

84年のアルバムです。前作に引き続きJeff Lynneとの共同プロデュースになっています。しかし、もうJeff Lynneじゃ無くてもいいくらい普通の80年代サウンドになっています。MTV全盛時代であり、デジタルシンセやデジタルドラム、シーケンス、白玉コードのオンパレード、売れる傾向のスタイルは定型化してしまって、それをなぞればこれだけのものが出来ると言う結果になっています。
1. Something About You
2. Breaking Out
3. Busted Loose
4. Far Away
5. Rules Of The Game
6. Steel Claw
7. S.O.S.
8. Hang On
9. How Could I Be So Wrong
10. Can't Get Enough
シンセポップにDave Edmundsのロックンロールスタイルを混ぜ合わせると、こういう音になり、Jeff Lynneらしさはあまり感じられなくなっています。曲もカバーではありませんが、自分で書いている曲はCan't Get Enoughのみになっています。80年代になると売れる曲を作るソングライターがバックアップする事が多く、エアロスミスも他の作曲家の力を借りて再生しています。そのミュージシャンにあった曲を作れる作曲家が増えていたのです。
それくらいロックが一般的に浸透してきたと言う事ですが、果たしてこれがロックと言えるのでしょうか。歌謡曲でもロック的なアレンジが当たり前になってきていますが、それはあくまでもスタイルであって、ロックファンの数は本当は昔からあまり変わっていないと思います。そして流通している
音楽にもロックと呼べるものは少なくなってきています。ロックとは生き様が反映されるものです。そういう意味でもDave Edmundsは最初からグラムロック的なうさんくささがあるミュージシャンであり、こういう
音楽スタイルでも納得出来てしまいます。
Something About You