

74年のアルバムです。Chris Thomasよの相性がいいのか、引き続きChris Thomasがプロデュースしています。パワーポップ、特にブリットポップな秀作になっています。特にビートルズのリボルバー辺りのサウンドに近いものになっています。Average White Hornsを起用したアレンジなど、バンドとしては売れなくなってしまっていましたが、より完成度の固い作品を創り上げています。
1. Just A Chance
2. Your So Fine
3. Got To Get Out Of Here
4. Know One Knows
5. Dennis
6. In The Meantime Some Other Time
7. Love Time
8. King Of The Load
9. Meanwhile Back At The Ranch Should I Smoke
グラムロックをもっとポップにしたようなスタイル、当時は形容するのが難しかったのですが、今ではパワーポップという言葉で型つけられます。正に90年代のパワーポップのプロトタイプとも言えるような内容になっています。当時加藤和彦と離婚してChris Thomasと再婚したサディスティックミカバンドのMika KatoがKnow One Knowsで日本語による語りを入れています。
タイトでパワフルなサウンドに処理されていますが、ポップで良い曲を作っています。ちょうどクィーンのアクの無いような感じだと思いますが、クィーンもデビュー当時はイギリスでは売れていませんでしたので、どちらもグラムロックくずれみたいな印象だったのでしょう。しかし売れていたELOと相違無いくらい素晴らしい作品になっていると思います。こういう作品がひそかに浸透していたイギリスの伝統が後のブリットポップを生み出していく事になります。これも隠れた名盤です。
Just A Chance