68年のアルバムです。モードジャズからフリージャズへと傾倒していったジョンコルトレーンと関わったり、Monterey Pop Festivalへの参加など、ロックファンやジャズファンへのアプローチを試みていた時期で、彼の知名度も日増しに上がっていきました。西洋の人にも分かり易い曲を選択していますが、あくまでもインド
音楽の領域から外れる事無く、インド
音楽の流布に務めています。
1. Raga Nata Bhairav
2. Raga Mishra Piloo
曲が長く、主旋律も分かりにくいので、曲の全体像がつかめにくいと思います。どの作品を聴いても同じに聴こえる人もいるでしょう。こういう曲を憶える早道は、この曲を自分が演奏する事を考えながら聴いていくのが一番です。想像すら出来ないかもしれませんが、自分にシタールが与えられ、シャンカールと同じように演奏する事を想像する頃で、その奏法の並べ方で憶えていくのが一番です。
弾ける弾けないというのは重要ではありません。自分が演奏する事を想像するだけで、ただ聴くだけの受け身の接し方から、演奏者の伝えようとしている思いを自分の身をもって感じ取る事が出来るのです。そこから見えてくる風景とただ呆然と聴いている事から見えてくる風景はかなり違う角度から見えてくるはずです。そしてよりその
音楽への親しみが湧いてきます。特に抽象的な
音楽の場合は、その事によって退屈する事無く聴き通す事が出来るでしょう。
Raga Nata Bhairav