2007年にリリースされた作品です。晩年はライブ作品や過去の作品の掘り返しが多くなっていまして、この作品も56年にレコーディングされた演奏になっています。まだインド時代の録音です。ですから北インド
音楽の基本的な演奏を紹介している形になっています。伝統的な
音楽ですから、有名になってからも同じ曲を演奏しています。
1. Raga Jog
2. Raga Tilanga
3. Raga Bahar
4. Danse Gandharva: Raga Malkauns
5. Danse Ramachandra: Ragas Sinhendra- Maddhyama, Hansaddhwani
6. Tabla - Taranga: Raga Adana
7. Danse Kartikeyya: Raga Malkauns
8. Danse Indra: Raga Bhairada
9. Danse Snanum: Ragas Durga, Khamaj
10. Bhajana (Religious Song)
11. Raga Mishra-Kaphi
有名になってからはアドリブを大幅に取り入れて長い曲になっていたりしますが、ここでは基本的な演奏になっています。同じ曲でも、演奏する日や、その日の天気、演奏する人の気分で演奏を変えていいのがインド
音楽であり、テーマ部分は同じでもその後に様々な変化をしていくのです。拍や拍子は決められているので、その中での即興と言う事になります。
インド
音楽は所謂変拍子が多く、4拍子以外は変拍子と言う事になるのですが、ポップスは基本4拍子か3拍子ばかりで、最初に変拍子を大幅に取り入れたのはジョンマクラフリンのマハヴィシュヌオーケストラだったと思われます。このバンドはジャズとロックとファンクを融合したフュージョンにプラスインド
音楽の概念を持ち込んでいて、それで変拍子が多く、ドラムのおかずも多すぎる事で、ドラマーのビリーコブハムがうんざりして脱退したりしているくらい超絶的な演奏になっています。それはそれはかっこいいのです。変拍子はロックにとってかっこいいと言う概念が出来て、今度はプログレバンドがクラシックでも変拍子があるので、変拍子を取り入れるようになっていきます。つまり、フュージョンもプログレもインド
音楽の影響が大きいのです。そしてこのアルバムは、まだビートルズすら出てきていない時の演奏であります。
Raga Malkauns