

67年のアルバムです。ファーストではソングライターというイメージが強かったのですが、このアルバムから本格的にミュージシャンとしての作品作りに入ります。ソングライターでありながらカバー曲も多く、同じ年にリリースされたばかりのサージェントペッパーからのカバーShe's Leaving Homeも入っています。ニルソン風のサージェントペッパーな内容で、サイケデリックではなく、メランコリックでクラシカルな部分を応用しています。
1. Ten Little Indians
2. 1941
3. Cuddly Toy
4. She Sang Hymns Out Of Tune
5. You Can't Do That
6. Sleep Late, My Lady Friend
7. She's Leaving Home
8. There Wil Never Be
9. Without Her
10. Freckles
11. It's Been So Long
12. River Deep-Mountain High
このアルバムを聴いたジョンレノンから直々に電話をもらって賞賛されました。それまではロネッツやモンキーズの曲を作っていた作曲家がミュージシャンとして注目を集めるきっかけになったアルバムであります。ソフトロック、バーバンクサウンド風であり、サージェントペッパーから影響を受けたミュージシャンはあまりにも多いのですが、かなり早いな反応であり、それだけ同じような感覚を既に持っていた事になります。
ヴァンダイクパークをもっとポップにしたようなセンスを持った隠れた名盤であります。この後のヒット作品の方が有名の為、初期の頃のカバー曲が多いこの作品は見過ごされがちですが、遊び心満載の見事な作品であります。ビートルズもストーンズもバンドで、多くのスタッフに支えられて作っていたものをソロアーティストとして、更に独自の感性を含ませて、これだけの内容を創り上げた事は凄い事です。いかにもアメリカ的なアレンジもありますが、とてもイギリスに近い感覚を持っています。90年代に出てくるデヴァインコメディーの原型がここにあります。
Ten Little Indians