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[20131221]

Old MagicOld Magic
(2011/09/13)
Nick Lowe

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2011年のアルバムです。オリジナルスタジオアルバムとしては最新作になります。カントリーとジャズスタンダードが程よく混じりあった大人の音楽になっています。もう声は完全におじいちゃんになってしまっています。そして年相応な音楽を生み出していると思います。こんな素敵な音楽を作ってくれるおじいちゃんっておしゃれだと思います。カントリーにジャズのフレイバーが入ったカントリーのA.O.R.だと思います。

1. Stoplight Roses
2. Checkout Time
3. House For Sale
4. Sensitive Man
5. I Read A Lot
6. Shame On The Rain
7. Restless Feeling
8. The Poisoned Rose
9. Somebody Cares For Me
10. You Don't Know Me At All
11. 'Til The Real Thing Comes Along

カントリーやジャズだと言っても、是まで聴いた事の無いような音楽であり、21世紀にも現在進行形なカントリーなのだと思います。決して過去にこだわってカントリーをしている訳ではなく、カントリーを愛して尚も育み続けている愛情を感じます。ジャズスタンダードな感じはロマンティックであり、恋の予感がします。バックボーカルにはAnna HarveyやPaul Carrack、Ron Sexsmithなどが参加しています。老いてもこれだけロマンティックな感じにしてくれるなんて、いい年のとり方をしていると思います。

音楽的には渋いのかも知れませんが、恋心を秘めた音楽は枯れた感じがしません。決してタイトルのようにオールディーズな音楽ではありません。とても新鮮で新しい感覚のカントリーミュージックであります。Poisoned Roseはコステロの曲のカバーです。Restless Feelingではラテンフレイバーのアメリカンポップスみたいな曲ですが、これもニックのオリジナルです。こんな素敵な音楽をいまだに作れるなんて凄い事だと思います。これからももっと素敵な大人の音楽を生み出して欲しいと思います。

Stoplight Roses
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[20131221]

At My AgeAt My Age
(2007/06/26)
Nick Lowe

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2007年の作品です。前作の出来があまりにも良かった為か、6年ぶりの作品になっています。全編カントリーになっていますが、アレンジがどことなくアフリカンになっていると思います。アメリカのネイティヴミュージックにとって、アフリカとのつながりは大きなものがありますが、80年代以降のアフリカ音楽のようなアレンジを組み合わせる事でカントリーに新しい風を与えています。

1. A Better Man
2. Long Limbed Girl
3. I Trained Her To Love Me
4. The Club
5. Hope For Us All
6. People Change
7. The Man In Love
8. Love's Got A Lot To Answer For
9. Rome Wasn't Built In a Day
10. Not Too Long Ago
11. The Other Side Of the Coin
12. Feel Again

カントリーにホーンを二本重ねる事で普通のカントリーとは違う感じがします。エレキギターの間のとり方がアフリカンであり、普通のカントリーではありませんが、巧く溶け込んでいます。Chrissie Hynde姉御がPeople Changeにバックボーカルで参加しています。前作の完成度に比べると大分ファジーな感じがしますが、後退する事無く、あくまでも前身している姿勢が見受けられますので、新しい試みを試しているような感じになっています。

アルバムを通して聴くと、カントリーと言っても何と幅広いスタイルがある事かと思わされます。これまでの彼の作品全体を通しても幅広いスタイルのカントリーを聴く事が出来ます。デビュー当時からやっているカントリーですが、ワンパターンだと感じた事がありません。それだけ作り手の感性を鋭く磨いていなければ出来ない事だと思います。それだけ彼が常に挑戦者として音楽をクリエイトしているに他なりません。老いて尚現役であります。

A Better Man
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[20131220]

The ConvincerThe Convincer
(2005/08/30)
Nick Lowe

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2001年の作品です。やっと枯れてきたというか、渋くなりました。声も年老いています。しかし、それは味わいを増す効果となって感動的な素晴らしい作品をもたらしました。カントリーブルースフォークというスタイル時代渋かったのですが、やっとそれを渋く、かっこ良く表現出来る年齢になったと言う事でしょう。そして作曲自体も老練となり、素晴らしい美しい音楽を創りだしています。

1. Homewrecker
2. Only A Fool Breaks His Own Heart
3. Lately I've Let Things Slide
4. She's Got Soul
5. Cupid Must Be Angry
6. Indian Queens
7. Poor Side of Town
8. I'm A Mess
9. Between Dark And Dawn
10. Bygones (Won't Go)
11. Has She Got A Friend?
12. Let's Stay In And Make Love

渋いだけではなく、ポップ感覚も含まれています。それと枯れた感じがいい感じで程よい心地良さを与えてくれます。ほとんど四人のバンドスタイルで演奏されていますが、時折ストリングスが入ってきます。それはサンプリング音源であり、枯れた感じにいい意味で清涼感を与えています。シンプルながら見事なアレンジです。何といっても曲がいい。そしてそれを伝えるだけのいい年のとり方をしています。

コステロの後期はマニアックになり過ぎていましたが、この人は常に素直な表現をし続けてきたと思います。少しも後退する事無く、それは前向きに薦められてきました。その結果として、これだけ素晴らしい音楽を生み出すに至ったと思います。大人の音楽という陳腐な言い方では申し訳ないくらい美しい感動的な音楽であります。単なるベテランが惰性で作っているような類いの音楽ではありません。こういう音楽に出会う為に生きていて良かったと思える音楽です。見事な素晴らしい名盤です。最高の賛美を送ります。

Homewrecker
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[20131219]

Dig My MoodDig My Mood
(1998/03/04)
Nick Lowe

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98年のアルバムです。プロデュースは前作同様Neil Brockbankで、メンバーもほぼ同じ。そしてサウンドもデルタブルース風カントリーですが、今回のテーマはどうもアメリカンポップスみたいです。これまでもアメリカンポップスのような曲はありましたが、今回はそれを主軸においた曲順になっています。

1. Faithless Lover
2. Lonesome Reverie
3. You Inspire Me
4. What Lack Of Love Has Done
5. Time I Took A Holiday
6. Failed Christian
7. Man That I've Become
8. Freezing
9. High On A Hill Top
10. Lead Me Not
11. I Must Be Getting Over You
12. Cold Grey Light Dawn

Faithless Loverはまるでスタンダードのサマータイムのようなマイナー系の曲でアルバムがスタートします。音数は多くありませんが、重苦しい感じで始まります。重苦しいのですが。ジャニスのサマータイムみたいな感じでありながらアメリカンポップスとしての旋律を持っています。ですからその後に続くカントリーフォークのような曲もスタンダードナンバーみたいな気分で聴いてしまいます。

しかし、全体的にはフォークブルースのような雰囲気があります。ですが、最初のFaithless Loverが効いているので、スタンダード曲をフォークブルースにアレンジしたような錯覚になってしまいます。これはニックが意図した事か分かりませんが、私にはそういう印象の作品になっています。そういう深みのある曲なので、渋いイメージの表層の中に隠れた別の意図を推測しながら聴いてしまいます。恐らく本人はそこまで計算していないと思いますけど。

Faithless Lover
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[20131218]

Impossible BirdImpossible Bird
(1994/11/03)
Nick Lowe

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94年の作品です。プロデュースはNeil Brockbank。カントリーだけではなく、フォークブルース、全てをひっくるめたアメリカンフォークカントリーブルースロックであり、そこに彼独特のポップ感覚をさりげなくあしらった作風になっています。曲自体は熟練の域に達した感がありますが、ポップなアレンジの斬新さは渋さを通り越して挑戦的であります。

1. Soulful Wind
2. The Beast In Me
3. True Love Travels On A Gravel Road
4. Trail Of Tears
5. Shelley My Love
6. Where's My Everything
7. 12- Step Program ( To Quit You Babe)
8. Lover Don't Go
9. Drive- Thru Man
10. Withered On The Vine
11. I Live On A Battlefield
12. 14 Days
13. I'll Be There

もうマイペースに守りに入っているように感じさせて、燻し銀の音楽として楽しむ事も出来ます。しかし、よく聴くと全然守りに入っていない事が分かります。カントリーのようで、カントリーに似つかわしくないアレンジが入ってきます。異質なものでありながらも、あまりにも美しくて受け入れてしまいます。まだまだカントリーに新しい風を吹き込もうとする意欲に溢れているのです。

彼の歌は癖の無い声で、いつまでも若い感じがしていましたが、やっと渋みも出てきて、枯れた感じも演出出来るようになっています。それでもしゃがれてはいないので、やっと音楽にあった声になってきたと思います。デルタブルースのようなアレンジのカントリー、そしてフォーキーというスタイルを固めています。そしてそれだけに終わらないブリットポップなアレンジ。音楽としては全然枯れていません。見事な年齢を重ねた音楽であります。名盤です。

Soulful Wind
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[20131217]

Party of OneParty of One
(1995/10/31)
Nick Lowe

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90年のアルバムです。プロデュースはDave Edmundsで、ギターでも参加しています。その他のメンバーも豪華で、ドラムがJim Keltner、キーボードののPaul Carrack、Ry Cooder がスライドギターとマンドリンで参加しています。スタイルとしてはデルタブルースというか、ブルースロックになっています。ハード過ぎず、渋過ぎない絶妙なブルースロックであります。

1. You Got The Look I Like
2. I Want To Build A Jumbo Ark
3. Gai-Gin Man
4. Who Was That Man?
5. What's Shakin' On The Hill
6. Shting-Shtang
7. All Men Are Liars
8. Rocky Road
9. Refrigerator White
10. Don't Know Why You Keep Me On
11. Honey Gun (Extended Play)
12. You Stabbed Me In The Front
13. Rocket Coast

この後オルタナの時代に入りますので、スタイルとしては悪くありません。本人はオルタナなんて意識していないと思いますが、鋭い嗅覚だと思います。80年代サウンドに固執しなかった事が私は一番評価しています。カントリーっぽい感じもありますが、全体的にはサザンブルースを基にした曲作りですが、ブルースっぽさが曲を支配していません。程よいフォーキーさがあるのです。

ロカビリー調でもミディアムテンポなのでブルースっぽいのですが、こういう渋めの曲でもアイデアが豊富なので曲の完成度が高いです。コステロがどんどんマニアックな方向性に行き始めますが、ニックロウはきちんとポップスとしても聴ける曲を書いています。アイデアが枯渇していないからこそ出来る技です。自分の音楽の追求がやっと明確な形になってきている作品だと思います。意外に名盤です。

You Got The Look I Like
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[20131216]

Pinker & ProuderPinker & Prouder
(1994/07/05)
Nick Lowe

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88年の作品です。早くもここで脱80年代しています。もうバックはCowboy Outfitではなくなっていますが、カントリーロックに徹しています。デジタルサウンドを排しているので、後のオルタナの雰囲気を既に持っています。オルタナのゴッドファーザーとしてはニールヤングが該当されていますので、カントリーロックはそのまま90年代でも通用するのです。でも少しポップ過ぎますでしょうか。

1. (You're My) Wildest Dream
2. Crying in My Sleep
3. Big Half
4. Love Gets Strange
5. I Got the Love
6. Black Lincoln Continental
7. Cry It Out
8. Lovers Jamboree
9. Geisha Girl
10. Wishing Well
11. Big Big Love

Lovers JamboreeだけDave Edmundsがプロデュースして、それ以外はColin Fairleyとニックロウです。Black Lincoln ContinentalはGraham Parkerのカバーです。パブロック仲間と言う事になります。アメリカのカントリーロックギタリストJohn Hiattが参加しています。Love Gets Strangeは彼の曲です。ポップにして売れる事よりも好きなカントリーを楽しむ事に徹しています。

人気のピークは過ぎていると思いますが、カントリーロックだけでここまで飽きさせないで聴かせる所は、彼のアイデアの源泉が枯渇していない証拠であります。好きな事をやっていますが、全然守りに入っていないと思います。いつも新鮮な気持ちで聴く事が出来ます。ここまで多彩なカントリーロックを発信出来る人はそうそういません。その筋ではかなり凄い人だと思います。

(You're My) Wildest Dream
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[20131215]

Rose of EnglandRose of England
(1994/07/05)
Nick Lowe

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85年の作品です。これもCowboy Outfitをバックに従えての演奏になっています。プロデュースにColin FairleyとHuey Lewisを起用しています。Huey Lewisはまだ無名時代に競演がありますが、この時には有名になっていて、プロデュースするまでになっています。今回もハーモニカでも参加しています。と言う訳で、アメリカンロックな内容になっています。

1. Darlin' Angel Eyes
2. She Don't Love Nobody
3. 7 Nights To Rock
4. Long Walk Back
5. The Rose Of England
6. Lucky Dog
7. I Knew The Bride (When She Used To Rock 'N' Roll)
8. Indoor Fireworks
9. (Hope To God) I'm Right
10. I Can Be The One You Love
11. Everyone
12. Bo Bo Ska Diddle Daddle

前作の続編的な作品でありますが、前作以上にアメリカンな方向を明確にしています。カバー曲も多く、Indoor Fireworksはコステロの作品です。元々はカントリーが得意な人ですから、アメリカンスタイルはお手のもので、カントリーを基本としてロカビリーやサザンロックスタイルの曲を創っています。Cowboy Outfitもその為に結成されたバンドのようです。

この人は基本的にカントリーが好きなんでしょう。デイヴエドモンドの影響でロック化しましたが、本当はカントリーを極めたいのでありましょう。それが前作からよく出ています。80年代の音処理で楽しめるカントリーがテーマのようであります。Long Walk Backはインストであり、バンド演奏を楽しんでいます。そしてタイトル曲のRose Of Englandもカントリー調でありますが、ブリットポップなイメージもします。カントリーもアイルランド移民がもたらした音楽であり、ルーツはブリテン島にありますので、通じ合う部分があります。

Darlin' Angel Eyes
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[20131215]

Nick Lowe & His Cowboy OutfitNick Lowe & His Cowboy Outfit
(1994/07/05)
Nick Lowe

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84年の作品で、Cowboy Outfitというバックバンドを結成して制作されています。メンバーはギターのMartin Belmont、キーボードのPaul Carrack、ドラムのBobby Irwin、そしてベースのNick Loweです。プロデュースには弟子であるElvis Costelloも参加、当時の彼のヒット作パンチザクロックに参加していたTKO Hornsも参加しています。

1. Half A Boy And Half A Man
2. You'll Never Get Me Up In One Of Those
3. Maureen
4. God's Gift To Women
5. The Gee And The Rick And The Three Card Trick
6. (Hey Big Mouth) Stand Up And Say That
7. Awesome
8. Breakaway
9. Love Like A Glove
10. Live Fast, Love Hard, Die Young
11. L.A.F.S.

当時のコステロの作風やキンクスの作品とも共通するようなサウンドになっていて、これも80年代サウンドの一つだと思います。特徴的なチープなオルガンサウンドによる単音演奏など、ニューウェイヴ的なサウンドになっています。これとソリッドなバンドサウンドと言うのは、当時のアメリカでも流行っていたサウンドであり、この辺は共通するものがあります。

カウボーイと言うバンド名ですので、カントリーをベースにしたアメリカンポップロックと言う事でありましょうか。流行りの音であろうとも揺るぎないのが彼のソングライティングでありますが、カバー曲も数曲あります。歌い方は癖が無いので、コステロのようなつかみ所が無いかもしれませんが、内容は全然負けていません。アイデアはいつも豊富であります。

Half A Boy And Half A Man
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[20131215]

The Abominable ShowmanThe Abominable Showman
(1994/07/05)
Nick Lowe

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83年のアルバムです。前作から力の抜けた作風になっていて、リラックスしたロックンロールになっています。今作からはシンセやシンセドラムなども演奏されていて、80年代っぽい感じになっていますが、打ち込みではないのでいつものビートロックになっています。コステロのアクを省いたようなイメージがありましたが、コステロとは違う方向性になってきたと思います。

1. We Want Action
2. Ragin' Eyes
3. Cool Reaction
4. Time Wounds All Heels
5. Man Of A Fool
6. Tanque-Rae
7. Wish You Were Here
8. Chicken And Feathers
9. Paid The Price
10. Mess Around With Love
11. Saint Beneath The Paint
12. How Do You Talk To An Angel

レゲエな曲ではニューウェイヴな感じもありますが、あまり回りに振り回されずにマイペースに制作されていると思います。共同プロデュースにRoger Bechirianを起用しているからなのか、細かい音処理がメリハリが効くようになっています。80年代はデジタル機器が発達して、エフェクトもデジタルになっていますので、自然なリバーブなどの残響処理が見事です。これもセンスありきではありますが、デジタル臭くならないように処理されている所が好感が持てます。

ストリングスや女性バーックコーラスなど、バンド演奏にこだわらないアレンジも特長的で、これまでカントリーからロックへの変換を意識して力が入り過ぎていた所が無くなり、自然でポップな作風になっています。個人的には初期の頃の方がかっこ良かったと思いますが、それを踏まえてのこの変化は人間的な成長を感じさせます。ミュージシャンの作品を追っていくと、その人の成長を確認出来る事が健全な在り方だと思いますが、この人の場合は強くそう感じます。最近は成長しない音楽が多すぎるので、ミュージシャンも聴く方も一緒に成長出来るような音楽に飢えています。

The Abominable Showman (Full Album)

[20131215]

Nick the KnifeNick the Knife
(1994/07/05)
Nick Lowe

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82年のアルバムです。80年に念願のRockpile名義でのアルバムをリリースしましたが、その後解散。このアルバムからはDave Edmundsは参加しなくなりましたので、ここから正式なソロ活動となりました。その為か、80年代になったからなのか、これまでのような緊張感がなくなり、リラックスした雰囲気のアルバムになっています。

1. Burning
2. Heart
3. Stick It Where the Sun Don't Shine
4. Queen of Sheba
5. My Heart Hurts
6. Couldn't Love You (Any More Than I Do)
7. Let Me Kiss Ya
8. Too Many Teardrops
9. Ba Doom
10. Raining Raining
11. One's Too Many (And a Hundred Ain't...)
12. Zulu Kiss

Steve Nieveも参加していますが、コステロの作風とも違った感じになっています。かといって80年代サウンドでも無く、これまで背負ってきたものが振り払われて、つきものが落ちたような清々しさを感じます。これまでの緊張感もロックらしくてかっこ良かったのですが、好みの分かれる所だと思います。誰にも気を使う事も無く、初めて自分の思うままに創り上げた作品なのだと思います。

アコースティックギターを効果的に使った曲が目立ちます。全体的にはロカビリーなノリがあると思います。ポストパンク時代でありますから気負う事も無く、リラックスしています。かといってシンセなどは使いませんから80年代っぽさはありません。だkら今聴いても音楽の誠実さが伝わってきます。大人のロックですね。渋すぎる事もなく、青過ぎもせず。ありのままを素直に出した良質な音楽であります。

Burning
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[20131214]

Labour of LustLabour of Lust
(2011/03/18)
Nick Lowe

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79年のセカンドアルバムで、この作品も実質的にはRockpileの演奏になっています。晴れてRockpileを結成してからはアルバム1枚だけで終わっているので、その前のソロアルバムもRockpileの作品だと思ってもいいと思います。まだ無名のHuey Lewisがハーモニカで参加しています。そして今回はElvis Costelloも含めたアトラクションズもAmerican Squirmに参加しています。

1. Cruel To Be Kind
2. Cracking Up
3. Big Kick, Plain Scrap
4. American Squirm
5. Born Fighter
6. You Make Me
7. Skin Deep
8. Switch Board Susan
9. Endless Grey Ribbon
10. Without Love
11. Dose Of You
12. Love So Fine
13. Basing Street (Bonus Track)

ブリットポップいっても差し支えないくらいのポップなビートロックを演奏していますが、ニューウェイヴ感覚も踏まえて、ただものではない感がひしひしと伝わってきます。Brinsley Schwarzは何だったんだと思えてしまうくらいぶっとんだポップロックになっています。音楽的な完成度で言えばコステロよりも上を行っていますし、パブロックというくくりで紹介されている為に、爆発的なヒットには至っていません。当時はパンクやニューウェイヴ、テクノじゃないと売れない時代でしたから。

ニューウェイヴとして売り出す事も可能な音楽だと思いますが、それまでのキャリアが邪魔しているようです。録音をわざと荒くしているのはそうしたパンク、ニューウェイヴを意識したものだと思いますが、やっている事はきちんとした音楽になっていますし、曲作りの完成度はかなり高いです。パンクもパブロックのようなシンプルなスタイルですから、そのルーツであり、スケール的にはやはりパブロックであります。それでもパブだけで楽しむにはもったいない音楽なのであります。これも名盤です。

Cruel To Be Kind
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[20131214]

Jesus of Cool (Reis) (Dig)Jesus of Cool (Reis) (Dig)
(2008/02/19)
Nick Lowe

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78年のニックロウのソロデビューアルバムです。本来はDave EdmundsとRockpileと言うバンドを結成するはずだったのですが、所属レーベルの違いから実現出来ず、しょうがないからお互いのソロアルバムを出していますが、実際にはRockpileと言うバンドとしての演奏になっていて、ニックロウの作品ではニックロウが主役として機能しています。弟分のコステロよりも後の作品になるので、コステロっぽいと言う表現になってしまいますが、こちらが大元なのであります。

1. Music For Money
2. I Love the Sound Of Breaking Glass
3. Little Hitler
4. Shake And Pop
5. Tonight
6. So It Goes
7. No Reason
8. 36 Inches High
9. Marie Provost
10. Nutted By Reality
11. Heart Of the City (Live)
12. Shake That Rat
13. I Love My Label
14. They Called It Rock
15. Born A Woman
16. Endless Sleep
17. Halfway To Paradise
18. Rollers Show
19. Cruel To Be Kind
20. Heart Of the City
21. I Don't Want the Night To End

バックにはDave Edmundsも参加していますが、コステロのバックバンドであるAttractionsのSteve NieveとPete Thomasも参加しています。コステロにようにレゲエもあり、明らかにニューウェイヴな音なのですが、ニックロウといえばパブロックなので、ニューウェイヴとしては語られずパブロックの大御所として世界に紹介されます。デスアkらどうしてもニューウェイヴの影に隠れたような存在であったのも確かです。

ソロになってから彼のソングライティングの才能が明確に伝わるようになっています。Brinsley Schwarz時代のレーベルが契約解除してくれないので、わざと嫌われるようなベイシティーローラーズを賛嘆したRollers Showをシングルカットしていました。そして新しいレーベルからやっとアルバムを出すに至っています。ですから弟分のコステロよりもデビューが後になっているのです。しかし、内容は流石に兄貴分で、素晴らしい曲のオンパレードであります。名盤であります。

I Love the Sound Of Breaking Glass
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[20131214]

New Favourites ofNew Favourites of
(2001/04/23)
Brinsley Schwarz

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74年のアルバムでこのバンドのラストアルバムです。これまでの彼らの作品と比べると一番異色なk名時がしますが、最後でありながらも最高傑作アルバムだと思います。異色と言うのは、このバンドの持ち味だったカントリー色が薄れてポップロックな作品になっている為です。ベースにはカントリーフレイバーがありますが、Nick Loweは既にソロ作品のようなポップな曲を書いているのです。

1. (Whats So Funny Bout) Peace Love And Understanding
2. Ever Since Youre Gone
3. The Ugly Things
4. I Got The Real Thing
5. The Look Thats In Your Eye Tonight
6. Nows The Time
7. Small Town Big City
8. Trying To Live My Life Without You
9. I Like You I Dont Love You
10. Down In The Dive
11. Ive Cried My Last Tear (Bonus Track)
12. (Its Gonna Be A) Bringdown (Bonus Track)
13. Everybody (Bonus Track)
14. Theres A Cloud In My Heart (Bonus Track)

Peace Love And Understandingはニックロウがプロデュースする事になる弟分のエルビスコステロもロウ自身もカバーしている曲で、コステロバージョンで世界的には有名になっていると思います。Ever Since Youre Goneはニューソウル風の曲で、後のネオアコに通じるような曲になっています。このバンドが少しA.O.R.しているソウルフルな曲をやるなんて、これまでは想像すらつきませんでした。

パブロック派70年代初期からイギリスでは注目されていましたが、世界的に知られるようになるのは70年代中期であり、その黎明期を支えたBrinsley Schwarzがこの作品で解散となり、新しい時代に突入していく事になります。それはパンク直前のイギリスを反映した新しいミュージシャンによってパンクより少し早く紹介された為にパンクとは区別されてパブロックとして世に出て行く事になります。その新しい時代を予感させるようなビートロックがあったりして、作品としては最高の出来映えになっています。名盤であります。

(Whats So Funny Bout) Peace Love And Understanding
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[20131214]

Please Don\'t Ever ChangePlease Don\'t Ever Change
(1994/06/16)
Brinsley Schwartz

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73年のアルバムです。いつしかNick Loweがベースを弾いて、Ian Gommがギターを弾くようになっています。レゲエがあったり、キャロルキングのカバーがあったり、ポップ性も出てきていますが、あくまでもベースはカントリーであり、カントリーのバンドが様々なジャンルの音楽にも手を出している感じです。

1. Hooked On Love
2. Why Do We Hurt The One We Love?
3. I Worry ('Bout You Baby)
4. Don't Ever Change
5. Home In My Hand
6. Play That Fast Thing (One More Time)
7. I Won't Make It Without You
8. Down In Mexico
9. Speedo
10. The Version (Hypocrite)

Ian Gommがギターを弾く事でいろんな可能性が出てきています。作曲は大半がNick Loweですが、Ian Gommがいろんな対応が出来るので、作曲の幅も広がってきます。曲はポップになっていますが、世界的にシングルヒットさせるような曲がないのが知名度の低い要因になっています。あくあでもイギリスのみの人気で、特に玄人受けするバンドですが、他のミュージシャンからのリスペクトは多いのですが、当時の日本ではほとんど知られていません。

Down in Mexicoのようなマリアッチみたいな曲もあったり、バンドとしても面白くなってきています。レゲエの流行はもっと後になりますので、かなり早い段階でレゲエを取り入れています。イギリスにはジャマイカ移民のエリアもあって、そこから入ってくる音楽によりレゲエやスカが流行るのですが、まだ当時演奏出来るバンドは少なかったと思います。しかもそれを更にポップにアレンジするなど、斬新な事をやってのけています。

Hooked On Love
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[20131213]

Nervous On The RoadNervous On The Road
(2009/03/01)
Brinsley Schwarz

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72年の作品です。Ian Gommが参加した事で一番充実した頃のアルバムです。Ian Gommは曲も提供しており、Nick Loweに頼り切っていた頃とは違って、バンドとしての幅が出てきています。カントリーロックにロックンロールの要素も加わって、ポップな感じになってきています。パブロックのもう一人の雄デイヴ・エドモンズもIts Been So Longをカバーするなど、Nick Loweとの距離が縮まってきます。

1. Its Been So Long
2. Happy Doing What Were Doing
3. Surrender To The Rhythm
4. Dont Lose Your Grip On Love
5. Nervous On The Road (But Cant Stay At Home)
6. Feel A Little Funky
7. I Like It Like That
8. Brand New You Brand New Me
9. Home In My Hand
10. Why Why Why Why Why

これまでは思いっきりアメリカンなカントリーロックを演奏してきましたが、ジャズなど幅広い要素を取り入れて単なるザバンドのコピーバンド的なイメージから脱却しています。ザバンドも幅広い要素を持っていましたので、対等な感じになった感じでしょうか。ロックンロールの要素はライブでは受けますので、バンドとしての人気もうなぎのぼりになっていきます。ただし、イギリス限定ですが。

日本ではNick Loweが有名になるまでは知られていなかったと思います。パブロックも70年代中期になるまで日本には響いていませんでした。あくまでも当時の主流はプログレ、ハードロックでありイギリスでもそれは同じでした。しかし、身近な存在としてパブロックは浸透しており、それはグラムロックのブームへと繋がっていきます。シンプルでもロックとして楽しめる、しかし60年代とは違う新しいロックの形が出来上がっていくのです。その代表的な存在だったBrinsley Schwarzの代表作であり、名盤であります。

Its Been So Long
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[20131212]

Silver PistolSilver Pistol
(1994/06/16)
Brinsley Schwarz

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72年のアルバムです。この作品からIan Gommがベースで参加して5人組になります。Bob Andrewsはキーボードに専念することになります。キンクスがMuswell Hillbilliesでパブロックをテーマにしていましたが、カントリーロックでありました。それはこのバンドの影響があったのかもしれません。それくらいイギリスでは玄人受けしていたバンドでした。

1. Dry Land
2. Merry Go Round
3. One More Day
4. Nightingale
5. Silver Pistol
6. The Last Time I Was Fooled
7. Unknown Number
8. Range War
9. Egypt
10. Niki Hoeke Speedway
11. Ju Ju Man
12. Rockin' Chair

カントリーがロックと融合して新しくカントリーロックと言うものが生まれたのが60年代後半でした。元々はビートルズでリンゴスターがカントリーが好きだったので、ビートルズではリンゴにカントリー調の曲を用意していました。そこからカントリーとロックを癒合させたのがバーズで、ブリトーブラザースにより革新的なカントリーロックが創りだされます。その影響を受けたのがストーンズであり、ビートルズ解散後のストーンズはこのカントリーロックを主体にしていきます。

しかし、あくまでもロックとしてカントリーをやっているのがかっこ良かったのであって、このバンドのようにモロカントリーしているのは、かなり渋いものであり、このバンドが広く知られていない要因でもあると思います。しかし、イギリスでこれだけ本格的なカントリーロックを演奏出来るバンドはあまり知りません。このバンドが特別なのだと思います。そしてIan Gommの加入により彼らは黄金期を迎える事になります。

Merry Go Round
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[20131211]

ディスパイト・イット・オール(紙ジャケット仕様)ディスパイト・イット・オール(紙ジャケット仕様)
(2014/01/15)
ブリンズリー・シュウォーツ

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70年の作品です。サックスやフィドル、スティールギターなども導入して、より音の厚みをつけています。思いっきりカントリーロックしていて、Brinsley Schwarzのボーカルはまるでレヴォンヘルムみたいです。ここまでイギリスを感じさせない演奏をするイギリスのバンドも珍しいです。カントリーはアメリカでは古い音楽ですが、カントリーロック時代になると若い感性でカントリーを進化させていました。このバンドはアメリカのバンドに負けないくらい斬新なセンスを持っています。

1. Country Girl
2. Slow One
3. Funk Angel
4. Piece of Home
5. Love Song
6. Starship
7. Ebury Down
8. Old Jarrow

カントリーのルーツはケルトミュージックですので、イギリスのバンドはえてしてケルトの感覚でカントリーロックをやるバンドが多かったのですが、このバンドはまるっきりアメリカのバンドのように振る舞っています。そしてこれらの曲を全て書いているNick Loweの才能は若くして熟練の味わいを持っています。このような音楽でパブロックの黎明期を飾っています。

パブロックも多種多様であり、日本でパブロックが騒がれるようになるのは70年代中期になります。この子rはまだイギリスだけのブームでした。プログレのような派手な演奏ではなくシンプルな音楽は楽器を覚えたての若者に指示され、これに派手なファッションをし出すとグラムロックになり、若者の怒りをぶつけ出すとパンクロックになっていきます。つまり、イギリスにはそういう流れがしっかりと出来ていたのです。あくまでも主流ではない音楽でしたが、身近な会いに行けるバンドだったのです。

Country Girl
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[20131210]

Brinsley SchwarzBrinsley Schwarz
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BRINSLEY SCHWARZ

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続きましてはイギリスのパブロックを紹介したいと思います。イギリスではライブハウスというより、パブなどの酒場でライブするのが主流で、パブで活動していたバンドを称してパブロックと呼んでいました。特長としては、プログレやハードロックの時代になっても60年代のようなビートロックをやり続けていて、バンドによって音楽性も様々です。まずはその代表的な存在のニックロウからで、彼が在籍していたバンド、Brinsley Schwarzから紹介します。

1. Hymn to Me
2. Shining Brightly
3. Rock and Roll Women
4. Lady Constant
5. What Do You Suggest?
6. Mayfly
7. Ballad of a Has Been Beauty Queen

70年のデビューアルバムで、メンバーはギター、ボーカルのBrinsley Schwarz、ドラムのBilly Rankin、ベース、キーボードのBob Andrews、ギター、ボーカルのNick Loweの四人組です。Nick Loweがほとんどの曲を書いていて、彼のソングライティングにより、単なるライブバンドとしてだけではなく、才能のあるバンドとして、イギリスでは人気になっていきます。

音楽性はカントリーロックで、イギリスのザバンドみたいな評価がされていました。コーラスワークなどはCSN&Yみたいな所もあります。Nick Loweの非凡な才能が既に開花しています。パブロックはプログレのように難しい演奏をしないのですが、かなり曲の構成がしっかりしています。四人だけなのに様々な展開になっていくので、かなり聴き応えがあります。素晴らしい作品ですが、日本ではあまり知られていません。

Hymn to Me
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[20131209]

Flash HarryFlash Harry
(2013/08/13)
Harry Nilsson

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80年の作品で、オリジナルソロアルバムとしては最後のアルバムになります。プロデューサーはSteve Cropperです。ギタリストがピアニストの作品をプロデュースすると言うのもユニークです。カリプソ調の曲も彼の持ち味になっていますが、彼らしいバラード曲も健在です。この後にジョンの死が訪れますが、それが原因で、これが最後のアルバムになっているのかは定かではありません。

1. Harry
2. Cheek to Cheek
3. Best Move
4. Old Dirt Road
5. I Don't Need You
6. Rain
7. I've Got It
8. It's So Easy
9. How Long Can Disco On
10. Bright Side of Life
11. Old Dirt Road (Alternate Version)
12. Feet
13. Leave The Rest to Molly
14. She Drifted Away

最初のHarryと最後のShe Drifted AwayはモンティパイソンのEric Idleの曲で、Eric Idleがプロデュースしています。Eric Idleはラットルズでビートルズのパロディーをやっていますが、その曲もなかなかの出来映えなので、音楽の才能のある人だと思います。Old Dirt Roadはジョンレノンとの競作で、ジョンのWalls and Bridgesに入っていましたが、ここで彼もついに歌っています。

How Long Can Disco Onはドラムでも参加しているリンゴスターとの競作です。前作があまりにも出来が良かったので、ここでは少しリラックスした演奏になっています。この後は映画やテレビなどの映像音楽を手がけていますが94年に心不全の為亡くなっています。シンガーとしてのカムバックを目指していた矢先の事でした。彼が残した音楽はあまりにも繊細で美しく親しみ易い曲ばかりでした。こういうタイプのミュージシャンで成功した人は少ないので、彼の歌は永遠に残されていくものだと思います。

Harry
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[20131208]

クニルソン(紙ジャケット仕様)クニルソン(紙ジャケット仕様)
(2007/09/26)
ニルソン

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77年のアルバムです。ニルソン自身も認める彼の最高傑作アルバムです。売り上げは全盛期にはかないませんが、彼が追求してきた音楽の集大性のような完成度の高い作品になっています。ここにはもはやポールもジョンもジョージもいません。ニルソンならではの音楽があります。勿論これまで彼が経験してきた全てが詰まっています。

1. All I Think About Is You
2. I Never Thought Id Get This Lonely
3. Who Done It?
4. Lean On Me
5. Goin Down
6. Old Bones
7. Sweet Surrender
8. Blanket For A Sail
9. Laughin Man
10. Perfect Day

ライクーダーやヴァンダイクパークのようにディスカバーアメリカなミュージシャンはいますが、それを見事に現代的な感覚で表現する事に成功しています。曲の良さはいつもの事ですが、アレンジが見事です。オーケストレーションにしても独特でありながら美しいし、ベースラインもフュージョン的でありながらポップスとして程よく機能しています。どこをとってもこれまでの作品の中でも最高の出来映えであります。

声の枯れた感じも気にならないくらいに曲が美しい。いろんな影響を受けてきたと思いますが、それを自分の中できちんと消化して自分の音楽として発音していますので、えも言われぬ説得力があります。人気が落ちていた時の作品なだけに売り上げには結びつきませんでしたが、問答無用に素晴らしい名盤だと思います。

All I Think About Is You
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[20131208]

That\'s the Way It Is/KnnillssonnThat\'s the Way It Is/Knnillssonn
(2002/12/17)
Harry Nilsson

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76年の作品で、プロデュースをTrevor Lawrenceに任せて、新しい方向性を見つけようとしています。半分くらいはカバー曲になっていて、ジョージハリソンなどの曲により、ジョンよりもジョージ方面に進もうとしているのでしょうか、でもジョージはジョンの影響を持った曲を書きますので、方向性は同じだと思います。昔のようにポール寄りからは変わっているのは確かです。

1. That Is All
2. Just One Look/Baby Im Yours
3. Moonshine Bandit
4. I Need You
5. A Thousand Miles Away
6. Sail Away
7. She Sits Down On Me
8. Daylight Has Caught Me
9. Zombie Jamboree (Back To Back)
10. That Is All (reprise)

トロピカリアンやレゲエなど、中米の音楽を積極的に取り入れています。バラードはカントリー、ソウル系とも共通点があり、いい曲を書いていると思います。中期ジョーコッカー辺りに似ているでしょうか。しゃがれ声はソウル系に似合っています。A.O.R.的なカントリーの新しい形を作っていたイーグルス当たりの感じもあります。アメリカの良心と言えるような音楽であります。

いい音楽を作っています。売れる要素も沢山あると思いますが、全盛期のイメージが強い為か、売り上げの回復には至っていません。しかし、ディスコやパンクが騒がれ出していたアメリカにおいて、動じずに自分の音楽を追求している姿は見事です。音楽的には初期の頃よりも面白みが増していると思いますし、こういう優れた作品が埋もれいるのはもったいない話です。

That Is All
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[20131208]

眠りの精(紙ジャケット仕様)眠りの精(紙ジャケット仕様)
(2007/09/26)
ニルソン

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76年のアルバムです。前作とほぼ同じメンバーでVan Dyke Parksが参加しています。恐らく同じセッションで制作されたもので、これまでは未完成のような曲を作り直している曲もあります。全体的にやはりジョンレノンからの影響があるようで、少しカリプソな要素も多く含まれるようになっています。当時のジョンの作品によく似ています。

1. I’ll Take A Tango
2. Something True
3. Pretty Soon There’ll Be Nothing Left For Everybody
4. The Ivy Covered Walls
5. Thursday, Here’s Why I Did Not Go To Work Today
6. The Flying Saucer Song
7. How To Write A Song
8. Jesus Christ You’re Tall
9. Will She Miss Me

声はしゃがれても、それが味わいになるような曲を作っています。初期の頃の繊細な歌声はロック的ではありませんでしたが、それがファンの心を捉えていたと思いますが、若かった頃とは違う円熟味が出てきます。特にバラード曲はジョンレノンっぽくなっていて、ジョンレノンファンにはたまらない感じになっています。ディスカバーアメリカな音楽の旅は変わっておらず、カリプソもアメリカ全体からみるとルートミュージックであります。

曲の出来映えはさすがであり、いい曲を書いていますが、ヒット曲に恵まれないようになり、人気も落ちてきて、この頃には既に過去の人になりつつありました。しかし、生涯音楽活動し続けてきたニルソンにとってはまだ旅の途上であります。声も個性的になった事で、スタンダードっぽい曲でも印象的になっていると思います。

Something True
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[20131208]

俺たちは天使じゃない(紙ジャケット仕様)俺たちは天使じゃない(紙ジャケット仕様)
(2007/09/26)
ニルソン

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75年の作品です。前作でジョンレノンに感化されて、完全にジョンレノン風の作風になってしまっています。これまではポール系の曲ばかりだったのが、ジョンレノン風になっただけで、こんなにも変化してしまうと言うのも面白いです。昔からのファンにとってはポール風が好きだったのだと思いますが、ジョンレノン風になってからは賛否両論になってしまうというのも、まるでジョンが悪者みたいです。

1. Jesus Christ Youre Tall
2. Its A Jungle Out There
3. Down By The Sea
4. Kojak Columbo
5. Easier For Me
6. Turm Out The Light
7. Salmon Falls
8. Puget Sound
9. Whats Your Sign
10. Home
11. Good For Good

参加ミュージシャンは今回も豪華で、Jesse Ed Davis、Dr. John、Milt Holland、Jim Keltner、Danny Kortchmar、Ringo Starr 、Klaus Voormann、そしてとうとうVan Dyke Parksが登場。ピアノで参加しています。アレンジは前作と違って、ニルソンらしいオーケストレーションがあったりしていますが、声がしゃがれているし、歌い方が完全にジョンレノンしていますので、これまでとは違うものになっています。

初期の頃と好き嫌いが分かれると思いますが、ロックファンからするとこの頃の方が面白いです。ロック調になってもポップですし、アレンジも巧妙です。独自の世界観は変わっていないのです。とても斬新な作りですが、ヒット曲が出ていないので、どんどん売り上げは落ちていきます。初期の頃を知らずに70年代からファンになった人にとっては問題ないと思います。特にジョンファンなら好きになれる作品です。

Jesus Christ Youre Tall
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[20131207]

Pussy CatsPussy Cats
(1999/06/15)
Harry Nilsson

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74年のアルバムで、プロデュースはついにジョンレノンであります。ちょうどジョンにとっては失われた週末の頃で、ヨーコと離れて暮らさなければならなかった時期に、寂しさを紛らわす為に、仲間達と夜な夜な飲んだくれていたは毎晩騒いでいた頃で、その酒の勢いのまま飲んだくれ仲間でレコーディングされたようなアルバムです。アレンジは思いっきりマイドゲームからロックンロール辺りのジョンレノンの作品に似ています。

1. Many Rivers To Cross
2. Subterranean Homesick Blues
3. Don't Forget Me
4. All My Life
5. Old Forgotten Soldier
6. Save The Last Dance For Me
7. Mucho Mungo/Mt. Elga
8. Loop De Loop
9. Black Sails
10. Rock Around The Clock
11. Bonus Track: Down By The Sea
12. Bonus Track: The Flying Saucer Song
13. Bonus Track: Turn Out The Light
14. Bonus Track: Save The Last Dance For Me

その飲んだくれ仲間、Ringo Starr 、Keith Moonが参加しています。後これにエルトンジョンも加えると手のつけようが無いくらいの飲んだくれ集団になります。その他のミュージシャンはKenny Ascher、Jesse Ed Davis、Chuck Findley、Jim Keltner、Klaus Voormannなどなど、いつもの豪華なメンバーになっています。ジャケットにもジョンレノンは登場していて、ほとんどジョンレノンの趣味で出来上がってしまったようなアルバムであり、ボブディランやジミークリフのカバーがあったりします。

ジョンレノンファンにとっては面白い作品なのですが、ニルソンファンにとっては、なんてことしてくれたんだ、みたいにニルソンらしからぬ作品になってしまっています。酒ヤケでとうとう声はガラガラ声になり、ジョンレノンみたいに叫びまくっています。飲み仲間との悪ふざけの延長にしてはしっかりアレンジされていますし、新しいニルソンの魅力の発掘とも言えるのですが、ここからファンは慣れが始まって、早くも人気のピークは落ちていきます。それでもこの時期だからこそ成し得た奇跡的で記録的な作品であると思います。やっと二人の天才が交わったのはいいが、少し酔っぱらっているのはいなめません。

Many Rivers To Cross
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[20131207]

Little Touch of Schmilsson in the NightLittle Touch of Schmilsson in the Night
(2006/05/23)
Harry Nilsson

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73年の作品で、アメリアンポップスのスタンダード曲のカバー集になっています。プロデュースはDerek Taylorで、アレンジャーはシナトラのアレンジャーだったGordon Jenkinsを起用しています。自分自身でも同じような曲を作れるのに、敢えてカバーしているのは、これらの音楽への敬愛ゆえでありましょう。本来はこんな音楽を作曲していましたので、アレンジも自分で出来る所をあえてGordon Jenkinsに頼んでいる所がこのアルバムのポイントであります。

1. Lazy Moon
2. For Me And My Gal
3. It Had To Be You
4. Always
5. Makin' Whoopee!
6. You Made Me Love You (I Didn't Want To Do It)
7. Lullaby In Ragtime
8. I Wonder Who's Kissing Her Now
9. What I'll Do
10. Nevertheless (I'm In Love With You)
11. This Is All I Ask
12. As Time Goes By

憧れの音楽家達と競演する事で新しい化学反応を求めていたと思います。昔ほど繊細な声を出せなくなっていますが、そこに味わいが生まれてやっとスタンダードを歌える資格を得たという思いがあったかどうかは知りませんが、この売れている時期にこのようなカバーアルバムを出すと言うのも意表をついています。

アメリカの良き日を思わせるような、まるで映画音楽のようなオーケストレーションは優雅で、素敵な恋の予感がするような音楽になっています。それはそれは上品な恋の物語で、若きニルソン少年にとっては憧れの世界だったに違いありません。これもディカバーアメリカの旅の一つに他なりません。

Lazy Moon
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[20131207]

Son of SchmilssonSon of Schmilsson
(2006/05/23)
Harry Nilsson

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72年のアルバムで、前作に引き続きRichard Perryがプロデュースしています。前作の大ヒットによりかなり注目を集めましたが、気負いする事も無く、ニルソンワールドを創り上げています。ただしロックンロール調の曲をやるようになったのは売り上げを意識してのものだと思います。参加ミュージシャンも影響はあるでしょう、歌声が段々太くなってきているのは酒ヤケです。

1. Take 54
2. Remember Christmas
3. Joy
4. Turn On Your Radio
5. You're Breaking My Heart
6. Spaceman
7. The Lottery Song
8. At My Front Door
9. Ambush
10. I'd Rather Be Dead
11. The Most Beautiful World In The World

ジョージハリソン関係が参加していて、Nicky Hopkins、Klaus Voormann、Ringo Starr、George Harrison、そしてPeter Frampton、Chris Speddingとイギリス勢とアメリカ勢のRay Cooper、Milt Holland、Jim Price など豪華ミュージシャンが参加しています。SpacemanとDaybreakがシングルカットされてヒットしています。ドラムがリンゴですからジョンレノンのソロ作品みたいな曲もあります。リンゴとジョンとニルソンはこの頃毎晩飲んだくれていました。

ジャケットはドラキュラで、この頃からこれまでのおとなしい感じから変わり者的な存在になっていきます。声も酒ヤケからガラガラ声の野太い声になっていき、これまでの繊細な歌声が失われていきます。ビートルズ解散からアンチビートルズな時代になりますが、それでもビートルズからポップファンになった人は多く、こうしたポップな音楽を愛する人は根強くいました。前作ほどのヒットにはなりませんでしたが、既に大物ミュージシャンとして存在しています。

Take 54
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[20131207]

Nilsson SchmilssonNilsson Schmilsson
(2004/01/05)
Harry Nilsson

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71年のアルバムです。Richard Perryをプロデューサーに迎えて、ロックバンドフォーマットも使ったアレンジになっていて、ジョンレノンがアメリカに渡った後なので、そのつながりからか、ドラムにJim Gordon、Jim Keltnerが参加しています。ベースはKlaus Voormann、ギターにChris Spedding、キーボードにGary Wrightという豪華メンバーで制作されています。

1. Gotta Get Up
2. Driving Along
3. Early in the Morning
4. The Moonbeam Song
5. Down
6. Without You
7. Coconut
8. Let the Good Times Roll
9. Jump into the Fire
10. I'll Never Leave You
11. Si No Estas Tu (Spanish Version of "Without You")
12. How Can I Be Sure of You
13. The Moonbeam Song (Demo Version)
14. Lamaze
15. Old Forgotten Soldier (Demo Version)
16. Gotta Get Up (Demo Version)

彼の最大のヒット作品であり、バッドフィンガーのWithout Youをカバーして全米No.1ヒットさせています。バッドフィンガーではシングルB面だったのが、ニルソンによって多くの人から愛される名曲として知れ渡ったのです。元々はロックバンド形式でのバラード曲でしたが、ピアノ、オーケストラを使った、この曲にふさわしいアレンジにより、完成度の高い作品となりました。一般的にはニルソンの曲として知られていると思います。私はハートのバージョンが好きです。

その他にもCoconutとJump Into the Fireをシングルヒットさせています。玄人受けしてただけのニルソンから一気にブレイクして世界中で親しまれるミュージシャンとなりました。これまで出番が少なかったドラムやエレキギターが入っただけで雰囲気が全く違ってきます。ニルソンの歌い方もソフトな感じからシャウトしたりして変わってきています。この頃から髭もはやしだしてお馴染みの顔になっています。ポップロックの歴史に残る名盤です。

Gotta Get Up
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[20131206]

Point (Dlx)Point (Dlx)
(2002/11/19)
Harry Nilsson

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71年のアルバムです。Oblioという少年の冒険を描いたニルソン自身の原作によるTVアニメのサウンドトラック作品で、コンセプトアルバムのようになっています。物語を進める為に間にナレーション入りの曲が数曲挟まれています。曲が途中でいきなり終わったり、するのもテレビの決められた時間でCMが入ったりする感じを演出しているのかもしれません。

1. Everything's Got 'Em
2. The Town (Narration)
3. Me And My Arrow
4. The Game (Narration)
5. Poli High
6. The Trial & Banishment (Narration)
7. Think About Your Troubles
8. The Pointed Man (Narration)
9. Life Line
10. The Birds (Narration)
11. P.O.V. Waltz
12. The Clearing In The Woods (Narration)
13. Are You Sleeping?
14. Oblio's Return (Narration)
15. Think About Your Troubles
16. Life Line
17. Down To The Valley

ロックバンドのフォーマットの曲があったり、これまでと違う感じになっています。それでも親しみ易いポップソングであることに変わりはありません。当時はロックオペラ形式が流行っていたりしていますので、そういうコンセプトアルバムとしても楽しめると思います。いろんな出演者を表現したようなコーラスワークは見事で、ビーチボーイズとも違う、10CCとも違う独特なコーラスを構成しています。

日本でこのアニメが放送された記憶はありません、ですからこの作品もそれほど知られていません。それでもニルソンの違った才能を発見出来るアルバムになっていると思います。短い曲が沢山入っているのも彼の作品の特長ですが、これだけバラエティー豊かに作られているのも珍しいです。どこかのんびりした感じもありますが、映像と一緒に聴けば忘れられない印象的な作品になると思います。

Everything's Got 'Em
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[20131206]

Nilsson Sings NewmanNilsson Sings Newman
(2000/05/10)
Harry Nilsson

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70年のアルバムです。全曲ランディーニューマンのカバー作品です。一人のミュージシャンが一人のアーティストの曲だけをカバーすると言うのはとても珍しいものだと思います。それくらいランディーニューマンの曲を愛しているのでしょう。前作でもSimon Smith and the Amazing Dancing Bearをカバーしていましたので、その思いがエスカレートしてアルバム全部をランディーの曲だけにしています。

1. Vine St.
2. Love Story
3. Yellow Man
4. Caroline
5. Cowboy
6. The Beehive State
7. I'll Be Home
8. Living Without You
9. Dayton, Ohio 1903
10. So Long Dad
11. Snow
12. Love Story
13. Cowboy
14. I'll Be Home
15. Living Without You

プロデュースもニルソンが単独で行っています。そして当のランディーニューマン自身もピアノで参加しています。ですからピアノは本物で、歌に重点が置かれている作品だと思います。シンガーとしてのニルソンの魅力を味わう作品だと思います。七つの声を持つシンガーとも言われていて、人の曲でも見事に自分のものにして歌っています。とても素直で綺麗な歌声であり、いくつかの声を使い分けてコーラスなども多重録音しています。

センチメンタルな曲ばかりで、アメリカ片田舎の夕暮れ時みたいなノスタルジックで切ない気分になります。ランディーニューマンもニルソンもどちらも綺麗な音楽を作っていますが、どちらも皮肉やユーモアを交えて歌います。こうした共通点で通じ合うものがあるのでしょう。どんなにジョンレノンがニルソンを兄弟だと思っていても、ランディーニューマンとの絆にはかなわいようです。まるでニルソンのオリジナル作品のように彼にとっても重要なアルバムとなっています。

Vine St.
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