

98年のアルバムです。プロデュースは前作同様Neil B
rockbankで、メンバーもほぼ同じ。そしてサウンドもデルタブルース風カントリーですが、今回のテーマはどうもアメリカンポップスみたいです。これまでもアメリカンポップスのような曲はありましたが、今回はそれを主軸においた曲順になっています。
1. Faithless Lover
2. Lonesome Reverie
3. You Inspire Me
4. What Lack Of Love Has Done
5. Time I Took A Holiday
6. Failed Christian
7. Man That I've Become
8. Freezing
9. High On A Hill Top
10. Lead Me Not
11. I Must Be Getting Over You
12. Cold Grey Light Dawn
Faithless Loverはまるでスタンダードのサマータイムのようなマイナー系の曲でアルバムがスタートします。音数は多くありませんが、重苦しい感じで始まります。重苦しいのですが。ジャニスのサマータイムみたいな感じでありながらアメリカンポップスとしての旋律を持っています。ですからその後に続くカントリーフォークのような曲もスタンダードナンバーみたいな気分で聴いてしまいます。
しかし、全体的にはフォークブルースのような雰囲気があります。ですが、最初のFaithless Loverが効いているので、スタンダード曲をフォークブルースにアレンジしたような錯覚になってしまいます。これはニックが意図した事か分かりませんが、私にはそういう印象の作品になっています。そういう深みのある曲なので、渋いイメージの表層の中に隠れた別の意図を推測しながら聴いてしまいます。恐らく本人はそこまで計算していないと思いますけど。
Faithless Lover