88年のアルバムです。デジタルミュージックとの癒合を試みながらも、純粋なインド
音楽が基本であり、ここは譲れない所のようです。しかし、インド
音楽のこの長い曲が膨大にありますが、よくこれだけの曲を憶えられるものです。いくつかのパターンの組み合わせと言う事もありますが、彼らでも演奏前は綿密な打ち合わせは必要でありましょう。
1. Raga: Basant Mukhari
2. Tabla Solo
3. Raga: Vasant Pancham
4. Raga: Kedar
インド
音楽でも歌があれば親しみ易いのですが、インストとなると孤高な感じが強くなります。響きが崇高な感じがするのです。シタールは普通の楽器以降に多くの倍音を含んでいて、スコットランドのバグパイプと双璧をなすと思います。これは一つの楽器で空間を埋めるだけの音が充満してきます。それだけで崇高な気持ちになるのです。
音楽は数学的に解釈する事が出来ますが、響きと言う点では数学としては計算出来ない部分も含んでいると思います。数学的に成立するのであれば、打ち込みで済む問題であり、誰が演奏しても同じ事でありますが、そうではないのが
音楽の面白い所です。演奏する人によって、その空間によって
音楽は変化するのです。そういう意味では全く同じ演奏は存在しないのであり、だからこそ楽譜に縛られるクラシック音楽も面白いのであります。即興演奏が当たり前に存在するインド音楽も尚更であります。
Raga: Basant Mukhari