumblin/You Need Love
11. In My Dreams
12. Good Good Day

ブルースロックアルバムになっていて、スワンプっぽい感じからシカゴブルースなどの幅広いブルースをフォガットスタイルで演奏しています。So Many Roads, So Many Trainsはまるでゲイリームーアがよく演奏するブルースバラード調の演奏になっています。Charlie Huhnのボーカルは相変わらずAC/DCのボンスコットみたいなので、ブルースを演奏するAC/DCみたいで、ハードロックファンも聴き応えのある作品になっていると思います。

このメンバーになってから永いので、息もぴったりで、サヴォイブラウン時代から得意のブルースロックですので、円熟した演奏が楽しめます。流石に巧いです。ライブでもだれたりしてません。もうかなりのおっさんになっていますが、演奏は衰えていません。ベテランがブルース作品を創った秀作としてSteve Miller Bandの最近の作品のように、流行に左右されずに好きなブルースを演奏させたらかなり優れた作品に仕上がったみたいな素晴らしい内容になっています。もう何の感動も無い最近のエリッククラプトンとは違って、まだまだやる気満々なところが素晴らしいです。

Born for the Road
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